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ニールセン、最新の『グローバル・ブランド原産国調査』の結果を発表

本プレスリリースは2017年11月21日にニールセンの米国本社から配信された英語版の抄訳です。

世界最大のマーケティング調査会社※ニールセン(日本法人:ニールセン カンパニー合同会社、本社:東京都港区、社長:福徳 俊弘)の最新の『グローバル・ブランド原産国調査』によると、世界的に消費者がローカル・ブランド製品よりもグローバル・ブランドを好む傾向を強めていることが示されました。

ニールセンが毎年実施している『グローバル・ブランド原産国調査(Nielsen Global Brand-Origin Survey)』は、世界中の消費者からのオンライン回答をもとに、グローバル・多国籍ブランド(多くの市場で展開するブランドと定義される)が製造する商品と、ローカル・ブランド(単一の市場、つまり回答者の居住国で展開するブランドと定義される)が製造する商品のどちらを消費者が好むか、を調査するものです。今回の調査は、63カ国31,500人以上のオンライン回答者から、34のカテゴリーにわたる回答をまとめたものです。
近年の調査結果と比較し、最新の結果では多くのカテゴリーで消費者がグローバル・ブランドを好む傾向が高いことが明らかになりました。

グローバル・ブランド志向が最も顕著なのは、ベビー用おしりふき・おむつと、ベビーフード・粉ミルクで、この2つのカテゴリーでローカル・ブランド製品を好んで購入すると答えた消費者はそれぞれ7%、10%のみでした。この他にローカル・ブランド志向が低かったカテゴリーには、ビタミン・サプリメント(ローカル・ブランドを好む消費者は12%)、ペットフード(12%)、女性用品(13%)、エナジードリンク・スポーツドリンク(14%)、食品缶詰(15%)などがあります。
これとは逆に、グローバル・ブランドよりもローカル・ブランド製品を選ぶ傾向が高かったカテゴリーは、乳製品(54%)、ビスケット・チップス・スナック菓子・クッキー(32%)、アイスクリーム(31%)、ミネラルウォーター・ボトルウォーター(30%)などです。

2016年に発表された前回の調査(2015年実施)と比較して、ローカル・ブランド離れが最も顕著だったカテゴリーは、ミネラルウォーター・ボトルウォーター(22ポイント減30%)、インスタント麺(21ポイント減21%)、オーラルケア製品(15ポイント減18%)、洗濯用品(13ポイント減21%)、ペットフード(13ポイント減12%)、炭酸飲料(12ポイント減18%)、ベビー用おしりふき・おむつ(11ポイント減7%)などです。ヘアケア(18%)、アルコール(16%)、ベビーフード・粉ミルク(10%)においてはそれぞれ10ポイント下落しています。

「あらゆるものがつながり、グローバル化した今日の世界では、消費者にはかつてないほど幅広い製品の選択肢があります」と、ニールセンのグロースマーケット、フォーサイト&ソートリーダーシップの責任者リーガン・レゲット(Regan Leggett)は述べています。「重要なのは、これに加えて流通の拡大・Eコマースの普及・最新の小売チャネルなどにより、消費者はこれまでよりもグローバル・ブランドにアクセスしやすくなっていることです。その結果として、グローバル・ブランド製品への好みの変化が見られるようになりました。また、品質に関する消費者の認識なども影響を及ぼします。特にベビー用品のようなカテゴリーではこれが顕著です」

グローバル・ブランドとローカル・ブランドをめぐる消費者の好みは、多くのカテゴリーで地域によって大きく異なります。乳製品カテゴリーでは、中東・アフリカ(73%)、ヨーロッパ(66%)において、ローカル・ブランド志向が世界平均(54%)と比べて顕著に高くなっています。ビスケット・チップス・スナック菓子・クッキーのカテゴリーでは東南アジア(50%)、中東・アフリカ(41%)、中南米(41%)におけるローカル・ブランド志向が世界平均の32%に対して高い数値を示しています。またヨーロッパでは消費者がローカル・ブランドのアルコール飲料を選ぶ傾向が世界平均よりも高いことを示しました(22%対16%)。

「地域による違いは、特定のカテゴリー、特に地域の消費者の味覚に訴求するカテゴリーにおいて、ローカル・ブランドが持つ相対的な強みを証明するものです」と、レゲットは強調しています。「例えば、ヨーロッパ市場では、ヨーロッパ産の乳製品は輸入品よりも高品質と認識されています」

レゲットはこう結論付けています。「ますますグローバル化する世界では、ブランド間の競争は、突き詰めれば消費者の変化するニーズ・行動・ライフスタイル・味覚を把握することになります。ローカルであろうとグローバルであろうと、こうした消費者の好みをうまく活用することができるブランドが、将来消費者の心を掴むのに最も有利な位置を占めるでしょう」

ニールセン『グローバル・ブランド原産国調査』について
本調査は、2016年5月9日から5月27日のあいだにオンラインで実施され、世界63カ国31,500人以上の回答をもとに、グローバル・多国籍ブランド(多くの市場で展開するブランドと定義される)が製造する商品と、ローカル・ブランド(単一の市場、つまり回答者の居住国で展開するブランドと定義される)が製造する商品のどちらを消費者が好むか、を調査したものです。
ただし、オンライン調査ではグローバル規模の広範な調査が可能ですが、既にインターネット利用者のいる地域での意見しか得られないため、全世界の消費者すべての回答を反映したものではありません。またインターネットの普及が進みつつある新興国市場では、対象者が当該国の一般的な消費者よりも若く裕福な傾向があります。また、調査への回答は、実際の測定データではなく、回答者の主観に基づくものです。意見を回答する上での文化的な違いは、各国の経済展望を測る際にも見受けられる要素です。本調査結果は、これらの違いを調整または補正したものではない旨あらかじめご了承ください。各国および各地域を比較する際、特に異なる地域を比較する際には上記の点をご留意ください。

調査報告書「Nielsen Global Brand-Origin Survey」の原文はこちらからご覧ください。
http://www.nielsen.com/us/en/insights/reports/2017/made-in-matters-or-does-it.html

※ ESOMAR Industry Report “Global Market Research 2016”調べ

ニールセンについて
Nielsen Holdings plc(NYSE: NLSN)は、世界的なマーケティング調査会社として消費者の視聴行動、購買行動の分析を行っています。視聴行動分析部門は、メディア・広告企業向けに各種デバイス上での動画・音声・テキストのコンテンツおよび広告視聴動向を把握するトータルオーディエンス測定などを提供しています。購買行動分析部門は、消費財メーカーや小売企業を対象に業界で他に類を見ない世界規模のリテールパフォーマンス分析などを提供しています。視聴行動分析、購買行動分析を他のデータと組み合わせた世界レベルの測定・分析により、ニールセンはクライアントのパフォーマンス向上を支援します。S&P 500企業として、世界人口の90%を網羅する100カ国以上に拠点を有しています。詳細は当社ウェブサイトをご覧ください:www.nielsen.com



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