クーガー、人が行動する映画のようなシーンを1億通り以上生成できるAI学習シミュレーター「Dimension」発表。自動運転やロボットの研究での利用パートナー募集
近い将来、自動運転車やロボットなどが人々の日常生活に関わることが確実と想定されています。ですが、現在のAIのトレーニングの多くは、建物や道路など非常に基本的な条件下のシミュレーションであったり、人間の行動が反映されない状態で行われています。実用を想定した場合、人間が行動する空間のパターンは膨大であり、AI学習としてそれらを網羅することが重要となりますが、その全てを現実空間で再現することは不可能です。クーガーは、街中や商業施設など、人が行動するあらゆる空間を簡単に再現し、AIに学習させることができる3DCGシミュレーター「Dimension(ディメンション)」をリリースし、利用パートナーの募集を開始いたしました。本技術はすでに株式会社本田技術研究所が導入し、研究に活用されております。
クーガー株式会社(本社: 東京都渋谷区、代表取締役CEO: 石井敦、以下「クーガー」) は、機械学習AIが街中や商業施設など人間が行動する場所でトレーニングできる3DCG(*1)シミュレーター「Dimension(ディメンション)」の提供を開始し、利用パートナーの募集を開始いたしました。本技術はすでに株式会社本田技術研究所(本社: 東京都港区、代表取締役社長:八郷隆弘、以下「本田技術研究所」)が導入し、研究に活用されております。
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM1OTY2NCMyMTMyMjMjNTk2NjRfYkpldFB3WGZHYS5qcGc.jpg ]
背景
近い将来、自動運転車やロボットなどが人々の日常生活に関わることが確実と想定されています。ですが、現在のAIのトレーニングの多くは、建物や道路など非常に基本的な条件下のシミュレーションであったり、人間の行動が反映されない状態で行われています。実用を想定した場合、人間が行動する空間のパターンは膨大であり、AI学習としてそれらを網羅することが重要となりますが、その全てを現実空間で再現することは不可能です。「Dimension(ディメンション)」を使えば、人が行動するあらゆる空間を簡単に再現し、AIに学習させることができます。
Dimensionの特徴
◎既存シミュレーターとの違い
1. 道路や建物等の固定されたアセットだけではなく、空間を行動する人間のモデルが組み込まれています。
2. LIDAR(ライダー)(*2)によるセンシングデータも生成可能となっています。3DCGの場合どんなに精度をあげても現実の実写画像とはどうしても差異が生じ、学習に影響が出る場合があります。LIDARのデータは点の描画なので、3DCGをセンシングしたものと現実をセンシングしたものとで差がなく、学習させることができます。また、3DCGを現実に近づけるために莫大なコストをかける必要もなくなります。
3. 既存シミュレーターの多くは、開発したAIを「テストする」目的で作られていますが、Dimensionは機械学習がより高度に進化していくためのトレーニングとして使えるシミュレーターです。人間の学習で言えば、教科書と試験問題の両方の役割を担うことができます。
◎現実の実写画像による学習との違い
1.? AIに学習させたい状況を現実空間で再現することは、エキストラを使った映画の撮影をするようなものです。ただ、AIの学習には無数の状況パターンが必要であり、これを現実世界ですべて再現することは不可能です。Dimensionなら、例えば渋谷のような街中で、前方から50人、右から10人、左から20人、後方から30人の人間が歩いている状況を作りたいと思えば、簡単に再現できます。
2.? 人間モデルのAIに、ある程度行動の自由度を持たせた上で、大まかな動きを決められます。例えば、人間モデル同士の衝突を自動で回避しつつ数十人の人を行き来させるといったものことです。このポイントこれは、動きを全て設定しようとすると多大な非常に時間を要しますがかかりますし、かといって全てランダムだと学習させたいシチュエーションを再現できないため、「大まかな動きを決められる」のは重要なポイントです。
3.? 実写画像の場合、AIに学習させる際に後から「これは人間」「これは木」など物体のセグメンテーションをしたり、物体の深度を設定したりする手間がかかりますが、Demensionならその工程も不要です。
当社独自の技術
人間の動的なモデルを作ることは、道路や建物に比べ、非常に複雑で高度な技術を必要とします。創業時よりゲーム開発を手がけてきたクーガーは、ゲーム空間でキャラクターを自律的に動かせるゲームAI開発で培った知見を活かし、「Dimension」を開発しました。そのため、「Dimension」に登場する人間は、単に見た目が人というだけでなく、人間らしい動きをする「キャラクター」となっています。
学習用途例
・人間がたくさんいる状態の交差点を自動運転車が走る
・オフィスや学校などの空間でロボットが人間の状況を理解して行動する
・ショッピングモールで荷物を持ったロボットが人にぶつからないように移動する
・無人自動運転車のタクシーが、歩道で手を挙げている人の前で止まる 等
*1 3DCG:3次元コンピュータグラフィックスのこと
*2 LIDAR:対象物にレーザ光を照射し、その反射光を測定することでターゲットまでの距離を測定するセンシング方式のこと
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM1OTY2NCMyMTMyMjMjNTk2NjRfaWlyQ3F4QWtNZi5wbmc.png ]
サンプル映像(左:3DCG映像、右:セグメンテーション映像)
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=4cCHiJwrdtc ]
基本機能
・機械学習向けトレーニングデータ生成:RGB画像、セグメンテーション画像、深度画像、LIDAR点群データ
・背景画像合成:任意の画像に人物等の3Dモデルを合成
・3Dモデル背景アセット:都市データ
・連続データ生成:人物・車・カメラを任意に動かして連続データを生成し、時系列データを作成する
・行動シナリオツール:行動の連続データを作成するためのシナリオツール
・人物制御AI:衝突回避、道路認識
・人物、環境ランダム生成・配置:照明等の環境、人物をランダムに生成、配置してデータを大量生産
・人物カスタマイズ機能:人物の体型・髪色・服色・肌色のカスタマイズ
・人物用手荷物:バッグなど手荷物の色・見た目のカスタマイズ
・多彩な人物用モーション
コネクトームについて
クーガーでは、AI・IoT・AR・ブロックチェーンを組み合わせ、空間をスマート化する当社独自のテクノロジー「Connetome(コネクトーム)」の開発を進めています。
Web : https://couger.co.jp/
クーガー株式会社(本社: 東京都渋谷区、代表取締役CEO: 石井敦、以下「クーガー」) は、機械学習AIが街中や商業施設など人間が行動する場所でトレーニングできる3DCG(*1)シミュレーター「Dimension(ディメンション)」の提供を開始し、利用パートナーの募集を開始いたしました。本技術はすでに株式会社本田技術研究所(本社: 東京都港区、代表取締役社長:八郷隆弘、以下「本田技術研究所」)が導入し、研究に活用されております。
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM1OTY2NCMyMTMyMjMjNTk2NjRfYkpldFB3WGZHYS5qcGc.jpg ]
背景
近い将来、自動運転車やロボットなどが人々の日常生活に関わることが確実と想定されています。ですが、現在のAIのトレーニングの多くは、建物や道路など非常に基本的な条件下のシミュレーションであったり、人間の行動が反映されない状態で行われています。実用を想定した場合、人間が行動する空間のパターンは膨大であり、AI学習としてそれらを網羅することが重要となりますが、その全てを現実空間で再現することは不可能です。「Dimension(ディメンション)」を使えば、人が行動するあらゆる空間を簡単に再現し、AIに学習させることができます。
Dimensionの特徴
◎既存シミュレーターとの違い
1. 道路や建物等の固定されたアセットだけではなく、空間を行動する人間のモデルが組み込まれています。
2. LIDAR(ライダー)(*2)によるセンシングデータも生成可能となっています。3DCGの場合どんなに精度をあげても現実の実写画像とはどうしても差異が生じ、学習に影響が出る場合があります。LIDARのデータは点の描画なので、3DCGをセンシングしたものと現実をセンシングしたものとで差がなく、学習させることができます。また、3DCGを現実に近づけるために莫大なコストをかける必要もなくなります。
3. 既存シミュレーターの多くは、開発したAIを「テストする」目的で作られていますが、Dimensionは機械学習がより高度に進化していくためのトレーニングとして使えるシミュレーターです。人間の学習で言えば、教科書と試験問題の両方の役割を担うことができます。
◎現実の実写画像による学習との違い
1.? AIに学習させたい状況を現実空間で再現することは、エキストラを使った映画の撮影をするようなものです。ただ、AIの学習には無数の状況パターンが必要であり、これを現実世界ですべて再現することは不可能です。Dimensionなら、例えば渋谷のような街中で、前方から50人、右から10人、左から20人、後方から30人の人間が歩いている状況を作りたいと思えば、簡単に再現できます。
2.? 人間モデルのAIに、ある程度行動の自由度を持たせた上で、大まかな動きを決められます。例えば、人間モデル同士の衝突を自動で回避しつつ数十人の人を行き来させるといったものことです。このポイントこれは、動きを全て設定しようとすると多大な非常に時間を要しますがかかりますし、かといって全てランダムだと学習させたいシチュエーションを再現できないため、「大まかな動きを決められる」のは重要なポイントです。
3.? 実写画像の場合、AIに学習させる際に後から「これは人間」「これは木」など物体のセグメンテーションをしたり、物体の深度を設定したりする手間がかかりますが、Demensionならその工程も不要です。
当社独自の技術
人間の動的なモデルを作ることは、道路や建物に比べ、非常に複雑で高度な技術を必要とします。創業時よりゲーム開発を手がけてきたクーガーは、ゲーム空間でキャラクターを自律的に動かせるゲームAI開発で培った知見を活かし、「Dimension」を開発しました。そのため、「Dimension」に登場する人間は、単に見た目が人というだけでなく、人間らしい動きをする「キャラクター」となっています。
学習用途例
・人間がたくさんいる状態の交差点を自動運転車が走る
・オフィスや学校などの空間でロボットが人間の状況を理解して行動する
・ショッピングモールで荷物を持ったロボットが人にぶつからないように移動する
・無人自動運転車のタクシーが、歩道で手を挙げている人の前で止まる 等
*1 3DCG:3次元コンピュータグラフィックスのこと
*2 LIDAR:対象物にレーザ光を照射し、その反射光を測定することでターゲットまでの距離を測定するセンシング方式のこと
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM1OTY2NCMyMTMyMjMjNTk2NjRfaWlyQ3F4QWtNZi5wbmc.png ]
サンプル映像(左:3DCG映像、右:セグメンテーション映像)
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=4cCHiJwrdtc ]
基本機能
・機械学習向けトレーニングデータ生成:RGB画像、セグメンテーション画像、深度画像、LIDAR点群データ
・背景画像合成:任意の画像に人物等の3Dモデルを合成
・3Dモデル背景アセット:都市データ
・連続データ生成:人物・車・カメラを任意に動かして連続データを生成し、時系列データを作成する
・行動シナリオツール:行動の連続データを作成するためのシナリオツール
・人物制御AI:衝突回避、道路認識
・人物、環境ランダム生成・配置:照明等の環境、人物をランダムに生成、配置してデータを大量生産
・人物カスタマイズ機能:人物の体型・髪色・服色・肌色のカスタマイズ
・人物用手荷物:バッグなど手荷物の色・見た目のカスタマイズ
・多彩な人物用モーション
コネクトームについて
クーガーでは、AI・IoT・AR・ブロックチェーンを組み合わせ、空間をスマート化する当社独自のテクノロジー「Connetome(コネクトーム)」の開発を進めています。
Web : https://couger.co.jp/