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ミステリーの原点がここに! 「ポーの死の謎に迫る」解説も! 新訳『ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人』が本日発売

ポーのミステリー傑作の新訳が11編も! 「ポーの死の謎に迫る」やポー用語集など解説も充実

株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、 代表取締役社長:夏野剛)は、 2022年3月23日(水)に、ミステリーの父と呼ばれる世紀の天才作家、エドガー・アラン・ポーの『ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人』(河合祥一郎=訳 角川文庫)を発売いたします。




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本作は、先月発売した前作の『ポー傑作選1 ゴシックホラー編 黒猫』につづくポーの新訳第二弾です。世界初の推理小説とされている表題作や、同じく初の暗号小説「黄金虫」を含む11編が掲載されています。

[画像2: https://prtimes.jp/i/7006/10250/resize/d7006-10250-e6f863c4bb2b874886b3-0.jpg ]


また、ファンや研究者の間で長年の謎とされてきた、ポー自身の死因についても、解説「ポーの死の謎に迫る」で当時の文献をもとに推理します。

なお、NHK Eテレの人気番組「100分de名著」の今月の放送は「エドガー・アラン・ポー スペシャル」です。これを機にぜひご一読ください。


あらすじ

本作がなければ、ホームズもポワロも金田一も生まれなかった――世界初の推理小説「モルグ街の殺人」。パリで起きた密室母娘惨殺事件の謎を名探偵デュパンが華麗に解き明かす。同じく初の暗号解読小説「黄金虫」や、最高傑作と名高い「盗まれた手紙」、死の直前に書かれた詩「アナベル・リー」など傑作を全11編収録。ポーの死の謎に迫る解説や用語集も。世紀の天才の推理と分析に圧倒される新訳! ミステリーの原点がここに。

[画像3: https://prtimes.jp/i/7006/10250/resize/d7006-10250-c4c52deecd09e82b9313-1.jpg ]




本作のポイント

・ポーのこりにこった独特の表現を訳出した新訳
「執着」という言葉なしにポーは語れません。異様な心理や状況への執着もさることながら、言葉への執着も異様です。特に詩の原文を読むとそのこだわりはわかります。本作に収録されている詩「鐘の音」を抜粋して紹介しましょう。

Leaping higher, higher, higher,
With a desperate desire,
And a resolute endeavor
Now -- now to sit or never,
By the side of the pale-faced moon.
Oh, the bells, bells, bells !
What a tale their terror tells

口に出して読み上げるとわかるのですが、韻がふまれ、楽しいリズムで読めます。本作では、こういったポーのこだわりを、原文に忠実に、韻をふみ、楽しいリズムで訳しています。

高く、高く跳ねて
深く、威嚇重ねて
熱で、異様に暖かい
今、空との戦い
蒼褪(あおざめ)めた月の隣(となり)へ戯(たわむ)れに!
ああ、カンカン、カカカン!
震える恐怖の瞬間

こちらが河合祥一郎による新訳の最大の特徴と言えるでしょう。


メジャー作から知られざる名作まで11編を収録

世界初の推理小説「モルグ街の殺人」、同じく初の暗号解読小説「黄金虫」、最高傑作と名高い「盗まれた手紙」といったメジャー作から、今まではあまり取り上げられてこなかった「詐欺(ディドリング)――精密科学としての考察」などの知られざる名作まで、これは!という怪奇ミステリー作品を全11編も掲載しています。これさえおさえておけばOK!なラインナップです。

モルグ街の殺人
ベレニス
告げ口心臓
鐘の音(詩)
おまえが犯人だ
黄金郷(エルドラド)(詩)
黄金虫
詐欺(ディドリング)――精密科学としての考察
楕円形の肖像画
アナベル・リー(詩)
盗まれた手紙
作品解題
ポーの用語
ポーの死の謎に迫る


解説「ポーの死の謎に迫る」

ポーは四〇歳で奇怪なる死を遂げ、ファンの間でそれは長年の謎とされてきました。英米文学研究の第一人者である訳者が過去の文献をもとに、その謎に迫ります。

【ポーの死の謎】

1. 当時ポーは、リッチモンドとノーフォークで講演をすませ、自宅のあるニューヨークへ向かう列車に乗り、帰途についていたはずでした。しかし、ボルティモアの選挙投票所となっていた居酒屋の前で倒れているのを発見されます。いったい何があったのでしょう?

2. そのときポーは、ぼろぼろの麦わら帽子をかぶり、安物でサイズの合わないズボンを履き、シャツはくしゃくしゃ、ベストもネッカチーフもつけていませんでした。いつも身なりに気を遣い、エレガントな服装で、ネッカチーフも忘れずにつけていたはずなのに…。その理由は?

3. ポーのトレードマークと言えるひげも剃られていました。どうしてでしょう?

4. そして、なぜポーは亡くなったのでしょうか?

ポーの死因について、アルコール依存症による振戦譫妄や、暴漢説、クーピング説(投票権のある人を捕まえて脅し、特定の候補に何度も投票させる政治不正行為)などがこれまで唱えられてきましたが、本作ではそれらとは別の説を提唱します。


独特なポーの言葉を解説する用語集

ポーの作品を読んでいると、「詩的想像力(アイディアリティ)」や「アラベスク」「骨相学」「観相学」「二重霊魂」「ファンタズマゴリア」「ピクチャレスク」「マニエリスム」など、現代の私たちには聞き慣れない言葉が使われ、はてな?となります。それらを詳細に解説する用語集も掲載しています。



『ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人』について

◆書誌情報
『ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人』(角川文庫)
著:エドガー・アラン・ポー 
訳:河合祥一郎
発売:2022年3月23日(水) 
定価:836円(本体760円+税)
ISBN:9784041092446
発行:株式会社KADOKAWA
詳細ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/321912000044/


著者プロフィール

エドガー・アラン・ポー
1809-1849年。推理小説の創始者、ゴシックホラー小説やSF小説の先駆者とも言われるアメリカの小説家、詩人、雑誌編集者。極めて知的に多様なジャンルの物語を紡ぐストーリーテラーであると同時に、音楽性に優れた詩人であり、「大鴉」は生前大ヒットしてポーの仇名にもなった。ボードレールらフランス象徴派詩人や、ジュール・ヴェルヌら後代のSF作家らに与えた影響は大きい。その生涯も謎に満ちており、まさにミステリーを体現した作家といえる。

河合祥一郎(かわい・しょういちろう)
1960年生まれ。東京大学およびケンブリッジ大学より博士号を取得。現在、東京大学教授。著書に第23回サントリー学芸賞受賞の『ハムレットは太っていた!』(白水社)、『シェイクスピア 人生劇場の達人』(中公新書)、NHKテレビテキスト 100分de名著『シェイクスピア「ハムレット」』(NHK出版)など。角川文庫よりシェイクスピアの新訳、『不思議の国のアリス』、「新訳 ドリトル先生」「新訳 ナルニア国物語」シリーズなどを刊行。
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