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GfK Japan調べ:エコポイント対象商品(グリーン家電)の販売動向

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都中野区、代表取締役社長:朝比奈 進)は、エコポイントの対象となるグリーン家電(冷蔵庫、エアコン、地デジ対応薄型テレビ)の家電量販店店頭における販売動向を発表した。


【概要】

・冷蔵庫、地デジ対応薄型テレビはエコポイント付与の対象となる四つ星以上が市場の大勢を占める一方、エアコンは市場の約半数にとどまっている。
・エアコン、冷蔵庫とも、三つ星と四つ星の価格差が大きく、エコポイント還元分では差額が埋まらない。年間の電気料金の割安感と合わせた訴求が必要。
・五つ星が大勢を占める地デジ対応薄型TVでは、サイズ間の価格差縮小が進んでおり、一部で大型化の動きが見込まれる。

注:基準年度毎に達成すべき省エネ効率が設定されており、基準値を上回った度合いによって統一省エネラベルの星数が決まる。なお通常、年毎に基準値が厳しくなり、2008年基準よりも2010年基準の方が達成が困難である。


【四つ星以上のモデルは既に市場の趨勢】

 エアコン、冷蔵庫、地デジ対応薄型TVで比べると、冷蔵庫と薄型TVではエコポイント付与の対象となる四つ星以上のモデルが既に大勢を占めている(図1)。特に冷蔵庫は、目標年度2010年度で見ても、2009年3月時点で8割以上が対象モデルとなる。地デジ対応薄型TVは、9割以上が五つ星であり、また今回多段階評価基準の改正は行わないとされており、ほぼ全てのモデルが対象となる見通しだ。結果として、薄型TVは実質的な値下げとなり、市場を大きく刺激すると予想される。

図1: http://www.atpress.ne.jp/releases/10800/zu1_1.jpg

 一方、エアコンは四つ星以上が約半数にとどまっており、また近々に評価基準の改正も予定されていることから、対象商品が若干減少する可能性もある。ただし、今回の施策により買いやすい環境が整うため、省エネモデルの構成比が拡大する余地は大きい。例年、エアコンの商戦期となる7月は、「取り敢えずエアコンが欲しい」という需要により、低価格モデルが売れる傾向にある。低価格モデルは総じて星数が少ないが、今回のエコポイントの導入により、商戦期においても四つ星以上のモデルが選択されることも考えられる。より高価格のモデルを購入しやすい環境が整うことで、エアコン市場は金額の伸びが期待できよう。


【四つ星と三つ星の価格差がネック】

 四つ星以上のモデルを購入すると、エアコン、冷蔵庫で5%、地デジ対応薄型TVは10%のポイント還元が予定されている。ただ四つ星以上のモデルと三つ星との価格差を比較すると、エアコン、冷蔵庫は価格差が大きく、5%の還元がどの程度まで影響するか不透明だ。三つ星以下がまだ半数を占めるエアコンの場合、四つ星と三つ星の価格差は約2万円で、8万円の四つ星製品を購入した場合のポイント還元額は4,000円(図2)。また、冷蔵庫では四つ星と三つ星の価格差は約35,000円で、12万円の四つ星製品を購入した場合のポイント還元額は6,000円にとどまる(図3)。ポイントによって価格差全てを埋めることは難しく、ポイント還元に加え、年間の電気料金が低いなど、総合的な「お得感」の訴求が必要となろう。
 例年、エアコンは7月、冷蔵庫は8月が商戦期になるため、それまでにメーカーと量販店による業界を挙げた取り組みが期待される。

 一方、薄型TVは既に五つ星が市場の大半を占めており、仮にこれらモデルがポイント付与の対象となるなら、10%の還元はそのまま価格の引下げに繋がる。値頃感の高まりによる需要喚起が期待されると共に、一部では大型化の動きも見込まれよう。五つ星同士で比べると、37インチの平均価格約145,000円に対して、40インチは149,000円と、ポイント還元分でサイズアップ分の価格差を埋めることができる。また42インチの平均価格は175,000円で、ポイント分17,500円を考慮すると、40インチから42インチへのサイズアップも考えられる(図4)。
 地デジ対応薄型TVは、今回の報道により直近2週間は販売が伸び悩んでいるが、年初からの成長率は31%増と依然、高い成長率を維持している。今回の政策導入により成長が加速すると共に、地デジ対応TVの普及率上昇も期待され、これまで以上に注目のカテゴリーとなりそうだ。

図2: http://www.atpress.ne.jp/releases/10800/zu2_2.jpg
図3: http://www.atpress.ne.jp/releases/10800/zu3_3.jpg
図4: http://www.atpress.ne.jp/releases/10800/zu4_4.jpg


≪GfK Japanのデータについて≫

 全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
 また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの販売データを構築している。

※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。


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