国内モバイルキャリアの5Gインフラベンダー採用状況を調査、KDDIとソフトバンクは海外系中心の方向に
[18/07/27]
提供元:DreamNews
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〜MCA、5Gの技術・設備投資動向・関連産業サービス開発動向に関する調査結果を発表〜
移動体通信・IT分野専門の調査会社である株式会社 MCA(http://www.mca.co.jp/)は、5Gの技術・設備投資動向・関連産業サービス開発動向に関する調査を実施し、その結果を7月27日に発表しました。調査結果の要点は以下の通りです。
【調査結果】
・国内モバイルキャリアが採用するインフラベンダー、世代交代の度に海外勢にスイッチ
・5Gインフラは、KDDIとソフトバンクは海外系中心、NTTドコモは比較的国内系を引き続き採用の方向
・モバイルキャリアの5G実証実験、現時点では超高速eMBBを中心とした実験が進む
本調査結果については、調査レポート「第5世代移動通信 技術・設備投資動向・関連産業サービス開発動向 2018年度版」(本体価格200,000円)として、発刊しています。
「第5世代移動通信 技術・設備投資動向・関連産業サービス開発動向 2018年度版」
〜5Gの将来像を技術面・サービス面、キャリア・ベンダ・国内・国際動向等多角的に分析〜
http://www.mca.co.jp/itforecastreport/itforecastreport5g-report-2018/
■調査結果抄録
◇国内モバイルキャリアが採用するインフラベンダー、世代交代の度に海外勢にスイッチ
【画像 http://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000178360&id=bodyimage1】
上図は、3Gから4Gそして5Gへと約10年おきに通信技術の世代交代が起こるなか、モバルキャリア別にインフラベンダーの関係がどのように変化してきたかを簡単にマップ化したものである。
5Gのインフラベンダーに関しては、まだ商用化されていないので、MCAによる推定である点はご注意いただきたい。
国内のモバイルキャリアが採用しているインフラベンダーのトレンドとしては、世代交代するごとに国内系から海外のインフラベンダーへスイッチしていることである。
その背景には、3GからLTE(4G)、5Gへと技術規格が世界で一本化していくなか、コスト競争力や標準化でリードする海外ベンダーの前に国内ベンダーの牙城が侵食されてきたということが挙げられる。
◇5Gインフラは、KDDIとソフトバンクは海外系中心、NTTドコモは比較的国内系を引き続き採用の方向
次にキャリア別で、その傾向を見ていくと、5GでもNTTドコモは比較的国内系を引き続き採用していくと見られるが、KDDIとソフトバンクは海外系が中心になっていくと分析している。
また、上図には掲載されていないが、第四のモバイルキャリアである楽天についても本レポートでは取り上げている。それによると、基地局系ではノキアが中心となるが、ファーウェイのほか、海外のvBBUベンチャーも一角を占めるのではないかと注目している。
世界で最もネットワーク品質の高さを求められる日本で5G機器が採用されれば、インフラベンダーにとっては、その後に本格展開を迎える各国進出への大きな足がかりとなる。MCAでは、5Gの商用化が近づく中、海外系の攻勢への国内勢の対抗策がどのようなものになるのか、これまでの独立独歩から海外勢と手を組むという選択肢も含めた動向が今後の焦点になると分析している。
◇モバイルキャリアの5G実証実験、現時点では超高速eMBBを中心とした実験が進む
【画像 http://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000178360&id=bodyimage2】
上図は、国内モバイルキャリアが公表している5G実証実験を、5Gの主要技術要素に基づく3つのスコープに分類した図である。
国際電気通信連合ITUは、5Gの主要技術要素として、大きく3つのスコープに分類されるとしている。それは、超高速(eMBB(enhanced Mobile Broad Band))、超低遅延(URLLC(Ultra Reliable and Low Latency communication))、そして、超多数同時接続(mMTC(massive Machine Type communications))の3つである。
超高速eMBBでは、現在の第4世代移動体通信システム(LTE)より100倍の速度を実現する。超低遅延URLLCでは、利用者が遅延を意識することなくリアル タイムな遠隔制御を実現する。超多数同時接続mMTCでは、移動体通信端末を含め身の回りのあらゆるものがネットワークに接続する世界を実現する。
上図より、国内モバイルキャリアが現在実施している5G実証実験は、現時点では超高速eMBBを中心とした実験が進めていることが見える。
これは、現在2020年頃にサービスインが予定されている5Gが、導入当初は4GLTEシステムを流用する形で実現されるNSA(Non Stand lone)方式で導入される予定であることが背景にある。
NSAでは、移動体通信システムのRAN(Redio Access Network)に、現在の無線通信方式を拡張した方式であるNR(New Redio)を導入することにより実現される。そのため通信速度としての大幅な向上が期待される。
現時点で国内モバイルキャリアは、NSAによる5G導入を意識した実証実験を中心に進めていると考えられる。
一方、その他のスコープ、超低遅延URLLC、超多数同時接続mMTCは、SA(Stand Alone)方式の導入後に本格的な実現となる。これらのスコープは、これまでの通信速度の向上だけとは異なる5Gならではの革新であるといえる。
超低遅延URLLCでは、リアルタイム性を生かした、自動車の自動運転や遠隔操作などのサービス実現が想定されている。また、超多数同時接続mMTCでは、現在のIoTを大幅に上回る多数接続社会を意識したサービスが想定される。
国内モバイルキャリアは、現時点では、間近に迫った5G導入に向けて超高速eMBBを中心に5G実証実験を急ピッチで進めているが、今後は、5G本来の狙いである超低遅延URLLC、超多数同時接続mMTCを利用した、これまでに無い新たなサービスを想定した実証実験を行っていく見通しである。
■調査レポート「第5世代移動通信 技術・設備投資動向・関連産業サービス開発動向 2018年度版」
発行日:2018年7月17日
判型:A4版 252頁
発行・販売:株式会社 MCA
頒価:200,000円(税抜)
販売方法:PDFファイルのダウンロード及びA4コピー刷り製本
※調査レポートの目次など詳細は「レポート目次」をご参照ください。
http://www.mca.co.jp/itforecastreport/itforecastreport5g-report-2018/
■本件リリースに関するお問い合わせ
株式会社 MCA(MCA Inc.)
販売担当:天野 徳明(あまののりあき)
E-Mail:info@mca.co.jp
TEL:03-6261-2571
FAX:03-6261-2572
移動体通信・IT分野専門の調査会社である株式会社 MCA(http://www.mca.co.jp/)は、5Gの技術・設備投資動向・関連産業サービス開発動向に関する調査を実施し、その結果を7月27日に発表しました。調査結果の要点は以下の通りです。
【調査結果】
・国内モバイルキャリアが採用するインフラベンダー、世代交代の度に海外勢にスイッチ
・5Gインフラは、KDDIとソフトバンクは海外系中心、NTTドコモは比較的国内系を引き続き採用の方向
・モバイルキャリアの5G実証実験、現時点では超高速eMBBを中心とした実験が進む
本調査結果については、調査レポート「第5世代移動通信 技術・設備投資動向・関連産業サービス開発動向 2018年度版」(本体価格200,000円)として、発刊しています。
「第5世代移動通信 技術・設備投資動向・関連産業サービス開発動向 2018年度版」
〜5Gの将来像を技術面・サービス面、キャリア・ベンダ・国内・国際動向等多角的に分析〜
http://www.mca.co.jp/itforecastreport/itforecastreport5g-report-2018/
■調査結果抄録
◇国内モバイルキャリアが採用するインフラベンダー、世代交代の度に海外勢にスイッチ
【画像 http://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000178360&id=bodyimage1】
上図は、3Gから4Gそして5Gへと約10年おきに通信技術の世代交代が起こるなか、モバルキャリア別にインフラベンダーの関係がどのように変化してきたかを簡単にマップ化したものである。
5Gのインフラベンダーに関しては、まだ商用化されていないので、MCAによる推定である点はご注意いただきたい。
国内のモバイルキャリアが採用しているインフラベンダーのトレンドとしては、世代交代するごとに国内系から海外のインフラベンダーへスイッチしていることである。
その背景には、3GからLTE(4G)、5Gへと技術規格が世界で一本化していくなか、コスト競争力や標準化でリードする海外ベンダーの前に国内ベンダーの牙城が侵食されてきたということが挙げられる。
◇5Gインフラは、KDDIとソフトバンクは海外系中心、NTTドコモは比較的国内系を引き続き採用の方向
次にキャリア別で、その傾向を見ていくと、5GでもNTTドコモは比較的国内系を引き続き採用していくと見られるが、KDDIとソフトバンクは海外系が中心になっていくと分析している。
また、上図には掲載されていないが、第四のモバイルキャリアである楽天についても本レポートでは取り上げている。それによると、基地局系ではノキアが中心となるが、ファーウェイのほか、海外のvBBUベンチャーも一角を占めるのではないかと注目している。
世界で最もネットワーク品質の高さを求められる日本で5G機器が採用されれば、インフラベンダーにとっては、その後に本格展開を迎える各国進出への大きな足がかりとなる。MCAでは、5Gの商用化が近づく中、海外系の攻勢への国内勢の対抗策がどのようなものになるのか、これまでの独立独歩から海外勢と手を組むという選択肢も含めた動向が今後の焦点になると分析している。
◇モバイルキャリアの5G実証実験、現時点では超高速eMBBを中心とした実験が進む
【画像 http://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000178360&id=bodyimage2】
上図は、国内モバイルキャリアが公表している5G実証実験を、5Gの主要技術要素に基づく3つのスコープに分類した図である。
国際電気通信連合ITUは、5Gの主要技術要素として、大きく3つのスコープに分類されるとしている。それは、超高速(eMBB(enhanced Mobile Broad Band))、超低遅延(URLLC(Ultra Reliable and Low Latency communication))、そして、超多数同時接続(mMTC(massive Machine Type communications))の3つである。
超高速eMBBでは、現在の第4世代移動体通信システム(LTE)より100倍の速度を実現する。超低遅延URLLCでは、利用者が遅延を意識することなくリアル タイムな遠隔制御を実現する。超多数同時接続mMTCでは、移動体通信端末を含め身の回りのあらゆるものがネットワークに接続する世界を実現する。
上図より、国内モバイルキャリアが現在実施している5G実証実験は、現時点では超高速eMBBを中心とした実験が進めていることが見える。
これは、現在2020年頃にサービスインが予定されている5Gが、導入当初は4GLTEシステムを流用する形で実現されるNSA(Non Stand lone)方式で導入される予定であることが背景にある。
NSAでは、移動体通信システムのRAN(Redio Access Network)に、現在の無線通信方式を拡張した方式であるNR(New Redio)を導入することにより実現される。そのため通信速度としての大幅な向上が期待される。
現時点で国内モバイルキャリアは、NSAによる5G導入を意識した実証実験を中心に進めていると考えられる。
一方、その他のスコープ、超低遅延URLLC、超多数同時接続mMTCは、SA(Stand Alone)方式の導入後に本格的な実現となる。これらのスコープは、これまでの通信速度の向上だけとは異なる5Gならではの革新であるといえる。
超低遅延URLLCでは、リアルタイム性を生かした、自動車の自動運転や遠隔操作などのサービス実現が想定されている。また、超多数同時接続mMTCでは、現在のIoTを大幅に上回る多数接続社会を意識したサービスが想定される。
国内モバイルキャリアは、現時点では、間近に迫った5G導入に向けて超高速eMBBを中心に5G実証実験を急ピッチで進めているが、今後は、5G本来の狙いである超低遅延URLLC、超多数同時接続mMTCを利用した、これまでに無い新たなサービスを想定した実証実験を行っていく見通しである。
■調査レポート「第5世代移動通信 技術・設備投資動向・関連産業サービス開発動向 2018年度版」
発行日:2018年7月17日
判型:A4版 252頁
発行・販売:株式会社 MCA
頒価:200,000円(税抜)
販売方法:PDFファイルのダウンロード及びA4コピー刷り製本
※調査レポートの目次など詳細は「レポート目次」をご参照ください。
http://www.mca.co.jp/itforecastreport/itforecastreport5g-report-2018/
■本件リリースに関するお問い合わせ
株式会社 MCA(MCA Inc.)
販売担当:天野 徳明(あまののりあき)
E-Mail:info@mca.co.jp
TEL:03-6261-2571
FAX:03-6261-2572