くるみが食欲を抑制する脳の働きを活性化 〜 食欲抑制のメカニズムを解明する初の研究 〜
[17/09/21]
提供元:@Press
提供元:@Press
カリフォルニア くるみ協会が支援する研究において、くるみの神経認知への影響が初めて解明されました。健康維持・促進に欠かせない栄養成分がぎっしりつまったくるみは、満腹感を与え食欲を抑制すると考えられています。ハーバード大学医学部ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカル・センター(BIDMC)の研究者は、ブレインイメージング研究によって、くるみが空腹と食欲を抑制する脳の機能を活性化することを明らかにしました。この研究結果は、学術誌(Diabetes, Obesity and Metabolism)のオンライン版で発表されました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/138393/LL_img_138393_1.jpg
くるみ入りグリーンシェイク
「私たちは、普段食物の摂取が脳の活動にどう影響を与えることを考えたりしません。くるみを食べると満腹感が得られるという人がいますが、食物や空腹感の程度により脳内の活動が変化することが明らかになったことは驚きです」と、この研究の第一著者であるBIDMC内分泌・糖尿病・代謝部門の医学指導員オリビア・M・ファール博士は述べています。
くるみがどのように食欲を抑制するかを見極めるためファール博士らは、ハーバード大学医学部教授でBIDMC人間栄養学部部長のマンツォロス博士が率いる研究で、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用い脳の活動を観察しました。
肥満である被験者10名を募り、BIDMCの臨床センターで5日間のセッションを2回行いました。被験者は米国糖尿病協会(ADA)のガイドラインが推奨する48gのくるみ入りスムージーを毎日5日間摂取しました。別のセッションではくるみを含まないが栄養価、味が同じであるプラシーボ・スムージーを摂取しました。被験者が2種類のスムージーを摂取する順番はランダムで、研究者も被験者も知らされていませんでした。
これまでの観察研究同様、くるみ入りスムージーを摂取した週は、摂取しなかった場合と比較して空腹感が弱いと被験者は答えました。スムージーの摂取を始めてから5日目にfMRIテストを行った結果、その原因が明らかになりました。被験者は装置内でハンバーガーやデザートのように好まれる食べ物、花や石のような中立的なもの、野菜のようなあまり好まれない食べ物の画像を見せられました。
被験者がくるみ入りのスムージーを5日間摂取した後、好ましい食べ物を見せられた場合は、右島という脳の一部がより活性化していることがfMRIの画像でわかりました。「被験者がくるみを食べた後は脳の一部が明るく映り、被験者があまり空腹でないかどちらかというと満腹であることを伝えているのです」とマンツォロス博士は述べています。右島は認知制御とサリエンス(顕著性)に関わる器官と考えられ、被験者がより注意深く食べ物を選択し、好ましいが健康的でない食べ物より、好ましくないが健康的な食べ物を選んでいることを示しています。
マンツォロス博士らは、くるみの量による影響や、効果の持続期間の試験を計画しています。様々な複合物の効果を試験できるようになれば、食物や生物製剤のような化合物が食欲を制御する脳の器官にどう影響を与えるかを解明でき、新しい肥満治療法の発見につながる可能性があります。
カリフォルニアくるみ協会は、この研究を支援しましたが、研究設計、実施、データの分析、論文の執筆においては、研究者が独自に行いました。
■カリフォルニアくるみ協会について
カリフォルニア くるみ協会 California Walnut Commission(CWC)は、カリフォルニア州のくるみ生産者と加工・販売業者を代表する機関で、カリフォルニア州農務局の管轄のもとに各種調査・研究、輸出相手国での啓蒙活動を行う非営利団体です。対日活動は1986年の殻付きくるみの輸入解禁と同時に設立され、その主な役割は日本におけるカリフォルニア産くるみの需要拡大を目的とする宣伝、PR、販売促進、調査などを企画実施することにあります。海外では日本のほか、ドイツ、スペイン、中国、韓国、インド、トルコ、イギリス、EUに代表事務所を置き、良質なカリフォルニア産くるみを広めるためのさまざまなマーケティング活動が行われています。
カリフォルニアくるみに関する健康情報、レシピ、または産業界に関する情報は、 http://www.californiakurumi.jp/ (日本語) http://www.walnuts.org/ (英語)まで。
参考文献:
https://www.newswise.com/articles/in-a-nutshell-walnuts-activate-brain-region-involved-in-appetite-control
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/138393/LL_img_138393_1.jpg
くるみ入りグリーンシェイク
「私たちは、普段食物の摂取が脳の活動にどう影響を与えることを考えたりしません。くるみを食べると満腹感が得られるという人がいますが、食物や空腹感の程度により脳内の活動が変化することが明らかになったことは驚きです」と、この研究の第一著者であるBIDMC内分泌・糖尿病・代謝部門の医学指導員オリビア・M・ファール博士は述べています。
くるみがどのように食欲を抑制するかを見極めるためファール博士らは、ハーバード大学医学部教授でBIDMC人間栄養学部部長のマンツォロス博士が率いる研究で、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用い脳の活動を観察しました。
肥満である被験者10名を募り、BIDMCの臨床センターで5日間のセッションを2回行いました。被験者は米国糖尿病協会(ADA)のガイドラインが推奨する48gのくるみ入りスムージーを毎日5日間摂取しました。別のセッションではくるみを含まないが栄養価、味が同じであるプラシーボ・スムージーを摂取しました。被験者が2種類のスムージーを摂取する順番はランダムで、研究者も被験者も知らされていませんでした。
これまでの観察研究同様、くるみ入りスムージーを摂取した週は、摂取しなかった場合と比較して空腹感が弱いと被験者は答えました。スムージーの摂取を始めてから5日目にfMRIテストを行った結果、その原因が明らかになりました。被験者は装置内でハンバーガーやデザートのように好まれる食べ物、花や石のような中立的なもの、野菜のようなあまり好まれない食べ物の画像を見せられました。
被験者がくるみ入りのスムージーを5日間摂取した後、好ましい食べ物を見せられた場合は、右島という脳の一部がより活性化していることがfMRIの画像でわかりました。「被験者がくるみを食べた後は脳の一部が明るく映り、被験者があまり空腹でないかどちらかというと満腹であることを伝えているのです」とマンツォロス博士は述べています。右島は認知制御とサリエンス(顕著性)に関わる器官と考えられ、被験者がより注意深く食べ物を選択し、好ましいが健康的でない食べ物より、好ましくないが健康的な食べ物を選んでいることを示しています。
マンツォロス博士らは、くるみの量による影響や、効果の持続期間の試験を計画しています。様々な複合物の効果を試験できるようになれば、食物や生物製剤のような化合物が食欲を制御する脳の器官にどう影響を与えるかを解明でき、新しい肥満治療法の発見につながる可能性があります。
カリフォルニアくるみ協会は、この研究を支援しましたが、研究設計、実施、データの分析、論文の執筆においては、研究者が独自に行いました。
■カリフォルニアくるみ協会について
カリフォルニア くるみ協会 California Walnut Commission(CWC)は、カリフォルニア州のくるみ生産者と加工・販売業者を代表する機関で、カリフォルニア州農務局の管轄のもとに各種調査・研究、輸出相手国での啓蒙活動を行う非営利団体です。対日活動は1986年の殻付きくるみの輸入解禁と同時に設立され、その主な役割は日本におけるカリフォルニア産くるみの需要拡大を目的とする宣伝、PR、販売促進、調査などを企画実施することにあります。海外では日本のほか、ドイツ、スペイン、中国、韓国、インド、トルコ、イギリス、EUに代表事務所を置き、良質なカリフォルニア産くるみを広めるためのさまざまなマーケティング活動が行われています。
カリフォルニアくるみに関する健康情報、レシピ、または産業界に関する情報は、 http://www.californiakurumi.jp/ (日本語) http://www.walnuts.org/ (英語)まで。
参考文献:
https://www.newswise.com/articles/in-a-nutshell-walnuts-activate-brain-region-involved-in-appetite-control