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「ゆとり世代の住宅観に関する調査」を発表 ゆとり世代にも根強い“新築一戸建て”人気

住宅メーカー8社が合同で運営するサイト「イエノミカタ」と総合情報サイト「All About」を運営する株式会社オールアバウト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:江幡 哲也)は、将来的に住宅購入を検討している全国の25〜29歳の“ゆとり世代”に当てはまる未婚男女309名、および10年以上前に住宅を購入した彼らの親世代にあたる55〜59歳の男性1,000名を対象に、ゆとり世代の住宅観に関する調査を共同で実施いたしました。さらに本調査では、専門の知識や経験をもったAll Aboutの各分野の専門家(=ガイド)が、“ゆとり世代”ならではの住まいおける特徴について解説いたします。


【調査結果のポイント】
■ゆとり世代が将来、住宅購入するきっかけは「自分好みの空間が欲しい」を筆頭に「結婚」、「将来資産」など価値観が多様化する一方、親世代は「新築一戸建てへの憧れ」が最も大きい結果に。

■希望の住居形態はゆとり世代でも圧倒的に「新築一戸建て」。中古住宅志向は3割。

■親世代に比べ、ゆとり世代の家づくりにおける重視ポイントは多岐にわたっており、様々なスペック・要素を購入する上での軸にする傾向。

■インテリアに対する超こだわり層は4人に1人で親世代の倍以上存在。照明器具やソファのほか、アート・絵画への関心も高まる。

■共感できるライフスタイルは「長く使えるもの買う」、「ベランダ菜園」や
「手の込んだ料理を作る」など“丁寧な暮らし”。

■ペットを飼っていないゆとり世代のうち、住宅購入をきっかけに態度変容するのは4割。人気は猫よりも犬。


■調査概要
・調査日程  :2016年8月26日(金)〜9月8日(木)
・調査対象  :(i)将来的に住宅購入を検討している全国の25〜29歳
        (ii)10年以上前に住宅購入をした全国の55〜59歳
・有効回答者数:(i)309名、(ii)1,000名
・調査方法  :インターネットリサーチ
・性別    :(i)男性156名 女性153名、(ii)男性1,000名
・未既婚   :(i)未婚100%、(ii)既婚100%

イエノミカタホームページでも本調査の参考記事を掲載しています。
http://ienomikata.com/report/6


■ゆとり世代が将来、住宅購入するきっかけは「自分好みの空間が欲しい」を筆頭に「結婚」、「将来資産」など価値観が多様化する一方、親世代は「新築一戸建てへの憧れ」が最も大きい結果に。

今後、住宅購入を検討しているゆとり世代(25〜29歳)309名と、10年以上前に住宅を購入したその親世代(55〜59歳)1,000名に対し、家づくりのきっかけについて尋ねたところ、親世代では「新築一戸建てへの憧れ」が31.1%と最も多くなる一方、ゆとり世代では「自分好みの空間が欲しい」(38.8%)、「結婚」(38.5%)、「将来的な資産」(36.2%)の方がそれを上回る結果になりました。

またそれ以外にも「出産」(20.1%)、「老後に向けての準備」(18.8%)、「金利動向」(18.1%)などが親世代よりも10ポイント近く高いことから、親世代と比べて、住宅購入というものが単に憧れの象徴としてだけでなく、様々な外部要因に影響を受けていると言えそうです。なお「親との同居」については、現在も昔も1割近くと、きっかけとしては大きく変化していませんでした。

【グラフ1】
https://www.atpress.ne.jp/releases/117287/img_117287_1.png


■希望の住居形態はゆとり世代でも圧倒的に「新築一戸建て」。中古住宅志向は3割。

今後購入を検討するゆとり世代にその住居形態を尋ねたところ、「新築戸建て」が7割近くと最も多く、ついで「新築マンション」が約5割となり、「中古戸建て」(28.2%)、「中古マンション」(23.6%)と大きく差がつく結果になりました。中古住宅を購入してのリフォームやリノベーションが一般的になりつつあるものの、今回の調査においては3割程度となり、この世代ではまだまだ新築人気が根強い事が明らかになりました。

【グラフ2-i】
https://www.atpress.ne.jp/releases/117287/img_117287_2.png

一方の親世代は、購入当時7割近くが「新築戸建て」を選択しており、「新築マンション」(26.9%)を合計すると、ほとんどの方が新築を志向していたと言えます。
今後、住宅購入をするとしたらどの住居形態を希望するかを尋ねたところ、傾向は変わらず、「新築戸建て」(54.1%)が一番人気となり、「新築マンション」(22.0%)が続きました。しかし、「中古戸建て」(7.5%)、「中古マンション」(8.5%)がそれぞれ1割近くまで上昇し、意識に変化が表れる結果になりました。

【グラフ2-ii】
https://www.atpress.ne.jp/releases/117287/img_117287_3.png


■親世代に比べ、ゆとり世代の家づくりにおける重視ポイントは多岐にわたっており、様々なスペック・要素を購入する上での軸にする傾向。

また家づくりをする上での重視ポイントも尋ねたところ、ゆとり世代・親世代ともに「価格」(ゆとり世代:61.2%、親世代:58.7%)と「間取り」(ゆとり世代:54.0%、親世代:66.8%)が2大要素なりましたが、それ以外の項目で比較してみるとほぼ全ての項目において、ゆとり世代の方が親世代と比べて10ポイント以上高くなったことから、様々なスペックや要素を吟味し、住宅を比較検討していると言えそうです。特に「内装・インテリア」、「防犯・セキュリティ」、「省エネ」については、親世代の倍以上も重視している結果になりました。

【グラフ3】
https://www.atpress.ne.jp/releases/117287/img_117287_4.png

なお、希望する間取りのタイプに関しては、「収納スペースが充実した間取り」(71.9%)が最も人気が高く、「家事をしやすい間取り」(63.5%)、「夫婦それぞれの時間や趣味が楽しめる間取り」(48.5%)が続きました。「個性的な間取り」(19.2%)が最も人気が低いことから、実用性に長けた間取りの方が支持されていることが伺えます。

【グラフ4】
https://www.atpress.ne.jp/releases/117287/img_117287_5.png


■インテリアに対する超こだわり層は4人に1人で親世代の倍以上存在。照明器具やソファのほか、アート・絵画への関心も高まる。

インテリアに対するこだわりの程度を尋ねたところ、ゆとり世代では「とてもこだわっている」(23.6%)と回答した人が4人に1人おり、親世代と比較すると倍以上も多く存在することが明らかになりました。「まあまあこだわっている」を含めると約9割のゆとり世代がインテリアに対して関心がある状況です。一方の親世代は、「どちらでもない」(26.4%)を含めると3割以上がインテリア無関心層と言えるでしょう。

【グラフ5-i】
https://www.atpress.ne.jp/releases/117287/img_117287_6.png

さらにインテリアに「とてもこだわっている、まあまあこだわっている」と回答したゆとり世代128名に、自身のこだわりを反映する具体的なインテリアが何かを尋ねたところ、1位「照明器具」(67.2%)、2位「ソファ」(64.1%)、3位「ダイニングテーブル」(51.6%)となりました。その他、「絵・アート」(20.3%)についても5人に1人が選択し、インテリアとして関心が高まっていることが分かりました。

【グラフ5-ii】
https://www.atpress.ne.jp/releases/117287/img_117287_7.png


■共感できるライフスタイルは「長く使えるもの買う」、「ベランダ菜園」や「手の込んだ料理を作る」など“丁寧な暮らし”。

さらに共感できるライフスタイルについて尋ねたところ、「長く使えるものを買う」(63.4%)が最も多くなりました。そのほか「なるべく余計なモノを持たない」(44.7%)のほか、「ベランダ菜園」(28.5%)、「時間が掛かる手の込んだ料理を作る」(22.7%)など、日々の何気ない生活に意識を向け、無理なく楽しむ“丁寧な暮らし”にも共感を示していました。また「家族と触れ合う時間を大事にする」(48.2%)と、「ひとりで過ごす時間を持つ」(47.6%)が同程度の割合となったことから、家庭の中でも家族とプライベート、どちらの時間も大切にすることが伺えます。

【グラフ6】
https://www.atpress.ne.jp/releases/117287/img_117287_8.png


■ペットを飼っていないゆとり世代のうち、住宅購入をきっかけに態度変容するのは4割。人気は猫よりも犬。

ペットを飼っていないと回答したゆとり世代198名に、住宅購入後の犬・猫との同居に対する考えを尋ねたところ、「すぐにでも飼いたい」、「様子をみて飼いたい」を含めると、犬・猫あわせて4割近くが、住宅購入をきっかけに態度変容することが明らかになりました。
なお犬が27.8%に対し、猫が14.6%になるなど、犬の方が倍以上も人気を集める結果となりました。

【グラフ7】
https://www.atpress.ne.jp/releases/117287/img_117287_9.png


■All Aboutガイドによる解説
<「ハウスメーカー選び」ガイド:田中 直輝>
早稲田大学教育学部を卒業後、海外17カ国を一人旅。その後、約10年間にわたって住宅業界専門紙・住宅産業新聞社で主に大手ハウスメーカーを担当し、取材活動を行う。現在は、「住生活ジャーナリスト」として戸建てはもちろん、不動産業界も含め広く住宅の世界を探求。

家づくりのきっかけで唯一、親世代がゆとり世代を上回っているのが、「親との同居」です。親世代は実際に家を購入した経験があるわけですから、住宅資金や共働き、子育てなどの苦労を身をもって理解しているため、このような結果になったのだと考えられます。こう見ると、「自分好みの空間が欲しい」が筆頭に上がっているゆとり世代は、まだ家づくりに対する現実感が乏しい状況であるといえそうです。その一方で、資産価値が上位に上がっている点を見ると、家づくりに対してシビアな見方を持っているとも捉えられます。「老後に向けての準備」でも親世代を上回っているのは興味深いですね。
希望の住居形態については、親世代では中古住宅(戸建て・マンション)はほとんど希望されていませんが、ゆとり世代では2割以上を占めています。これは近年、中古住宅のリノベーションの人気が高まりつつあることと関連があり、中古住宅が確実にゆとり世代のターゲットになりつつあることの表れだと思われます。このことは「家づくりのきっかけ」で最上位となった「自分好みの空間が欲しい」という彼らの考え方が表れたものともいえるでしょう。ゆとり世代においても「新築」が最上位に来ていますが、これは最も「自分好み」にしやすいからでしょうし、何より新しい住まいで気分を一新して生活できることが魅力だからではないでしょうか。住宅取得は人生において最も大きな「夢」を実現することで、それは世代を越えた価値ではないでしょうか。
家づくりをする上での重視ポイントでは、間取り以外でゆとり世代が親世代を上回り、様々な要素について検討を行おうとしている点、「共感できるライフスタイル」で「長く使えるモノを買う」、「家族と触れ合う時間を大切にする」などが上位となっている点などからも、全体的にゆとり世代の堅実性の高さがうかがえる結果といえます。
依頼先については、様々な間取りやデザイン、住まい方の工夫を数多く有しているほか、資産価値の高い住まいづくりを提案できる会社に相談をしてみてはいかがでしょうか。

<「住まいの性能・安全」ガイド:井上 恵子>
住まいのアトリエ「井上一級建築士事務所」主宰。一級建築士/インテリアプランナー。日本女子大学通信教育課程「住宅リフォーム計画」講座担当。非常勤講師、マンション設計に携わった経験を数多く持つ一級建築士が、住まいの性能を解説。性能評価申請に関わったマンションは20棟以上。設計事務所設立後は子育ての経験を生かし保育園の設計なども行う。その他に戸建て・マンション購入セミナー講師、新聞へのコラム連載など。

住まいづくりで重視するポイントは以前から「価格」「間取り」「陽あたり」が主体であり、今でも変わりはありません。しかし今回の調査結果で注目すべきは、親世代もゆとり世代も「耐震性」が上位に入っていることです。近年大きな地震を数回経験したことから、大きな意識の変化があったことが見て取れます。またゆとり世代ではそれに加え「耐久性」「防犯・セキュリティ」「省エネ性」など、住宅の基本性能に関わる部分を多岐にわたり重視している傾向が見られ、親世代と違いがみられます。
その背景のひとつに「住宅性能表示制度」や「長期優良住宅制度」などの法整備が進んだことがあるでしょう。これらは品質のよい家を建てたり見極めたりするときの基準となる制度です。もともと住宅の性能・品質に関わる部分は専門的でわかりにくく、2000年代になってこれらの制度ができる以前に家を建てた親世代にとっては、こだわりたくても業者に任せざるを得ないという状況であったと考えられます。
これらの制度をいち早く取り入れたのがハウスメーカーで、制度で定める基準を自社の標準仕様にしたり、独自の耐震技術や高い省エネ性を特色としているところもあります。高品質の家を多く建てている住宅会社を利用することは、安心材料のひとつになるでしょう。
ゆとり世代はそれらの基本性能を確保しつつ、内装やインテリアにこだわり「自分らしさ」や「居心地のよい空間」を重視する傾向もみられます。これらゆとり世代のニーズに応えるために住宅を供給する側としては、住宅の性能・品質の確保はもちろん、細かなニーズに対応できる引き出しをたくさん持つことが求められるでしょう。

<「シンプルライフ」ガイド:金子 由紀子>
子供の頃より「シンプル」「ミニマム」に関心を抱く。学生時代より10年間の一人暮らし賃貸住まい時代に、少ないモノで楽しく暮らすノウハウを模索。ビジネス系出版社にて書籍編集に携わったのちフリーランス。ビジネス、旅行、ダイエット、教育などの分野の取材・執筆・編集に携わる。結婚後二児を得て、新たなシンプルライフの構築にいそしむ日々。

バブル崩壊の前後に生まれ、幼少時から大型倒産やデフレ関連のニュースを見聞きして育ったゆとり世代は、「好況だった日本」を知りません。縮小する経済を肌で感じてきたため、ムダや見栄を嫌い、堅実で合理的な消費志向を持っています。
親世代の成長期は1960年代。オリンピック景気に沸き、日々拡大していく都市を目の当たりにしてきたテレビ文化の世代です。長じてはバブル景気に乗り、日本史上最大の好景気を経験しました。海外旅行を楽しみ、次々に登場する新しいモノをどんどん取り入れることが「豊かさ」の証でした。ライバルとなる同世代の人口も多いこの世代が家に求めたのは「わかりやすいステイタス感」だったでしょう。
それに対し、阪神淡路と東日本という二つの震災を経験し、厳しい経済環境の中で育ったゆとり世代は、「会社に対する忠誠心」や「モノに対する執着」は薄く、それよりも「家族との時間」「家で過ごす自分の時間」を大切にしています。流動化する労働市場や、週休二日制も影響しているでしょう。
この世代は、「他人に見せつけるためのステイタス感」よりも、「自分だけのこだわり」「自分を解放できる居心地のよさ」を求めます。特に、インテリアに対する知識と欲求は親世代の比ではなく、デジタルネイティブでもあるため、自分らしい暮らしの構築のためにはとことん情報を集める技量も持ち合わせています。
男女共修の家庭科を経験しているゆとり世代の男子は、家事にも抵抗がなく、中には自らぬか漬けや味噌作りをこなす若者もいるほど。女性の社会進出がますます必要とされるであろう今後、これからは夫婦両方にとって家事のしやすい家づくりが必須となるでしょう。


■オールアバウトについて URL: http://corp.allabout.co.jp/
株式会社オールアバウトが運営するAll Aboutは、約1,300のテーマごとに、専門の知識や経験を持った人=「ガイド」が、その分野に関する情報を提供する総合情報サイトです。2001年2月15日のサイトオープン以来、順調にユーザ数を伸ばし、月間総利用者数は約3,370万人(2016年3月実績、スマートフォン、モバイル含む)となっています。


■「イエノミカタ」について URL: http://ienomikata.com/
住宅メーカー8社(旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)、住友林業、積水化学工業(セキスイハイム)、大和ハウス工業、パナホーム、ミサワホーム、三井ホーム、ヤマダ・エスバイエルホーム(S×L))が共同で、住宅建築を通したよりよい暮らしのありかたを提案することを目的としたプロジェクトです。
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