コロプラおでかけ研究所レポート#9 被災三県の消費力回復へ〜休日千円高速終了&東北被災者高速無料化〜
コロプラおでかけ研究所レポート#9
被災三県の消費力回復へ〜休日千円高速終了&東北被災者高速無料化〜
被災三県の消費力回復へ〜休日千円高速終了&東北被災者高速無料化〜
おでかけを科学する<コロプラおでかけ研究所(主席研究員:長谷部潤)>は、株式会社コロプラ(代表取締役:馬場功淳)が運営する位置ゲープラットフォーム「コロプラ+(プラス)」における月間4,000万回もの位置登録情報を分析。今回は休日千円高速終了と東北エリア被災者高速無料化の影響を考察した。千円高速終了により土日の移動距離は1割程度縮小。特に関越道や東北道にネガティブな影響が見られた。
被災三県は移動距離の縮小は見られたものの被災者無料化施策により高速利用頻度は向上。鉄道利用による東京へのおでかけや大規模ショッピングモール利用の拡大が確認できており、消費力の回復を推察している。
※位置登録データは統計処理をしており、ユーザの皆様個人を特定できるものではありません。
■まとめ 〜鉄道の復権と被災三県の消費力回復を確認〜
2年以上続いた休日千円高速の終了は、移動距離や位置登録者数の減少と言う形で、きっちりとデータとなって表れており、少なからずネガティブな影響を及ぼしたと判断している。表紙の図表に日本地図を載せたが、東京を本拠地とするユーザは、休日千円高速終了直前の土日と直後の土日とではその行き先を「より遠方の西」へと振り向けていることが見てとれる。具体的には九州・沖縄が伸び、東北・甲信越が減少した。これは以前のレポートで「このゴールデンウィーク、昨年比でどこが伸びたか?」を調べ、「西高東低」との結果を得たが、千円高速終了による人々の動きの変化も、同じく西高東低となった。
一都三県ユーザが、千円高速終了前後でどう位置登録地点に変化があったかを市町村別にランキングしてみても、上位は沖縄県那覇市や埼玉県吉川市(イオンレイクタウンは市街中心地からの判定で住所のある越谷市ではなく吉川市に分類される)、浦安市など、飛行機や鉄道利用で訪れるエリアが上位を占めた。鉄道、特に東海道新幹線の利用は大きく伸びたと推察している。静岡県湖西市新居町(東京都ユーザ+33%)、愛知県額田郡幸田町(同+25%)、静岡県田方郡函南町(神奈川県ユーザ+17%)、など東海道新幹線が通っている(東名高速からは遠く離れている)エリアの伸長が著しいためである。一方で、東名高速沿いの愛知県豊田市(上郷SA・神奈川県ユーザ▲51%)、愛知県岡崎市(美合PA・同▲33%)、静岡県浜松市北区(浜名湖SA・東京都ユーザ▲16%)、の位置登録者数は大きく減少した。
千円高速は2008年10月30日の経済対策閣僚会議で盛り込まれたものである。当然と言えば当然であるが、JR各社の株価は大きく下落した(リーマンショックの時期と重なったことも大きな要因ではあるが…)。まだまだ高速道路のETC休日割引率が大きいため一概には言えないが、休日千円高速終了による鉄道利用の伸びを見る限り、例えばJR東海の株価にもポジティブな影響を及ぼすかもしれない。
鉄道と言えば、休日に被災三県ユーザが東京に多くの方がおでかけしている点は非常にポジティブである。成田エクスプレス利用も多いことから海外利用も多いのであろう。仙台の大規模ショッピングモールも震災を乗り越え全面開業へと至り、そこへのおでかけも活発なことがうかがえる。徐々に「日常」へと戻り始めたと言えるだろう。
― 以 上 ―
【コロプラおでかけ研究所について】
株式会社コロプラ内に設立された「おでかけ」に関するリサーチセンター。位置情報プラットフォーム<コロプラ+>におけるユーザからの月間4,000万回にも及ぶ位置登録情報データをベースに「人々の移動」を調査・分析し定期レポートを発表している。
主席研究員: 長谷部潤 ※株式会社コロプラ 取締役CSO(最高戦略責任者)を兼務
【株式会社コロプラ 会社概要】
社名: 株式会社コロプラ http://colopl.co.jp
所在地: 東京都渋谷区恵比寿南1-15-1 JT恵比寿南ビル3F
設立: 2008年10月1日
資本金: 256,385,000円
代表者: 代表取締役社長 馬場功淳
事業内容: 「コロニーな生活☆PLUS」など位置情報ゲーム、位置情報サービスプラットフォーム「コロプラ+」の開発・運営
【本リリースに関するお問い合わせ】
株式会社コロプラ 経営企画部 天野・斎藤 press@colopl.co.jp
被災三県は移動距離の縮小は見られたものの被災者無料化施策により高速利用頻度は向上。鉄道利用による東京へのおでかけや大規模ショッピングモール利用の拡大が確認できており、消費力の回復を推察している。
※位置登録データは統計処理をしており、ユーザの皆様個人を特定できるものではありません。
■まとめ 〜鉄道の復権と被災三県の消費力回復を確認〜
2年以上続いた休日千円高速の終了は、移動距離や位置登録者数の減少と言う形で、きっちりとデータとなって表れており、少なからずネガティブな影響を及ぼしたと判断している。表紙の図表に日本地図を載せたが、東京を本拠地とするユーザは、休日千円高速終了直前の土日と直後の土日とではその行き先を「より遠方の西」へと振り向けていることが見てとれる。具体的には九州・沖縄が伸び、東北・甲信越が減少した。これは以前のレポートで「このゴールデンウィーク、昨年比でどこが伸びたか?」を調べ、「西高東低」との結果を得たが、千円高速終了による人々の動きの変化も、同じく西高東低となった。
一都三県ユーザが、千円高速終了前後でどう位置登録地点に変化があったかを市町村別にランキングしてみても、上位は沖縄県那覇市や埼玉県吉川市(イオンレイクタウンは市街中心地からの判定で住所のある越谷市ではなく吉川市に分類される)、浦安市など、飛行機や鉄道利用で訪れるエリアが上位を占めた。鉄道、特に東海道新幹線の利用は大きく伸びたと推察している。静岡県湖西市新居町(東京都ユーザ+33%)、愛知県額田郡幸田町(同+25%)、静岡県田方郡函南町(神奈川県ユーザ+17%)、など東海道新幹線が通っている(東名高速からは遠く離れている)エリアの伸長が著しいためである。一方で、東名高速沿いの愛知県豊田市(上郷SA・神奈川県ユーザ▲51%)、愛知県岡崎市(美合PA・同▲33%)、静岡県浜松市北区(浜名湖SA・東京都ユーザ▲16%)、の位置登録者数は大きく減少した。
千円高速は2008年10月30日の経済対策閣僚会議で盛り込まれたものである。当然と言えば当然であるが、JR各社の株価は大きく下落した(リーマンショックの時期と重なったことも大きな要因ではあるが…)。まだまだ高速道路のETC休日割引率が大きいため一概には言えないが、休日千円高速終了による鉄道利用の伸びを見る限り、例えばJR東海の株価にもポジティブな影響を及ぼすかもしれない。
鉄道と言えば、休日に被災三県ユーザが東京に多くの方がおでかけしている点は非常にポジティブである。成田エクスプレス利用も多いことから海外利用も多いのであろう。仙台の大規模ショッピングモールも震災を乗り越え全面開業へと至り、そこへのおでかけも活発なことがうかがえる。徐々に「日常」へと戻り始めたと言えるだろう。
― 以 上 ―
【コロプラおでかけ研究所について】
株式会社コロプラ内に設立された「おでかけ」に関するリサーチセンター。位置情報プラットフォーム<コロプラ+>におけるユーザからの月間4,000万回にも及ぶ位置登録情報データをベースに「人々の移動」を調査・分析し定期レポートを発表している。
主席研究員: 長谷部潤 ※株式会社コロプラ 取締役CSO(最高戦略責任者)を兼務
【株式会社コロプラ 会社概要】
社名: 株式会社コロプラ http://colopl.co.jp
所在地: 東京都渋谷区恵比寿南1-15-1 JT恵比寿南ビル3F
設立: 2008年10月1日
資本金: 256,385,000円
代表者: 代表取締役社長 馬場功淳
事業内容: 「コロニーな生活☆PLUS」など位置情報ゲーム、位置情報サービスプラットフォーム「コロプラ+」の開発・運営
【本リリースに関するお問い合わせ】
株式会社コロプラ 経営企画部 天野・斎藤 press@colopl.co.jp