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ポスト量子暗号の実用的な高速化へ、株式会社ラティスが格子暗号の改良アルゴリズムを提供

エストニアに登記されている日本人を中心とした量子コンピューターベンチャーのラティスが、ポスト量子暗号のRing-LWEに基づいた鍵共有プロトコル “Newhope“の高速化にラティスが成功した。ブロックチェーンの環境下に特化したポスト量子暗号により、データ量3%を圧縮し、処理時間を1.5倍、高速化させた。ポスト量子暗号の初の実用例として、期待が高まっている。http://lattice4crypto.com/



 株式会社Lattice(ラティス)は、量子コンピューターとブロックチェーンでシステムを開発するエストニアに登記されている日本人を中心とするIT企業。今回、LatticeはGoogleも新規開発をしているNewhope(ニューホープ)アルゴリズムをブロックチェーンに特化する形で作り直した結果、格子暗号で初めてとなる実用的なブロックチェーンを開発した。 ラティスは、ブロックチェーンの高速化に量子コンピューターを用いて取り組んでいる先鋭的な企業である。ラティスがエストニアに登記されている理由は、日本の金融庁の仮想通貨交換業の適用範囲が理由である(後述)。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM1NjQ0NCMyMDEyMTQjNTY0NDRfR1NoVmZqdVJGVC5wbmc.png ]


 ブロックチェーンは、既存技術の組み合わせであり、高速化できるポイントが複数存在する。例えばラティスは別の研究発表で量子アニーリングを利用し、ブロックチェーンのルーティングアルゴリズムを圧倒的に高速化した。今回、ラティスが高速化した部分は、暗号化の部分である。これによりラティスチェーンは、また一歩、高速になった。

 ポスト量子暗号を提唱しているブロックチェーンは、NEO、Orbis Token, QAUなど複数存在するが、それらのブロックチェーンはあくまで理論的に実現可能ということを証明していることで、このラティスが開発しているラティスチェーンは既に開発の大部分が終了している実用可能なチェーンだ。既に暗号通貨取引所と共同研究を開始しており、今後の利用範囲の広さが伺える。


 LatticeはGoogleも開発しているNewhopeアルゴリズムをブロックチェーンに特化する形に作り直した。NewhopeはもともとRing-LWE問題と同様に多項式環を利用したポスト量子暗号である。処理時間に関してもECDH, SIDHよりも良い結果であり、ラティスもNewhopeに目をつけて以前から改良を進めてきた。GoogleではすでにブラウザでNewhopeの試験運用が始まっている。これに続いて、同様の取り組みが半導体メーカーのNXP、Microsoft、マックマスター大学、さらにGoogleの技術者も加えたチームによってスタートし、研究が進められていることから、暗号技術におけるNewhopeの存在感は日に日に増している。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM1NjQ0NCMyMDEyMTQjNTY0NDRfQmlTeFlCWlFFQS5qcGVn.jpeg ]


 ラティスがNewhopeのencode関数に注目した。通常,Newhopeのアルゴリズムでは、サーバーからクライアントへの通信データの暗号化encodeA、クライアントとからサーバーへのencodeBが存在する。このencode関数を圧縮するための新しいアルゴリズムを導入した。ブロックチェーンでは、データが小さければ小さいほど、ブロックサイズも小さく、システム上、省電力で効率的にデータ保持される。そのため、情報の圧縮をして、暗号化することが耐量子暗号でも実用面を考える上で重要である。


 今回、ラティスは、辞書式圧縮アルゴリズム(LZ77)とFinal Stateエントロピー?(tANS)ステージのエントロピー符号化をNewhopeのencode関数の情報圧縮に利用することで、より高速に圧縮することが可能になった。ブロックチェーンの暗号化に利用される暗号であるため、クレジットカードと同様、1秒間に5000件のトランザクションがあることを念頭に開発された暗号化アルゴリズムである必要がある。これらのアルゴリズムを検証するため、実験環境としては、Ubuntu OSの上で、メモリ8GB, CPU Intel Core i7, GCC5.4.0の環境でアルゴリズムを検証した。実験対象とするデータは、2013年から2016年Rippletの分散ネットワークのデータである。このトランザクション部分のラティスは通常の格子暗号よりも1.5倍ほど高速化することに成功した。


これらの研究成果は、現在、国際オートマトン言語プログラミング会議に提出準備中である。また実際のソースコードは下記で確認することができる。https://github.com/lattice4crypto/32Bit-New-Hope


このように、ブロッキチェーン業界にも、技術者が集まっているのを感じる。当初、機械学習を行っていた企業が少なかったが、GoogleやFacebookが本格参入することで、ビジネスの一大分野として世界になくてはならないものになった。IBMは他者に先駆けてHyperLeadgerというブロックチェーンライブラリを早期に開発し、ビジネスに応用可能なブロックチェーンの開発でリードを取った。一方で、日本の大企業でブロックチェーンに抜きに出た企業は、未だ数が少なく、取引所としてbitFlyerや、Coincheckが存在するのみである。


暗号通貨取引量の一定数を占める日本人から、新しいブロックチェーン技術が生まれることを願ってやまない。代表である滝本 健人は、元々エンジニアリング、暗号技術の視点からブロックチェーン開発を行っていたが、彼は今、エストニアの企業としてポスト量子暗号とブロックチェーンに取り組んでいる。


2018年5月5日に金融庁が出した方針によると、現状国内の法規制では、アプリケーション内で暗号通貨を交換するだけではなく、第三者の交換業者につないで交換してもらうだけでも、仮想通貨交換業の資格が必要である。つまりブロックチェーン関連のアプリケーションを作るときに、それだけで交換業の資格が必要と言っても過言ではない。これが滝本がエストニアで会社を設立し、エストニアベースでブロックチェーンを開発する理由である。


Website:?http://lattice4crypto.com/

Token Sale:?http://dashboard.lattice4crypto.com/en/login

Telegram(テレグラム):?https://t.me/joinchat/GbIbFBKgbag-Elw0-JWoVA
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