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シニア世代の70%が移民受け入れに協力的!?大切なのは日本文化の教育と相互友愛 - 全国調査

自動音声による世論調査、市場調査を手がけるリサーチコムの電話調査で、「移民制度」に対するシニア層の意外な期待感が明らかとなりました。日本においては超少子高齢化の影響で、今後は労働力や国内消費の急激な落ち込みが懸念されるため、海外からの移民や外国人労働者を受け入れようとする議論が活発になってきています。
一方で、しばし「島国根性」と揶揄されてしまうこともある日本では、国籍別の構成比率の変化や異文化との交流によって、社会不安が巻き起こるという意見もあります。
移民には「意外と」オープンな感覚なのかも知れないシニア層。その真意を探ってみました。(ジャーナリスト・山田遣人)

【調査結果】http://researchcom.jp/casestudy/marketsurvey/detail_LP.php?Target=immigrants201803

- あなたは、日本の移民制度が成功するためには、何が一番大事だと思いますか?

日本語や日本文化の教育 339件 33.80%
資格や学歴、技能などの移民受け入れ条件の整備 128件 12.76%
勤労者としての能力の開発 113件 11.27%
社会福祉制度の確立 156件 15.55%
双方の感情的な友愛、相互理解 267件 26.62%

「移民」とはすなわち、異なる文化や考え方を受け入れること――。
多くのシニア層がその現実を直視していると言ってよい結果が出ています。3人に1人が「日本語や日本文化」の理解が大切だと答える一方、4人に1人以上が「双方の友愛や相互理解」が必要と考えています。
能力や資格技能、制度整備ももちろん大切ですが、まずは同じ「人間」として、基本となる日本人の文化や考え方を理解してもらい、また相手国の国民性も理解した上で、感情的な友愛が芽生えてくればきっと上手くいく。そんなシニア層の将来の希望に満ちた気持ちが表れているのではないでしょうか。


-移民制度が日本にもたらすもっとも大きな効果は何だと思いますか?

若手人材の確保 244件 25.47%
世界の日本に対する評価の向上 150件 15.66%
日本の若者の海外流出防止 106件 11.06%
日本人の意識の国際化 275件 28.71%
異文化交流による新しいビジネスやサービスの発展 183件 19.10%

ここでも意外な結果が見て取れます。超少子高齢化を補う施策として「若手の確保」という効果に多くの期待が寄せられるのは納得の結果ですが、それを抑えて「日本人の意識の国際化」がなんと28.7%に達し、トップの座に躍り出ています。これは何を意味するのでしょうか?
長く日本経済とともに歩んできたシニア世代にとって、「グローバリゼーション(地球規模化)」は実感の湧くリアルな現実だったのかも知れません。その証拠に、この世代が育てる子女の多くが「海外留学」を経験しているという調査データもあります。
もはや日本一国の考え方では世界と渡り合ってはいけない。そんな危機感と将来への展望が浮き彫りになっていると言えるでしょう。


-今後、移民制度を活用してほしい業種・業界はどれですか?

後継者不足といわれる日本伝統技能 114件 12.18%
農業・林業・漁業などの一次産業 321件 34.29%
建築、被災地復興 78件 8.33%
医療、介護、家事ヘルパー 232件 24.79%
外国人観光客向けサービス 61件 6.52%
工場など生産現場 63件 6.73%
飲食店、コンビニ、スーパーなどの流通や小売り 38件 4.06%
システム開発などIT分野 29件 3.10%

移民制度の活用先として、最も期待を集めたのが「農業・林業・漁業など」のいわゆる第一次産業という結果が出ました。更に「医療・介護・家事ヘルパー」といった、労働力不足が常に指摘されているような分野でも期待を大きく集め、両者で全体のほぼ6割を占めるという結果になっています。
農業・漁業などの後継者不足はすでに深刻なレベルに達していますし、介護・医療系の今後ますますの人手不足は想像に難くありません。「即戦力」として、まずは最も懸念される分野で活躍して欲しい――。そういった切実なシニア層の声が聞こえてくるようです。


-移民制度の促進に、あなたの経験や知識が活かされるとしたら、あなたは協力したいと思いますか?

大いに協力したいと思う 163件 17.56%
話を聞いてからなら検討してもよい 477件 51.40%
あまり協力したくない 245件 26.40%
絶対に協力したくない 43件 4.63%

ここは非常に興味深い結果が出ました! なんと5割を超える過半数のシニア層が「自分の知識や経験」を移民に活かすことに前向きと回答したのです。「大いに協力したい」と答えた積極層と合わせると、ほぼ70%の方々が「話次第では移民に自分の力を貸しても良い」と考えていることが分かります。これは実に驚くべき結果です! 何かと「保守的」という括りでまとめられてしまいがちなシニア層にとって、やはり自己の知識や経験は、国境を越えてでも伝えるべきである、というオープンな意志の顕れと評したいです。

これまでの調査結果から、日本という国の行く末を案じ、未来に希望を託すシニア層の「先見性」が見て取れました。相互の人間性や国民性を尊重し合えれば、そこに友情や愛情も生まれ、大いに日本の役に立ってくれるはずだ――。そこに自分の知識や経験を活かせるなら――。そんな心情が浮かび上がってくるようです。
これからの日本はますます大きな曲がり角を迎え、国際化の議論は避けて通れません。大いに賛否が分かれそうな移民政策ですが、意外にもシニア層の方がより先を見据え、柔軟な発想を持っているのかも知れません。若手世代も交えて積極的に大いに議論し、移民制度がもたらす本当の将来像について考える段階は、もうすぐそこまで来ています。

- あなたの性別は?
男性 508件 45.56%
女性 607件 54.44%

- あなたの年代は?
80歳以上 228件 20.80%
70代 390件 35.58%
60代 303件 27.65%
50代 116件 10.58%
40代 35件 3.19%
30代 12件 1.09%
10代または20代 12件 1.09%


〈調査方法〉全国の電話帳掲載者から無作為に電話番号を抽出し、固定電話に自動音声が電話をかけるリサーチコムで、2018年3月24日(土)〜25日(日)の2日間に調査した。発信対象は全国の人口分布に基づき20,000件、有効回答928世帯。回答率4.6%(発信ベース)。

■ 電話調査サービス「リサーチコム」について ■
リサーチコムは、全国の50歳以上のターゲットを強みとした地域ピンポイントで実施できる電話調査サービスです。幅広い視点でインターネットやSNSではアクセスし難いシニア層をターゲットに電話調査を実施し、調査レポートを発行しています。全国または指定地域1万世帯への電話調査を10万円という低価格から実現し、市場調査・世論調査をもっと身近なものへと推進しています。また、選挙情勢調査では、的中率70%の動向予測等を行い、定評を得ています。

<リサーチコム公式サイト>
http://researchcom.jp/

■ 調査レポート ■

【リサーチコム】シニア世代を中心とした少子高齢化社会における移民政策に関する意識調査
調査日:2018年3月24日(土)〜25日(日)
http://researchcom.jp/casestudy/marketsurvey/detail_LP.php?Target=immigrants201803

<調査結果に関するお問合せ>
ルーシッド株式会社 リサーチコム電話調査事務局
(TEL)03-4579-8181 /(MAIL)info@researchcom.jp

<会社概要>
【会社名】 ルーシッド株式会社
【代表者】 代表取締役社長兼CEO 今村玲子
【設 立】 2008年12月
【資本金】 1,000万円
【所在地】 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-52-1 クロスサイドビル5F
【企業HP】 http://www.lucidsoft.jp/



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