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ビジネスパーソンの健康事情−意識はしていても実践できない状況が明らかに

労務行政研究所ジンジュール編集部では「ビジネスパーソンの健康意識に関するアンケート」を実施し、次の実態が明らかになった。
・4人に1人は体調が「どちらかといえば悪い」
・気になる症状ベスト3は、肩こり、疲れ目、花粉症やアレルギー
・不健康でもやめられないのは、運動不足、甘いもの、ネットサーフィンで夜更かし
■ビジネスパーソンの現在の体調[図表1〜2]
 民間調査機関の(財)労務行政研究所(理事長:矢田敏雄、東京都港区東麻布1−4−2)ジンジュール編集部では、このほど「ビジネスパーソンの健康意識に関するアンケート」を実施し、ビジネスパーソンの健康管理や体調の状況についてまとめた。
 冬になり、インフルエンザの流行も危惧される中、ビジネスパーソンに現在の体調について聞いたところ、「とても体調がよい」(15.4%)、「どちらかといえば体調はよい」(57.6%)を合わせると、全体の73.0%の人が体調がよい傾向にあった。しかし、「どちらかといえば体調は悪い」は25.2%にも上っており、4人に1人の割合と見逃せない状況である[図表1]。
 また、「あなたは、自分自身の体力が低下したと感じる時がありますか」との問いに対して、「感じる」と回答した人は85.6%に達した。「感じない」は9.8%、「分からない」4.6%にとどまっており、多くのビジネスパーソンが体力の低下を感じているようだ。
 そこで、実際に「感じる」と回答した428人を対象に、体力の低下を実感する場面を聞いたところ(複数回答)、「週明けの出勤時」(44.6%)、「長時間の残業が続いた時」(44.2%)の2つが40%を超えている。以下、「職場等での飲み会があった時」29.4%、「満員電車に乗った時」23.6%、「週末の退勤時」19.9%と続く[図表2]。
 なお、自由回答では「運動した時(運動している時)」や「階段を上る時に息切れする」をはじめ、「仕事の後の家事が面倒」「買い物に行き歩き回った時」「寝不足」「風邪をひきやすくなった(風邪が治りにくい)」などの意見が挙げられている。中には「出かけるのが億劫になった」「歩くスピードが遅くなった」という意見もあった。

■ビジネスパーソンが現在、気になっている症状[図表3]
 さらに、対象者全員に現在、気になる症状(複数回答)を聞いたところ、「肩がこる」(53.6%)、「疲れ目」(44.6%)、「花粉症やアレルギー体質である」(29.6%)がトップ3に挙げられた[図表3]。4位は同率で「精神的に疲れている」「疲れがとれない」(ともに29.4%)がランクインしている。1位、2位はオフィスワークでのパソコンの影響、4位は仕事上の精神的な負担や蓄積した疲労が作用しているといえそうだ。
 男女別にみると、男性は「肩がこる」43.3%、「疲れ目」44.9%、「花粉症やアレルギー体質である」30.7%と全体の傾向と項目に変化はない。一方、女性は「肩がこる」64.2%、「疲れ目」44.3%の上位2項目は変わらないが、3位には「疲れがとれない」32.9%、「手足が冷える」32.9%という症状が挙げられている。

■健康を維持するうえで気をつけている習慣や健康法[図表4]
 普段から健康を維持するうえで気をつけている習慣や健康法(複数回答)では、「規則正しく食事をとる」43.6%、「運動をする、体を動かす」41.2%、「早寝早起き、十分な睡眠」30.6%と、健康維持の3大鉄則が挙げられており、ビジネスパーソンの健康意識の健全さを物語っている[図表4]。
 なお、食事、運動、睡眠に関する他の設問での代表的な数値は、以下のようになっている。
【食事】食事を3食きちんと摂る人   57.8%
【運動】定期的に運動をしている人   35.2%
【睡眠】平日の平均睡眠時間が6時間以上の人   41.4%

■不健康と分かっていながら、やめられない習慣[図表5]
 不健康だと分かっていながらも、ついついやってしまう、やめられない習慣では、「運動不足」56.8%、「甘いものをよく食べる」34.4%、「ネットサーフィンで夜更かし」34.0%が上位に挙がっている[図表5]。
健康を気にしてはいるものの、意識と行動とが伴わないケースも少なくないようだ。
 ちなみに、男女別の傾向をみても「運動不足」は男女とも1位である。「ネットサーフィンで夜更かし」も男女とも3位にランクインしている。2位をみてみると、男性の場合は「お酒の飲み過ぎ」38.6%、女性は「甘いものをよく食べる」45.5%と男女で傾向が異なっている。
健康診断の受診状況[図表6]
 回答者500人のうち過去1年間に健康診断を受けた人は444人と全体の88.8%に達している。さらに健康診断を受けた444人に健診結果を聞いたところ、「特に異常はなかった」が54.3%で最も多く、「要注意項目があった」33.3%、「再検査と診断された」11.0%となっている。

■風邪に対するビジネスパーソンの行動様式[図表7〜8]
 冬は風邪やインフルエンザが流行る季節ですが、ビジネスパーソンに「あなたがもし、朝起きたら風邪をひいていたとして、熱が何度あったら会社を休みますか」と聞いたところ、「38.0度以上38.5度未満」が31.4%と最も多く、次いで「37.5度以上38.0度未満」24.0%となっている[図表7]。少しの熱ぐらいでは休まないというビジネスパーソンの実態が明らかになっている。
 では、風邪で会社を休むほどの熱が出た場合の対応(複数回答)をみると、67.0%の人が「病院・診療所に行く」と回答しており、以下、「市販薬・以前病院でもらった薬を飲む」38.6%、「自然治癒に任せる」16.2%となっている[図表8]。3人に2人は病院で薬を処方してもらい、早めに治そうという行動を取っていることが分かった。


■本プレスリリースに関するお問い合わせ
労務行政研究所 ジンジュール編集部 荻野、前田、五林
TEL:03-3584-0845 Eメール:editor@jinjour.jp

▼ジンジュールの概要 http://www.jinjour.jp/
 労務行政研究所が編集する企業の人事担当者を対象とした人事・労務の専門情報誌『労政時報』の情報提供のノウハウをベースに、「jin-jour ジンジュール」は、“働く現場をもっと元気に!”というコンセプトの下、働くすべての人々に関心の高い、人と会社にまつわるさまざまな情報を、月曜日から金曜日まで毎日更新するWebサイト(http://www.jinjour.jp/)と、Webサイトの情報を凝縮したフリーペーパー(隔月発行、第4号は2011年1月発行)で発信しています。
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