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米国債格下げ発表の後、8日最初に開くアジア市場の前にG7各国の電話会談が開かれた、米7月雇用統計と米国債格下げを受けての「金」相場の行方について(株)メリンダ・ダイヤモンドの調査・分析レポートです。



世界経済の先行きに重要な指標の発表が集中した先週、

まず8/2には米連邦政府の債務を法律が定める上限額(14.2兆ドル)の引き上げを巡り与野党が鋭く対立。

期限当日ぎりぎりに、2.1兆ドルの債務上限を引き上げる一方、

財政赤字額を今後10年で2.4兆ドル減らすことで決着し、懸念された債務不履行(デ・フォルト)を回避した。


8/5には注目の雇用統計で非農業部門の雇用者数(季節調整済み)は前月を11万7千人上回った。

一方の失業率は9.1%となり、前月比0.1ポイント改善した。


雇用統計発表の後の夜に「米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)」は米国債の長期格付けを

最上位の「トリプルA」から、「ダブルAプラス」に1段階引き下げた。

同社が米国債を格下げするのは1941年の現行制度開始以来初めて。

S&Pは「米政権と議会が合意した財政健全化計画が、政府の中期的な債務構造の安定に不十分と判断た」と

している。懸念されたこの格下げはドルの信認にも影響が出る可能性が高いく、

中国は「米国は債権者の利益を顧みず、政治の駆け引きに明け暮れている」・・・と

中国社会科学院アジア太平洋研究所の李向陽所長談話が人民日報(海外版)への寄稿され、

ドル資産の「ボイコット」を呼びかけた。


米国債格下げ報道から、最初の開いた8日のアジア市場ではGLOVEX「金」先物相場が一段高となり

過去最高値を更新した。中心限月の12月物は一時1トロイオンス1697.7ドルまで上昇し、

4日に付けた中心限月ベースのこれまでの最高値1684.9ドルを上回った。

 米国債の格付けを引き下げたことをきっかけに投資家のリスク回避姿勢が強まり、

資金の逃避先として「金」に向っているようだ。8日15時現在では1711ドル近辺で推移しており、

あっさりと史上最高値の1700ドルの大台を超え、プラチナ(1716ドル)に追いついてきた。


4日1683ドルに上昇した「金」はECBのトルシェ総裁のEU経済を懸念するコメントから、

世界経済減速懸念が広がり、世界同時株安に端を発し、原油・商品・貴金属全てが換金売りに走り、

1648ドルまで急落したが、翌日には1664ドルに戻し、

安全資産として全ての投資家や中央政府が保有していた米国債の格下げは「金」にとっては

最も強い追い風を受けるような形になった。


慎重な見通しに定評のあったUSBは、「金」価格の今後の見通しを、

一月先を1575ドル から1725ドルに、

三ヶ月先を1600ドルから1850ドルに引き上げた。

理由を次のように記述しているが、全く市場を取り巻く現在の状況である・・・・(8/3時点の1663ドル)。


(1)米国デフォルト回避、EUのギリシャ援助合意にも拘らず「金」価格は下がらなかった。


(2)米国経済は減速顕著。経済政策も打つべき手はほとんど打った。              

 唯一、米連邦準備理事会(FRB)の更なる金融緩和(QE3)が可能性として残る。


(3)米国にも欧州にも債務不安に対する政策対応が見えてこない。             

 信用力を反映するCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)スプレッドも上昇中。


(4)米国の利上げ転換は12カ月以上先の話だろう。


(5)新興国を中心に中央銀行の「金」への運用分散が更に進む。 
                  
(6)ここまで調整らしき調整もなく、多くの押し目狙いの投資家がじれ始めている。


(7)警戒信号としてはNY金先物取引所の買い残高の急増だが、通常ではかなり高水準と見なされるが、

 今は通常の状況ではなく、通常の法則が当てはまらない。


(8)金の買い手も多様化している。富裕層、個人客、中央銀行、そしてファンド。

 それぞれが「金」へのアロケーションを増やしている。


(9)ETF残高も過去最高水準に達して居る。

 最大手のSPDRの残高は1286.3トンに急増している。


(10)有事の「金」として最近では経済有事に対する備えとして買われている。 

  欧米債務危機がリーマン型の経済ショックを連想する、有事の備える考え方が定着した。

(11)「金」生産伸び悩み・・・・この10年間、国際金価格は6倍(国内円建て金価格は4倍)に上昇したが、

 年間金生産量は2400トンから2700トンへ増えた程度である。もはや採算に合う鉱脈はさほど残っておらず、

 新規鉱山開発も上がってこない。今後はリサイクルという2次的供給源に依存せねばならぬ。


上記の市場関係者が共通して考える要素だが、其処へ米国債格下げの大きなリスクへの対応に

当面は乱高下の荒い動きが予想される。


(レポートは弊社の独自の分析で売り買いをお薦めするものではありません、ご判断は各自でお願い致します)


このレポートのお問合せは

(株)メリンダ・ダイヤモンド 担当 小野寺 靖

Tel 0120−228914(輝く石)

URL http://www.melindadiamonds.com/index.php

mail info@melindadiamonds.com

(株)メリンダ・ダイヤモンド会社概要

会社名 株式会社メリンダダイヤモンド

設立1988.7.15

代表者小野寺 靖

資本金9,000万円

本社住所〒110-0005 東京都台東区上野5-22-4リューツウ本店ビル2F

電話03-3836-2520 03-3835-3936 03-3836-2635 ファックス03-3833-2031

URL http://www.melindadiamonds.com

担当者 中村 浩徳 小野寺 仁詩 小野寺 美佳子 木内 努  平田栄介 片岡沙弥

取引銀行城北信用金庫上野支店 城北信用金庫王子営業部営

業時間月曜〜金曜10:00〜18:00

会社の目的 宝石、貴金属及びその製品に関する製造、販売及び輸出入業

免許情報東京都公安委員会/第306600607583号 古物商許可証

メリンダ・ダイヤモンドの歴史

1973年宝石卸売業を創業

1978年香港現地法人設立。海外仕入の担当社員を常駐

1979年アメリカ New Yorkに Melinda Diamonds Inc を設立、大粒ダイヤモンドの仕入を開始

DOC会員: ニューヨーク・ダイヤモンドディーラーズクラブの会員になり、日本人としてユダヤ社会の仲間入りをする

1986年マンハッタンのダイヤモンド街、13W46THにNY自社ビルを置く

同年、イスラエル現地法人としてMelinda Israelをテルアビブに設立、ファンシー、

及び小粒ダイヤモンドの仕入れを開始

1988年 台東区東上野1-11-10に東上野店を設置

2004年 御徒町駅南口前に移転

社長のブログ http://wind.ap.teacup.com/uminoko/



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