シンガポールの航空会社サイト利用動向調査(2011年4月)〜シンガポールの航空会社サイト、普及率20%とアジアトップ〜
[11/04/28]
提供元:DreamNews
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■調査結果
2011年3月に世界最大手のオンライン旅行会社であるエクスペディア(Expedia,Inc.)がインドネシアを拠点とするエアアジア(AirAsia)の航空券の独占販売を発表するなど、アジア航空業界におけるLCC(ローコストキャリア)への注目度が高まっています。アジアの航空業界において、LCCの激戦区として挙げられるのはシンガポールで、同国ではエアアジア、ジェットスター航空(Jetstar Airways)及び自国のタイガー・エアウェイズ(Tiger Airways)がシェアを競っています。こうした、LCCの充実やアジア最大のハブ空港であるチャンギ空港を持つことから、ネットユーザーにおける航空関連サイト利用者の割合は高く、実際にアジア主要国・地域における航空会社サイトの普及率を比較するとシンガポールが最も高い結果となりました。また、シンガポールと同様にアジアの流通のハブである香港でも普及率が高い状況です。(図表1)
このように大手LCCがシェアを競っているシンガポールでは、LCCの成長が著しく、ユーザーの関心度も高まっています。世界的にそのブランドイメージの高さで知られているシンガポール航空(Singapore Airlines)と、同国を拠点とするタイガー・エアウェイズのユニークユーザー数の推移を比較すると、シンガポール航空がほぼ同水準で推移している一方で、タイガー・エアウェイズは過去半年で約1.5倍増加させています。また、エアアジアも同様にデータの取得が可能となった9月以降、シンガポール航空に迫る勢いで推移しています。(図表2)
しかし、ユニークユーザー数の推移の比較だけでは、今後LCCが世界の航空業界を席巻していくと結論付けるのは早計です。大きな成長を見せているタイガー・エアウェイズはシンガポール航空の子会社であり、ハイブランドのシンガポール航空とLCCであるタイガー・エアウェイズの2つのブランドを一つのグループで提供することが、旅客者のニーズを包括的にカバーするための戦略であると伺えます。実際にタイガー・エアウェイズのサイト来訪ユーザーのうち、約18%が親会社であるシンガポール航空のサイトを併せて来訪しているのに対して、約24%のユーザーがエアアジアのサイトを来訪しています。(図表3)
このように、親会社であるシンガポール航空よりも競合であるエアアジアとの重複ユーザーの割合が多いことから、同グループ内でターゲットユーザーの争奪は避けられており、シンガポール航空とタイガー・エアウェイズの2つのブランドでより幅広い旅客者を囲い込む戦略は功を奏していると伺えます。実際に、同一グループによる2ブランド戦略はシンガポール航空に限った例ではなく、オーストラリアではカンタス航空(Qantas Airways Limited)がジェットスター航空を保有し、日本ではANAがA&F・Aviation株式会社(エーアンドエフ・アビエーション)という関西空港を拠点とするLCCを立ち上げるなど、複数の企業が同様の戦略をとっています。インターネット視聴率ではネットユーザーのサイト来訪傾向を可視化することができ、関連サイト間でのユーザーの重複を分析することが可能となります。業界構造が大きく変化している航空業界においては、航空会社の売上や利用者数以外のデータを切り口として今後の動向を読み取っていくことが重要となります。
■調査主旨及び要綱
【調査主旨】
シンガポールの航空業界関連サイト利用動向を調査
【調査要綱】
・データソース:コムスコア社が提供するネット視聴率データ、メディアメトリックス(シンガポールデータ)
・調査方法:コムスコア社が保有する調査対象パネルのインターネット使用データを基とした統計予測
・調査期間:2011年3月度集計
<航空業界関連ウェブサイト定義>
本リリース内では航空関連ウェブサイトを航空会社サイト、空港運営会社保有サイトより構成されるものとします。
【会社概要】
■会社名 アウンコンサルティング株式会社
■代表者 代表取締役 信太 明
■設 立 1998年6月8日
■資本金 339,576千円
■所在地 東京都文京区後楽1−1−7 グラスシティ後楽
■TEL 03−5803−2727
■FAX 03−5803−2750
■URL http://www.auncon.co.jp/
■E-Mail sp@auncon.co.jp
■事業内容 アジア圏を中心としたグローバルマーケティング支援(多言語のウェブ制作・メディア運営・販促支援・翻訳)
【調査に関するお問い合わせ】
■会社名 アウンコンサルティング株式会社
■TEL 03−5803−2777
■FAX 03−5803−2750
■E-Mail research@auncon.co.jp
2011年3月に世界最大手のオンライン旅行会社であるエクスペディア(Expedia,Inc.)がインドネシアを拠点とするエアアジア(AirAsia)の航空券の独占販売を発表するなど、アジア航空業界におけるLCC(ローコストキャリア)への注目度が高まっています。アジアの航空業界において、LCCの激戦区として挙げられるのはシンガポールで、同国ではエアアジア、ジェットスター航空(Jetstar Airways)及び自国のタイガー・エアウェイズ(Tiger Airways)がシェアを競っています。こうした、LCCの充実やアジア最大のハブ空港であるチャンギ空港を持つことから、ネットユーザーにおける航空関連サイト利用者の割合は高く、実際にアジア主要国・地域における航空会社サイトの普及率を比較するとシンガポールが最も高い結果となりました。また、シンガポールと同様にアジアの流通のハブである香港でも普及率が高い状況です。(図表1)
このように大手LCCがシェアを競っているシンガポールでは、LCCの成長が著しく、ユーザーの関心度も高まっています。世界的にそのブランドイメージの高さで知られているシンガポール航空(Singapore Airlines)と、同国を拠点とするタイガー・エアウェイズのユニークユーザー数の推移を比較すると、シンガポール航空がほぼ同水準で推移している一方で、タイガー・エアウェイズは過去半年で約1.5倍増加させています。また、エアアジアも同様にデータの取得が可能となった9月以降、シンガポール航空に迫る勢いで推移しています。(図表2)
しかし、ユニークユーザー数の推移の比較だけでは、今後LCCが世界の航空業界を席巻していくと結論付けるのは早計です。大きな成長を見せているタイガー・エアウェイズはシンガポール航空の子会社であり、ハイブランドのシンガポール航空とLCCであるタイガー・エアウェイズの2つのブランドを一つのグループで提供することが、旅客者のニーズを包括的にカバーするための戦略であると伺えます。実際にタイガー・エアウェイズのサイト来訪ユーザーのうち、約18%が親会社であるシンガポール航空のサイトを併せて来訪しているのに対して、約24%のユーザーがエアアジアのサイトを来訪しています。(図表3)
このように、親会社であるシンガポール航空よりも競合であるエアアジアとの重複ユーザーの割合が多いことから、同グループ内でターゲットユーザーの争奪は避けられており、シンガポール航空とタイガー・エアウェイズの2つのブランドでより幅広い旅客者を囲い込む戦略は功を奏していると伺えます。実際に、同一グループによる2ブランド戦略はシンガポール航空に限った例ではなく、オーストラリアではカンタス航空(Qantas Airways Limited)がジェットスター航空を保有し、日本ではANAがA&F・Aviation株式会社(エーアンドエフ・アビエーション)という関西空港を拠点とするLCCを立ち上げるなど、複数の企業が同様の戦略をとっています。インターネット視聴率ではネットユーザーのサイト来訪傾向を可視化することができ、関連サイト間でのユーザーの重複を分析することが可能となります。業界構造が大きく変化している航空業界においては、航空会社の売上や利用者数以外のデータを切り口として今後の動向を読み取っていくことが重要となります。
■調査主旨及び要綱
【調査主旨】
シンガポールの航空業界関連サイト利用動向を調査
【調査要綱】
・データソース:コムスコア社が提供するネット視聴率データ、メディアメトリックス(シンガポールデータ)
・調査方法:コムスコア社が保有する調査対象パネルのインターネット使用データを基とした統計予測
・調査期間:2011年3月度集計
<航空業界関連ウェブサイト定義>
本リリース内では航空関連ウェブサイトを航空会社サイト、空港運営会社保有サイトより構成されるものとします。
【会社概要】
■会社名 アウンコンサルティング株式会社
■代表者 代表取締役 信太 明
■設 立 1998年6月8日
■資本金 339,576千円
■所在地 東京都文京区後楽1−1−7 グラスシティ後楽
■TEL 03−5803−2727
■FAX 03−5803−2750
■URL http://www.auncon.co.jp/
■E-Mail sp@auncon.co.jp
■事業内容 アジア圏を中心としたグローバルマーケティング支援(多言語のウェブ制作・メディア運営・販促支援・翻訳)
【調査に関するお問い合わせ】
■会社名 アウンコンサルティング株式会社
■TEL 03−5803−2777
■FAX 03−5803−2750
■E-Mail research@auncon.co.jp