NBAバスケットボール夢の祭典!現地の様子をWOWOWメインキャスターの長澤壮太郎がリポート!
[18/02/19]
提供元:PRTIMES
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WOWOWのNBA放送の顔の長澤壮太郎氏。スタジオで、NBAのその時々の話題や、時に面白い小ネタをわかりやすく紹介し、NBAの世界を身近に感じさせてくれるような話が持ち味。仕事なだけでなく、心の底からNBAが大好きな長澤氏、NBAオールスターでの取材経験もさぞかし豊富だろうと思いきや、実は、オールスターを取材するのは今回で2度目だという。
「オールスターはずっと見てきているんですけれど、(現場での取材は)去年のニューオリンズが初めてです。僕はずっとスタジオで受ける役だと思っていたんで、大きいイベントはスタジオで見るっていうスタンスだったんですけれど、去年初めて行かせていただいたので」と語る。
去年、現場でオールスターを取材してびっくりしたのは、オールスター・サタデーやオールスターゲームなど、テレビで映るイベント以外の催し物が盛りだくさんあることだったという。
「目まぐるしすぎて、ウィークエンドにこんなに詰まっているものだって。映像じゃ映らない部分がたくさんあるじゃないですか。メディア側として、スケジュールが過酷だなぁと思いました」と振り返る。
今年も、そんな過酷な取材スケジュールの合間に、長澤氏がNBAを見るようになったきっかけや、現地ロサンゼルスで取材してみての感想、試合に向けての期待することなどを聞いてみた。
──長澤さんは子供のころにニューヨークに住んでいらしたんですよね? それは何年ぐらいのことですか?
「1977年(4歳)ぐらいから1985、86年頃までですね」
──その頃からニックスが好きだったんですか?
「当時、野球が好きで、少年野球をやっていて、ヤンキーズスタジアムやシェイスタジアムに連れていってもらっていたり、テニスのUSオープンの予選の安い席に行ったりしていて、その中でMSG(ニックスの本拠地、マディソン・スクエア・ガーデン)も年に2回ぐらい連れていってもらったんです。その時に、照明もあるし、子供たちを喜ばすようなハーフタイムショーもあって、エンタテイメント性が高く、ああいうエンターテイメントが凝縮された空間というのが初めてだったんで、すごく印象に残っていたんです。当時はどんな選手がいたかも覚えていないんですけれど、Tシャツとかニット帽とかはそのころからニックスやヤンキーズでした」
──本当のニックスファン、いわゆるニッキチになったのは、もう少し後だったんですね。
「そのあと、高校生ぐらいの時にパトリック・ユーイングが入ってきて強くなって、ずっと強いニックスを応援していたんです。ま、ご存知のように、シカゴにとんでもない人(マイケル・ジョーダン)や、とんでもない集団(ブルズ)がいたんで、全世界がそっちを応援する中、あんまり大きな声でニックスのファンだとも言えず…。頑張ってほしいけれど、どうせ負けるんだろうなって思い、悔しい思いをしながらも、ファミリーとして頑張るんだ、みたいな。そういう勝手な印象で応援していました」
──ニックスの中で最初に好きになった選手は誰ですか?
「最初はユーイング。わかりやすいから。その次はスタークス。チッピーな(劣等感を跳ね返そうとする気持ちが強い)感じがすごくよくて。ずっとユーイングを応援して、プレーとかも真似して。そのあとは、チームが好きになったんで、誰が来ても、歴代ニックスの応援をしています。
ニックスではスタークスとユーイングも好きだったんですけれど、チャールズ・オークリーとアンソニー・メイソンが助さん格さんみたいで(笑)、ユーイングが黄門様で、その用心棒みたいな感じで。それで頑張るという図式がすごい好きだったんです。勝手に『助さん格さん時代』って呼んでいるんですけれど(笑)」
──オールスターの最初の記憶はいつですか?
「ちゃんと見始めて一番強烈だったのは、1992年に(そのシーズン開幕前にHIV感染で引退していた)マジック・ジョンソンが復活したオールスターは鳥肌がたつようでした。僕、レイカーズが特別好きだったわけじゃなかったし、マジックやラリー・バードは僕らより上だったから、いつもいて当たり前という存在で。それが、すごく急なエンディング(引退)だったから、そのオールスターのインパクトがすごい強かったですね。最後、みんなと1対1して全部勝っちゃう(笑)」
──初めて現場で取材した去年のニューオリンズでのオールスターで印象強かったのは何ですか?
「メディアはみんな、KDとラスのパスがどうのこうのっていうのはあったんですけれど、僕の中では、みんなが、地元ニューオリンズ・ペリカンズのアンソニー・デイビスを盛り上げようとして、本人もそれをホストとしてすごい頑張っている姿を見たんで、オールスターゲームってホストになる主要選手が、こういう感じでみんなを迎え入れたり、自分もそのプレーしたりするんだなっていうのを目の当たりにして、すごく面白い見方ができました」
──今年のオールスターは、ニックスからも期待のスター、クリスタプス・ポルジンギスが出るはずだったのが、今月に入って前十字靭帯断裂で出られなくなって…。
「ポルちゃん…。すごく残念ですね。今年は彼の覚醒の年だと僕は思っていたし、シーズン前半はそういう活躍だったので。今年は2ステップ一気に飛び級で球界を代表するような選手にまで上がるかなと思っていたんですけれど、怪我ばかりはどうしようもないんで。しかたないですけれど、残念ですね。すごい残念」
──彼が出ていたら長澤さんにとって、今年のオールスターの一番の注目選手だったんでしょうけれど、出られなくなった今、一番注目しているのは誰ですか?
「やっぱりロスなんで…。僕、すごくびっくりしたのが、レイカーズもクリッパーズもオールスターに選ばれなくて、コービーみたいな存在感があるホストがいないオールスターになるんだなって。そういう中で言うと、今回注目なのはLA出身の選手──ポール・ジョージ、デマー・デローザン、ジェームズ・ハーデン、ラッセル・ウェストブルックあたりがすごいはっちゃけるんじゃないかなって思っています(笑)」
──ちょっとお遊びの質問ですけれど、もし自分が生まれ変わって、今年のオールスター選手のうちの誰かになれるって言われたら、誰になりたいですか?
「僕の性格的に総合力を欲しがると思うんで。ズルだなと思いながらも、KD(ケビン・デュラント)になりたいなとは思いますね(笑)。あれだけの身長があって、あのシュートレンジがあって。パワーもそんなに負けないっていうところで、スピードもあってハンドリングもいいっていうのは──今、僕らも慣れちゃって、見ている人もみんなKDという存在に慣れちゃったんで、当たり前のように見ていますけれど、何回考え直しても、あの人の持っている身体の素質と持っているスキルって、ズル以外の何でもないなっていう風に思いますね。だから、ポルちゃんにもああいう存在になってほしいし。やっぱりKDはすごいなと思いますね」
──今年は、オールスターのチームが東西ではなくなり、初めてキャプテンのドラフトによるチーム分けをやっていますが、そのことについてはどう思いますか?
「僕はこの変化はいいと思っています、やっぱり選手たちも、NBAってブラザーフッドだとよく言うじゃないですか。だから、みんながみんな、違うチームだったとしても、自分たちのコート上での一体感や繋がりを大切にする人たちなんで。何十億稼いでいても、大スターになっても、大ベテランでも、バスケに対してワクワクしている姿っていうのを、見せてくれるんで。そういう意味でいったら、このシャッフルはすごくいいカンフル剤になるんじゃないかなと僕は思っています」
──チーム・レブロンとチーム・カリー、どっちが勝ちそうだと思いますか?
「(選出後に)怪我人がたくさん出て、選手の入れ替えがあったチーム・レブロンですけれど、レブロンとKDとカイリー・アービングが揃っているんで、実はすごく強いんじゃないかなと思っています」
──怪我で抜けた選手がいても?
「うん、いても。主力のその3本柱がしっかりしているんで。もちろん、ステフとジェームズ・ハーデンとアンソニー・デイビス…というあっち側も強いとは思うんですけれど、でもやっぱり、あの3人のキャラで、同じコートに同じチームでいるっていうのが、僕はすごく楽しみですね」
──レブロンがドラフトで、キャブズを去ったカイリー・アービングを取ったのは驚きましたか?
「驚きましたね。どういう意味で取ったのか、裏の裏まで考えさえられるというか。気を使ったのかなとか、何か違うことに対する伏線なのかなぁとか、恋しいのかなとか(笑)、いろんなことを想像してしまいます。シーズン前半にキャブズが苦戦したすべての原因を作ったのが彼(アービング)じゃないですか。だから、レブロンは彼の顔も見たくないって言ってもいいぐらいしんどかったと思うんですよ。だから恋しさもあったんじゃないかな…って僕はちょっと思っています」
──木曜、金曜と、ここまで取材された中で印象に残っていることは何ですか?
「ニューオリンズに比べて、ロサンゼルスって、リーグ史上最多6回目のオールスター開催だし、やっぱりロサンゼルスっていう街がイベント慣れしているっていうか、すごくお祭りに対して楽しみ方をわかっている。きのう、きょうの取材で、現地の人たちとか、一般の人たちの受け止め方、盛り上がり方、アクセスのしかたとかも考えて、あぁ、やっぱりロスってそういうエンターテイメントの街なんだなって感じたので。花火の上げ方がうまいというか。ドキドキがいつもより大きいというか、期待感が大きくなっていますね」
──日曜はどんなオールスターゲームを見たいですか?
「できれば最後の10分だけでいいんで、競った内容から、大スターたちが必死になって本気に相手とやりあう姿を見せてほしいなって思いますね」
──長澤さんの最初に記憶にある92年のマジック・ジョンソンのオールスターのような感じですよね?
「それもですし、あとその後のマイケル・ジョーダンのときも、試合をがっつりやったじゃないですか。ジョーダンとかコービー・ブライアントとかって、もちろんお祭り大好きだし、もちろん、そういうのをわかっているんですけれど、コンペティションに対しての意地の張り方が格別というか。僕らもそういうのを、ふざけていてもいいから意地張ってほしいというか、そういうのを見たいですね」
──MVPは誰だと思いますか?
「(しばらく考えて)僕は、まったく空気読まずに、またラスがやらかしてくれたらいいなって、個人的には思っています(笑)。空気読まなさ、あれが僕は大好きなんで、やってほしいですね」
──ありがとうございました。
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