「投資判断における自然言語分析の実証実験結果」について 〜運用者の投資判断の精度向上に資する支援ツールとして活用へ〜
[17/06/26]
提供元:DreamNews
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野村アセットマネジメント株式会社(本社:東京都中央区、CEO兼執行役社長:渡邊 国夫、以下「NAM」)は、株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:此本 臣吾、以下「NRI」)と共同で、AIを用いたニュースやアナリストレポートなどの自然言語分析※1に関する実証実験を実施しましたので公表します。
http://www.nri.com/jp/news/2017/170626_1.aspx
(以下、ニュースリリース本文)
■AI技術でポジティブ・ネガティブ情報をスコア化する実証実験
今日、インターネット上では、新聞各社のニュースサイト、Twitter※2をはじめとするマイクロブログや企業の動静の発表など、将来の業績や株価に影響を与えうるテキスト情報があふれています。資産運用会社のポートフォリオマネージャーは、アナリストレポートだけではなく、社内外の様々なテキスト情報を日々分析し、将来の企業業績の見通しや株価への影響の有無について判断を行っています。
NAMとNRIは、機械学習・深層学習のAI技術を用いてアナリストレポートを含む日本語の各テキスト情報を解析し、当該テキスト情報内に登場する企業に対してポジティブ(業績や企業価値が向上する可能性が高い)な情報であるか、ネガティブ(業績や企業価値が向上しない可能性が高い)な情報であるかをスコア化し、株式運用を行うポートフォリオマネージャーの投資判断の精度向上に資するかを検証しました。
■アナリストレポート等を自然言語分析して教師データに
NAMとNRIが共同で構築した本実証実験のシステムは、投資判断の変更(中立から買い推奨への引き上げ、中立から売り推奨への引き下げなど)が表明されたアナリストレポートに対して、自然言語分析を行い、ポジティブ・ネガティブそれぞれの文章的な特徴を導き出します。この文章的な特徴を、AIが判断モデルを作り出す際の例題となる教師データ※3とし、評価対象のテキスト情報との文章類似度を比較してスコア化を行います。このスコア化は、評価対象のテキスト(ニュース記事やアナリストレポート等)単位に、プラスないしマイナスの数値を出力するもので、プラスならポジティブ評価、マイナスならネガティブ評価を意味します。
なお本実証実験のシステム構築にあたっては、NRIが提供する、AI型ソリューション「TRAINA/トレイナ」※4の開発で得られた自然言語分析に関する知見を活用しています。
図:本実証実験の概要図
■アナリストレポートの定量評価をモデル化しスコアとして出力
実際に算出したスコアを検証した結果、以下の知見が得られました。
アナリストレポートにおける分析では、人間が定性的に把握している特徴を定量的なスコアによって導き出すことが可能となりました。また、ニュースやマイクロブログに対しても、ポジティブ・ネガティブのスコアを算出し、一定程度活用することが可能であり、投資判断を支援できる可能性が示唆されました。
将来的には、人間による定性評価では捉えられなかった変化を定量的に把握し活用していくことが期待されます。
日本語のアナリストレポート解析及びスコア化は、国内運用会社としては初の本格的な取り組みとなります。
NAMは今後も、本実証実験での成果を活用して資産運用業務における投資判断精度の向上や効率化に継続的に取り組み、お客様の一層の満足度向上に努めるとともに、資産運用ビジネス全体の更なる拡大と発展に貢献していきます。
NRIは、今回構築したシステムの活用や、「TRAINA/トレイナ」の活用を通じて、資産運用業務とシステムの両面から付加価値の高いサービスを提供し、経営課題・業務課題の解決を支援していきます。
※1 自然言語分析とは、人間が日常的に使っている言語をコンピュータで分析することです。本件の場合は、ニュースやレポートなどに書かれた日本語を分析対象としています。
※2 Twitterは Twitter, Inc.またはその関連会社の登録商標です。
※3 教師データとは、コンピュータが学習する際に与えるデータ。事前に教師データ=先生から正解を教えてもらい、学習をしていきます。
※4 コールセンターを含む窓口業務において、問い合わせの内容を的確に理解し、過去に得た知識をもとに、回答候補を提示したり、自動で回答したりする人工知能(AI)型ソリューション。
【ニュースリリースに関するお問い合わせ】
株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 若林、瀬戸
TEL:03-5877-7100 E-mail:kouhou@nri.co.jp
【実証実験に関するお問い合わせ】
株式会社野村総合研究所 資産運用サービス事業部 梅津、藤本
TEL:045-613-7109 E-mail:am-fintech-sales@nri.co.jp
http://www.nri.com/jp/news/2017/170626_1.aspx
(以下、ニュースリリース本文)
■AI技術でポジティブ・ネガティブ情報をスコア化する実証実験
今日、インターネット上では、新聞各社のニュースサイト、Twitter※2をはじめとするマイクロブログや企業の動静の発表など、将来の業績や株価に影響を与えうるテキスト情報があふれています。資産運用会社のポートフォリオマネージャーは、アナリストレポートだけではなく、社内外の様々なテキスト情報を日々分析し、将来の企業業績の見通しや株価への影響の有無について判断を行っています。
NAMとNRIは、機械学習・深層学習のAI技術を用いてアナリストレポートを含む日本語の各テキスト情報を解析し、当該テキスト情報内に登場する企業に対してポジティブ(業績や企業価値が向上する可能性が高い)な情報であるか、ネガティブ(業績や企業価値が向上しない可能性が高い)な情報であるかをスコア化し、株式運用を行うポートフォリオマネージャーの投資判断の精度向上に資するかを検証しました。
■アナリストレポート等を自然言語分析して教師データに
NAMとNRIが共同で構築した本実証実験のシステムは、投資判断の変更(中立から買い推奨への引き上げ、中立から売り推奨への引き下げなど)が表明されたアナリストレポートに対して、自然言語分析を行い、ポジティブ・ネガティブそれぞれの文章的な特徴を導き出します。この文章的な特徴を、AIが判断モデルを作り出す際の例題となる教師データ※3とし、評価対象のテキスト情報との文章類似度を比較してスコア化を行います。このスコア化は、評価対象のテキスト(ニュース記事やアナリストレポート等)単位に、プラスないしマイナスの数値を出力するもので、プラスならポジティブ評価、マイナスならネガティブ評価を意味します。
なお本実証実験のシステム構築にあたっては、NRIが提供する、AI型ソリューション「TRAINA/トレイナ」※4の開発で得られた自然言語分析に関する知見を活用しています。
図:本実証実験の概要図
■アナリストレポートの定量評価をモデル化しスコアとして出力
実際に算出したスコアを検証した結果、以下の知見が得られました。
アナリストレポートにおける分析では、人間が定性的に把握している特徴を定量的なスコアによって導き出すことが可能となりました。また、ニュースやマイクロブログに対しても、ポジティブ・ネガティブのスコアを算出し、一定程度活用することが可能であり、投資判断を支援できる可能性が示唆されました。
将来的には、人間による定性評価では捉えられなかった変化を定量的に把握し活用していくことが期待されます。
日本語のアナリストレポート解析及びスコア化は、国内運用会社としては初の本格的な取り組みとなります。
NAMは今後も、本実証実験での成果を活用して資産運用業務における投資判断精度の向上や効率化に継続的に取り組み、お客様の一層の満足度向上に努めるとともに、資産運用ビジネス全体の更なる拡大と発展に貢献していきます。
NRIは、今回構築したシステムの活用や、「TRAINA/トレイナ」の活用を通じて、資産運用業務とシステムの両面から付加価値の高いサービスを提供し、経営課題・業務課題の解決を支援していきます。
※1 自然言語分析とは、人間が日常的に使っている言語をコンピュータで分析することです。本件の場合は、ニュースやレポートなどに書かれた日本語を分析対象としています。
※2 Twitterは Twitter, Inc.またはその関連会社の登録商標です。
※3 教師データとは、コンピュータが学習する際に与えるデータ。事前に教師データ=先生から正解を教えてもらい、学習をしていきます。
※4 コールセンターを含む窓口業務において、問い合わせの内容を的確に理解し、過去に得た知識をもとに、回答候補を提示したり、自動で回答したりする人工知能(AI)型ソリューション。
【ニュースリリースに関するお問い合わせ】
株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 若林、瀬戸
TEL:03-5877-7100 E-mail:kouhou@nri.co.jp
【実証実験に関するお問い合わせ】
株式会社野村総合研究所 資産運用サービス事業部 梅津、藤本
TEL:045-613-7109 E-mail:am-fintech-sales@nri.co.jp