熱可塑CFRPの新しい多品種少量生産プロセスを『CAMX2017』に出展 サンプルを「先端材料技術展2017」にて11/29〜展示
[17/09/21]
提供元:@Press
提供元:@Press
この度、カジレーネ株式会社は、三菱ガス化学株式会社、タジマ工業株式会社、株式会社ディーメック、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社、国立大学法人岐阜大学との産学共同研究の成果である、熱可塑CFRPの新しい多品種少量生産プロセスをフロリダ州オーランド市で開催されるCAMX2017に出展いたします。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/138370/LL_img_138370_1.jpg
新規プロセスによる成形品
CAMXとはACMA(American Composites Manufacturers Association)とSAMPE(The Society for the Advancement of Material and Process Engineering)が北米で設立した複合材料関係の学会および展示会であり、当初、現地時間で2017年9月11日(月)から9月14日(木)にかけて開催される予定でしたが、大型ハリケーン・イルマによる被害が想定されることから2017年12月12日(火)から12月14日(木)に順延されて開催されることになりました。今回出展するプロセスはCAMX2017の技術部門にファイナリストとしてノミネートされており、CAMX2017でアワードを受賞できるかどうかの審査に臨みます。
【新規プロセス概要】
これまでにカジレーネ株式会社ではテキスタイル加工の後、加熱・圧縮・冷却のプロセスを経ることで炭素繊維強化熱可塑性プラスチックス(CFRTP)となるプリプレグヤーンの一種である、コミングルヤーンの開発をおこなって参りました。コミングルヤーンの特長としてはテキスタイル加工性と含浸特性を高い次元で両立している点にあります。
この特長をタジマ工業株式会社の提案するコンポジットファイバー縫い付け機による任意の繊維配向を実現するプリフォーム作製法、株式会社ディーメックの提案するシリコーンゴム型を使用した光成形システムによって低コストかつ短納期で成形品を作製する手法を高次元で組み合せることで、CFRPの設計において重要となる異方性を最適化した成形品の多品種少量生産プロセスの構築に至りました。
CFRPは繊維長手方向の引張に対して最も優れた機械特性を発揮するため、構造部材としての使用を考えた時に主応力方向に沿った繊維配向を考慮する必要があります。コンポジットファイバー縫い付け機は刺繍の技術を応用することで任意の方向に炭素繊維を配向させたプリフォームの作製が可能です。また、最終形状に近いプリフォームの作製により炭素繊維の歩留りを向上させることも可能となります。
CFRTPの成形は樹脂を融点以上に加熱して溶融させ、圧力を付与して基材内部のボイドを樹脂に置換した後に成形品を融点以下に冷却することで成形品が得られるため、プリフォームを金型に充填してプレス機で加圧する加熱圧縮成形法がしばしば用いられます。しかしながら、少量生産においては金型のコストが問題となるケースも存在します。本プロセスにおいては金型の替わりに光造形による三次元積層等を用いたマスターモデルから作製したシリコーン型を使用するため、低コストかつ短納期での成形が可能となります。
作製したシリコーン型にコンポジットファイバー縫い付け機で作製したプリフォームを充填し、型内を真空引きし、特定波長でプリフォームの樹脂が溶融する温度まで加熱した後に、真空停止し冷却することで成形品が得られます。
従来、これらの技術は熱硬化性樹脂を母材樹脂としたCFRPに主に用いられていました。しかし、コンポジットファイバー縫い付け機で容易に取扱い可能なテキスタイル加工性、シリコーン型を使用した光成形システムでの樹脂含浸が容易となる含浸特性を両立させるべく、国立大学法人岐阜大学の統括的指導の下によってコミングルヤーンを改質したことで、本多品種少量生産プロセスを実現することができました。
コミングルヤーンは用途に応じて繊維状タイプと半含浸タイプを用意しております。カジレーネ株式会社は2017年11月29日(水)から12月1日(金)まで東京ビッグサイト東ホールで開催される先端材料技術展2017内コンポジットハイウェイコンベンションブース内にてコミングルヤーンやコミングルヤーンを使用したサンプルを出展いたします。
▽繊維状コミングルヤーン外観
https://www.atpress.ne.jp/releases/138370/img_138370_2.jpg
▽半含浸コミングルヤーン外観
https://www.atpress.ne.jp/releases/138370/img_138370_3.jpg
▽本プロセスで試作した成形品(図中矢印は炭素繊維の配向方向)
https://www.atpress.ne.jp/releases/138370/img_138370_1.jpg
【会社概要】
会社名 : カジレーネ株式会社
所在地 : 〒929-1215 石川県かほく市高松ノ75番地2
代表者 : 代表取締役社長 梶 政隆
創業 : 1950(昭和25)年11月
事業内容: 合繊長繊維織物製造
URL : http://www.kajigroup.co.jp/index.php
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/138370/LL_img_138370_1.jpg
新規プロセスによる成形品
CAMXとはACMA(American Composites Manufacturers Association)とSAMPE(The Society for the Advancement of Material and Process Engineering)が北米で設立した複合材料関係の学会および展示会であり、当初、現地時間で2017年9月11日(月)から9月14日(木)にかけて開催される予定でしたが、大型ハリケーン・イルマによる被害が想定されることから2017年12月12日(火)から12月14日(木)に順延されて開催されることになりました。今回出展するプロセスはCAMX2017の技術部門にファイナリストとしてノミネートされており、CAMX2017でアワードを受賞できるかどうかの審査に臨みます。
【新規プロセス概要】
これまでにカジレーネ株式会社ではテキスタイル加工の後、加熱・圧縮・冷却のプロセスを経ることで炭素繊維強化熱可塑性プラスチックス(CFRTP)となるプリプレグヤーンの一種である、コミングルヤーンの開発をおこなって参りました。コミングルヤーンの特長としてはテキスタイル加工性と含浸特性を高い次元で両立している点にあります。
この特長をタジマ工業株式会社の提案するコンポジットファイバー縫い付け機による任意の繊維配向を実現するプリフォーム作製法、株式会社ディーメックの提案するシリコーンゴム型を使用した光成形システムによって低コストかつ短納期で成形品を作製する手法を高次元で組み合せることで、CFRPの設計において重要となる異方性を最適化した成形品の多品種少量生産プロセスの構築に至りました。
CFRPは繊維長手方向の引張に対して最も優れた機械特性を発揮するため、構造部材としての使用を考えた時に主応力方向に沿った繊維配向を考慮する必要があります。コンポジットファイバー縫い付け機は刺繍の技術を応用することで任意の方向に炭素繊維を配向させたプリフォームの作製が可能です。また、最終形状に近いプリフォームの作製により炭素繊維の歩留りを向上させることも可能となります。
CFRTPの成形は樹脂を融点以上に加熱して溶融させ、圧力を付与して基材内部のボイドを樹脂に置換した後に成形品を融点以下に冷却することで成形品が得られるため、プリフォームを金型に充填してプレス機で加圧する加熱圧縮成形法がしばしば用いられます。しかしながら、少量生産においては金型のコストが問題となるケースも存在します。本プロセスにおいては金型の替わりに光造形による三次元積層等を用いたマスターモデルから作製したシリコーン型を使用するため、低コストかつ短納期での成形が可能となります。
作製したシリコーン型にコンポジットファイバー縫い付け機で作製したプリフォームを充填し、型内を真空引きし、特定波長でプリフォームの樹脂が溶融する温度まで加熱した後に、真空停止し冷却することで成形品が得られます。
従来、これらの技術は熱硬化性樹脂を母材樹脂としたCFRPに主に用いられていました。しかし、コンポジットファイバー縫い付け機で容易に取扱い可能なテキスタイル加工性、シリコーン型を使用した光成形システムでの樹脂含浸が容易となる含浸特性を両立させるべく、国立大学法人岐阜大学の統括的指導の下によってコミングルヤーンを改質したことで、本多品種少量生産プロセスを実現することができました。
コミングルヤーンは用途に応じて繊維状タイプと半含浸タイプを用意しております。カジレーネ株式会社は2017年11月29日(水)から12月1日(金)まで東京ビッグサイト東ホールで開催される先端材料技術展2017内コンポジットハイウェイコンベンションブース内にてコミングルヤーンやコミングルヤーンを使用したサンプルを出展いたします。
▽繊維状コミングルヤーン外観
https://www.atpress.ne.jp/releases/138370/img_138370_2.jpg
▽半含浸コミングルヤーン外観
https://www.atpress.ne.jp/releases/138370/img_138370_3.jpg
▽本プロセスで試作した成形品(図中矢印は炭素繊維の配向方向)
https://www.atpress.ne.jp/releases/138370/img_138370_1.jpg
【会社概要】
会社名 : カジレーネ株式会社
所在地 : 〒929-1215 石川県かほく市高松ノ75番地2
代表者 : 代表取締役社長 梶 政隆
創業 : 1950(昭和25)年11月
事業内容: 合繊長繊維織物製造
URL : http://www.kajigroup.co.jp/index.php