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愛媛県松山市で実施された春の全国交通安全運動パレードで、インペアード・パフォーマンスの啓発活動を実施

インペアード・パフォーマンス ゼロプロジェクト(代表:東北大学大学院医学系研究科 機能薬理学分野教授 谷内 一彦)は、春の全国交通安全運動期間の初日となる4月6日に、愛媛県松山市にて、賛同団体である社団法人 愛媛県交通安全協会の協力の下、インペアード・パフォーマンス(気づきにくい能力ダウン)の啓発活動を行いました。

啓発活動では、花粉吸引機を背負った「花粉バスターズ」が、松山東警察署長、松山東交通安全協会、松山市交通指導員らと共に、松山市立番町小学校で行われた出発式、ならびに銀天街から大街道までのパレードに参加し、小冊子の配布を通じて通行中の市民やドライバーにインペアード・パフォーマンスの予防と対策を呼びかけました。

「インペアード・パフォーマンス」とは、花粉症などの治療に使用される抗ヒスタミン薬を服用する際、薬剤の種類によっては薬の成分が脳内に移行することにより、本人が無自覚なままに集中力、判断力、作業能率が低下してしまう状態を指します。

春の全国交通安全運動が実施されるこの時期、地域によってはスギ・ヒノキなどの花粉飛散が認められます。ドライバーにとっては、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの花粉症の症状により、運転操作への影響が懸念される一方で、花粉症治療薬を服用していたとしても、インペアード・パフォーマンスを生じる恐れがあります。
愛媛県交通安全協会はインペアード・パフォーマンスがドライバーの運転操作や瞬時の判断力に影響を与えるリスクがあることに着目し、一層の安全運転推進のため、春の全国交通安全運動を機に同プロジェクトへの賛同を決定しました。

愛媛県交通安全協会の藤原 重好部長は次のようにコメントしています。「インペアード・パフォーマンスは運転操作に影響を及ぼす恐れがありながら、そのリスクがまだ認知されていないのが現状です。花粉飛散が続く中、春の全国交通安全運動の期間に限らず、一人でも多くのドライバーの皆さんにインペアード・パフォーマンスを知っていただき、安全運転を徹底していただきたいと願っています」


■インペアード・パフォーマンスとは
アレルギー疾患には、花粉症などのアレルギー性鼻炎やじんましん、アトピー性皮膚炎などのかゆみを伴う皮膚疾患などがあり、その多くはヒスタミンという物質が症状部位で過剰に分泌されることによって起こります。このようなアレルギー症状を改善させる薬として広く処方されているのが、ヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン薬です。しかしヒスタミンは脳の働きを活発にする作用もあるため、抗ヒスタミン薬が脳内に移行すると、脳の働きを低下させることが知られています。抗ヒスタミン薬の服用によって、自覚症状としての眠気のほか、眠気がなくても知らず知らずのうちに集中力や判断力、作業能率が低下してしまうことがあり、この状態を「インペアード(※)・パフォーマンス」といいます。これは、患者さんが無自覚なままパフォーマンスの低下をきたしてしまう点が問題となります。インペアード・パフォーマンスをきたしにくい抗ヒスタミン薬もありますので、医療機関を受診して医師または薬剤師の先生に相談することが大切だといわれています。
※インペアード(impaired)=正常な機能が損なわれた、正常に機能しない、の意
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