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児童文庫シェアNo.1※「第8回角川つばさ文庫小説賞」受賞作決定

※児童文庫レーベルトップシェア。公益社団法人 全国出版協会・出版科学研究所調べ

株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松原眞樹)では、小・中学生を読者対象とした児童文庫レーベル「角川つばさ文庫」を発行、児童・生徒のための小説賞「角川つばさ文庫小説賞」を開催しています。2019年7月1日から8月31日に作品を募集した「第8回角川つばさ文庫小説賞」には、多くの素晴らしい作品が寄せられました。

このたび、厳正なる審査により受賞作品が決定、「一般部門」では、金賞が2作品、銀賞が1作品に授賞が決まりました。また、「こども部門」では東京都の小学3年生が〈グランプリ〉を、愛知県の中学1年生が〈準グランプリ〉を受賞しています。

角川つばさ文庫小説賞公式サイト( https://tsubasabunko.jp/award/




[画像1: https://prtimes.jp/i/7006/6871/resize/d7006-6871-759442-8.jpg ]




一般部門 〈金賞〉〈銀賞〉作品概要



〈金賞〉 『デスコレ!―運命は、変えられる―』 七海まち さん
※角川つばさ文庫で2020年秋に発売予定

【あらすじ】
中学一年生の美羽は、人の顔を見ると、その人に起こる「よくない未来」が見えてしまう。ある経験からこの力に恐怖をおぼえた美羽。なるべく人とかかわらずに過ごしてきたのに、先輩が事故で重傷を負う未来を見てしまった。何もできず震えていると、突然起こるはずの未来が変わり始めた! 「先輩の未来を変えたのは、僕だ」現れたのは、同級生の瀧島君。まさか、未来が見えるの? わたしたちの手で、未来を変える!? 二人の“運命”の物語!

【プロフィール】
東京都出身・在住。東京都立大学にて人文学を学ぶ。うお座のO型。好物は紅茶とモンブラン。朝起きることが苦手。飼い猫のうっとり顔に毎日癒されています。猫はどんな柄でも大好きですが、特に好きな柄は黒白ハチワレです。

【受賞の言葉】
このたびはすばらしい賞をいただき、大変感激しております。選考委員の先生方、編集部の皆様、そして選考に関わってくださったすべての方々、本当にどうもありがとうございました。
文章を書くことは好きだけれど、本よりも漫画やアニメ、ゲームや映画に夢中。物語を楽しむことは得意でも、作るのは苦手。そんな子どもでした。それがまさか、大人になってから児童向けの小説を書くことになり、さらに賞をいただくことになるなんて……! 本当に、人生って何が起こるかわかりません。
受賞のお知らせがあったときは、「ものすごいことになってしまった……!」としばらく震えが止まりませんでした。子ども時代の私がたくさんの物語からワクワクやドキドキをもらったのと同じように、今度はみなさんにそれをお届けできるよう、精一杯がんばりたいと思います。よろしくお願いします!


〈金賞〉 『リケジョとオカシな実験室』 やまもとふみ さん
※角川つばさ文庫で2020年秋に発売予定

【あらすじ】
理科が大キライな小学6年生の理花。かつては、愛読書は元素図鑑! 宝物は虫の標本!というくらい理科が得意で好きだった。しかしそんな女の子は変だとクラスメイトに言われ、恥ずかしくなってしまったのだ。ある日ケーキ屋さんで、あこがれのクラスメイト・ひなたくんに遭遇し、彼のクッキー作りを手伝うことに。上手く焼けない理由が「二酸化炭素」にあると気づいた理花は……。ふたりだけのヒミツの実験、はじまる!!

【プロフィール】
福岡県出身で千葉県在住。福岡女子大学人間環境学部環境理学科卒業。山羊座のA型。趣味は街の散策と野球の観戦。好きなスイーツはホットケーキ。作るより食べるほうが好きです。

【受賞の言葉】
このような素晴らしい賞まで頂くことができて心から感激しています。
小学生のころの夢は学校の先生、中学生のころの夢は翻訳家、高校生のころの夢は砂漠を緑地化する生物学者……と、夢が定まらなかった私が『小説家になりたい』と揺るぎない夢を掲げてがむしゃらに走り始めたのは5年ほど前のことです。当時、ずいぶんと回り道をしたのではと不安と焦りでいっぱいでした。というのも小説家になるには言語学、文学を学ぶ文系と言われる分野に進むのが一般的ですが、私は生物科学を学びたくて理系に進んだので、足りないものがとても多かったのです。
今、この『科学』をテーマとした作品で賞を頂いたことで、何一つ無駄ではなかったのだなとしみじみ思います。
賞に関わられた先生方、関係者の方々、ありがとうございました!
これからたくさんのこどもたちに愛される物語を紡いでいきたいです。どうぞよろしくお願いします!


〈銀賞〉 『パートナー』 夏美 さん

【あらすじ】
四月から地元の公立中学に通うつもりだった颯太。ところがとつぜん、父親の命令で全寮制の学校に入学させられてしまう。そこはカラステングになるための学校!? さらに寮で同じ部屋になったエリート美少年は不愛想で大ゲンカをしてしまうし、学校では変わった授業ばかり! そんな中、風を起こす扇術のテストで、思いがけず力をだした颯太は、先生に呼びだされ特訓を受け……。颯太の超ハードな学園生活!

【プロフィール】
東京都出身・在住。しし座。わたしが生まれた日、それははげしいカミナリが鳴っていたとか。夏の朝にカミナリ。とてもめずらしかったため、両親は雷子と名づけようか迷ったそうです。

【受賞の言葉】
このたびは角川つばさ文庫小説賞銀賞をいただき、ありがとうございました。選考委員の先生方、編集部の方々、お忙しい中、選考にたずさわってくださった方、すべての方にお礼申しあげます。
子どものころから、想像することが好きでした。テレビで見たアニメの続きを考えたり、キャラクターを自分好みに作り変えたり、そんな遊びをしょっちゅうしていました。小さいころに遊びだったことが、大人になって物語という形になり、ほかの人に読んでもらえるまでになったと思うと、とてもふしぎな気持ちです。
今後も、想像することをパワーにかえて、読者のみなさんがワクワク、ドキドキ、夢中で読める物語を届けられるようにがんばりたいと思います。



一般部門 選考委員選評


あいはらひろゆき 様
作家。著書に「くまのがっこう」「がんばれ! ルルロロ」『はっはっはくしょーん』「クローバーフレンズ」など。

[画像2: https://prtimes.jp/i/7006/6871/resize/d7006-6871-849925-0.jpg ]

今年は例年に増してレベルの高い作品が揃い、その結果、金賞2作、銀賞1作といううれしい結果になりました。ただ、選考委員を驚かせるようなスケールの大きな作品は今年もなく、残念ながら大賞は該当なしとなりました。また、今年も女性の作品が候補作を独占しました。ぜひ、男性の挑戦をお待ちしています。以下、作品の講評をさせていただきます。まず、金賞の『デスコレ!―運命は、変えられる―』です。この作家はとてもスキルが高く、文章のキレ味もあって素晴らしい才能を感じさせます。登場キャラクターも魅力的で説得力があり、また伏線の張り方やその回収もしっかりできていて、安心して読み進めることができました。ただ残念なのは、後半にかけて物語の展開が滞留、混乱してしまったことです。じっくりと整理しないまま書き進んだ印象があり、もったいない印象です。もう一度時間をかけて再考し、さらに一段レベルアップした作品に仕上げることを望みます。

続いて、同じ金賞の『リケジョとオカシな実験室』です。こちらは、『デスコレ!』とは逆に、とてもストレートでフレッシュな作品です。個人的にはとても好感が持てる作品でした。主人公の2人もさわやかでとても魅力的です。理科の実験とケーキ作りをからめた展開もおもしろく、父親の存在もとても効いています。教育的な素材をうまくエンタテインメントな物語の中に消化できています。ただ残念なのは、ストレートな分、物語世界が狭く、展開が単調になってしまっていることです。主人公2人が通う学校やおじいさんのケーキ屋のある町など、ふくらませる要素は十分あると思います。シリーズ化を考えたときには、この部分を再考する必要があるでしょう。

続いて、銀賞の『パートナー』です。この作品は、ずばり烏天狗の学校という舞台がとても新鮮で魅力的でした。まるで、日本版ハリーポッターのようで読んでいてワクワクしました。学校の雰囲気や先生たちのキャラクター、授業内容もユニークでとてもおもしろかったです。ただ、肝心の主役2人のキャラクターが弱く、また2人の友情が生まれるきっかけに説得力がなかったのがとても残念でした。

最後に、選外になった『ヤシロさんは成仏できない』です。この作品はとても完成度が高く、登場人物の心の機微もしっかりと描かれています。ただ、事件や死の扱い、純文学的な要素などが、つばさ文庫よりもう少し年上の読者にふさわしいということで、あえて選外としました。応募くださったみなさん、ありがとうございました。来年もたくさんの力作をお待ちしています。


宗田 理 様
作家。代表作『ぼくらの七日間戦争』。「ぼくら」シリーズは角川つばさ文庫でも大人気。

[画像3: https://prtimes.jp/i/7006/6871/resize/d7006-6871-120660-1.jpg ]


金賞の『デスコレ!―運命は、変えられる―』は、特殊な能力を持つ少女と少年が未来に挑む物語。主人公の葛藤が丁寧に書かれている。学園ものでありながら、その枠を飛びだした奇想天外なストーリーはぼくが望んでいたものだ。やや無理のある展開もあったが、こういう小説に果敢に挑戦したことを評価したい。

同じく金賞の『リケジョとオカシな実験室』。おかし作りという日常的なことがらが題材ながら、ここまで面白い物語を作り上げたことに感心した。ポイントは科学をからめた点だろう。驚くような展開があるわけではないが、文章のリズムも良く、作者の才能を感じた。

銀賞の『パートナー』は、烏天狗の学校を舞台に各登場人物のキャラクターがとても魅力的に描けていた。ただ、それを作中でうまく生かし切れていないところがあったのが残念だった。

『ヤシロさんは成仏できない』は、『デスコレ!』同様、チャレンジ精神あふれる作品だったが、ストーリーの作り方に粗さがあった。


本上まなみ 様 
女優、タレントとして活躍する他、エッセイや絵本などの著作も多数。

[画像4: https://prtimes.jp/i/7006/6871/resize/d7006-6871-995052-2.jpg ]

『リケジョとオカシな実験室』は、お菓子作りを通してクラスメイトとの交流を深めていくお話。クッキーのサクサク、ホットケーキのふわふわなど、どういう工程で作ると上手にできるのか。トライ&エラーを繰り返しながら正解を導き出していく主人公たちの、好奇心いっぱいな様子が生き生きと描けていました。よく考えてみればお菓子作りって実験要素満載ですよね。理科的視点から謎解きをしていく展開が面白かったです。つばさ文庫を初めて手にする子たちにも夢中になって読んでもらえそうな、可愛らしい作品でした。

『デスコレ!―運命は、変えられる―』は他人の「良くない未来」が見えてしまう、特殊な能力を持った少女の物語。何か行動を起こしてしまえば当事者の運命をコントロールすることになるのではないかと主人公は苦悩しますが、もし自分なら? 重圧に耐えられないかも、とどきどきしながら読みました。登場人物それぞれの描写や全体の構成もよく考えられていて、非常に読みごたえがありました。『ヤシロさんは成仏できない』と2作同時に最終候補まで残ったのも特筆すべき点ですね。『ヤシロさん』は非常にポテンシャルの高い作品で、こちらの評価も高かったです。物語の内容を鑑み『デスコレ!』の方がつばさ文庫小説賞向きではないかということになりまして、今回こちらの作品へ贈賞することに決定しました。

山の奥深くにある全寮制の烏天狗学校が舞台の『パートナー』。神通力を用い、飛翔能力もある烏天狗。恐くて強そうなイメージで、これを題材に選んだのは大変良かったと思います。初っ端からハードな課題を与えられ、入学したての主人公があっという間にぼろぼろになる姿にはリアリティーを感じましたし、仲間と切磋琢磨する様子や、妖狐に騙され窮地に追い込まれる場面など展開も良く考えられていて、最後まで飽きさせない工夫がありました。ライバルの少年の内面ももう少し深く描けたら、より彼の魅力が増すのではないかと思います。今回は力のある良作に恵まれ、選考過程でも活発な議論が行われました。受賞者の方々の今後のご活躍を期待しています。


こども部門 〈グランプリ〉〈準グランプリ〉作品概要


〈グランプリ〉『真の王』 宮下ぴかり さん

【あらすじ】
キロネックスは赤道付近のとある海域に住むクラゲ。大きな体と毒をもつ彼は、海域の魚たちに恐れられ、自分のことを「この海の王」だと自負していた。ところがおそろしいサメの出現によって、海の勢力図が一変してしまう。それでも「王」としての誇りを捨てなかったキロネックスは――。

【受賞の言葉】
受賞のご連絡をいただき、こんなにも名誉な評価をいただけた事に、喜びと感謝でいっぱいで、天にも昇るような気持ちです。私は海洋生物が好きなのですが、とくに好きなクラゲを主人公にし、この物語は自分の思う一番かっこいい性格(生き方)を表現しました。どんなに状況がかわっても、信念をつらぬいて生きる姿は、自分のキャラクターながらかっこいいなと思います。


〈準グランプリ〉『カメからのバトン』 和花 さん

【あらすじ】
学校で一番足が遅く、劣等感の塊だったカメは、亀のノロによって「亀の国」に導かれる。そこでは亀たちが懸命に足を速くするトレーニングを行っていた。亀たちと一緒にトレーニングを始めるカメ。タイムもあがり、亀の国でみんなが憧れるレースに出場しようと思った時、思わぬ事実が明かされて――。

【受賞の言葉】
今年は、昨年よりステップアップした賞を頂き、とても嬉しく思っています。これからも、身のまわりの物事をよく観察して、刺激をもらいながらアイデアを生み出し、心をこめて楽しい作品作りをしていきたいです。



第8回角川つばさ文庫小説賞 受賞作品
■一般部門(応募作品数:222作品)※大賞は該当作品なし
〈金賞〉『デスコレ!―運命は、変えられる―』七海 まち(ななみ・まち)/東京都
〈金賞〉『リケジョとオカシな実験室』やまもと ふみ(やまもと・ふみ)/千葉県
〈銀賞〉『パートナー』夏美(なつみ)/東京都
※賞、作品名、ペンネーム、都道府県の順に記載

■こども部門(応募作品数:378作品)
〈グランプリ〉『真の王』宮下 ぴかり(みやした・ぴかり)/小学3年・東京都
〈準グランプリ〉『カメからのバトン』和花(わか)/中学1年・愛知県
〈中学年の部特別賞〉『名探偵カルキ ―初めての敗北!?―』居森 理人(いもり・りひと)/小学3年・東京都
〈高学年の部特別賞〉『4つ目の魔法』石神 來香(いしがみ・らいか)/小学6年・千葉県
〈高学年の部特別賞〉『海とぼく』智世(ちよ)/小学6年・東京都
〈中学生の部特別賞〉『パン買い競争』吉武 菜奈(よしたけ・なな)/中学2年・東京都
〈中学生の部特別賞〉『夜の飼い主』ヤマグチタクマ/中学3年・埼玉県
※賞、作品名、ペンネーム、学年・都道府県の順に記載

〈入賞〉
『東西南北たんてい団』玉置 あみ(たまおき・あみ)/小学4年・埼玉県
『冬休みのきせき』すーさん/小学5年・福岡県
『僕とはばたく時』花実(かざね)/小学6年・京都府
『遊び人と少女』普 絵(あまね・かい)/小学6年・北海道
『私たちの再スタート』中田 香月(なかだ・かづき)/小学6年・埼玉県
『クレヨンから始まる物語』AIKO/MISUZU(あいこ/みすず)/小学6年・三重県
『二次元アイドル』雲雀 翡翠(ひばり・ひすい) /中学1年・大阪府
『Satanās 〜呪われた一族〜』南沢 澪(みなみさわ・みお) /中学1年・北海道
『伝えたいから。』雪森 るな(ゆきもり・るな) /中学2年・京都府
『冷蔵庫』片岡 好華(かたおか・このは) /中学2年・大阪府
『黒猫ヒーロー』かなぎそのか/中学3年・東京都
『ハッピードリームバースデイ』見明 こはく(みあけ・こはく) /中学3年・宮城県
※作品名、ペンネーム、学年・都道府県の順に記載


各賞についてのさらに詳しい選評は、
角川つばさ文庫小説賞公式サイト( https://tsubasabunko.jp/award/
をご覧ください。


※なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の日本での感染拡大リスクが高まっていることから、ご参加の皆さまおよび関係者の健康面を考慮し、「第8回角川つばさ文庫小説賞こども部門」の贈賞式は中止することに致しました。

■角川つばさ文庫・角川つばさ文庫小説賞 とは
「角川つばさ文庫」は、2009年3月に創刊した「次はどんな本を読もう?」そんな子どもたちの「読みたい気持ち」を応援する児童文庫レーベル。KADOKAWAの持つコンテンツや読者を楽しませるノウハウを子どもたちのために駆使し、青春、冒険、ファンタジー、恋愛、学園、SF、ミステリー、ホラーなど幅広いジャンルの作品を刊行しています。レーベル名には、物語の世界を自分の「つばさ」で自由自在に飛び、自分で未来をきりひらいてほしい。本をひらけば、いつでも、どこへでも……そんな願いが込められています。主な作品に『ぼくらの七日間戦争』『新訳 ふしぎの国のアリス』『怪盗レッド』『いみちぇん!』『四つ子ぐらし』シリーズなど。毎月15日ごろ発行。
「角川つばさ文庫小説賞」は、小・中学生の子どもたちにもっと読書を楽しんでもらいたい、という願いを込めて2011年9月に創設された小説賞です。

●角川つばさ文庫オフィシャルサイト: https://tsubasabunko.jp/
●角川つばさ文庫小説賞オフィシャルサイト: https://tsubasabunko.jp/award/

★KADOKAWA児童書ポータルサイト「ヨメルバ」:https://yomeruba.com/
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