[世界の大学等におけるIT教育について独自集計]年21万人のIT卒業者を輩出する米国を筆頭に世界各国でIT人材の供給力が高まる一方、日本のIT卒業者は減少傾向
[24/01/30]
提供元:PRTIMES
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総合人材サービス会社のヒューマンリソシア株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:御旅屋 貢、以下「当社」)は、世界のITエンジニアの動向を俯瞰的に把握することを目的に、国際労働機関(ILO)や経済協力開発機構(OECD)の公表データ、各国の統計データベース等を基に独自集計し、「データで見る世界のITエンジニアレポート」として発表しています。このたび、世界の大学等におけるIT卒業生に関する調査結果のポイントを「データで見る世界のITエンジニアレポートvol.11」として発表します。
【本件のポイント】
●世界42カ国のIT分野の卒業者数は前年比7.9%増、STEM分野は同3.3%増
●米国は年21万人のIT卒業者、年84万人のSTEM卒業者を輩出
●主要7カ国(G7)においてもIT卒業者は大幅増、世界各国でIT人材供給力は高まる
●日本のIT卒業者数は世界3位だが減少傾向
※OECD.Statにてデータが取得できたOECD 加盟38カ国と、ブラジル、ブルガリア、クロアチア、ルーマニアの計42カ国を対象に、専修学校・短大・大学・大学院の卒業者数を集計しています。出典元の詳細は、本レポート最後に記載しています。
※日本については、IT卒業者数は文部科学省「学校基本調査」、STEM分野の卒業者数はOECD.Statのデータを使用しています。なお、前回調査までは、日本の卒業者数は専修学校卒業者を含んでいませんでしたが、本調査より含めています。
本レポートの資料版について
本調査では、世界42カ国に加え、参考として、インドおよび中国の卒業者数を集計、比較・分析しています。集計結果の全編は、下記にてダウンロードいただけます。
●資料ダウンロードページ:
URL https://corporate.resocia.jp/dl/itreport_11
<調査結果概要>
OECDデータベース等より、世界42カ国について、大学等でIT関連分野を学んだ卒業者数について独自集計したところ、IT分野専攻の卒業者数は前年比7.9%増、STEM分野専攻の卒業者数は同3.3%増となり、世界各国でIT人材供給力が高まっています。一方日本のIT卒業者数は4.4万人で世界3位となるも減少傾向、STEM卒業者数も19.5万人の同7位でしたが、ほぼ増えていない結果となりました。
世界各国でIT人材の育成が強化されている一方、IT人材不足の危機感が高まる日本においてIT人材供給力の低下が懸念される結果となり、リスキリングやプログラミング教育の拡大、さらには海外IT人材活用など、多様なアプローチが必要とされると考えられます。
■IT卒業者数は7.9%増、STEM卒業者数も3.3%増と、世界各国でIT人材の供給力が高まる
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5089/1520/5089-1520-b8fde781eec93215d3673580833f9489-686x465.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(図表1)OECD.Statより 「Information and Communication Technologies」 専攻の卒業者数。日本は「学校基本調査」より、短大・大学・大学院での電気通信工学専攻の卒業者数と、専修学校の専門課程での「無線・通信、電子計算機、情報処理」の卒業者数の合計としています。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5089/1520/5089-1520-bff29e5c2809cde1e4af225b3fe31fcc-686x465.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(図表2)OECD.Statより 「Science, thechnology, engineering and mathematics」 専攻の卒業者数を用いています。なお、前回調査までは、「Natural sciences,mathematics and statistics」専攻の卒業者数を使用しています。
OECD.Statにてデータを取得した42カ国において、将来ITエンジニアとなる可能性が高いIT分野(情報通信技術専攻)の卒業者数および、AIなどの分野で活躍が期待されるSTEM分野(Science, technology, engineering and mathematics)の卒業者数について調査したところ、IT卒業者数は計74万1,833人、STEM卒業者数は計365万1,789人となりました。IT卒業者は前年比7.9%増、STEM分野についても、前年比3.3%増となりました(図表1、図表2)。なお、インドおよび中国は、同じ条件でのデータが取得できなかったため、本調査の対象外としています。
■IT卒業者数、STEM卒業者数ともに米国がトップ、日本はITで3位、STEMで7位に入る
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5089/1520/5089-1520-9989f5220987f737cf856b53fb71e46e-695x615.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(図表3)日本のIT卒業生数は今回調査より専修学校卒業生も加えています。なお、専修学校卒業者数を除く短大・大学・大学院卒業者の合計は31,769人でした。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5089/1520/5089-1520-5b599333e4ba6092601fd9b2704220e0-695x616.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
IT卒業者数を国別にみると、最も卒業者数が多いのは米国の20万8,617人、続いて2位はブラジルで5万6,129人、そして3位は日本で4万4,149人でした。またSTEM卒業者数でも1位は米国で、2位にドイツ、3位はフランス、日本は7位となりました。
■主要7カ国(G7)をはじめ多くの国でIT関連卒業者が増える一方、日本は減少傾向
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5089/1520/5089-1520-42c44e32f4c995d84c2363927f18a4f3-639x495.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(図表5)増減率は、2017年から2021年の5年間平均です。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5089/1520/5089-1520-fad9a9f1e6ed7bc3081e8c38898a5304-639x496.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(図表6)増減率は、2017年から2021年の5年間平均です。
こうしたITおよびSTEM卒業者数の増減を5年間平均で見ると、多くの国で、IT関連の卒業者が増えていることがわかります。IT卒業者については42カ国中8割の国で増加しており、G7構成国においても、カナダ18.0%増をはじめ、米国6.5%増など、いずれもIT卒業者は増えています。一方日本は、IT卒業者数が5年間平均で0.2%減と、G7構成国において唯一減少傾向となり、STEM卒業者についてもほとんど増えていません。
世界各国では、IT人材育成に注力し人材供給力を高めている一方、日本はITを学び、将来ITエンジニアや専門家として活躍が期待される人材輩出が減少傾向と、対照的な結果となりました。
本レポートの資料版について
本調査では、世界42カ国に加え、参考として、インドおよび中国の卒業者数を集計、比較・分析しています。集計結果の全編は、下記にてダウンロードいただけます。
●資料ダウンロードページ:
URL https://corporate.resocia.jp/dl/itreport_11
■ヒューマンリソシア調査 「データで見る世界のITエンジニアレポート」について
世界のITエンジニアの動向を俯瞰的に把握することを目的に、国際労働機関(ILO)や経済協力開発機構(OECD)、各国の統計データを基に調査した結果を、2020年より公開しています。これまでの発表内容は、以下よりご確認いただけます。
vol.1 存在感高まるIT大国の米・中・印と、注目の北欧諸国をはじめとしたヨーロッパ地域
https://corporate.resocia.jp/info/news/2020/20200325_investigation
vol.2 世界のIT技術者の給与ランキング、日本は92カ国中18位、伸び率は年5.9%増で20位
https://corporate.resocia.jp/info/news/2020/20200515_investigation
vol.3 圧倒的なIT人材輩出数のインド、日本は減少傾向と、IT人材供給力の低下が明らかに
https://corporate.resocia.jp/info/news/2020/20200702_investigation
vol.4 世界93カ国のIT技術者は約2,257万人、ヨーロッパ諸国の伸びが際立つ
https://corporate.resocia.jp/info/news/2021/20210927_itreport04
vol.5 世界109カ国のIT技術者数は約2,517万人、台頭する中南米、拡大が続くヨーロッパ各国
https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20221213_itreport05
vol.6 IT技術者の給与が最も高いのはスイス、2位米国、日本は世界20位、中国が25位と迫る
https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20221214_itreport06
vol.7 世界のIT卒業者数は増加 日本のIT卒業者数は3.2万人で6位だが減少傾向
https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20221215_itreport07
vol.8 IT分野のジェンダーギャップに関するグローバル調査
https://corporate.resocia.jp/info/news/2022/20230308_itreport08
vol.9 世界109カ国のITエンジニア数は推計2,680.5万人
https://corporate.resocia.jp/info/news/20231213_itreport09
vol.10 世界のITエンジニアの給与を独自集計 世界カ国でIT給与は増加の一方、日本は減少
https://corporate.resocia.jp/info/news/20240116_itreport10
■ヒューマンリソシア 海外ITエンジニア派遣 「Global IT Talentサービス」 について
世界各国から優秀なITエンジニアを採用し、国内企業に派遣しています。世界50を超える国から1,000名以上を採用し、500超の企業に派遣実績があります。多様な価値観を持つ多様な人材が、日本で活躍する機会を創出することで、グローバル化・ダイバーシティ推進にも寄与しています。
●サービスサイトURL: https://git.resocia.jp
<ヒューマンリソシアについて>
総合人材サービス会社として、人材派遣、人材紹介、業務受託サービスを全国26拠点で展開しています。1988年創業以来、教育事業をバックボーンに多彩なサービスを展開するグループの総合力を活かし、「人材」に関する幅広いサービスを提供しています。
●ヒューマンリソシアWEBサイト: https://resocia.jp
<ヒューマングループについて>
ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、各事業の強みを生かし、連携しながらシナジーを最大限に発揮する独自のビジネスモデルにより、国内300拠点以上のネットワークでお客様に質の高いサービスを提供しています。
●ヒューマンホールディングスWEBサイト: https://www.athuman.com/
会社概要
ヒューマンリソシア株式会社
●代表取締役:御旅屋 貢
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階
●資本金:1億円
●URL:https://resocia.jp
<調査に関する出典/備考>
1)卒業者数について
・IT卒業者(情報通信技術)は、経済協力開発機構のデータベース(OECD.Stat)より、「Information and Communication Technologies」専攻の卒業者数、STEM卒業者数は、「Science, technology, engineering and mathematics」専攻の卒業者数を使用しています。
・日本の、IT卒業者は文部科学省「学校基本調査」の統計データより短大、大学、大学院での電気通信工学専攻の卒業者数および専修学校の専門課程での無線・通信、電子計算機、情報処理の卒業生数の合計としています。
・2023年11月調査時点での最新データ年である2021年データを使用しています。
2) 調査対象とした42カ国(略称、順不同)
日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダ、コスタリカ、コロンビア、チリ、ブラジル、メキシコ、アイスランド、アイルランド、イタリア、英国、エストニア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルク、イスラエル、トルコ
3) その他
増減率は、小数点第2位以下を四捨五入して算出しています。