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トーハン「朝の読書」25周年記念アンケート結果〜学校での読書活動が読書の喜びと心の成長を育む土台に〜

1988年にスタートした「朝の読書」推進運動は、2013年に25周年を迎え、実施校は27,800校を突破しました。全国で970万人の小・中・高校生が朝の読書をしています。そこで、朝の読書推進協議会(大塚笑子理事長)の事務局を務める株式会社トーハン(本社・東京都新宿区、藤井武彦社長)は、「朝の読書」を中心とする学校時代の読書体験を問うアンケートを実施し、2014年1月28日に調査結果を発表しました。

アンケート実施期間は2013年10月1日から11月30日までで、学生時代に「朝の読書」を実施していたか、小・中・高校それぞれにチェックをしてもらい、思い出に残っている本のタイトルや学校時代の読書体験の感想などを回答してもらいました。回答していただいた755名の内250名が「朝の読書」を経験しており、半数以上(56%)が20代以下という結果でした。若い世代ほど浸透しており、25年間で広がった運動の成果が裏付けられました。

「朝の読書」を経験した学校(複数回答)については、経験者に占める割合が小学校68%、中学校56%、高校17%で、朝の読書推進協議会調べによる全国実施率調査と同様に小・中学校で朝の読書を経験した人が多いことがわかりました。[グラフ(1)]

次に、年代別実施率を見ると10代では回答者の93%、20代では67%が「朝の読書」を経験しており、全国で「朝の読書」を実施する学校が急速に増えた2000年以降に学校生活を送った20代までの実施率が高くなっています。[グラフ(2)]
思い出に残っている本にはたくさんのタイトルが集まりました。学校図書館や学級文庫の蔵書と思われる国内外のロングセラー作品が最も多く、児童文学、古典名作に続いて各年代のベストセラーも登場しています。延べ467冊の回答があり、特定の作品に集中することはない中で、最も多くの人が答えたのが「ハリー・ポッター」シリーズでした。この他「赤毛のアン」「シートン動物記」「シャーロック・ホームズ」「ダレン・シャン」「モモ」といった海外の名作を挙げる人が多い中、国内の作品では「かいけつゾロリ」「バッテリー」など人気シリーズや昨年学校図書館の閲覧制限が波紋を呼んだ「はだしのゲン」に複数の回答が集まりました。著者別では、夏目漱石、江戸川乱歩、星新一などの複数の作品に回答が寄せられ、幅広く読まれていることがわかりました。

「朝の読書」についての思い出では、「朝の読書で心が落ち着き、授業に入れた」「朝の読書と教室の雰囲気をセットで思い出す」「友だちと読んだ本を交換したり、本の話題で盛り上がった」「無理やりの読書でも、だんだんと本の面白さがわかり自分と合う本を知る喜びを知った」など本の楽しさや読書の習慣が身についたことに好意的なコメントが多く寄せられました。
また、「朝の読書」以外にも読書推進に熱心な先生による読み聞かせや学級文庫の本を読む活動、「図書だより」の制作、「感想文大会」「読書マラソン」「読書貯金」などオリジナルの読書活動体験についての回答も目立ちました。「先生が学級文庫の本をそろえてくれていた」「毎週少しずつ本の読み聞かせをしてくれたのが楽しみだった」「朝の読書後に、その本に関連した史跡に連れて行ってくれた」「自分が読んだ本を担任の先生も読んでいて、ふとした時に『あれおもしろいよね』と声をかけられた」「司書の先生からすすめられたシリーズを読破した」など先生が率先して読書の環境を整えてくれたことを嬉しかった思い出として回顧しています。
 
 25年をかけて推進してきた「朝の読書」は、これまで実践する教師の交流活動から学力向上や生活面での落ち着きなどの効果が報告され、学校で取り組む読書活動として全国に広がってきました。今回のアンケートでは、初めて「朝の読書」をしていた児童・生徒の立場から読書活動についての声を広く収集することができました。子どもたちにとって学校での毎日の読書時間は、勉強とは切り離された時間として、予想以上に心に残る活動として記憶されていたことがわかりました。また「朝の読書」の経験が読書の喜びや心の豊かさを育む土台となっていることが伺える調査結果となりました。
 トーハンでは、この結果を基に引き続き学校での「朝の読書」への支援に取り組み、社会全体への読書啓発に努めます。そして実践する学校および先生方の励みとなり、「朝の読書」の一層の広がりを期待しています。

◎ 朝の読書公式ホームページ http://www1.e-hon.ne.jp/content/sp_0032.html


【本件に関するお問い合わせ・取材申込先】
株式会社トーハン 広報室  TEL:03-3266-9587


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