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ちょっとタイトルが刺激的かもしれませんが、ある夫婦の悩みを、とにかく真面目に正直に描いた、心底素晴らしい本です。それだけは断言します。
「Yahoo! 検索大賞」とは、「前年と比べその年に検索数が最も急上昇した人物、作品、製品を選出し、表彰するイベント」（公式ＨＰ）。なにしろ「アスリート部門賞」は羽生結弦さん、「ミュージシャン部門賞」は安室奈美恵さんですから、「今年の顔」のひとつに名を連ねたと言えるでしょう。
2017年に同人誌に掲載されたエッセイが書籍化され、大きな反響を呼んだのが本作の始まりです。2018年９月に講談社で文庫化され、累計部数はなんと23万部超。これほどのベストセラーに成長したものの、宣伝活動には少々難儀しました。
なにしろ、新聞や交通広告では「タイトルを出せない」という壁があったからです。もちろん、それぞれの媒体が広告表現の基準を定めているわけですので、それに沿って世間にＰＲするのが私たちの務めです。

『おとちん（タイトルが言えません）』

こんな広告をご覧になったことはないでしょうか。そうです、『おとちん』です。
書店員さんの間ではかねてからそう呼ばれていたとのことですし、これなら会社でも学校でも堂々と口にできるはずです。
皆様、ぜひ『おとちん』を読んでみてください。そして、作品中に描かれた「救い、優しさ、笑い、涙」を多くの読者に届けられるよう、力を貸してください。

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タイトルはやや控え目。最新重版は「覆面カバー」で大展開