パナソニックグループが「平成27年度 省エネ大賞」で3件受賞〜車載用リチウムイオン電池工場の省エネ手法は経済産業大臣賞に
[16/01/28]
提供元:PRTIMES
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パナソニックグループは、一般財団法人省エネルギーセンターが主催する「平成27年度 省エネ大賞」において、「経済産業大臣賞」1件、「省エネルギーセンター会長賞」2件を受賞しました。2016年1月27日に開催された表彰式には、各受賞部門の代表者が出席し、表彰状が授与されました。
「省エネ大賞」は、国内の産業・業務・運輸部門に属する企業、工場、事業場などの省エネを推進している事業者及び省エネ性に優れた製品を開発した事業者の活動を発表大会で広く共有するとともに、優れた取り組みを行っている事業者を表彰することで、省エネ意識の浸透、省エネ製品の普及促進、省エネ産業の発展、および省エネ型社会の構築に寄与することを目的としたものです。
なお、今回の受賞事例は、2016年1月27日から1月29日まで東京ビッグサイトで開催されている「ENEX2016 第40回地球環境とエネルギーの調和展」会場内のアワードコーナー(東1ホール)にてご覧いただくことができます。
今回の受賞対象となった製品の概要は、下記の通りです。
【省エネ事例部門:経済産業大臣賞(節電分野)】
●車載用電池工場での演算による投資ゼロの新省エネ手法の確立
パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 二次電池事業部 車載電池ビジネスユニット 加西事業所
加西事業所の車載用電池工場において、データ活用による空調設備の高効率化を実現。空気線図表を用いて空調設備の効率評価をする場合、従来は手計算していましたが、本事例ではパソコンを活用した自動計算システムを構築しました。さらに、空気線図簡易モデル式を導出し、統計的手法による省エネ効果を見える化。これにより、除湿量傾向分析によるデシカント空調機の設定温度最適化、生産工程内温湿度シミュレーションによる給気温度の低温化、PID制御分析やLTD(配管汚れ)管理等による吸収式・ターボ冷凍機の高効率運転化を実現しました。その結果、2014年度のエネルギー使用量は前年度と比べ、原油換算で691キロリットル/年削減、特に、ターボ冷凍機等の消費電力量は628MWh/年(約30%)削減を達成しました。本手法は、ビルや工場の空調設備の省エネの参考となるものです。
▼パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社
http://www.panasonic.com/jp/corporate/ais.html
・パナソニックのリチウムイオン電池
http://industrial.panasonic.com/jp/products/batteries/secondary-batteries/lithium-ion
【製品・ビジネスモデル部門:省エネルギーセンター会長賞】
●太陽光発電向けパワーコンディショナ用冷却ユニット
パナソニック エコシステムズ株式会社(株式会社ダイヘンとの連名受賞)
本製品は、太陽光発電向けパワーコンディショナ用の冷却ユニットです。一般的に、パワーコンディショナの稼働時に発生する多量の熱を冷却するためには、エアコンを設置して内部を冷却しますが、エアコン運転にかかる消費電力はパワーコンディショナ全体の効率を1〜2%悪化させます。そこで、パナソニック エコシステムズ独自の樹脂製顕熱交換素子と高効率ブラシレスDCモータを内蔵した冷却ユニットを、株式会社ダイヘンのパワーコンディショナの冷却方式に新たに採用することにより、筐体内で発生する熱を持った空気と、低い温度の屋外空気の間で高効率に熱交換を行い、気密性を保ったまま少ない電力で冷却できる製品を開発しました。本製品(冷却ユニット190W/K × 4台)では、従来のエアコン冷却方式(最大出力12.5kW × 2台)と比べ、消費電力量約87%の削減(※1)が期待できます。
※1: パナソニック エコシステムズの試算によるデータ。
・設置場所:東京年間平均気温(2012年気象庁公開データ) ・パワコン出力:500kW ・パワコン効率96% ・従来冷却(エアコン):エアコン冷凍能力12.5kW x 2台、COP2.5 ・空気熱交換(HEX)冷却:190W/K x 4台。
▼パナソニック 空気熱交換式冷却装置
http://panasonic.biz/es/air/reikyaku/index.html
●家庭用ルームエアコン 「エコナビ搭載エアコン WXシリーズ」
パナソニック株式会社 アプライアンス社 エアコンカンパニー エアコン事業部
本製品は、新しいセンシング技術により、広い空間における一人ひとりの快適性と省エネ運転を実現したルームエアコンです。その主な特長は、熱画像センサーを使い、各人の「暑い」「寒い」を見分ける温冷感検出技術で個別空調を可能とした点です。また、室外機の圧縮機からの排熱を蓄熱材に回収し、霜取時に有効活用することで暖房の継続と、電気ヒータ不要を実現しました。基幹技術として、室内機のクロスフローファンの送風効率改善や、室外機で冷房時と暖房時の冷媒経路を変える可変冷媒パス技術による熱交換器効率の向上、プロペラファンの大型化と羽根枚数の増加による送風効率の向上等を実現しました。これにより、冷房能力4.0kWの機種でAPF(通年エネルギー消費効率)7.4(※2)を達成しました。さらに静音設計で、安定時において音圧レベル約20dBを実現する等、省エネ性と併せて快適性も向上しました。
※2: JIS C9612:2013ルームエアコンディショナに準拠
▼エコナビ搭載エアコン WXシリーズ
http://panasonic.jp/aircon/lineup/16wx/
<関連情報>
・パナソニックのCSR・環境
http://www.panasonic.com/jp/corporate/sustainability.html
・平成27年度「省エネ大賞」受賞者の決定について(一般財団法人省エネルギーセンター)
http://www.eccj.or.jp/bigaward/winner15/index.html
・ENEX2016 公式サイト
http://www.low-cf.jp/