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震災から3年、芸術通じて震災を振り返る

報道関係各位

 アーティスト・イン・レジデンス『PARADISE AIR』では、CROSS STAY Program2013と題した芸術による交流プログラムを開催します。2014年1月24日[金]から3月12日[水]までの48日間、新進気鋭の芸術家パヴェル・ヅィエミアンを招聘し、滞在制作を松戸市民とともに支援します。また、東日本大震災以降、東北地方を拠点に支援活動や記録活動を行っている日本人芸術家や学芸員数名を招聘します。そこで、一般公開のトークイベントや映画上映会を開催し、市民と芸術家が国際的な芸術・文化交流を深めながら、震災から3年が経ったこの時期に、東日本大震災についてもう一度考える機会を作ります。


 PARADISE AIRは2013年6月にオープンした国内で最も新しいアーティスト・イン・レジデンス施設です。松戸駅前19町会の代表者による地域団体・松戸まちづくり会議の運営のもと、文化庁平成25年度国際交流拠点形成事業の採択を受け、活動しています。この度、CROSS STAY Program 2013では、全世界に向けて滞在芸術家を公募し、世界中から集まった61名の応募の中から、ポーランド人芸術家パヴェル・ヅィエミアン(30歳、ポーランド国籍、ロンドン在住)を選出しました(審査員はアーツ前橋館長住友文彦氏、東京芸術大学准教授毛利嘉孝氏)。
 本プログラムのメインテーマは「HEAR:聞く」です。千葉県松戸市は、福島第一原子力発電所事故以降、ホットスポットとして報道され、官民双方がその解決に取り組んできました。震災から3年という節目のこの時期に、パヴェル・ヅィエミアンが松戸市民に向けてヒアリングを行い、地域が抱える状況を踏まえて作品制作に取り組みます。そのリサーチ活動の一環として、東北地方で活動する日本人芸術家・学芸員・建築家計6名が松戸に短期滞在をするショートステイ・プログラムも同時に開催します。ゲストによる一般公開のトークイベント(公開ヒアリング形式)や、原発事故後の福島を記録した映画上映会などを行います。これらのイベントを通じて、ポーランドと日本の国際的な文化交流を生み出すだけでなく、震災についてもう一度考え、私たちの暮らしを見つめ直す機会を作ります。
 特に、2月8日[土]に映画監督で美術家の藤井光氏をお迎えして上映するドキュメンタリー映画『プロジェクトFUKUSHIMA!』(参考:http://www.pj-fukushima.jp/jp/)は、今回のテーマを象徴する作品です。プロジェクトFUKUSHIMA!は、福島県出身の音楽家・大友良英氏らが代表を務め、福島の現状を全世界に発信するプロジェクトです。また、3月8日、9日の2日間、パヴェル・ヅィエミアンの滞在中の作品制作や交流活動の成果を伝える成果報告会を開催する予定です。インタビュー映像の他、作家本人によるトークイベントを行い、誰でも参加できる交流会も開催する予定です。

※アーティスト・イン・レジデンスとは、芸術家に一定期間、滞在場所や制作場所を与え活動を支援する滞在制作プログラム。




PARADISE AIR CROSS STAY Program 2013事業概要
事業名称=PARADISE AIR CROSS STAY Program2013
滞在場所=PARADISE AIR(千葉県松戸市本町15-4|JR松戸駅西口徒歩3分)
主催=松戸まちづくり会議
助成=文化庁
協力=浜友観光株式会社
ウェブ=http://matsudo-artline.com/



パヴェル・ヅィエミアンプロフィール
アーティスト。1983年生まれ、ポーランド出身。ロンドン在住。
ポズナン美術アカデミー(現在は大学)で絵画、彫刻、グラフィックを専攻。
その後同大学院でマルチメディアコミュニケーションを研究、美術の修士号を取得。
現在はイギリス・ロンドンを拠点として、主に映像メディアを扱った作品制作に取り組んでいる。

パヴェル・ヅィエミアンの滞在について
パヴェル・ヅィエミアン滞在期間=1月24日[金]~3月12日[水]
滞在場所=PARADISE AIR(千葉県松戸市本町15-4、JR松戸駅西口徒歩3分)

滞在中の主な活動内容(予定)
松戸在住の高齢者(主に第二次世界大戦を経験した方)と子どもたち(主に小学生)を対象にインタビューをします。それぞれ、高齢者には『未来』について、子どもたちには『過去』や『夢』について質問をします。市内の小学生を対象に、質問内容を反映したワークショップも開催する予定です。作家は普段、写真や映像を使った作品を制作していますが、和歌や短歌など日本文化にも興味を持っており、作家の作品制作に日本文化が影響を与えることが期待できます。また、作家本人がヨーロッパのフリーマーケットなどで収集した50年前の写真を使い、日本の過去と未来のイメージを重ねる作品プランです。
※このプランは応募時のものです。滞在中のリサーチを通して、変更されることがあります。詳しくはお問い合わせ下さい。

CROSS STAY Program2013の主なスケジュール(予定)
滞在期間=1月24日[金]~3月12日[水]
1月30日[木] 松戸まちづくり会議メンバー企画による歓迎会
2月2日[日]14:00~16:00 アーティストトーク(作品プレゼンテーション)
2月9日[日]14:00~16:00 小泉瑛一、加藤優一によるトークイベント
2月8日[土]18:00~20:00 ドキュメンタリー映画『プロジェクトFUKUSHIMA!』(監督:藤井光)上映会
2月22日[土]18:00~20:00 キュレーター長内綾子によるトークイベント
3月6日[木]19:00~21:00 映像コーディネーター小川直人によるトークイベント
3月8日[土]、9日[日] 成果報告会


CROSS STAY Program ショートステイゲスト一覧
藤井 光(ふじい ひかる) 美術家/映像監督
1976年東京都生まれ。パリ第8大学美学・芸術第三博士課程DEA卒。2005年帰国以降、現代日本の社会政治状況を映像メディアを用いて直截的に扱う表現活動を行う。3.11以降の被災地で災害と芸術の関わりをテーマに各地で撮影を続けている。
http://hikarufujii.com/

長内 綾子(おさない あやこ) キュレーター/アートコーディネーター
1976年北海道生まれ。武蔵野美術大学造形学部建築学科卒。2004年、アーティストの岩井優らとSurvivart(サバイバート)を立ち上げ、トークや若手アーティストの展覧会を企画。一方で、日韓交流展「POINT」(韓国:Alternative Space LOOP、日本:京都芸術センター)、「Re:Membering」(韓国:Doosan Art Center 他)ではアシスタント・キュレーターを務めた。また、3331 Arts Chiyoda プレオープン時よりプログラム・コーディネーターとして、主催事業の展覧会やイベントの企画・運営に携わり、2011年9月に離職。
震災以降、毎月被災地を訪れる中で、復興へと向かうまちや人々の営みに関心を持ち、そこへ自身の身も投じてみたいという思いから仙台移住を決意。2011年11月より仙台に居を構え、一軒家の管理人あるいはLLP出資者、デザイナー、ディレクター、編集者、ライターなど、その場に応じた役割で日々の生活を送っている。


小川 直人(おがわ なおと)編集者/学芸員
1975年9月11日生まれ。東北大学大学院教育学研究科博士課程前期修了後、2000年4月よりせんだいメディアテーク準備室。現在、せんだいメディアテーク企画・活動支援室。各種特集上映や映画祭、ワークショップや学校教育など映像文化に関わる企画全般を担当しているほか、映像に限らずパフォーマンスや展示など開かれた場における人や活動のあり方に関する実践や文化活動のサポートをおこなう。メディアテークでの活動のほかには、仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアム企画委員、リスボン国際ドキュメンタリー映画祭2007審査員など。また、映画評論家・蓮實重彦氏を中心としたウェブサイト「あなたに映画を愛しているとは言わせない」の運営、映画作家・冨永昌敬、ミュージシャン・COMBOPIANOらの企画にも関わる。
http://notweb.jp/


小泉瑛一(こいずみ えいいち) 建築家/ISHINOMAKI 2.0 理事
1985年群馬県生まれ、愛知県育ち。宮城県石巻市在住。2010年横浜国立大学工学部卒業。
2011年、震災から1カ月後に宮城県石巻市に入り、復旧作業を通じて知り合った地元商業者や若手の建築家、広告プロデューサー、ウェブディレクター、研究者たちと共に市民主導のまちづくり団体ISHINOMAKI 2.0の立ち上げに参画、現地事務局として常駐。
建築設計事務所オンデザインパートナーズのスタッフとして、中心市街地活性化、新しい観光のデザイン、次世代の街の担い手の育成などに取り組む。
http://ishinomaki2.comhttp://ondesign.co.jp


加藤優一(かとう ゆういち) 都市計画研究者
1987年生まれ。東北大学大学院博士課程在籍。
震災後のまちづくり・施設計画における、産官民学連携の組織づくり・計画プロセスに関する研究と実践。宮城県内の自治体にインターンシップやアドバイザーとして参加し、公共施設再生に向けた調査・計画・設計者選定支援、ワークショップの企画運営などに携わる。
近年の活動:「The Great East Japan Earthquake(アエデスギャラリー/ベルリン)」出展/「新・港村-アーキエイド展」設計施工・企画運営:空間デザイン賞入選

PARADISE AIRについて
PARADISE AIRは、松戸に入れ替わり立ち代わり国内外からアーティストやミュージシャンが訪れ滞在し、作品制作や発表を行うアーティスト・イン・レジデンスです。松戸市がかつて松戸宿と呼ばれる宿場町であった歴史を踏まえ、『一宿一芸』をコンセプトに運営されています。当プログラムには、2泊3日間までの短期滞在プログラム「ショートステイ・プログラム」と、最大60日までの長期滞在プログラム「ロングステイ・プログラム」の2つのプログラムがあることが特徴です。


松戸まちづくり会議とは
松戸まちづくり会議(代表幹事:稲葉八朗(本町自治会会長)、副代表幹事:鈴木征男(平潟自治会会長))。本年5月に結成された団体です。松戸駅前に位置する11町会および町会連合会から町会長が参画し、事務局を松戸市および株式会社まちづクリエイティブ(代表取締役:寺井元一)が務め、対象地域におけるまちづくり活動を推進しています。本年、2010年より開始された松戸市事業「松戸アートラインプロジェクト」の2012年度運営母体として活動し、「暮らしの芸術都市-松戸アートラインプロジェクト2012-」を開催します。
暮らしの芸術都市 http://matsudo-artline.com/
松戸まちづくり会議 http://www.facebook.com/matsudomachizukuri

このプレスリリースに関するお問い合わせ
松戸まちづくり会議事務局((株)まちづクリエイティブ内) 担当:赤星(あかほし)/庄子(しょうじ)
TEL:047-710-5861 FAX:047-413-7542 E-mail: info@matsudo-artline.com


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