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日本の中小企業が抱える問題の核心を突く1冊『経営のバトン 生命のバトン』

株式会社マネジメント社は『経営のバトン 生命のバトン』を (安藤謙一郎 著)を10月23日に発売しました。本書には「百年企業の事業継承者が伝える37の核心」の副題のとおり、事業継承をした著者の体験談が失敗談を含めて余すところなく記されています。税理士や会計士といった専門家の監修ではなく「リアルな事業継承で起こりうる事象」が書かれた本である点が本書の目玉です。

◆中小企業の将来を左右するテーマ
日本の企業のほとんどは中小企業で占められています。著者は、中小企業にとって事業継承は「会社の将来を左右する最重要テーマ」だと強調しています。著者自身、父親から事業を譲り受けるも、経営のプレッシャーからか「一人よがり」な社内改革を次々と打ち出してしまい、一度は父が社長に復帰するなど大きな失敗を経験しています。

◆失敗の原因は準備不足?
著者は事業継承の失敗の原因のうち多くは「準備不足」にあると言います。それはどういったものなのでしょうか。
・事業継承には早くても5年かかる(普通は10年と見ておくべき。いずれは経営を子供に、と考えている事業者は今すぐ事業継承の準備を始めるべき)
・事業継承には正解がない(百社があれば百通り。重要度、緊急度などを把握し、「譲る」意思を早めに固める)
・専門家をブレーンにする(専門家は横のネットワークも持っている。迷うことなく専門家に頼るべし)
・親子のコミュニケーション不足がトラブルのもと(あいまいにせず、きちんと話し合いの場や時間を持つべき)
・先代は顔、後継者は質で勝負を(創業者タイプ、後継者タイプをしっかりと自覚し、オリジナリティの発揮を。経営者はみんな違うのが当たり前)
こうして見ると、当たり前のことかと思われるかも知れませんが、意外に見落としがちなポイントが押さえられています。本書ではこのほか、銀行をはじめとする金融機関との付き合い方や自社株の継承方法など、事業承継の具体的なノウハウについても解説されています。

◆事業継承に関心あるすべての人に
著者:安藤謙一郎(あんどう けんいちろう)
株式会社ANDO Business Partners 代表取締役
実家は創業140年を誇る建築資材販売商社であり、そこに22歳で入社し、2013年に40歳で第5代社長となる。2018年同社退社後、世襲経営者としての体験や社内改革、人材育成の知見を活かし、株式会社ANDO Business Partnersを設立し、多くの経営者、ビジネスパーソン、著名人を対象にエグゼクティブ・バディとして活躍。
本書の冒頭では、政府の審議会をはじめ、ファーストリテイリング監査役、東日本貨物鉄道社外取締役も務めるブレイングループ代表である公認会計士の樫谷隆夫さんが「事業継承に関心があるすべての方にぜひとも読んでいただきたい」と推薦しています。

【書籍情報】  
『経営(けいえい)のバトン 生命(いのち)のバトン』
?(2023年10月23日発売)
?1650(税込)
Amazonページ短縮URL: https://onl.la/eC9hgTz
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