【雪印メグミルク】ガセリ菌SP株の摂取によりインフルエンザウイルスに対する防御機能が高まることをヒト試験で確認
[17/12/21]
提供元:@Press
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雪印メグミルク株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役社長:西尾 啓治)は、当社保有のプロバイオティクス乳酸菌、ガセリ菌SP株(Lactobacillus gasseri SBT2055)の健康機能を深耕しております。今回、これまでの内臓脂肪低減効果に加え、新たな健康機能に関する知見が、Academic Press社から発刊された専門書籍「Immunity and Inflammation in Health and Disease」に収載されました。
【収載内容のサマリー】
ガセリ菌SP株の摂取により、健常な成人へのインフルエンザワクチン(※1)接種後のインフルエンザウイルスに対する特異的な抗体産生が促進されること、また、免疫の指標であるNK細胞(※2)活性等が向上することを確認しました。
具体的には、ガセリ菌SP株は、ワクチン接種後のインフルエンザA型H1N1や同B型に対する抗体価(※3)を有意に向上させました(獲得免疫系の増強効果)(図1)。また、ガセリ菌SP株の摂取により、NK細胞活性の変化量(※4)が有意に高い値を示しました(自然免疫系の増強効果)(図2)。
以上の結果から、ガセリ菌SP株の摂取は、獲得免疫系と自然免疫系の両方を増強することで生体防御機能を高めることが示唆されました。
【2つの免疫システム】
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/146242/img_146242_1.png
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/146242/img_146242_2.jpg
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/146242/img_146242_3.jpg
※図1・2は、収載されたヒト試験の分析データを元に作成
※1 インフルエンザワクチン: 日本で毎年流行するウイルスは、A(H1N1)亜型とA(H3N2)亜型、およびB型の3種類であり、本試験が行なわれた2014年〜2015年では、これら3種類のインフルエンザウイルスを含んだワクチンの接種が実施された。
※2 NK細胞: 自然免疫の主要因子として働く細胞傷害性リンパ球の一種で、おもに血液中に存在し抗腫瘍活性や抗体産生の調節に関与する細胞。
※3 抗体価: 外界からの異物(ウイルス、花粉など)が体内に侵入すると、それらに対する抗体が産生される。抗体の量を表すのが抗体価である。抗体価が高いほど、異物に対する抵抗性が高いことを示す。
※4 NK細胞活性の変化量: 摂取開始時からの変化量を示す。この値が大きいほど、免疫系が強化されていることを示す。
◆収載概要
題名: Lactobacillus gasseri Potentiates Immune Response Against Influenza Virus Infection(「Lactobacillus gasseri はインフルエンザウイルス感染に対する免疫応答を増強する」)
著者 : 西平順1、西村三恵1、守屋智博2、酒井史彦2、冠木敏秀2、川崎功博2 1.北海道情報大学 2. 雪印メグミルク株式会社
書籍名 : Immunity and Inflammation in Health and Disease: Emerging Roles of Nutraceuticals and Functional Foods in Immune Support. Shampa Chatterjee, Wolfgang Jungraithmayr, Debasis Bagchi, editors, Academic Press, Chennai. pp. 249-256 (2018).
要約:
【目的】
本研究では、健常な成人がLactobacillus gasseri SBT2055(ガセリ菌SP株)を含有する発酵乳を摂取したときのインフルエンザワクチン抗体価と免疫指標に与える影響について、プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間試験で検討しました。
【方法】
健常な成人男女200名(20-74歳;平均年齢48.8歳;男性35人、女性165人)を2群に分け、ガセリ菌SP株摂取群にはガセリ菌SP株を含有するドリンクヨーグルトを、ガセリ菌SP株非摂取群にはガセリ菌SP株を含有しないドリンクヨーグルトを、それぞれ1日1本(100g)、16週間摂取してもらいました。摂取開始から4週間後に、全員にインフルエンザワクチン(A型H1N1、A型H2N3、B型)を接種し、摂取開始時、4週間後(ワクチン接種時)、7週間後、11週間後、16週間後に、それぞれのワクチンに対する抗体価を測定しました。また、摂取開始時、7週間後、16週間後に血液中のNK細胞活性と唾液中のIgA(※5)量を測定しました。
【結果・考察】
ガセリ菌SP株摂取群では、ワクチン接種後のA型H1N1およびB型に対する抗体価がガセリ菌SP株非摂取群に比べ有意に高い値を示しました。摂取開始時から7週間後のNK細胞活性と唾液中IgA濃度の変化量は、ガセリ菌SP株摂取群がガセリ菌SP株非摂取群よりも有意に高い値を示しました。以上の結果から、ガセリ菌SP株の摂取は、獲得免疫系と自然免疫系の両方を増強することで生体防御機能を高めることが示唆されました。
※5 IgA: 感染防御やアレルギー抑制に関与するとされる抗体の一種。唾液や腸管に多量に存在し、IgA量が減少すると、免疫機能が低下していると考えられている。
【収載内容のサマリー】
ガセリ菌SP株の摂取により、健常な成人へのインフルエンザワクチン(※1)接種後のインフルエンザウイルスに対する特異的な抗体産生が促進されること、また、免疫の指標であるNK細胞(※2)活性等が向上することを確認しました。
具体的には、ガセリ菌SP株は、ワクチン接種後のインフルエンザA型H1N1や同B型に対する抗体価(※3)を有意に向上させました(獲得免疫系の増強効果)(図1)。また、ガセリ菌SP株の摂取により、NK細胞活性の変化量(※4)が有意に高い値を示しました(自然免疫系の増強効果)(図2)。
以上の結果から、ガセリ菌SP株の摂取は、獲得免疫系と自然免疫系の両方を増強することで生体防御機能を高めることが示唆されました。
【2つの免疫システム】
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/146242/img_146242_1.png
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/146242/img_146242_2.jpg
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/146242/img_146242_3.jpg
※図1・2は、収載されたヒト試験の分析データを元に作成
※1 インフルエンザワクチン: 日本で毎年流行するウイルスは、A(H1N1)亜型とA(H3N2)亜型、およびB型の3種類であり、本試験が行なわれた2014年〜2015年では、これら3種類のインフルエンザウイルスを含んだワクチンの接種が実施された。
※2 NK細胞: 自然免疫の主要因子として働く細胞傷害性リンパ球の一種で、おもに血液中に存在し抗腫瘍活性や抗体産生の調節に関与する細胞。
※3 抗体価: 外界からの異物(ウイルス、花粉など)が体内に侵入すると、それらに対する抗体が産生される。抗体の量を表すのが抗体価である。抗体価が高いほど、異物に対する抵抗性が高いことを示す。
※4 NK細胞活性の変化量: 摂取開始時からの変化量を示す。この値が大きいほど、免疫系が強化されていることを示す。
◆収載概要
題名: Lactobacillus gasseri Potentiates Immune Response Against Influenza Virus Infection(「Lactobacillus gasseri はインフルエンザウイルス感染に対する免疫応答を増強する」)
著者 : 西平順1、西村三恵1、守屋智博2、酒井史彦2、冠木敏秀2、川崎功博2 1.北海道情報大学 2. 雪印メグミルク株式会社
書籍名 : Immunity and Inflammation in Health and Disease: Emerging Roles of Nutraceuticals and Functional Foods in Immune Support. Shampa Chatterjee, Wolfgang Jungraithmayr, Debasis Bagchi, editors, Academic Press, Chennai. pp. 249-256 (2018).
要約:
【目的】
本研究では、健常な成人がLactobacillus gasseri SBT2055(ガセリ菌SP株)を含有する発酵乳を摂取したときのインフルエンザワクチン抗体価と免疫指標に与える影響について、プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間試験で検討しました。
【方法】
健常な成人男女200名(20-74歳;平均年齢48.8歳;男性35人、女性165人)を2群に分け、ガセリ菌SP株摂取群にはガセリ菌SP株を含有するドリンクヨーグルトを、ガセリ菌SP株非摂取群にはガセリ菌SP株を含有しないドリンクヨーグルトを、それぞれ1日1本(100g)、16週間摂取してもらいました。摂取開始から4週間後に、全員にインフルエンザワクチン(A型H1N1、A型H2N3、B型)を接種し、摂取開始時、4週間後(ワクチン接種時)、7週間後、11週間後、16週間後に、それぞれのワクチンに対する抗体価を測定しました。また、摂取開始時、7週間後、16週間後に血液中のNK細胞活性と唾液中のIgA(※5)量を測定しました。
【結果・考察】
ガセリ菌SP株摂取群では、ワクチン接種後のA型H1N1およびB型に対する抗体価がガセリ菌SP株非摂取群に比べ有意に高い値を示しました。摂取開始時から7週間後のNK細胞活性と唾液中IgA濃度の変化量は、ガセリ菌SP株摂取群がガセリ菌SP株非摂取群よりも有意に高い値を示しました。以上の結果から、ガセリ菌SP株の摂取は、獲得免疫系と自然免疫系の両方を増強することで生体防御機能を高めることが示唆されました。
※5 IgA: 感染防御やアレルギー抑制に関与するとされる抗体の一種。唾液や腸管に多量に存在し、IgA量が減少すると、免疫機能が低下していると考えられている。