経営統合やM&Aなどにおける技術競争力の検証手法を開発〜 キリン、サントリーの経営統合効果を検証 〜
株式会社パテント・リザルトはこのほど、経営統合やM&A、業務提携などにおける技術競争力の検証手法を開発しました。
株式会社パテント・リザルトはこのほど、経営統合やM&A、業務提携などにおける技術競争力の検証手法を開発しました。この手法により、技術的な強みを強化できる相手先企業や、弱みを補完できる相手先企業の選定を、客観的な数値に基づき検証することが可能になります。特許情報をもとにした技術力評価指標である「パテントスコア(※1)」を活用することで、市場シェアや売上高からは明らかにすることができない、技術競争力の面から見た企業評価を支援します。
【キリンとサントリーの経営統合効果を検証】
経営統合効果の検証事例として、「キリンホールディングス(HD)」と「サントリーホールディングス(HD)」を検証しました。キリンHDとサントリーHDが統合することで相乗効果が得られる技術分野(※2)(技術の増強が図られ、且つ技術分野内のシェアが高まる技術分類)を特定し、その技術分野について統合前後の勢力状況の変化を見るという流れで分析を行いました(※3)。
キリンHDは、特許庁の特許戦略ポータルサイトに対応する289の技術分野のうち104分野に、サントリーHDは60分野に有効特許を保有しており、今回の分析では両社がともに有効特許を保有している「食料品」など51分野に焦点を当て、さらに詳細な技術分野まで統合効果を検証しました。
その結果、両社の経営統合により、「食料品」と「包装・紙製品製造」の分野において、以下の技術に高い相乗効果が期待できることが分かりました。
■食料品
・「発酵液の蒸留、酒類の加工、食酢及びビール」
・「茶・コーヒー」
・「非アルコール性飲料」
・「食品の着色及び栄養改善」
・「酒類(ぶどう酒、清酒、蒸留酒、その他の酒類(ビールを除く)」
キリンHDの強みは「ビール醸造関連技術」に、サントリーHDの強みは「ワイン・ウイスキー・発泡酒他関連技術」にあり、相互に技術補完関係を構築することが期待できます。中でも「酒類」の分野では、両社が統合することで総合力がアサヒビールを抜き、業界首位となることが弊社のシミュレーション結果から明らかになっています。
■包装・紙製品製造
・ラベル貼付機
・「瓶詰機、洗瓶-密封-一貫工程」
(びん、缶の充填機)
・「基本的包装技術(熱収縮包装・殺菌包装)」
この分野では、全体的にサントリーHDが瓶詰から密封、包装ラベル貼付など一貫した技術において強みを有していることが分かります。
「詳細はこちらを参照:http://www.patentresult.co.jp/colum/colum-8.html」
このような企業単位での検証のほかにも、特定の技術分野における業務提携や事業譲渡などについて、技術競争力の面から効果を検証することも可能です。詳細については、弊社営業部までお問い合わせください。
※1 パテントスコアについて
特許出願後の経過情報などをもとに、個別特許の注目度を指数化した指標。主に、「出願人による権利化への意欲」「審査官からの先行技術としての認知度」「競合他社からの注目度」の3つの観点から総合的に評価し、特許1件ごとの得点を算出しています。
参照:https://atlas.patentresult.co.jp/guidance/patentscore.do
※2 技術分野について
技術分野については、大分類(特許庁審査官グループ38分類)、中分類(特許戦略ポータルサイトの289分類)、小分類(テーマコード3,179分類)で体系、構成される技術分類を採用し、分類の細かさに応じて段階的に検証しています。
審査官担当技術(不定期更新):http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/pdf/sinsagai/bunya.pdf
特許戦略ポータルサイト(年2回更新あり):http://www.jpo.go.jp/sesaku/tokkyosenryaku_01.htm
※3 分析対象の特許
1993年1月から2009年5月までに公開された特許公報のうち、取り下げられたものや失効したものを除く有効特許が対象。
【キリンホールディングス 1,489件】 麒麟麦酒、メルシャン、キリンファーマ、協和発酵キリン、キリンビバレッジ、キリンウェルフーズ、キリンアグリバイオ、キリンエンジニアリング、キリンテクノシステム
【サントリーホールディングス 737件】サントリー、サントリーフーズ、サントリー食品工業、サントリーフラワーズ、サントリーショッピングクラブ、サントリーロジスティクス
本件に関するお問合せ先
株式会社パテント・リザルト 営業部
Tel:03-5835-5644、Fax:03-5835-5699 E-mail:info@patentresult.co.jp
ホームページURL:http://www.patentresult.co.jp/
【キリンとサントリーの経営統合効果を検証】
経営統合効果の検証事例として、「キリンホールディングス(HD)」と「サントリーホールディングス(HD)」を検証しました。キリンHDとサントリーHDが統合することで相乗効果が得られる技術分野(※2)(技術の増強が図られ、且つ技術分野内のシェアが高まる技術分類)を特定し、その技術分野について統合前後の勢力状況の変化を見るという流れで分析を行いました(※3)。
キリンHDは、特許庁の特許戦略ポータルサイトに対応する289の技術分野のうち104分野に、サントリーHDは60分野に有効特許を保有しており、今回の分析では両社がともに有効特許を保有している「食料品」など51分野に焦点を当て、さらに詳細な技術分野まで統合効果を検証しました。
その結果、両社の経営統合により、「食料品」と「包装・紙製品製造」の分野において、以下の技術に高い相乗効果が期待できることが分かりました。
■食料品
・「発酵液の蒸留、酒類の加工、食酢及びビール」
・「茶・コーヒー」
・「非アルコール性飲料」
・「食品の着色及び栄養改善」
・「酒類(ぶどう酒、清酒、蒸留酒、その他の酒類(ビールを除く)」
キリンHDの強みは「ビール醸造関連技術」に、サントリーHDの強みは「ワイン・ウイスキー・発泡酒他関連技術」にあり、相互に技術補完関係を構築することが期待できます。中でも「酒類」の分野では、両社が統合することで総合力がアサヒビールを抜き、業界首位となることが弊社のシミュレーション結果から明らかになっています。
■包装・紙製品製造
・ラベル貼付機
・「瓶詰機、洗瓶-密封-一貫工程」
(びん、缶の充填機)
・「基本的包装技術(熱収縮包装・殺菌包装)」
この分野では、全体的にサントリーHDが瓶詰から密封、包装ラベル貼付など一貫した技術において強みを有していることが分かります。
「詳細はこちらを参照:http://www.patentresult.co.jp/colum/colum-8.html」
このような企業単位での検証のほかにも、特定の技術分野における業務提携や事業譲渡などについて、技術競争力の面から効果を検証することも可能です。詳細については、弊社営業部までお問い合わせください。
※1 パテントスコアについて
特許出願後の経過情報などをもとに、個別特許の注目度を指数化した指標。主に、「出願人による権利化への意欲」「審査官からの先行技術としての認知度」「競合他社からの注目度」の3つの観点から総合的に評価し、特許1件ごとの得点を算出しています。
参照:https://atlas.patentresult.co.jp/guidance/patentscore.do
※2 技術分野について
技術分野については、大分類(特許庁審査官グループ38分類)、中分類(特許戦略ポータルサイトの289分類)、小分類(テーマコード3,179分類)で体系、構成される技術分類を採用し、分類の細かさに応じて段階的に検証しています。
審査官担当技術(不定期更新):http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/pdf/sinsagai/bunya.pdf
特許戦略ポータルサイト(年2回更新あり):http://www.jpo.go.jp/sesaku/tokkyosenryaku_01.htm
※3 分析対象の特許
1993年1月から2009年5月までに公開された特許公報のうち、取り下げられたものや失効したものを除く有効特許が対象。
【キリンホールディングス 1,489件】 麒麟麦酒、メルシャン、キリンファーマ、協和発酵キリン、キリンビバレッジ、キリンウェルフーズ、キリンアグリバイオ、キリンエンジニアリング、キリンテクノシステム
【サントリーホールディングス 737件】サントリー、サントリーフーズ、サントリー食品工業、サントリーフラワーズ、サントリーショッピングクラブ、サントリーロジスティクス
本件に関するお問合せ先
株式会社パテント・リザルト 営業部
Tel:03-5835-5644、Fax:03-5835-5699 E-mail:info@patentresult.co.jp
ホームページURL:http://www.patentresult.co.jp/