南アジア:若者のスキル危機、半数以上に影響【プレスリリース】
[19/10/31]
提供元:PRTIMES
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現代の経済社会に対応できる教育が欠如
[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/1401/resize/d5176-1401-411940-0.jpg ]
【2019年10月30日 カトマンズ(ネパール)、ニューヨーク、ムンバイ(インド)発】
ユニセフ(国連児童基金)、グローバルな教育機会の資金調達に関する国際委員会(The International Commission on Financing Global Education Opportunity)、教育のための世界経済界連合(Global Business Coalition for Education : GBC-Education)がまとめたデータによると、南アジアの若者の推定54%は、今後10年間にきちんとした職を得るために必要なスキルを身につけられないまま学校を卒業します。
データによると、南アジアは21世紀の仕事に必要なスキルを持つ次世代の若者の育成において、他の地域に遅れをとっています。ユニセフが昨年国際委員会と共に算出した2030年の南アジア諸国の学習成果予測に基づく推計では、南アジアは世界平均を大きく下回っています。
「毎日、10万人近くの南アジアの若者たち、実に巨大なスポーツスタジアム一つの収容人数に相当するほど多くの若者が労働市場に参入しますが、そのほぼ半数が21世紀の仕事を見つけられる状況にありません」とユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。「南アジアはいま、重要な分岐点に立っています。才能あふれ有能な若者の増加によって経済成長の後押しが期待できる期間は限られています。この機を正しく捉えれば、何百万人もの人々が貧困から抜け出せる可能性があります。しかしそれができなければ、経済成長が揺らぎ、若者の絶望が高まり、さらなる才能は他の地域に流出するでしょう」
【GBC-Educationの2030スキルスコアカードの特別版:
中等教育を修了し、習得基準に到達するであろう学齢期の子ども(%)】
(国名 / 現在 / 2030年予測)
バングラデシュ 26% 55%
ブータン 47% 81%
インド 19% 47%
モルディブ 16% 46%
ネパール 13% 46%
パキスタン 18% 40%
[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/1401/resize/d5176-1401-528264-1.jpg ]
インド、パキスタン、バングラデシュを筆頭に、18億人にのぼる地域人口のほぼ半数が24歳未満である南アジアは、2040年までには世界最大の若い労働力を持つ地域となります。このことは、地域が活気に満ちた生産的な経済を推進する可能性を提供します。もしスキル開発への力強い投資が行われれば、この地域は、今後数十年の間に、強力な経済成長と、教育やスキルの分野における機会の拡大を維持することができます。
しかし最近実施された、南アジアの3万2,000人の若者を対象にした“Voice of Youth”調査では、近代経済に対処する十分な準備を自分たちができているかについて、24歳未満の若者たちが抱える懸念が明らかになっています。
調査によると、南アジアの若者の多くは、教育制度が時代遅れで、就職のための準備にならないと感じています。彼らは実務経験の欠如(26%)、就職の可能性を高めるための支援の不十分さ(23%が支援を全く受けておらず、ほとんどが限られた、包括的でない支援しか受けていない)、賄賂の要求/差別的で不公正な雇用慣行(44%)などを、学校卒業後に立ちはだかる就職活動への主な障壁として挙げています。
ユニセフが委託した別の新たな報告書は、この地域における若者間のスキル格差を埋めるにあたっての主な障壁を特定しました。たとえば、教育の質の低さや、労働市場で求められるレベルのスキルを学生に提供できない、適切でない職業訓練です。アーンスト・アンド・ヤング・インディア社がまとめたこの報告書は、若者のスキル危機に対処するため既に実施中の30件の解決策を示しています。
[画像3: https://prtimes.jp/i/5176/1401/resize/d5176-1401-105325-2.jpg ]
ユニセフ、GBC-Education、そして2030年までにすべての若者が質の高い教育、技能研修、雇用を得られるようにするための国際的なパートナーシップである「Generation Unlimited(無限の可能性を秘めた世代)」は、政府、若者、経済界のリーダーを集め、教育とスキルの危機に対処し、解決策を提示するため、10月29日から31日までムンバイでフォーラムを開催しています。
「現場を訪問する中で、私は若者の声、アイデア、熱意、将来への展望を聞きました。私はまた、彼ら彼女らが必要とする教育やスキルを得ることができない、仕事を見つけることができないといった不安も聞きました」と、フォアが述べます。「仕事の世界は急速に変化しています。政府がより良い近代的な教育に投資し、ビジネス界が若者の労働市場への参入につながる良い機会を作り出せば、南アジアは世界に模範を示すことができます。しかし、これは私たちがスマートに、共に行動しなければ実現できないのです」
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/1401/resize/d5176-1401-411940-0.jpg ]
【2019年10月30日 カトマンズ(ネパール)、ニューヨーク、ムンバイ(インド)発】
ユニセフ(国連児童基金)、グローバルな教育機会の資金調達に関する国際委員会(The International Commission on Financing Global Education Opportunity)、教育のための世界経済界連合(Global Business Coalition for Education : GBC-Education)がまとめたデータによると、南アジアの若者の推定54%は、今後10年間にきちんとした職を得るために必要なスキルを身につけられないまま学校を卒業します。
データによると、南アジアは21世紀の仕事に必要なスキルを持つ次世代の若者の育成において、他の地域に遅れをとっています。ユニセフが昨年国際委員会と共に算出した2030年の南アジア諸国の学習成果予測に基づく推計では、南アジアは世界平均を大きく下回っています。
「毎日、10万人近くの南アジアの若者たち、実に巨大なスポーツスタジアム一つの収容人数に相当するほど多くの若者が労働市場に参入しますが、そのほぼ半数が21世紀の仕事を見つけられる状況にありません」とユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。「南アジアはいま、重要な分岐点に立っています。才能あふれ有能な若者の増加によって経済成長の後押しが期待できる期間は限られています。この機を正しく捉えれば、何百万人もの人々が貧困から抜け出せる可能性があります。しかしそれができなければ、経済成長が揺らぎ、若者の絶望が高まり、さらなる才能は他の地域に流出するでしょう」
【GBC-Educationの2030スキルスコアカードの特別版:
中等教育を修了し、習得基準に到達するであろう学齢期の子ども(%)】
(国名 / 現在 / 2030年予測)
バングラデシュ 26% 55%
ブータン 47% 81%
インド 19% 47%
モルディブ 16% 46%
ネパール 13% 46%
パキスタン 18% 40%
[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/1401/resize/d5176-1401-528264-1.jpg ]
インド、パキスタン、バングラデシュを筆頭に、18億人にのぼる地域人口のほぼ半数が24歳未満である南アジアは、2040年までには世界最大の若い労働力を持つ地域となります。このことは、地域が活気に満ちた生産的な経済を推進する可能性を提供します。もしスキル開発への力強い投資が行われれば、この地域は、今後数十年の間に、強力な経済成長と、教育やスキルの分野における機会の拡大を維持することができます。
しかし最近実施された、南アジアの3万2,000人の若者を対象にした“Voice of Youth”調査では、近代経済に対処する十分な準備を自分たちができているかについて、24歳未満の若者たちが抱える懸念が明らかになっています。
調査によると、南アジアの若者の多くは、教育制度が時代遅れで、就職のための準備にならないと感じています。彼らは実務経験の欠如(26%)、就職の可能性を高めるための支援の不十分さ(23%が支援を全く受けておらず、ほとんどが限られた、包括的でない支援しか受けていない)、賄賂の要求/差別的で不公正な雇用慣行(44%)などを、学校卒業後に立ちはだかる就職活動への主な障壁として挙げています。
ユニセフが委託した別の新たな報告書は、この地域における若者間のスキル格差を埋めるにあたっての主な障壁を特定しました。たとえば、教育の質の低さや、労働市場で求められるレベルのスキルを学生に提供できない、適切でない職業訓練です。アーンスト・アンド・ヤング・インディア社がまとめたこの報告書は、若者のスキル危機に対処するため既に実施中の30件の解決策を示しています。
[画像3: https://prtimes.jp/i/5176/1401/resize/d5176-1401-105325-2.jpg ]
ユニセフ、GBC-Education、そして2030年までにすべての若者が質の高い教育、技能研修、雇用を得られるようにするための国際的なパートナーシップである「Generation Unlimited(無限の可能性を秘めた世代)」は、政府、若者、経済界のリーダーを集め、教育とスキルの危機に対処し、解決策を提示するため、10月29日から31日までムンバイでフォーラムを開催しています。
「現場を訪問する中で、私は若者の声、アイデア、熱意、将来への展望を聞きました。私はまた、彼ら彼女らが必要とする教育やスキルを得ることができない、仕事を見つけることができないといった不安も聞きました」と、フォアが述べます。「仕事の世界は急速に変化しています。政府がより良い近代的な教育に投資し、ビジネス界が若者の労働市場への参入につながる良い機会を作り出せば、南アジアは世界に模範を示すことができます。しかし、これは私たちがスマートに、共に行動しなければ実現できないのです」
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )