大麻成分由来のカンナビノイド医薬品が米国規制物質法のスケジュールVを解除。医薬品説明文書の和訳を会員向けに公表
[20/04/27]
提供元:DreamNews
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EPIDIOLEX(エピディオレックス)とは、イギリスGW製薬の子会社、Greenwich Biosciences, Inc(米国カリフォルニア州)が発売するカンナビノイド医薬品です。日本臨床カンナビノイド学会(新垣実理事長)では、エピディオレックスの説明文書(2020年版)の和訳を会員向けサイトに2020年4月26日から公表しました。
有効成分は、大麻草由来のCannabidiol:カンナビジオール(CBD)であり、米国で初めてのFDA(米国医薬食品局)承認を受け、2018年11月から発売された医薬品です。適用疾患は、2歳以上の患者にレノックス・ガストー症候群(LGS)またはドラベ症候群(DS)がある関連する発作の治療です。
大麻草由来ですが、WHO/ECDDにより、国際条約対象の麻薬物質でないことが結論付けられたため、米国の規制物質法(CSA)の中では、最も乱用性が低いスケジュールVに指定されていました。しかし、2020年4月6日付のGW製薬のプレスリリースによると、規制物質法の対象外となり、スケジュールVから解除され、血圧コントロールに使われる降圧薬、糖尿病薬(インシュリン)や抗生物質などの通常の処方箋薬と同じ取り扱いが可能となりました(図1参照)。
エピディオレックスの説明文書(2018年11月版)では「エピディオレックスは規制物質法のスケジュールVで規制されています。誤使用や乱用を防ぐため、安全な場所に保管して下さい。」という一文がありましたが、今回の説明文書(2020年4月版)では削除されました。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000214170&id=bodyimage1】
図11970年規制物質法(CSA)によるI〜V分類と大麻関連物質
ちなみに、大麻草は、ヘロインやLSDと同じスケジュールIの最も乱用性が高く、医学的用途がないに位置づけられています。合成THC医薬品のマリノール(制吐剤)は、当初スケジュールIIでしたが、1996年からのカリフォルニア州などの医療用大麻の合法化の波を受けて、2002年からスケジュールIIIに下げています。
更新情報:カンナビノイド医薬品エピディオレックス(CBD製剤)の説明文書(和訳)
http://cannabis.kenkyuukai.jp/information/
但し、本学会会員向けのみアクセス可能
カンナビノイド医薬品エピディオレックス(Epidiolex):
GW製薬の米国子会社Greenwich Biosciencesが開発した難治性てんかんの一種であるレノックス・ガストー症候群(LGS)またはドラベ症候群に関連する発作の治療のための抗てんかん薬(AED)である。Δ9-THCをほとんど含まず、CBD含有率が高い大麻草のクローン株からCO2抽出された植物性原液(BDS)から作られたものであり、1本100ml中に10000mg(10%濃度)のCBDを含有する。2歳以上の患者を対象とし、20mg/kg/日を標準摂取量としている。
Δ9-THC:
デルタ9−テトラヒドロカンナビノール。121種類ある大麻草の独自成分カンナビノイドのうち、最も向精神作用のある成分。いわゆるマリファナの主成分として知られている。
CBD:
カンナビジオール。121種類ある大麻草の独自成分カンナビノイドのうち、向精神作用のない成分で、てんかんの他に、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、神経性疼痛、統合失調症、社会不安、抑うつ、抗がん、吐き気抑制、炎症性疾患、関節リウマチ、感染症、クローン病、心血管疾患、糖尿病合併症などの治療効果を有する可能性があると報告されている。2018年6月に行われたWHO/ECDD(依存性薬物専門家委員会)の批判的審査では、純粋なCBDは国際薬物規制の対象外であると勧告している。
日本臨床カンナビノイド学会
2015年9月に設立し、学会編著「カンナビノドの科学」(築地書館)を同時に刊行した。同年12月末には、一般社団法人化し、それ以降、毎年、春の学術セミナーと秋の学術集会の年2回の学会を開催している。2016年からは、国際カンナビノイド医療学会; International Association for Cannabinoid Medicines (IACM)の正式な日本支部となっている。2019年7月段階で、正会員(医療従事者、研究者)67名、賛助法人会員12名、 賛助個人会員23名、合計102名を有する。http://cannabis.kenkyuukai.jp/
配信元企業:一般社団法人日本臨床カンナビノイド学会
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有効成分は、大麻草由来のCannabidiol:カンナビジオール(CBD)であり、米国で初めてのFDA(米国医薬食品局)承認を受け、2018年11月から発売された医薬品です。適用疾患は、2歳以上の患者にレノックス・ガストー症候群(LGS)またはドラベ症候群(DS)がある関連する発作の治療です。
大麻草由来ですが、WHO/ECDDにより、国際条約対象の麻薬物質でないことが結論付けられたため、米国の規制物質法(CSA)の中では、最も乱用性が低いスケジュールVに指定されていました。しかし、2020年4月6日付のGW製薬のプレスリリースによると、規制物質法の対象外となり、スケジュールVから解除され、血圧コントロールに使われる降圧薬、糖尿病薬(インシュリン)や抗生物質などの通常の処方箋薬と同じ取り扱いが可能となりました(図1参照)。
エピディオレックスの説明文書(2018年11月版)では「エピディオレックスは規制物質法のスケジュールVで規制されています。誤使用や乱用を防ぐため、安全な場所に保管して下さい。」という一文がありましたが、今回の説明文書(2020年4月版)では削除されました。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000214170&id=bodyimage1】
図11970年規制物質法(CSA)によるI〜V分類と大麻関連物質
ちなみに、大麻草は、ヘロインやLSDと同じスケジュールIの最も乱用性が高く、医学的用途がないに位置づけられています。合成THC医薬品のマリノール(制吐剤)は、当初スケジュールIIでしたが、1996年からのカリフォルニア州などの医療用大麻の合法化の波を受けて、2002年からスケジュールIIIに下げています。
更新情報:カンナビノイド医薬品エピディオレックス(CBD製剤)の説明文書(和訳)
http://cannabis.kenkyuukai.jp/information/
但し、本学会会員向けのみアクセス可能
カンナビノイド医薬品エピディオレックス(Epidiolex):
GW製薬の米国子会社Greenwich Biosciencesが開発した難治性てんかんの一種であるレノックス・ガストー症候群(LGS)またはドラベ症候群に関連する発作の治療のための抗てんかん薬(AED)である。Δ9-THCをほとんど含まず、CBD含有率が高い大麻草のクローン株からCO2抽出された植物性原液(BDS)から作られたものであり、1本100ml中に10000mg(10%濃度)のCBDを含有する。2歳以上の患者を対象とし、20mg/kg/日を標準摂取量としている。
Δ9-THC:
デルタ9−テトラヒドロカンナビノール。121種類ある大麻草の独自成分カンナビノイドのうち、最も向精神作用のある成分。いわゆるマリファナの主成分として知られている。
CBD:
カンナビジオール。121種類ある大麻草の独自成分カンナビノイドのうち、向精神作用のない成分で、てんかんの他に、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、神経性疼痛、統合失調症、社会不安、抑うつ、抗がん、吐き気抑制、炎症性疾患、関節リウマチ、感染症、クローン病、心血管疾患、糖尿病合併症などの治療効果を有する可能性があると報告されている。2018年6月に行われたWHO/ECDD(依存性薬物専門家委員会)の批判的審査では、純粋なCBDは国際薬物規制の対象外であると勧告している。
日本臨床カンナビノイド学会
2015年9月に設立し、学会編著「カンナビノドの科学」(築地書館)を同時に刊行した。同年12月末には、一般社団法人化し、それ以降、毎年、春の学術セミナーと秋の学術集会の年2回の学会を開催している。2016年からは、国際カンナビノイド医療学会; International Association for Cannabinoid Medicines (IACM)の正式な日本支部となっている。2019年7月段階で、正会員(医療従事者、研究者)67名、賛助法人会員12名、 賛助個人会員23名、合計102名を有する。http://cannabis.kenkyuukai.jp/
配信元企業:一般社団法人日本臨床カンナビノイド学会
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