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第4回「斎藤茂太賞」授賞式のお知らせ

「斎藤茂太賞」の第4回授賞式が2019年7月25日(木)、千代田区内幸町の日本プレスセンター内レストラン・アラスカにて18時30分より行われる。2018年出版の紀行・旅行記、旅に関するエッセイ及びノンフィクション作品多数の中から選ばれた受賞作は、たかはたゆきこ氏『おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する』(雷鳥社)。正賞「クリスタルトロフィー」、副賞「30万円」が授与される。授賞式には著者とともに主人公ともいえる母上も兵庫県より上京予定。日本旅行作家協会会長 下重暁子、椎名誠氏など選考委員各氏ほか、斎藤茂太氏のご長男である斎藤茂一氏夫妻も出席する。




報道関係各位

2019年7月18日


第4回「斎藤茂太賞」授賞式のお知らせ


一般社団法人 日本旅行作家協会 会長 下重暁子

斎藤茂太賞実行委員会 委員長 市岡正朗


第4回「斎藤茂太賞」受賞作が、たかはたゆきこ『おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する』(雷鳥社)に決定いたしました。現代社会のテーマである弱者保護、多様性容認を象徴する作品です。授賞式を2019年7月25日(木)18時30分から、千代田区内幸町の日本プレスセンター内レストラン・アラスカにて行ないます。

当日は、著者であるたかはたゆきこさんと本書の主人公たる母上が、兵庫県から上京、ユニバーサルルームのあるホテルに宿泊し、揃って授賞式に出席されます。

今回4回目となる「齋藤茂太賞」は、一般社団法人日本旅行作家協会(会長/下重暁子、会員数220人)が主催するもので、長年にわたり世界と日本の旅行文化の発展に貢献した当協会創立会長の故・斎藤茂太氏の功績をたたえ、その志を引き継ぐために創設したものです。今回は2018年に出版された紀行・旅行記、旅に関するエッセイ及びノンフィクション作品を対象として選出いたしました。

またこの授賞式では、旅の持つさまざまな魅力を読者に伝えてくれる優れた書籍を顕彰する「旅の良書2019」も併せて紹介します。

この、「旅の良書」は、基本的に中学生以上を対象として、旅の持つさまざまな魅力を読者に伝えてくれる優れた書籍を選出するもので、斎藤茂太賞の選考過程でセレクトしたすべての作品を対象として、斎藤茂太賞実行委員会が選考・選出したもので、日本旅行作家協会の「旅の良書」ロゴマークが版元に提供されます。本年度が第1回目となり、著書と作品への「認定書」をご紹介いたします。


なお「斎藤茂太賞」の正賞は「クリスタルトロフィー」。副賞は「30万円」。

当日は著者と母上のほか、審査員各氏、斎藤茂太氏のご長男である斎藤茂一ご夫妻も出席いたします。


[審査員]

下重暁子(作家・日本旅行作家協会会長)

椎名誠(作家・日本旅行作家協会名誉会員)

芦原伸(ノンフィクション作家・日本旅行作家協会専務理事)

種村国夫(イラストレーター・エッセイスト・日本旅行作家協会会員)


[第4回「斎藤茂太賞」最終候補作]

■渡辺憲司『いのりの海へ ― 出会いと発見 大人の旅』(婦人之友社)

■たかはたゆきこ『おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する』(雷鳥社)

■清水浩史『深夜航路 午前0時からはじまる船旅』(草思社)


[総評](下重暁子)

今年も最終選考に3作品が残ったが、旅というものをどうとらえるかによって、評価がまったく違ってくる。『いのりの海へ』は、最も紀行文らしい、お手本のような作品に仕上がっているが、まとまりすぎていて面白味に欠ける。面白さでいえば『深夜航路』が勝っているし、あまり知られていないような新しい情報も詰まっている。しかし、残念なことにガイド的な記述に終わっていて、船内ではいろいろなドラマがあるはずなのに、人が描かれていない。

残ったのが『おでかけは最高のリハビリ』。この作品は人間ドラマそのものである。今の時代、世の女性の多くが介護の問題に直面している。私の身の回りにも、大変な思いをしている人たちがたくさんいる。子育てには夢があるが、介護には夢も希望もないのが普通。ところが、要介護5の母親をウィーンに連れて行くために悪戦苦闘する様子を綴ったこの作品は、夢を感じさせる。旅はリハビリだという新しい視点、そして、今の時代を切り取った作品であることを評価したい。4回目にして初めて女性の受賞者が出たことも喜ばしい。(談)


[旅の良書2019]

■清水浩史『深夜航路 午前0時からはじまる船旅』(草思社)

真っ黒の海にきらめく星々、ただただ静まり返る船内―それは午前0時からはじまる船旅。日本で現在運航する深夜便全14航路を旅する、怪しくタイムスリップしたかのような異色の旅行記。


■渡辺憲司『いのりの海へ ― 出会いと発見 大人の旅』(婦人之友社)

「生きていること、生かされていることへの感謝とは、悲しみを伝えること、そしてそれが祈り」と語る著者の、旅先で出会う歴史と文化と人々との触れ合い。旅する大人のつぶやきが心に沁みる佳品。


■藻谷浩介『世界まちかど地政学 90カ国弾丸旅行記』(毎日新聞出版)

地域エコノミストの著者が、ライフワークとして取り組む「世界の実体経済についてのまちかど調査」。そのライフログ的な記録を、膨大な地理・歴史の教養を交えてまとめた新しいタイプの旅行記。


■内田洋子『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』(方丈社)

イタリア、トスカーナの山深い村から、本を担いで行商の旅に出た人たちがいた。ダンテ、活版印刷、禁断の書、ヘミングウェイ。丁寧な聞き取りから、本と本屋の原点を探る歴史ノンフィクション。


■森まゆみ『「五足の靴」をゆく 明治の修学旅行』(平凡社)

明治40年夏、与謝野鉄幹と若き北原白秋、吉井勇らが、南蛮文学やキリスト教伝来に興味を抱いた九州の旅の足跡を丹念にたどり、そのゆかりの場所を訪ね、土地の人々から地域の情報を聞く。


■角幡唯介『極夜行』(文藝春秋)

暗闇のなか、氷床を歩き続け3カ月ぶりに太陽を見た時、人は何を思うのか。太陽が昇らない「極夜」の冬の北極を、一頭の犬とともに命懸けで踏破した探検家による究極の冒険ノンフィクション。


■大畠順子『離島ひとり旅』(辰巳出版)

日本の離島をひとりで旅することを愛する著者が、全国の30の離島で見つけた不思議なもの、心癒やされる絶景、そして出会った島人との交流をまとめた紀行エッセイ。まだ知らない日本への誘い。


■芦原伸『森の教え、海の教え〜辺境の旅から』(天夢人)

二ホンオオカミの足跡を追って奈良・大台ヶ原へ。鯨漁で栄えた五島列島へ。森と海を巡る17の辺境の旅から現代社会を見つめた紀行ルポ。それぞれの土地に生きる人々の知恵、教えが記される。


■花房ゆい『遊廓へ――女子ひとりで街歩き』(柏書房)

昭和レトロなかわいい看板、おもしろい形をした窓、色とりどりのおしゃれなタイル……そこでしか出会えない風景をさがして、遊郭愛好家が全国各地の遊廓跡を訪ねた記録。


■内田宗治『外国人が見た日本 「誤解」と「再発見」の観光150年史』(中央公論新社)

外国人は何を見たいのか。日本人は何を見せたいのか。日本の魅力はいったいどこにあるのか、誰がどう発見し、アピールするのかを追う。めまぐるしく変転する観光の近現代史。


[第4回「斎藤茂太賞」授賞式ならびに「旅の良書2019」お問い合わせ]

一般社団法人 日本旅行作家協会事務局(担当/八重野充弘)

〒104‐0061 東京都中央区銀座1−5−5 明興ビル4F

TEL03‐3538‐2345 FAX03‐3538‐2346

E-mail:jtwo@minos.ocn.ne.jp


*第4回「斎藤茂太賞」授賞式を取材される方は、前日24日の正午までに日本旅行作家協会事務局 八重野までお申し出ください。事務所不在の場合は、八重野の携帯(090-8724-2836)へご連絡ください。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM0NjMxNiMyMjQ5MDEjNDYzMTZfaFloVk5kQmJJai5qcGc.jpg ]
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