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途上国におけるICT4D推進のための調査報告(エチオピア版)を、特定非営利活動法人Campus Mateが公開

特定非営利活動法人Campus Mate(所在地:福岡県福岡市/理事長:岩城康裕)は、途上国におけるICT4D(ICT for Development = 情報通信技術を利用した社会開発)推進のための調査報告を一般に公開した。今回の調査対象は、東アフリカはエチオピアである。
■報告の要約
コンピュータに関しては、都市部の富裕層に限れば普及が進んでいる。コンピュータ販売店も、首都アジスアベバには数え切れないほどあった。しかし、殆どの国民はコンピュータを所有していない。回線工事の費用が嵩むため固定電話の普及率も低く、代わりにプリペイド式の携帯電話が普及している。

教育機関の状況であるが、国立大学には十分に新しいコンピュータが揃っている。殆どが外国からの援助ではあるが、台数の面でも問題がない。対して私立大学や専門学校、高校以下の教育機関においては機材の不足が深刻であり、職員用のみ配備というケースが少なくない。どちらにしても、故障やウィルス感染などにより、稼働率には問題が多い。

以上により、どこの機関においてもハードウェアの充実に関する要望は大きかった。同時に、技術移転やインカムジェネレートに関する要望や期待も大きく、ICT分野の職種は低所得者にとっての希望の星になると考えられていた。

さて、要望や状況に関しては前述の通りであるが、当団体が今後具体的に活動を進めるにあたっては、この国特有の以下の問題が障害となりそうである。

 1. 電気の問題(電力不足が深刻で停電が多発する)
 2. ネットの問題(インフラが未発達で回線速度が極めて遅い)
 3. 人材の問題(英語とICTの優秀な人材は国外に出て帰ってこない)
 4. 法律の問題(現地でNGO登録をしなければ活動に制限を受ける)
 5. 政府の問題(担当者が頻繁に変わる度に約束を反故にされる)
 6. 税金の問題(国外からの物品持ち込みには数百%の関税が掛かる)
 7. 物価の問題(ICT機器は現地中古市場でも非常に高価)

これらを踏まえつつ、困難ではあるが全ての問題を解決して先に進むか、ソフトウェアやコンテンツの配布を行いながら問題の改善を待つかは、関係者諸氏と議論を重ねていきたい。

下記の調査報告用特設ページには、より詳しい考察がある。
http://contribution.c-mate.org/ethiopia2009.html


■協力団体の紹介
本調査活動は、JICA九州のチャレンジ国際協力事業による支援を受けて実施された。チャレンジ国際協力事業の詳細については、下記のページをご覧頂きたい。
http://www.jica.go.jp/kyushu/topics/2009/090402.html

エチオピア国内においては、以下の団体から手厚くサポートを頂いた。この場を借りて篤く感謝の念を捧げたい。
 ・アベベチコバナ孤児院 (http://www.ethionet.et/~agos/
 ・バハルダール大学ICT開発オフィス (http://www.telecom.net.et/~bdu/


■特定非営利活動法人Campus Mateについて
途上国と先進国の間に存在する教育格差の解消を目的とし、活動している団体。情報通信技術を、人々の教育環境や生活水準を向上させるツールとして、活かそうと考えている。

<連絡先>
特定非営利活動法人Campus Mate
理事長:岩城 康裕
 〒812-0018 福岡県福岡市博多区住吉4-28-16パールビル302
 Tel 092-721-5818 / FAX 020-4669-7045
 Mail info@c-mate.org / URL http://c-mate.org/


以 上
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