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昨年の金価格は史上最高値1900ドル突破後、1500ドル台まで急落したが、新年は1635ドル近辺で推移している、 2012年度の相場通しについて(株)メリンダ・ダイヤモンドのダイヤモンド市況分析です

昨年の「金」相場は1400ドル近辺から始まり、9月初旬にザラ場高値で1923ドルの

史上最高値をつけた後、欧州金融危機から全てのものが売られ、「金」もリスク資産として売られ、

12月末のNYでは薄商いの中、ザラ場安値1523ドルの下値から年末最終日30日の終値で

1566ドルで引け、年間では160ドル、率にして11.6%の上昇相場となった。

明けて2012年の新年相場では昨年末に下げすぎた分の買戻しが入り、

11日現在1635ドル近辺で推移しているが、

2008年9月のリーマンショック以来となる欧州財政金融不安の行く末が懸念される

2012年の「金」相場はどうなるのだろうか?



昨年の日本では空前の金地金、及びネックレス・指輪などの使わなくなった金製品の売却ブームに

沸いたが、金価格が1トロイオンス1900ドル台から一時1500ドル台まで急落した昨年9月下旬。

大手地金商や「金」買取りショップでは長蛇の列がすっかりなくなっていた。地金、コインから

工芸品に至るまで、換金のため数時間待ちもあったのは、わずかその2週間前だったが、

その後は待ち時間は全くなくなり、売る人達も少なくなった。

「金価格を読むのはプロでも難しいのだが、

一般の人の判断がこれだけ見事に的中したのには驚く」と金のディーラーらエコノミストが舌を巻く。

又年末には新年度より200万円以上の金地金の販売・売却については

税務当局への届出義務が必要となることから、年末の地金の売りも多かったようだが、

年が改まりその売りもすっかり鳴りを潜めている。

そのような世相を映すように昨年の日本の「金」輸出は1−11月までの財務省の発表によれば

輸出入の差が約106トンの輸出超となり、過去最高の金地金が日本から、香港、ジュネーブ、ロンドン、

バンコク、シンガポールなどの各都市に流れている。

昨年の輸出単価平均は1グラム約4050円で、合計約4300億円分を海外に売ったことになります。

日本の金地金は2000年までは毎年輸入量がコンスタントに100トンから250トンほどあり、

戦後から通算すると退蔵用地金だけでも2000トンほどは買い込まれたと推定されているが、

それらの退蔵用地金が2001年から05年までは年間平均14トンの輸出量があり、

2006年から10年までの年間平均79トンの輸出量となり、

「金」の産出が僅かに8トン前後の日本が輸出国となったのだったが、

2011年は大きく輸出記録を塗り替えた。


さて新年の動きですが、先週金曜日(6日)は市場が注目する米国雇用統計でした。

非農業部門雇用者数は15万5千人増の予想に対して20万人増と予想以上の増加。

失業率も予想8.7%に対して8.5%とこれまた予想よりもいい数字で2009年2月以来と

ほぼ3年ぶりの好水準で、これを受けてドルは上昇、ハンガリー格下げもあり下げ止まり感のない 

ユーロとは逆にドルが買われました。NY「金」にはあまり動意なく、

1625ドル近辺にある200日移動平均線が天井となっているように頭が重くなっています。


2012年の金相場の予想をエコノミストや市場関係者は1350ドルから2100ドルに見ている人が

多いようだが、では2011年度を振り返り2012年を展望してみよう。



2011年は1400ドル近辺から始まり1900ドルまで駆け上がり、

其処から1500ドル近くまで値下がりした激動の一年だった。


1.金価格、史上最高値1900ドル突破。後、1500ドル台まで急落


2011年は「金」価格がプラチナ価格を逆転した年でもあった。

1トロイオンス1500ドルでも歴史的高値圏なのだが、今や、1500ドルがレンジの下限になってしまった。

1500ドルまでの上昇は新興国の宝飾需要、そして新興国中央政府の外貨準備など長期保有の買いに

支えられているのだが、1900ドルに至る短い期間の急上昇の過程は

ヘッジファンドの先物買い主導のバブル的な様相であった。

2.公的部門金購入が年間400トン超の見込み


2005年以前にはIMFなどを中心に年間500トン前後の売り越しが続いていた公的部門が、

今年は、逆に400トン程度の買い越しに転じた。韓国、タイ、メキシコ、ロシアなど新興国中心に

米ドル、ユーロに偏った外貨準備を「金」や円にシフトさせる動きが顕在化。

年間2800トンの生産量の「金」市場に、500トン+400トン=900トンの変化は需給の様相を変えた。

これら新興国の外貨準備高に占める「金」の比率は10%以下であり、

欧米の70%のそれに比べてかなり低く、今後も「金」へのシフトが続く可能性が高い。



3.中国、インドの年間金需要が1700トン超え


足元では経済減速基調だが、通年で見ると、インド1000トン、中国700トンの大台突破は確実。

この2カ国で年間金生産量の6割を買い占めたことになる。

こうした実需は長期保有となるので相場の大きな支えとなる。



4.欧州財政金融危機問題が換金売りを誘い急落


ギリシャ危機に端を発した欧州ソブリンリスクから、投資家のリスク回避志向が進行する中で、

金も「安全資産」から「リスク資産」とされ「Cash is king」の流れは世界的に広がり、

世界中の株式・商品・貴金属・原油が売られることになり、リーマンショックの再現相場となったが、

欧州危機の根は深くリーマンの時の「民」から欧州各国に飛び火し、

スペイン・イタリアの国債利回りも7%を越える危険水域に入り「官」のリスクは長引きそうである。


5.JPモルガン・チェースが金を金融取引の担保として認定


欧米で「金」が金融取引における適格担保として活用され始めたことは、

「金」がコモディティー(商品)からマネー(金融商品)としての色彩を強める流れを象徴する出来事であった。


6.金ETFの時価総額がNY株ETFを抑えてトップに


「金」というコモディティーを有価証券(ETF)の時価総額がスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)

500種株価指数に連動するETFを上回るという、

まさに株から「金」へのマネーシフトを如実に示す現象であった。

「金」ETF最大手のSPDRの年末の残高は1254.57トンの現物の金地金を

ロンドンの銀行地下に保有している。


7.過去最大級の世界的金リサイクルブーム


日本でも金買い取りブームが新聞・テレビの話題にもなったが、

世界的にも「腐食せず地上に残る」・・・「金」が高値に刺激され市場に還流する動きが加速。

その総量が年間1700トン位、「金」価格急騰にブレーキをかける結果となった。


8.金・プラチナ、価格逆転現象


東日本大震災により、自動車排ガス清浄化触媒が主たる需要である産業用素材としての

プラチナ価格が軟調に転じた。

一方、「金」は「有事」に買われることで、「金」とプラチナ価格が逆転するに至った。

プラチナは工業用・宝飾用として買われるが、「金」のように無国籍通貨として、

安全資産として買われることはなく、明暗を分けた。



9.欧州救済の為のIMFによる金売却の噂も絶えない。


「金」を売却して調達できるドルといってもしれたものだが、

IMF支援を強調するアナウンスメント効果はあり、

又イタリア・フランスなどのEU諸国が自国の「金」準備を取り崩して売却して

財政の一部に用立しているのではとの噂も12月頃から出始めておリ、

急落相場の後付講釈となっているが、真相は不明である。

10.ポールソン、ソロス 金売却


代表的なヘッジファンドが、相次いで「金」売却に走った。

株の損失を埋め合わせる益出し売りである。

信用収縮の中で欧州系銀行が保有金の換金売りに動いたことも年末にかけ「金」下落に拍車をかけた。



振り返ってみると、21011年は「金」にとってまさに激動の時代であった
 

欧州財政金融危機は当面国債を発行して(借金した)自国の発行した国債を償還しているのだが、

経済成長が1%前後のところに7%の金利を払って自転車操業を繰り返していれば、

いつかは破綻・デフォルト(債務不履行)に追い込まれる事になり、

世界各国の金融機関や経済に大きな影響を与える事になり、

ヘッジフアンド、投資信託の資金繰り悪化から、

含み益がでている「金」の売却は現実的な売り要因であろう。

しかしながら「金」に本格的下げがあるとすれば2013年の米国の金利政策の変換の時期であろう。

FRB(米連邦準備理事会)が「2013年半ばまで継続」と明言しているゼロ金利政策の

出口が見え始める時期であろうか。

「金」の最大の欠点は金利を産まないこと。従って、

FFレートが25べーシスでも「利上げ」となると、

また、出口戦略を匂わせる程度のFOMC(米連邦公開市場委員会)声明文のニュアンス、

あるいはFRBタカ派理事発言だけでも神経質に売りで反応することになろう。

2012年は米、ロシア、韓国他世界首脳の選挙があり、

中国も習氏への移行と世界の指導者の顔ぶれも変わり、

世界の大きなうねりも予感させられるが、有事の「金」、安全資産として買われるのか、

リスク資産として売られるのか予断を許さないところである。



5年のチャートで見れば600ドル台から雄大な相場チャート描いており、

10年前の270ドル近辺から見れば7倍に上昇した金相場はやはり高い水準にあると言えよう

(レポートは弊社独自の調査・研究に依るもので、売り買いをお薦めするものではありません、

ご判断は各自でお願い致します)



このレポートのお問合せは

(株)メリンダ・ダイヤモンド 担当 小野寺 靖

Tel 0120−228914(輝く石)

URL http://www.melindadiamonds.com/index.php

mail info@melindadiamonds.com

(株)メリンダ・ダイヤモンド会社概要

会社名 株式会社メリンダダイヤモンド

設立1988.7.15

代表者小野寺 靖

資本金9,000万円

本社住所〒110-0005 東京都台東区上野5-22-4リューツウ本店ビル2F

電話03-3836-2520 03-3835-3936 03-3836-2635 ファックス03-3833-2031

URL http://www.melindadiamonds.com

担当者 中村 浩徳 小野寺 仁詩 木内 努  平田栄介 片岡沙弥

取引銀行城北信用金庫上野支店 城北信用金庫王子営業部営

業時間月曜〜金曜10:00〜18:00

会社の目的 宝石、貴金属及びその製品に関する製造、販売及び輸出入業

免許情報東京都公安委員会/第306600607583号 古物商許可証

メリンダ・ダイヤモンドの歴史

1973年宝石卸売業を創業

1978年香港現地法人設立。海外仕入の担当社員を常駐

1979年アメリカ New Yorkに Melinda Diamonds Inc を設立、大粒ダイヤモンドの仕入を開始

DOC会員: ニューヨーク・ダイヤモンドディーラーズクラブの会員になり、

日本人としてユダヤ社会の仲間入りをする

1986年マンハッタンのダイヤモンド街、13W46THにNY自社ビルを置く

同年、イスラエル現地法人としてMelinda Israelをテルアビブに設立、ファンシー、

及び小粒ダイヤモンドの仕入れを開始

1988年 台東区東上野1-11-10に東上野店を設置

2004年 御徒町駅南口前に移転

社長のブログ http://wind.ap.teacup.com/uminoko/


小野寺靖著「プロが伝授するダイヤモンドの賢い売り方・買い方】をご希望の方にお送りします





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