「多価不飽和脂肪酸」が食欲関連ホルモンに影響 くるみやサーモンに含まれ“ミレニアル世代”の体重管理に効果
[17/06/21]
提供元:@Press
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最新の研究により、くるみ、サーモン、キャノーラ油など多価不飽和脂肪酸を多く含む食事を日常的に摂取しているミレニアル世代(18歳から35歳)は、空腹感や満腹感に関わるホルモンに良い変化が現れている可能性が示されました(※1)。体には食欲をコントロールするホルモンがあり、食物の摂取を促進したり、あるいは満腹であるというメッセージを送っています。食べ物が、ホルモンに作用することでどのように空腹感を抑えたり、満腹感を与えたりするのかという研究が行われています。このようなホルモンの変化は、適正な体重の管理に役立つことが考えられます。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/131193/LL_img_131193_1.jpg
くるみとサーモンのソテー
研究では、生理的な空腹感や満腹感をホルモンの変化を測定して調べました。また被験者に、どのくらい空腹あるいは満腹であるか、どのくらい食べられそうかを示してもらい、主観的な評価も調べました。多価不飽和脂肪酸を豊富に含む食事を摂取した被験者は、空腹時にグレリンという空腹感を与えるホルモンが減り、ペプチドYYという満腹感を与えるホルモンが顕著に増えました。ペプチドYYの増加は、空腹時と食後に見られました。このようなホルモンの変化は食欲の抑制に役立つことが示唆されます。主観的な評価においては、多価不飽和脂肪酸食、対象食ともに変化はありませんでした。
研究主任であるジョージア大学のジェミー・A.クーパー博士は次のように述べています。「食事の摂取量を抑制するために、食欲ホルモンは重要な役割を果たしています。今回の結果は、くるみなど多価不飽和脂肪酸を多く含む食物を摂取すると、食欲ホルモンに好ましい変化がおこり、より長い時間、より満腹であると感じさせる効果がある可能性を示しています」
研究では、18歳から35歳までの健康な男女26名を対象に、研究室で測定と食事の摂取を行いました。最初に、被験者は測定を受け、飽和脂肪酸を多く含む食事をとりました。その後7日間、多価不飽和脂肪酸を豊富に含む食事、またはアメリカの標準的な食事パターンの対象食を摂取しました。多価不飽和脂肪酸食には、くるみ、アラスカサーモン、マグロ、亜麻仁油、グレープシード油、キャノーラ油などのホールフードと、魚油サプリメントが含まれます。食事は全て研究者によって被験者に提供されました。7日間の食事を摂取した後、被験者は再び飽和脂肪酸を多く含む食事を摂取しました。
2種類の食事の総カロリー、脂肪の占める割合は同じですが、脂肪の種類が異なります。対象食には、7%の多価不飽和脂肪酸、15%の一価不飽和脂肪酸、13%の飽和脂肪酸が含まれます。多価不飽和脂肪酸食には、21%の多価不飽和脂肪酸、9%の一価不飽和脂肪酸、5%の飽和脂肪酸が含まれます。
くるみはナッツの中でも特殊で、多価不飽和脂肪酸を豊富に含んでおり、19グラムの総脂肪のうち14グラム(くるみ30グラム中)が多価不飽和脂肪酸で構成されます。またくるみはナッツの中で唯一、植物性のオメガ3脂肪酸であるαリノレン酸を含みます(30グラム中2.7グラム)。多価不飽和脂肪酸の健康効果に関する研究は日々進められており、厚生労働省は、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、成人男女1日当たり1.6〜2.4グラムのn-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)の目安量を設定しています。ほんのひとつかみ(30グラム)のくるみで1日に必要なオメガ3脂肪酸を摂取することができます。
一般的な効果を実証するには、より大規模で、長期間の研究を幅広い人種に対して行うことが必要です。ホールフードの摂取における研究では、観察されたホルモンの変化が特定の多価不飽和脂肪酸によるものか、あるいは食事全体の組み合わせによるものであるかの特定はできません。健康効果を最大に得るために、多価不飽和脂肪酸の最適摂取量を見極めるにはさらに臨床試験が必要です。
カリフォルニア くるみ協会(CWC)はこの研究をサポートしています。CWCは25年間、くるみの健康効果についての研究を支援しており、資金援助や様々なプロジェクトにくるみを提供していますが、実験方法の設計、結果の解釈、論文研究は第三者機関により行われています。
■カリフォルニア くるみ協会について
カリフォルニア くるみ協会 California Walnut Commission(CWC)は、カリフォルニア州のくるみ生産者と加工・販売業者を代表する機関で、カリフォルニア州農務局の管轄のもとに各種調査・研究、輸出相手国での啓蒙活動を行う非営利団体です。 対日活動は1986年の殻付きくるみの輸入解禁と同時に設立され、その主な役割は日本におけるカリフォルニア産くるみの需要拡大を目的とする宣伝、PR、販売促進、調査などを企画実施することにあります。 海外では日本のほか、カリフォルニア産くるみの主要マーケットであるドイツ、スペイン、中国、韓国、インド、トルコ、イギリス、EUに代表事務所を置き、良質なカリフォルニア産くるみを広めるためのさまざまなマーケティング活動が行われています。
カリフォルニアくるみに関する健康情報、レシピ、または産業界に関する情報は、 http://www.californiakurumi.jp/ (日本語)及び http://www.walnuts.org/ (英語)まで。
■参照
(※1) Stevenson JL, Paton CM, Cooper JA. Hunger and satiety responses to high-fat meals after high polyunsaturated fat diet: a randomized trial. Nutrition. DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.nut.2017.03.008
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くるみとサーモンのソテー
研究では、生理的な空腹感や満腹感をホルモンの変化を測定して調べました。また被験者に、どのくらい空腹あるいは満腹であるか、どのくらい食べられそうかを示してもらい、主観的な評価も調べました。多価不飽和脂肪酸を豊富に含む食事を摂取した被験者は、空腹時にグレリンという空腹感を与えるホルモンが減り、ペプチドYYという満腹感を与えるホルモンが顕著に増えました。ペプチドYYの増加は、空腹時と食後に見られました。このようなホルモンの変化は食欲の抑制に役立つことが示唆されます。主観的な評価においては、多価不飽和脂肪酸食、対象食ともに変化はありませんでした。
研究主任であるジョージア大学のジェミー・A.クーパー博士は次のように述べています。「食事の摂取量を抑制するために、食欲ホルモンは重要な役割を果たしています。今回の結果は、くるみなど多価不飽和脂肪酸を多く含む食物を摂取すると、食欲ホルモンに好ましい変化がおこり、より長い時間、より満腹であると感じさせる効果がある可能性を示しています」
研究では、18歳から35歳までの健康な男女26名を対象に、研究室で測定と食事の摂取を行いました。最初に、被験者は測定を受け、飽和脂肪酸を多く含む食事をとりました。その後7日間、多価不飽和脂肪酸を豊富に含む食事、またはアメリカの標準的な食事パターンの対象食を摂取しました。多価不飽和脂肪酸食には、くるみ、アラスカサーモン、マグロ、亜麻仁油、グレープシード油、キャノーラ油などのホールフードと、魚油サプリメントが含まれます。食事は全て研究者によって被験者に提供されました。7日間の食事を摂取した後、被験者は再び飽和脂肪酸を多く含む食事を摂取しました。
2種類の食事の総カロリー、脂肪の占める割合は同じですが、脂肪の種類が異なります。対象食には、7%の多価不飽和脂肪酸、15%の一価不飽和脂肪酸、13%の飽和脂肪酸が含まれます。多価不飽和脂肪酸食には、21%の多価不飽和脂肪酸、9%の一価不飽和脂肪酸、5%の飽和脂肪酸が含まれます。
くるみはナッツの中でも特殊で、多価不飽和脂肪酸を豊富に含んでおり、19グラムの総脂肪のうち14グラム(くるみ30グラム中)が多価不飽和脂肪酸で構成されます。またくるみはナッツの中で唯一、植物性のオメガ3脂肪酸であるαリノレン酸を含みます(30グラム中2.7グラム)。多価不飽和脂肪酸の健康効果に関する研究は日々進められており、厚生労働省は、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、成人男女1日当たり1.6〜2.4グラムのn-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)の目安量を設定しています。ほんのひとつかみ(30グラム)のくるみで1日に必要なオメガ3脂肪酸を摂取することができます。
一般的な効果を実証するには、より大規模で、長期間の研究を幅広い人種に対して行うことが必要です。ホールフードの摂取における研究では、観察されたホルモンの変化が特定の多価不飽和脂肪酸によるものか、あるいは食事全体の組み合わせによるものであるかの特定はできません。健康効果を最大に得るために、多価不飽和脂肪酸の最適摂取量を見極めるにはさらに臨床試験が必要です。
カリフォルニア くるみ協会(CWC)はこの研究をサポートしています。CWCは25年間、くるみの健康効果についての研究を支援しており、資金援助や様々なプロジェクトにくるみを提供していますが、実験方法の設計、結果の解釈、論文研究は第三者機関により行われています。
■カリフォルニア くるみ協会について
カリフォルニア くるみ協会 California Walnut Commission(CWC)は、カリフォルニア州のくるみ生産者と加工・販売業者を代表する機関で、カリフォルニア州農務局の管轄のもとに各種調査・研究、輸出相手国での啓蒙活動を行う非営利団体です。 対日活動は1986年の殻付きくるみの輸入解禁と同時に設立され、その主な役割は日本におけるカリフォルニア産くるみの需要拡大を目的とする宣伝、PR、販売促進、調査などを企画実施することにあります。 海外では日本のほか、カリフォルニア産くるみの主要マーケットであるドイツ、スペイン、中国、韓国、インド、トルコ、イギリス、EUに代表事務所を置き、良質なカリフォルニア産くるみを広めるためのさまざまなマーケティング活動が行われています。
カリフォルニアくるみに関する健康情報、レシピ、または産業界に関する情報は、 http://www.californiakurumi.jp/ (日本語)及び http://www.walnuts.org/ (英語)まで。
■参照
(※1) Stevenson JL, Paton CM, Cooper JA. Hunger and satiety responses to high-fat meals after high polyunsaturated fat diet: a randomized trial. Nutrition. DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.nut.2017.03.008