先進国は緩やかな回復傾向 新興国は引き続き下降・・・日本は? 〜 Ipsos 『The Economic Pulse』 を発表
[13/10/07]
提供元:DreamNews
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グローバル・マーケティング・リサーチ会社のイプソスは、オンライン・パネルシステムにより日本を含む世界25カ国で毎月実施しているGlobal @dvisor調査を基に、消費者の景況感をレポートする『The Economic Pulse』を発表しています。
9月25日に発表された最新の『The Economic Pulse』より主な結果を報告いたします。
主な調査結果
● 調査対象国全体の消費者景況感は前月に比べ3%上昇し39%
● リーマンショック後の過去4年間の消費者マインドのトレンドを見ると、先進国では緩やかに上昇しているものの、新興国では下降傾向が顕著
● 日本では、2013年前半から景況感が上昇(1月9%→8月21%)。長期にわたる低水準から抜け出した感がある
◆ 調査概要
調査実施機関: イプソス 実施時期: 2013年8月6日〜20日
調査手法: イプソス・オンラインパネルシステムにより世界25カ国で毎月実施するGlobal@dviser調査
対象国(25カ国): アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イギリス、
ハンガリー、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、ノルウェー、ポーランド、ロシア、
サウジアラビア、南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコ、米国
対象者: カナダ及び米国では18歳〜64歳、その他各国では16歳〜64歳の対象者18,503人
各国1000人以上が回答
*アルゼンチン、ベルギー、ハンガリー、インドネシア、メキシコ、ノルウェー、ポーランド、ロシア、サウジアラビア、
南アフリカ、韓国、スウェーデン、トルコでは各国500人以上
イプソスが毎月実施しているGlobal @dvisor調査では、世界25か国の経済に対する消費者マインドを継続的に調査している。今回調査の調査対象国全体の結果では、消費者マインドは前月と比較して3ポイント上昇し、39%*の人々が自国の景気は「良い」と感じていることがわかった。 (*)最近調査対象国となったノルウェーを除くと37%である
下降傾向の続くBRICs 先進国は少しずつ上昇
リーマンショックによる世界的金融危機から4年が経過したが、世界経済は依然として以前の姿を取り戻せないでいるようだ。経済の回復までの歩みは遅く、不安定だ。期待を抱ける状況もあれば、楽観を打ち砕くこともある。世界経済はいつ回復するのだろうか。今、世界はどの方向に向かっているのだろうか。
イプソスが毎月実施しているGlobal @dvisor調査では、世界25か国の経済に対する消費者マインドを継続的に調査している。調査対象国全体から、BRICsの国々とG8の国々に焦点を当て、過去4年間のトレンドを見るとある傾向が見て取れる。
経済的先進国であるG8の国々と、新興国BRICsの国々には、景気後退後のトレンドラインに異なる変化が見られる。リーマンショックによる影響が限定的で、景況感の下降幅が比較的少なかったBRICsは、2008年以降一貫して下降傾向にあり、特に2012年前半以降は下げ幅が大きい。一方、G8の国々は、2008年には経済に大打撃を受け、消費者マインドも落ち込んだが、その後はゆっくりと上昇の傾向にある。
2011年後半から、アメリカの経済は上昇傾向にある。今回の調査で、アメリカでは自国の景気が「良い」と回答したのは34%で、これは世界的金融危機後の最高ポイントである。アメリカ経済はその強さを取り戻しつつあるようだ。
一方、ブラジルとインドは状況が悪い。ブラジルでは、金融危機の影響が一足遅れで出てきた。その後は上昇と降下を繰り返し、昨年からは下降傾向が続いている。今回の調査期間中、ブラジルレアルは下落を続け、2009年3月以来の安値を付け、中央銀行は為替介入の方針を決定せざるを得なくなった。
インド経済は金融危機後、一時落ち込んだが、自国の可能性への期待感からすぐに上昇に転じた。その後はブラジル同様、上下を繰り返しつつ下降傾向にある。インドには工事途中の現場が散見され、それらは期待と現実の差を表しているとも言える。
日本のトレンドラインは上昇傾向
日本の結果を見てみると、今回調査は、消費者マインドは前月と変わらず、21%が自国の景気は「良い」と回答した。日本はリーマンショック前から長きにわたる不況が続いており、イプソスの調査では、2008年以降、10%以上の消費者が3か月連続で、「景気が良い」と回答したことはなかった。しかし、本年2月に急上昇(1月9%→2月16%)以降、20%近くで推移している。
1月調査で「6か月後の自国景気の見込み」についての質問には、「良くなっていると思う」と回答したのは18%で、これは昨年12月の8%からの急上昇であった。その後上昇を続け、5月には28%に上昇したものの、今回の調査では15%となっている。実際の景況感を先取りするこの指標が今回下降したことは懸念点である。2020年オリンピックの東京招致の実現や消費税増税の決定がどれほど日本の消費者マインドに影響を与えるのか興味深い。
イプソスについて
1975年創業。イプソスはリサーチのプロフェッショナルが経営する世界第3位のグローバル市場調査会社です。
世界85カ国の拠点では、16,000人以上のスタッフが、5,000を越えるクライアントにサービスを提供しています。
年間調査プロジェクト数は10万件以上、実施インタビュー数は7,000万件以上に上ります。
GreenBook Research Industry Trend Survey 2011で最もイノベイティブなリサーチ会社の第2位に選ばれました。Ipsos in Japanホームページ: http://www.ipsos.jp/
このニュースリリースについてのお問い合わせ:
山野辺有子
Ipsos in Japan
03 6867 8151
yuko.yamanobe@ipsos.com
9月25日に発表された最新の『The Economic Pulse』より主な結果を報告いたします。
主な調査結果
● 調査対象国全体の消費者景況感は前月に比べ3%上昇し39%
● リーマンショック後の過去4年間の消費者マインドのトレンドを見ると、先進国では緩やかに上昇しているものの、新興国では下降傾向が顕著
● 日本では、2013年前半から景況感が上昇(1月9%→8月21%)。長期にわたる低水準から抜け出した感がある
◆ 調査概要
調査実施機関: イプソス 実施時期: 2013年8月6日〜20日
調査手法: イプソス・オンラインパネルシステムにより世界25カ国で毎月実施するGlobal@dviser調査
対象国(25カ国): アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イギリス、
ハンガリー、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、ノルウェー、ポーランド、ロシア、
サウジアラビア、南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコ、米国
対象者: カナダ及び米国では18歳〜64歳、その他各国では16歳〜64歳の対象者18,503人
各国1000人以上が回答
*アルゼンチン、ベルギー、ハンガリー、インドネシア、メキシコ、ノルウェー、ポーランド、ロシア、サウジアラビア、
南アフリカ、韓国、スウェーデン、トルコでは各国500人以上
イプソスが毎月実施しているGlobal @dvisor調査では、世界25か国の経済に対する消費者マインドを継続的に調査している。今回調査の調査対象国全体の結果では、消費者マインドは前月と比較して3ポイント上昇し、39%*の人々が自国の景気は「良い」と感じていることがわかった。 (*)最近調査対象国となったノルウェーを除くと37%である
下降傾向の続くBRICs 先進国は少しずつ上昇
リーマンショックによる世界的金融危機から4年が経過したが、世界経済は依然として以前の姿を取り戻せないでいるようだ。経済の回復までの歩みは遅く、不安定だ。期待を抱ける状況もあれば、楽観を打ち砕くこともある。世界経済はいつ回復するのだろうか。今、世界はどの方向に向かっているのだろうか。
イプソスが毎月実施しているGlobal @dvisor調査では、世界25か国の経済に対する消費者マインドを継続的に調査している。調査対象国全体から、BRICsの国々とG8の国々に焦点を当て、過去4年間のトレンドを見るとある傾向が見て取れる。
経済的先進国であるG8の国々と、新興国BRICsの国々には、景気後退後のトレンドラインに異なる変化が見られる。リーマンショックによる影響が限定的で、景況感の下降幅が比較的少なかったBRICsは、2008年以降一貫して下降傾向にあり、特に2012年前半以降は下げ幅が大きい。一方、G8の国々は、2008年には経済に大打撃を受け、消費者マインドも落ち込んだが、その後はゆっくりと上昇の傾向にある。
2011年後半から、アメリカの経済は上昇傾向にある。今回の調査で、アメリカでは自国の景気が「良い」と回答したのは34%で、これは世界的金融危機後の最高ポイントである。アメリカ経済はその強さを取り戻しつつあるようだ。
一方、ブラジルとインドは状況が悪い。ブラジルでは、金融危機の影響が一足遅れで出てきた。その後は上昇と降下を繰り返し、昨年からは下降傾向が続いている。今回の調査期間中、ブラジルレアルは下落を続け、2009年3月以来の安値を付け、中央銀行は為替介入の方針を決定せざるを得なくなった。
インド経済は金融危機後、一時落ち込んだが、自国の可能性への期待感からすぐに上昇に転じた。その後はブラジル同様、上下を繰り返しつつ下降傾向にある。インドには工事途中の現場が散見され、それらは期待と現実の差を表しているとも言える。
日本のトレンドラインは上昇傾向
日本の結果を見てみると、今回調査は、消費者マインドは前月と変わらず、21%が自国の景気は「良い」と回答した。日本はリーマンショック前から長きにわたる不況が続いており、イプソスの調査では、2008年以降、10%以上の消費者が3か月連続で、「景気が良い」と回答したことはなかった。しかし、本年2月に急上昇(1月9%→2月16%)以降、20%近くで推移している。
1月調査で「6か月後の自国景気の見込み」についての質問には、「良くなっていると思う」と回答したのは18%で、これは昨年12月の8%からの急上昇であった。その後上昇を続け、5月には28%に上昇したものの、今回の調査では15%となっている。実際の景況感を先取りするこの指標が今回下降したことは懸念点である。2020年オリンピックの東京招致の実現や消費税増税の決定がどれほど日本の消費者マインドに影響を与えるのか興味深い。
イプソスについて
1975年創業。イプソスはリサーチのプロフェッショナルが経営する世界第3位のグローバル市場調査会社です。
世界85カ国の拠点では、16,000人以上のスタッフが、5,000を越えるクライアントにサービスを提供しています。
年間調査プロジェクト数は10万件以上、実施インタビュー数は7,000万件以上に上ります。
GreenBook Research Industry Trend Survey 2011で最もイノベイティブなリサーチ会社の第2位に選ばれました。Ipsos in Japanホームページ: http://www.ipsos.jp/
このニュースリリースについてのお問い合わせ:
山野辺有子
Ipsos in Japan
03 6867 8151
yuko.yamanobe@ipsos.com