白洲次郎・正子の旧宅「旧白洲邸 武相荘」の魅力を館長・牧山圭男氏が紹介!
[23/05/12]
提供元:PRTIMES
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株式会社ポニーキャニオンが株式会社ビームスと共にその運営をサポートしている東京都町田市指定史跡「旧白洲邸 武相荘」。白洲次郎・正子の旧宅として人気の本館の魅力を白洲夫妻の娘婿である武相荘館長・牧山圭男さんの案内のもとに紹介していきます。ユーモア溢れる貴重なエピソードも併せてお届けします。
まずは、武相荘で暮らしていた白洲次郎・正子について。次郎は若くしてイギリスに留学し、ケンブリッジ大学を卒業。戦後、吉田茂に請われてGHQとの折衝にあたるなど日本復興に貢献したことで有名です。“プリンシプル”を信条とした唯一無二のキャラクターも彼の魅力のひとつ。また、正子はアメリカに留学し、ハートリッジ・スクールを卒業。着物や骨董を愛し、随筆家としては『能面』などで読売文学賞を受賞しています。ふたりの生涯はテレビドラマや映画でも取り上げられており、目にした方も多いはず。
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そんな「旧白洲邸 武相荘」は、牧山桂子さんが記念館・資料館として2001年に一般公開を開始。2015年には散策路、レストラン&カフェのリニューアルも行われています。この22年間で約88万人が来場者しており、東京を代表する史跡として注目されてきました。
最初に紹介されたのは、敷地の屋外にあるガレージを利用したカフェスペース。ひときわ目に入ったのは、白洲次郎が若いときに乗っていた1961年型のペイジSix-38というヴィンテージカー。実際に彼が乗っていたものではないものの、同じ型の本物が展示されています。「もう100年以上経っていますが、まだ車検はあって100キロ以上で走れます」とのことでビックリ。なかなか目にすることのない個性的なフォルムを堪能しながら、まったりひと息つくのも良さそうです。
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ミュージアムの手前にどっしりとかまえている立派な門。「これは昭和の初めごろに高輪のお屋敷から購入して持ってきたそうです。当時、白洲次郎に会いに来た編集者や知り合いの方から、「この門が結界に思えて、くぐるときは“これから白洲さんに会うんだ”と気持ちを引き締めました」なんておっしゃっていただくこともありました。が、それほどのものではないですよ」とユーモアを交えながら紹介。そんなエピソードを聞いた後だけに、踏み出す足に力が入ります。
ミュージアムでまず注目したいのが茅葺屋根です。「建物を公開したことで、日常的に囲炉裏で蒸すことなどがなくなり、茅が炭化しないため20年くらいで取り換えなくてはいけなくなりました。昔は安くて綺麗と言われていた茅葺屋根ですが、今は京都から茅を運んでくるので、工賃や材料費などで数千万かかります。次郎が亡くなったときに、瓦にしようという話し合いもあったそうですが、正子が反対して茅のままになったそうです」と伝統と美しさを受け継いでいくことの難しさが垣間見られました。
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ここで個人的に気になっていた武相荘という名前の由来も語られます。「本邸は、武蔵と相模の中間地点であることや、白洲夫妻の愛想の悪い“無愛想”をかけて、武相荘と名付けられました」という人間味溢れる命名の理由に、ふと距離感が縮まった気がしました。
建物に入ると、まずはリビングのような応接場が広がります。モダンな雰囲気のインテリアや雑誌、テーブルには食器やお酒のボトルなどが置かれており、夫妻の個性的なセンスを感じることができます。その他にも、次郎が正子と結婚直前にやり取りしたラブレターや、プレゼントの品なども展示されていました。
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特にインパクトがあったのは、正子が執筆をしていた書斎。左右の壁一面に広がる本棚には、様々なジャンルの書籍が数えきれないほどに隙間なくびっしりと収められています。「正子ファンの方は、特に時間をかけてどんな書籍があるのかじっくりとご覧になられますね」とのこと。机の上には、彼女が愛用していた小物がいろいろと置かれているので、注目してみてください。
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続いて、展示されているのは、夫妻が日常使っていた骨董、陶磁器や染織り類。さらに、正子が小さいときに親に買ってもらったお雛様も並んでいたりなど、一点一点が興味を惹く品ばかりでした。
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そして、敷地内に広がる散策路へと足を運びます。「正子が好きだった、桜や梅、椿が要所要所にございます。植物が好きな方には喜んでいただいています」という話のように、周辺の日常風景とガラリと変わった別世界が広がっています。四季折々の風景も楽しめるはずなので、毎シーズン訪れてみるのもオススメです。
また、散策路内に鈴鹿峠と彫られた石塔が。「昔、次郎と正子が新婚旅行で鈴鹿峠に行ったんです。ただ、霧のせいで道に迷い、そのときに正子が裸足で道の真ん中を歩いて、次郎がそれを追いかけて突破したということがあったそうです。その後、京都の骨董屋で偶然この石塔を見つけて、嬉しがって購入しここに据えたという由来があります。なので、我々はこの道を鈴鹿峠と呼んでいます」と映画にでも出てきそうなエピソードに再び驚かされました。
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ミュージアムの隣にあるレストラン&カフェでは、白洲次郎ゆかりのチキンカレーや親子丼などのメニューがいただけます。チキンカレーを食べてみたのですが、ルーの程よい辛さとほろほろしたチキンが絡み合い、自分でも驚くくらいあっという間に平らげてしまいました。他にもスイーツとして、どらやき、チーズケーキなども用意されているので、立ち寄った際にはぜひ食べてみてください。ちなみに、ディナーは完全予約制となるのでご注意を。
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また、入場受付を行う建物内にはショップが設置されています。焼き物や器から、著名な工芸作家の作品まで味わいのある品々が、ところ狭しと並んでいました。絵はがきやTシャツなども陳列されているので、自分用にはもちろん、お土産品としても重宝するはず。お帰りの前にぜひのぞいてみてください。
そんな一度足を踏み入れたら時間を忘れて観入ってしまう武相荘では、5月28日にイラストレーター、キン・シオタニ氏のトークイベント、6月4日に戎光祥ヒストリカルサロンvol.1 「戦国大名北条氏と多摩・町田」を開催(チケットは両日とも即日完売)。さらに、6月11日には服飾ジャーナリスト・山本晃弘氏によるトークイベント「装いと暮らし。変わるもの、変わらないもの」Vol.1(ゲスト、美容ライター・松本千登世氏)の開催が決定しました。申し込み方法は、武相荘の公式サイトにて公開中です。武相荘では、今後も様々な催しが行われるとのことなので、引き続きご注目ください。
【「旧白洲邸 武相荘」情報】
ミュージアム
開館時間:10時〜17時(入館は16時30分まで)
入場料:1,100円(税込)
※小学生以下のお子様はミュージアムエリアへの入場はできません(乳児は除く)
ショップ
開館時間:10時〜17時
レストラン&カフェ
開館時間:11時〜16時、18時〜(ディナー 完全予約制)
全施設定休日:月曜日(祝日・振替休日は営業)※夏期・冬期休館あり
【服飾ジャーナリスト・山本晃弘 トークイベント「装いと暮らし。変わるもの、変わらないもの」Vol.1概要】
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ゲスト:美容ライター・松本千登世
開催日:2023年6月11日(日)
会場:武相荘能ヶ谷ラウンジ
参加費:3,300円(税込)
特典1:イベント終了後、武相荘ミュージアムを無料で観覧いただけます。
※イベント受付時にミュージアム観覧パスを配布いたします。
特典2:初回参加者プレゼント付き
※イベント初回開催を記念して、参加者へはもれなく武相荘グッズ1点をプレゼント!
募集締切:2023年6月8日
※キャンセルは開催1週間前までに必ずご連絡ください。原則としてそれ以降のキャンセルはお受けできません。
武相荘公式サイト:https://www.buaiso.com/
ポニーキャニオン エリアアライアンス部:https://local.ponycanyon.co.jp/