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新潟の海の幸は砂が大事「新潟の海砂(うみすな)研究所」を開催しました!

2022年10月22日(土)〜23日(日) 新潟市・長岡市寺泊

海と日本プロジェクトin新潟実行委員会は、新潟の海について環境および資源としての理解を深めるとともに海との持続可能な関係性の構築を目指し、2022年10月22日(土)〜23日(日)に「新潟の海と砂」を切り口に専門家と学ぶ1泊2日の体験学習ツアーを開催いたしました。このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。




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イベント概要

・開催概要 新潟の海には海岸浸食を防ぐための消波ブロックが付き物。波で砂浜が削られる一方、
      川が海に土砂を運ぶことで砂浜が拡大しているエリアも存在します。
      海と川がつくった砂の街、新潟の各地を巡り、この砂が育むノドグロや南蛮エビなどの
      地元漁師さんが自信を持ってすすめる魚プライドフィッシュについても学ぶことで
      私たちはこれからの海をどう守り、共生できるのか考えます。
・日程   2022年10月22日(土)、23日(日) 一泊二日
・開催場所 新潟県新潟市、長岡市の各所
・参加人数 新潟県内在住の小学5、6年生 20名
・協力団体 新潟市、長岡市、国土交通省北陸地方整備局新潟港湾・空港整備事務所、
      新潟県水産海洋研究所、新潟県漁業協同組合連合会、長岡市立博物館ほか


新潟の海と海岸砂丘のことを知ろう

地上125メートル、新潟市内で最も高い31階の展望室から新潟の街を俯瞰し、街と海の意外な近さや消波ブロックの存在、砂浜の位置を確認。眼下を流れる信濃川が日本海に注ぎ込む様子を見ながらNPO法人新潟海洋開発の本間海渡代表理事の話に耳を傾けました。新潟県を日本一の米どころに押し上げた「越後平野」の成り立ちや、開港5港のひとつとして湊町新潟が栄えてきた歴史にも触れ、古くから海と川の恩恵を受けてきたことに参加者それぞれが思いをはせていました。

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砂地に住む魚たちの生態を知ろう〜海の幸を実際に食べよう

離島を含めた新潟県の海岸線は約630キロメートル、海底の地形も様々で砂泥や岩礁は多様な生物の住み家となっています。中でも砂地に住む南蛮エビ、越後の柳カレイ、ノドグロは漁師も美味しいと認める新潟県のプライドフィッシュです。新潟県漁業協同組合連合会では事業部主任の藤田将(まさる)さんからクイズ形式で漁法の種類や漁獲量の問いが出され、参加者が答え合わせに一喜一憂する姿が見られました。近年獲れる魚種が変わってきていること、新潟県の海に約600種の魚が存在することや砂の元はガラスで、アルミニウムやミネラルで出来ていることなど新たな情報も漏らさず鉛筆を走らせる姿が印象的でした。

バスは昼食会場の「寿司・割烹 丸伊(まるい)」へ移動。お待ちかねの寿司ランチです。
常務取締役の横山毅(たけし)さんによると、マグロ以外のネタは全て新潟産。先ほどプライドフィッシュとして説明された南蛮エビやノドグロも目の前に並びました。新潟らしくカキノモト(食用菊の花びらのおひたし)や村上市・笹川流れ(ささがわながれ)特産の塩を添えた天ぷら、また若狭焼の調理方法にも関心した様子でした。もったいないからと好きなネタを最後まで食べないなど子どもらしさがかいま見られる一方、一口食べるごとに食レポを書き込む玄人はだしの参加者もいました。
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新潟市の海岸浸食の様子や砂浜を調べよう

午後の講座は、国土交通省北陸地方整備局新潟港湾・空港整備事務所の清水利浩(としひろ)さんを講師に砂浜の環境の現状と保全の取り組みを学びました。波の大きな力を減衰するため海中にも見えないブロックが設置され、砂浜から海に飛び出す5本の突堤(とってい)と共に砂の流出を防いでいることの説明を受けた後、実際の消波ブロックに近くで触れる体験ができました。清水さんによると波の力はとても強く、この高さ4メートル、重さ40トンのブロックも動かします。もちろんグループで押してもびくともしません!

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海とのふれあいをビーチサッカーから知る

続いては、ビーチサッカーを体験。日本ビーチサッカー連盟新潟県支部の協力で、ビーチサッカー日本代表の藤本凌久(りく)選手が登場。華麗なオーバーヘッドキックで参加者の心を鷲づかみにするとリフティングを駆使したドリブルも披露、手ほどきの後はいよいよ小学生チームと対戦です。砂の上で足を取られないようチョコチョコ走りを伝授され、小学生チームも好プレーを連発しました。砂浜とは切っても切れない関係のビーチサッカーなので、競技の前にはビーチクリーンを欠かさず、さらに耕運機を改良した機械で砂浜を耕すことも行うそうです。選手の魅力に惹かれて海岸清掃を始めたい!と声を上げる女子もいました。こうした体験を通じて海や砂浜に目を向けるのもきっかけのひとつだと思います。

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大河津分水(おおこうづぶんすい)河口の海岸砂丘の変化と生態系を知ろう

2日目は、長岡市寺泊(てらどまり)に移動して学びをスタート。大河津分水は大河・信濃川の氾濫から越後平野を守るために建造された人工の分水路でちょうど今年、通水100周年を迎えました。河口にあたる寺泊では上流から運ばれた土砂が海に流れ込み砂浜の拡大が起きています。データでは、この100年間で最大650メートルも海岸線が前進しました。昨日の新潟市を含めて全国的には砂浜が流出していますが、こちらは逆の現象です。長岡市立科学博物館の学芸員、鳥居憲親(とりいのりちか)さんからは、砂浜は生き物がいない場所だと誤解されているが、サンゴ礁や干潟、藻場と同じように守るべきものとの教えがありました。海中と陸上の生活を経て成長するスナガニが自然豊かな砂浜の指標種とされることを例に、われわれの足下に暮らす生き物のことも考えてほしいとのメッセージは参加者にしっかり伝わったと思います。

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食を通じて海を体験(新潟の海を実感するメニュー)

2日目の昼食は「美味探求の宿 住吉屋(すみよしや)」。海の幸を通じて海に親しむことも今回のイベントの重要な目的です。この鮮魚店が並ぶ「寺泊魚の市場通り」は通称「魚のアメ横」で知られる観光スポットでもあり、新鮮さはお墨付き。カニを前に口数が少なくなる場面もありましたが、100人前の刺身が取れるという巨大ヒラメやカマスの浜焼きに大興奮、アプリを使ってサイズを測ったり刺身の魚種を確認しあったりとあっという間に時間が過ぎます。2日目ともなると他のチームとも仲良くなりにぎやかさも増してきました。

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新潟の海に危機が!海中の砂漠化を学ぼう

バスは新潟市に向かい、五十嵐浜(いからしはま)にほど近い新潟県水産海洋研究所へ。講師は河村智志(かわむらさとし)所長と佐藤智則(さとうとものり)増殖環境課長です。「海藻」と「海草」の違いを知ることから始まった講義では、全国で藻場が減少する現状や佐渡の真野湾(まのわん)や粟島(あわしま)での研究所の取り組みが説明されました。参加者の多くはこれまで藻場の存在を気にすることはなかったそうですが、ここまでの講義で学んだり食べたりした魚たちの住み家でもあることから、今後はその存在を意識したいと話していました。所内の見学では、海面養殖に向けてアカモクを育てている水槽が大きな注目を浴びていました。

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調査結果をまとめて研究発表!

2日間の調査結果は「海砂研究レポート」と「新潟の海のお弁当企画」としてグループごとに発表を行いました。発表では次々と発表者を替えるグループや2人が掛け合いするグループもいてそれぞれの発表スタイルに任せました。好きなテーマを選ぶ海砂研究レポートでは、ビーチサッカーの選手に感化され、海岸清掃に目覚めたことや海岸浸食の学びで見学した2,000台の消波ブロックに圧倒されたこと、砂場を好む魚がどれも美味しかったことなど体験したことすべてが参加者の心に残っていることが伝わってきました。お弁当企画では、製造を担う新潟三新軒の遠藤先生の他に、フードコーディネーターのこじまひでき先生、お弁当の包装を担当する新潟イロドリプラスの野崎先生も登壇し、魅力ある弁当作りを手ほどきしました。このアイデアを生かしたお弁当は、今年12月中に駅弁としてJR新潟駅他で販売される予定です。

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参加した子ども・保護者からの声

・生きるにあたって海は大切な存在だとわかった。
・イベントで体験したことをまだ知らない人に教えてあげたい。
・砂浜が減って日本の面積が減るのは良くない。
・砂について勉強できてためになった。
・友達が増えて楽しかった。

<団体概要>
団体名称 :海と日本プロジェクトin新潟実行委員会
URL :https://niigata.uminohi.jp
活動内容 :莫大な富をもたらした北前船航路や新鮮な海産物の獲れる漁場として、越後の人々は日本海から多くの恵みをもらってきました。さらに美しい夕日に心を癒され、荒々しい冬の荒波に奮い立つ。日本海は心の拠り所でもあります。私たちはもっと愛される海になれるようにメッセージを発信します。
[画像11: https://prtimes.jp/i/77920/1257/resize/d77920-1257-be02f2b323775223df1b-10.png ]

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
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