米国セルラー・ダイナミクス・インターナショナル iPS細胞の作製に関する特許を日本で取得
[16/10/18]
提供元:@Press
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富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)の子会社で、iPS細胞の開発・製造のリーディングカンパニーである米国Cellular Dynamics International, Inc(セルラー・ダイナミクス・インターナショナル、以下CDI社)は、このたび、日本でiPS細胞を安全かつ効率的に作製する技術に関する特許を取得しました。エピソーマルベクター(*1)を用いて末梢血から作製されたiPS細胞は、日本や米国をはじめ世界中で広く用いられています。日本におけるこの細胞の作製には、本特許と京都大学iPS細胞研究所が保有する特許が必要となります。
今回の特許取得を契機に、富士フイルムのエンジニアリング技術やグループ会社のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(以下、J-TEC)の品質マネジメントシステムなど、グループのシナジーを発揮させ、iPS細胞の受託生産ビジネスを拡大させていきます。
◆詳細はWebページをご覧下さい。
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_1124.html?link=atp
CDI社は、創業以来、創薬支援用途および細胞治療用途のiPS細胞の研究開発を続けてきました。その研究開発の成果として、iPS細胞の事業を展開する上で根幹となる、iPS細胞作製に関する技術を確立しています。CDI社は、すでに米国および豪州でこの技術に関する特許を取得しており、このたび同様の特許を日本でも取得しました。
CDI社が取得した特許は、通常の採血と同様に無菌状態で低侵襲的に血液細胞を採取し、その血液細胞の遺伝子を傷つけることなくエピソーマルベクターを使用して複数の遺伝子を導入しiPS細胞を安全かつ効率的に作製できるものです。
【特許内容】
特許名称:少量の末梢血からの人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製
特許番号:日本特許第5984217号
特許内容の主なポイント:
・iPS細胞の元となる体細胞には、ヒト末梢血細胞を使用すること
・初期化するための遺伝子を導入する際に、エピソーマルベクターを使用すること
・1つのエピソーマルベクターで、2つ以上の遺伝子を導入すること
・細胞を培養する際に、フィーダー細胞(*2)を使用しないこと
CDI社は、医薬品の新薬開発における創薬スクリーニングや毒性試験に用いる創薬支援用iPS細胞などを、世界中の大手製薬企業や先端研究機関などに対して供給しています。現在、治療用細胞の開発を加速させており、来年にも米国内で免疫拒絶を起こしにくい12種類のHLAタイプ(*3)のiPS細胞バンクを樹立する計画です。さらに、これまでに培ったiPS細胞に関する知見・ノウハウを活かして、加齢黄斑変性、パーキンソン病、心疾患などの領域での細胞治療への取り組みを進めています。富士フイルムは、J-TEC、CDI社、セルラー・ダイナミクス・インターナショナル・ジャパン株式会社など、再生医療関連のグループ会社の技術を活用して、富士フイルムグループとしてiPS細胞を軸として更なる事業拡大を図り、再生医療の産業化促進に貢献していきます。
*1 ウイルスを用いた遺伝子導入とは異なり、導入する遺伝子がiPS細胞の元となる細胞のDNAに組み込まれることがなく、安全に遺伝子導入が可能なベクター。エピソーマルベクターを用いることで、細胞分裂に伴い、導入遺伝子が複製される。
*2 細胞を培養する際に、目的とする細胞の増殖や分化に必要な環境を整えるために補助的に用いられる細胞。マウスの線維芽細胞が用いられる。
*3 HLA(Human Leukocyte Antigen=ヒト白血球抗原)は、ほぼすべての細胞と体液に分布していて、組織適合性抗原(ヒトの免疫に関わる重要な分子)として働いている。造血幹細胞移植や臓器移植では、自分のHLAのタイプに合わないものはすべて異物と認識して攻撃を始めてしまうため、免疫拒絶反応を抑制する必要からHLAの適合性が重要視される。
<関連情報>
富士フイルムの再生医療 製品ラインアップ
⇒ http://fujifilm.jp/business/healthcare/rm/index.html?link=atp
セルラー・ダイナミクス・インターナショナル・ジャパン株式会社
⇒ http://cellulardynamics.jp/?link=atp
富士フイルムの事業領域:メディカルシステム・ライフサイエンス
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/aboutus/solution/healthcare/index.html?link=atp
富士フイルムニュースリリース一覧
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/index.html?link=atp
富士フイルム株式会社
⇒ http://fujifilm.jp/?link=atp
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今回の特許取得を契機に、富士フイルムのエンジニアリング技術やグループ会社のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(以下、J-TEC)の品質マネジメントシステムなど、グループのシナジーを発揮させ、iPS細胞の受託生産ビジネスを拡大させていきます。
◆詳細はWebページをご覧下さい。
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_1124.html?link=atp
CDI社は、創業以来、創薬支援用途および細胞治療用途のiPS細胞の研究開発を続けてきました。その研究開発の成果として、iPS細胞の事業を展開する上で根幹となる、iPS細胞作製に関する技術を確立しています。CDI社は、すでに米国および豪州でこの技術に関する特許を取得しており、このたび同様の特許を日本でも取得しました。
CDI社が取得した特許は、通常の採血と同様に無菌状態で低侵襲的に血液細胞を採取し、その血液細胞の遺伝子を傷つけることなくエピソーマルベクターを使用して複数の遺伝子を導入しiPS細胞を安全かつ効率的に作製できるものです。
【特許内容】
特許名称:少量の末梢血からの人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製
特許番号:日本特許第5984217号
特許内容の主なポイント:
・iPS細胞の元となる体細胞には、ヒト末梢血細胞を使用すること
・初期化するための遺伝子を導入する際に、エピソーマルベクターを使用すること
・1つのエピソーマルベクターで、2つ以上の遺伝子を導入すること
・細胞を培養する際に、フィーダー細胞(*2)を使用しないこと
CDI社は、医薬品の新薬開発における創薬スクリーニングや毒性試験に用いる創薬支援用iPS細胞などを、世界中の大手製薬企業や先端研究機関などに対して供給しています。現在、治療用細胞の開発を加速させており、来年にも米国内で免疫拒絶を起こしにくい12種類のHLAタイプ(*3)のiPS細胞バンクを樹立する計画です。さらに、これまでに培ったiPS細胞に関する知見・ノウハウを活かして、加齢黄斑変性、パーキンソン病、心疾患などの領域での細胞治療への取り組みを進めています。富士フイルムは、J-TEC、CDI社、セルラー・ダイナミクス・インターナショナル・ジャパン株式会社など、再生医療関連のグループ会社の技術を活用して、富士フイルムグループとしてiPS細胞を軸として更なる事業拡大を図り、再生医療の産業化促進に貢献していきます。
*1 ウイルスを用いた遺伝子導入とは異なり、導入する遺伝子がiPS細胞の元となる細胞のDNAに組み込まれることがなく、安全に遺伝子導入が可能なベクター。エピソーマルベクターを用いることで、細胞分裂に伴い、導入遺伝子が複製される。
*2 細胞を培養する際に、目的とする細胞の増殖や分化に必要な環境を整えるために補助的に用いられる細胞。マウスの線維芽細胞が用いられる。
*3 HLA(Human Leukocyte Antigen=ヒト白血球抗原)は、ほぼすべての細胞と体液に分布していて、組織適合性抗原(ヒトの免疫に関わる重要な分子)として働いている。造血幹細胞移植や臓器移植では、自分のHLAのタイプに合わないものはすべて異物と認識して攻撃を始めてしまうため、免疫拒絶反応を抑制する必要からHLAの適合性が重要視される。
<関連情報>
富士フイルムの再生医療 製品ラインアップ
⇒ http://fujifilm.jp/business/healthcare/rm/index.html?link=atp
セルラー・ダイナミクス・インターナショナル・ジャパン株式会社
⇒ http://cellulardynamics.jp/?link=atp
富士フイルムの事業領域:メディカルシステム・ライフサイエンス
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/aboutus/solution/healthcare/index.html?link=atp
富士フイルムニュースリリース一覧
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/index.html?link=atp
富士フイルム株式会社
⇒ http://fujifilm.jp/?link=atp
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