水ソリューション関連市場に関する調査報告
本報告書では、水処理関連装置、機能水生成装置、水関連サービス、機能性膜市場の動向を分析し、市場概況や技術開発状況、現状の課題を提示しているほか、将来的な方向性についても言及している
総合マーケティングの株式会社総合プランニング(大阪市中央区南本町1−7−15 社長 三木五郎(06-4705-0031))は、「水処理関連装置」・「機能水生成装置」・「水関連サービス」・「機能性膜」の4分野を「水ソリューション関連市場」と捉え、その調査結果を「2012 水ソリューション関連市場の現状と将来性」として報告書にまとめた。
人口増加、工業化の進展、生活水準の向上などで世界的に水の需要が増す中で、水資源の不足や水質汚染の問題が各地で深刻なものとなっている。人口一人当たりの水使用量は世界水準の向上とともに増加し、新興国では人口の増加に加えて工業化が進むことで、水の需要は著しく増加するものとなり、今後、世界の水ビジネス市場が拡大することが予測されている。
<調査結果の概要>
◇水処理関連装置
市場規模 2011年 4,830億円 2016年推定 1兆4,827億円(伸長率307%)
調査対象は「超音波洗浄装置、紫外線水殺菌装置、亜臨界水処理装置、超臨界水処理装置、光触媒浄水装置、リン資源回収装置、シリコン排水回収装置、海水淡水化装置、バラスト水浄化処理装置」の9品目である。
2011年の市場規模は4,830億円と大きいが、これは海水淡水化装置が市場を牽引しているためであり、同装置の2011年の市場規模は4,500億円となっている。
バラスト水浄化処理装置は2012年に「バラスト水管理条約」が発効されることを機に需要は拡大し、海水淡水化装置とともに水処理装置の市場拡大に大きく寄与するが、これら二つを除く水処理関連装置の市場規模は2016年においても100億円に満たないものと予測される。
海水淡水化装置は国内市場は小さいものの、中東を中心とする海外では水不足を解消する装置としての期待が大きい。また、バラスト水浄化処理装置は環境保全の面で外航船舶への搭載が義務付けられることが需要拡大の要因となっている。
これに対し、他の水処理関連装置は導入することへのメリットを見い出すことが出来ない、主要用途先の市場が縮小傾向にある、市場が形成され始めたばかりである、などの要因のため市場規模が小さい。
◇機能水生成装置
市場規模 2011年 1,256億円 2016年推定 1,525億円(伸長率121%)
調査対象は「浄水器、アルカリイオン整水器、電解次亜水生成装置、強酸性水生成装置、弱酸性水生成装置、微酸性水生成装置、強アルカリ水生成装置、蒸留水製造装置、機能水製造装置(水素水製造装置、炭酸水製造装置)、脱気水製造装置、オゾン水製造装置、純水製造装置、超純水製造装置、マイクロナノバブル製造装置」の15品目である。
調査品目は15品目と多岐に亘っている。浄水器、アルカリイオン整水器、機能水製造装置のように家庭用として利用されている装置もあるが、主流は業務用もしくは産業用となっており、食品分野、医療・福祉・介護分野、電子産業、研究室など、幅広い分野で利用されている。
同市場では浄水器を筆頭に超純水製造装置、アルカリイオン整水器、純水製造装置など個々の市場規模が100億円を超えるものもあるが、それ以外の装置は100億円未満の小規模な市場となっている。これら小規模市場に含まれる装置は市場の伸び代はあるが、効用などを理解して貰ったうえでの導入となるため、普及に時間が掛かることが市場規模が小さい要因となっている。しかし、日本発の技術として海外に打って出ることで更なる市場拡大の可能性を秘めている。
◇水関連サービス
市場規模 2011年 1,425億円 2016年推定 2,485億円(伸長率174%)
調査対象は「上下水道遠隔監視サービス、純水・超純水デリバリーサービス、水の宅配(ボトル・パック、サーバー)」の3品目である。
これらは水ビジネスの付加価値と新たなサービスをユーザーに提供するものである。同市場は水の宅配が牽引しており、法人需要から個人需要へと広がりを見せたことが市場拡大の大きな要因となっている。国内市場では2011年の東日本大震災とそれに伴う原発事故により、水道水に対する不安が個人需要を高めることに少なからず影響している。
上下水道遠隔監視サービス及び純水・超純水デリバリーサービスの市場規模は水の宅配と比較すると小さく、市場の成長性は微増に留まると予測されるが、ユーザー開拓の余地は国内外を通じて残っており、今後の市場動向が注目される分野である。
◇機能性膜
市場規模 2011年 1,197億円 2016年推定 2,040億円(伸長率170%)
調査対象は「イオン交換膜(炭化水素系、フッ素系)、逆浸透膜(NF膜/RO膜)、限外ろ過膜(UF膜)、精密ろ過膜(MF膜)」の4品目である。
機能性膜市場では逆浸透膜(NF膜/RO膜)が市場を牽引しているが、これは同膜の主な用途が海水淡水化装置向けとなっていることが大きな要因である。またUF膜やMF膜も海水淡水化装置の前処理としての需要が伸びており、海水淡水化装置の市場拡大にあわせてこれらの膜の需要も伸びる。また、これらの膜は下水・排水処理などにも利用されており、水質保全といった環境面での役割も期待されている。
イオン交換膜は製塩事業(炭化水素系)と食塩水電解(フッ素系)が主な用途であるが、炭化水素系は食品分野や環境保全分野など幅広い分野への利用が期待されており、フッ素系は燃料電池の実用化が進むことで市場拡大の可能性がある。
<調査対象>
○水処理関連装置
超音波洗浄装置、紫外線水殺菌装置、亜臨界水処理装置、超臨界水処理装置、光触媒浄水装置、リン資源回収装置、シリコン排水回収装置、海水淡水化装置、バラスト水浄化処理装置
○機能水生成装置
浄水器(据置、ビルトイン、直結)、アルカリイオン整水器、電解次亜水生成装置、強酸性水生成装置、弱酸性水生成装置、微酸性水生成装置、強アルカリ水生成装置、蒸留水製造装置、機能水製造装置(水素水製造装置、炭酸水製造装置)、脱気水製造装置、オゾン水製造装置、純水製造装置、超純水製造装置、マイクロナノバブル製造装置
○水関連サービス
上下水道遠隔監視サービス、純水・超純水デリバリーサービス、水の宅配(ボトル・パック、サーバー)
○機能性膜
イオン交換膜、逆浸透膜(RO膜/NF膜)、限外ろ過膜(UF膜)、精密ろ過膜(MF膜)
<調査方法>
弊社専門調査員による関係企業、研究機関、官公庁などへのヒアリング取材等により情報収集を行った。
<調査期間> 2011年10月〜2011年12月
資料タイトル:「2012 水ソリューション関連市場の現状と将来性」
体 裁 :A4判 206頁
発 行 所 :株式会社 総合プランニング
〒541-0054 大阪市中央区南本町1−7−15(明治安田生命堺筋本町ビル)
TEL06-4705-0031 (代) FAX 06-4705-0014
この情報はホームページでもご覧いただけます。
URL: http://www.sogop.co.jp/
本件に関するお問合せ:広報担当 (Tel.06-4705-0031 Fax.06-4705-0014、soumu■sogop.co.jp
人口増加、工業化の進展、生活水準の向上などで世界的に水の需要が増す中で、水資源の不足や水質汚染の問題が各地で深刻なものとなっている。人口一人当たりの水使用量は世界水準の向上とともに増加し、新興国では人口の増加に加えて工業化が進むことで、水の需要は著しく増加するものとなり、今後、世界の水ビジネス市場が拡大することが予測されている。
<調査結果の概要>
◇水処理関連装置
市場規模 2011年 4,830億円 2016年推定 1兆4,827億円(伸長率307%)
調査対象は「超音波洗浄装置、紫外線水殺菌装置、亜臨界水処理装置、超臨界水処理装置、光触媒浄水装置、リン資源回収装置、シリコン排水回収装置、海水淡水化装置、バラスト水浄化処理装置」の9品目である。
2011年の市場規模は4,830億円と大きいが、これは海水淡水化装置が市場を牽引しているためであり、同装置の2011年の市場規模は4,500億円となっている。
バラスト水浄化処理装置は2012年に「バラスト水管理条約」が発効されることを機に需要は拡大し、海水淡水化装置とともに水処理装置の市場拡大に大きく寄与するが、これら二つを除く水処理関連装置の市場規模は2016年においても100億円に満たないものと予測される。
海水淡水化装置は国内市場は小さいものの、中東を中心とする海外では水不足を解消する装置としての期待が大きい。また、バラスト水浄化処理装置は環境保全の面で外航船舶への搭載が義務付けられることが需要拡大の要因となっている。
これに対し、他の水処理関連装置は導入することへのメリットを見い出すことが出来ない、主要用途先の市場が縮小傾向にある、市場が形成され始めたばかりである、などの要因のため市場規模が小さい。
◇機能水生成装置
市場規模 2011年 1,256億円 2016年推定 1,525億円(伸長率121%)
調査対象は「浄水器、アルカリイオン整水器、電解次亜水生成装置、強酸性水生成装置、弱酸性水生成装置、微酸性水生成装置、強アルカリ水生成装置、蒸留水製造装置、機能水製造装置(水素水製造装置、炭酸水製造装置)、脱気水製造装置、オゾン水製造装置、純水製造装置、超純水製造装置、マイクロナノバブル製造装置」の15品目である。
調査品目は15品目と多岐に亘っている。浄水器、アルカリイオン整水器、機能水製造装置のように家庭用として利用されている装置もあるが、主流は業務用もしくは産業用となっており、食品分野、医療・福祉・介護分野、電子産業、研究室など、幅広い分野で利用されている。
同市場では浄水器を筆頭に超純水製造装置、アルカリイオン整水器、純水製造装置など個々の市場規模が100億円を超えるものもあるが、それ以外の装置は100億円未満の小規模な市場となっている。これら小規模市場に含まれる装置は市場の伸び代はあるが、効用などを理解して貰ったうえでの導入となるため、普及に時間が掛かることが市場規模が小さい要因となっている。しかし、日本発の技術として海外に打って出ることで更なる市場拡大の可能性を秘めている。
◇水関連サービス
市場規模 2011年 1,425億円 2016年推定 2,485億円(伸長率174%)
調査対象は「上下水道遠隔監視サービス、純水・超純水デリバリーサービス、水の宅配(ボトル・パック、サーバー)」の3品目である。
これらは水ビジネスの付加価値と新たなサービスをユーザーに提供するものである。同市場は水の宅配が牽引しており、法人需要から個人需要へと広がりを見せたことが市場拡大の大きな要因となっている。国内市場では2011年の東日本大震災とそれに伴う原発事故により、水道水に対する不安が個人需要を高めることに少なからず影響している。
上下水道遠隔監視サービス及び純水・超純水デリバリーサービスの市場規模は水の宅配と比較すると小さく、市場の成長性は微増に留まると予測されるが、ユーザー開拓の余地は国内外を通じて残っており、今後の市場動向が注目される分野である。
◇機能性膜
市場規模 2011年 1,197億円 2016年推定 2,040億円(伸長率170%)
調査対象は「イオン交換膜(炭化水素系、フッ素系)、逆浸透膜(NF膜/RO膜)、限外ろ過膜(UF膜)、精密ろ過膜(MF膜)」の4品目である。
機能性膜市場では逆浸透膜(NF膜/RO膜)が市場を牽引しているが、これは同膜の主な用途が海水淡水化装置向けとなっていることが大きな要因である。またUF膜やMF膜も海水淡水化装置の前処理としての需要が伸びており、海水淡水化装置の市場拡大にあわせてこれらの膜の需要も伸びる。また、これらの膜は下水・排水処理などにも利用されており、水質保全といった環境面での役割も期待されている。
イオン交換膜は製塩事業(炭化水素系)と食塩水電解(フッ素系)が主な用途であるが、炭化水素系は食品分野や環境保全分野など幅広い分野への利用が期待されており、フッ素系は燃料電池の実用化が進むことで市場拡大の可能性がある。
<調査対象>
○水処理関連装置
超音波洗浄装置、紫外線水殺菌装置、亜臨界水処理装置、超臨界水処理装置、光触媒浄水装置、リン資源回収装置、シリコン排水回収装置、海水淡水化装置、バラスト水浄化処理装置
○機能水生成装置
浄水器(据置、ビルトイン、直結)、アルカリイオン整水器、電解次亜水生成装置、強酸性水生成装置、弱酸性水生成装置、微酸性水生成装置、強アルカリ水生成装置、蒸留水製造装置、機能水製造装置(水素水製造装置、炭酸水製造装置)、脱気水製造装置、オゾン水製造装置、純水製造装置、超純水製造装置、マイクロナノバブル製造装置
○水関連サービス
上下水道遠隔監視サービス、純水・超純水デリバリーサービス、水の宅配(ボトル・パック、サーバー)
○機能性膜
イオン交換膜、逆浸透膜(RO膜/NF膜)、限外ろ過膜(UF膜)、精密ろ過膜(MF膜)
<調査方法>
弊社専門調査員による関係企業、研究機関、官公庁などへのヒアリング取材等により情報収集を行った。
<調査期間> 2011年10月〜2011年12月
資料タイトル:「2012 水ソリューション関連市場の現状と将来性」
体 裁 :A4判 206頁
発 行 所 :株式会社 総合プランニング
〒541-0054 大阪市中央区南本町1−7−15(明治安田生命堺筋本町ビル)
TEL06-4705-0031 (代) FAX 06-4705-0014
この情報はホームページでもご覧いただけます。
URL: http://www.sogop.co.jp/
本件に関するお問合せ:広報担当 (Tel.06-4705-0031 Fax.06-4705-0014、soumu■sogop.co.jp