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アジア各国のホワイトカラー人材紹介市場の動向 2017年10月〜12月

[2018年1月26日 東京・シンガポール]
世界10ヵ国で人材紹介事業を展開し、東南アジアでは最大級の規模(※)を誇るジェイ エイ シー リクルートメント グループ(CEO:田崎 ひろみ)は、この度、2017年第4四半期のアジア各国のホワイトカラー人材紹介市場の動向を纏めましたので、お知らせいたします。

※以下リンクより、より読みやすいPDF版のプレスリリースをご参照ください。
https://www.atpress.ne.jp/releases/148198/att_148198_1.pdf


【サマリー】
・アジア各国では年末にかけ求人依頼に一服感があったものの、多くの国で昨年同期比増に
・インドでは自動車関連企業が西部のグジャラート州に進出を進めた影響により、前年比193%と大幅増
・ベトナムではサービス・小売業の採用意欲が高まり、前年同期比164%、前期比149%
・韓国では半導体のサプライヤーの求人増により、前年比140%


■■マレーシア■■
企業の求人数は減少傾向だが、管理職やエンジニアなど中核となる人材を中心とした高年収帯層人材のニーズは底堅い

【求人数】
対前年四半期比 76%
対前四半期比 74%
JAC Recruitment マレーシア法人社長 大西 信彰

世界銀行が昨年12月に発表した2018年のGDP成長予測は5.2%となりました。2017年度の見込み値である5.8%より鈍化したものの、今後も力強い成長が見込まれる。またJETROクアラルンプール事務所が1月8日に発表した「2017年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」によると、在マレーシア日系企業の74%弱が昨年度の営業利益見込みを黒字とし、また半数以上がこの先1-2年間の事業が拡大するとしていることから、本年度も景況感は強含みであることがうかがえます。

【企業の採用動向】
●第4四半期の企業求人状況は、第3四半期に比べ26%減となりましたが、年末に向けて採用活動が鈍化する例年の傾向であり、年明けから活況となる見通しです。JETROによる日系企業実態調査によると、本年度は4年ぶりに「拡大」と回答した企業が過半数を超えていることから、採用活動も昨年度以上に活発になるものと見込まれます。
●第3四半期に続き、特に外資系医薬品メーカーのSSC(シェアードサービスセンター)/BPO関連企業で多言語人材(日本語/韓国語/タイ語/インドネシア語スピーカー等)の引き合いが多く続いています。SSC企業では特に経理系人材のニーズが強くなってきています。
●第3四半期に引き続き高年収帯の人材のニーズが強くなっています。5,000リンギット以下のジュニア層が大きく減る一方で、シニアマネージャーより上の層である基本月給9,000リンギット以上の求人が前年同期比で40%上昇しています。

【求職者の動向】
●新規登録者数は年末に向かい候補者の動きが少なくなり、第3四半期比で5%減の結果となりましたが、例年通りボーナス後/昇給後の旧正月(2月16-17日)前に増える見通しです。
●MEF(マレーシア経営者連盟)では、2018年に5万人が失業する見込みとの発表がありましたが、PERKESO(マレーシア従業員社会保障)の発表では、例年通り3万人程度と報道しています。政府方針による外国人労働者の雇用凍結状態が続く中、製造業を中心にファクトリーオートメーション化が進んできており、その結果労働者の人数を調整する動きが活発化すると見込まれています。但し、大卒正社員クラスの求職者には大きな影響はなく、引き続き優秀な候補者の売り手市場は続くことが予想されます。


■■シンガポール■■
景気が回復基調になり、管理系や製造関連の求人が増加
【求人数】
対前年四半期比 114%
対前四半期比 101%
JAC Recruitment シンガポール法人社長 早瀬 恭

リー・シェンロン首相は、2017年のGDP増加率を3.5%増加と発表し、2016年の2%よりも改善。年初のIMF予測値よりも高い増加率となりました。

【企業の採用動向】
多くの外資系や日系企業では、外国人雇用規制が長期的に継続することを予測し、駐在員に頼らない組織作りを本格的に開始しています。主に、現地のローカル人材を対象とする経理・財務・内部統制・人事といった管理系の求人と、その他非生産部門での管理職人材の採用が20%以上増となるなど、その動きは顕著となりつつあります。また、製造業・IT関連企業では引き続き採用意欲は堅調です。対日本のマーケット拡大目的の営業職の採用など、他国展開向けの採用活動なども活発になりつつあります。

【求職者の動向】
年末のボーナスの時期にともない退職意向者が増加する中でも、引き続きシンガポール人(現地ローカル人材)が転職に有利な状態が続いています。若い世代を中心に、旧正月を含め年末年始の同時期が年間を通して最も転職の相談件数が多くなる傾向があります。また、ビザ保持者の外国人は転職が難しい状況を見据えた上で、自分に適した案件があれば動くという姿勢です。


■■タイ■■
景気は底を打ったが、業種によっては低迷が続く
【求人数】
対前年四半期比 103%
対前四半期比 76%
JAC Recruitment タイランド法人社長 山下 勝弘

2017年、タイはプミポン国王の服喪期間として過ぎた年でした。その影響か、政治の混乱は見られず景気は底を打った感があります。自動車の新車販売台数も5年ぶりに回復し、日系企業にとっても2018年は回復基調に繋がる締めくくりとなりました。また、観光業の好調や世界経済の回復の影響で輸出が増加し、2017年10月10日にはタイ証券取引所の終値が24年ぶりに高値をつけました。少なくとも、今年11月まで継続する軍事政権も安定しており、総選挙による民主化の発足前に経済が加速することを見込んでいます。

【企業の採用動向】
案件数から見る10月〜12月の企業の採用意欲は前四半期比で約25%下落しましたが、これは例年の季節性のものであり、前年比では同数程度となっています。上記のような景気回復はまだ求人増として数字に現れていませんが、本年度には本格的に求人数に反映されると考えられます。しかし、新規進出企業はベトナムなどの周辺国に偏り始めていることから、顕著な伸びは期待できない見込みです。

【求職者の動向】
2012年以降、タイでは国全体で毎年5%以上の平均給与増が続いていましましたが、2018年の昇給は5%を割る事が見込まれており、求職者は多少慎重に動くことが予想されます。タイに就職、転職を希望する日本人は依然として多く、日本から渡航して就職を目指す若手人材は増加が続いています。また、中期的な変化としては40代以上のハイクラス人材採用目的の求人と、ミドル人材の転職希望者の登録が増加しています。


■■インドネシア■■
年末年始の休暇の影響で求人減
【求人数】
対前年四半期比 93%
対前四半期比 79%
JAC Recruitment インドネシア法人社長 小林 千絵

インドネシアに長く住む日本人から、よく「この国は遅々として進む国」と言われていますが、その印象の通りGDPはここ数年5%程度を維持しながらゆっくり成長を続けています。2017年は、最大の輸出国である中国の好景気に支えられた年でした。この国の日系市場の主要産業である自動車市場は2017年は微増となり、食料・飲料など競合が激しい業界では日系企業も厳しい年となったようです。
また、12月のホリデーシーズン目前の11月にアグン山が噴火したことで、数日間空港閉鎖になったことより海外旅行者のキャンセルが続き、観光業が主体のバリ島のビジネスは厳しい状況が続いています。

【企業の採用動向】
インドネシアは人口の90%がイスラム教徒で成り立っている国ですが、国是では6宗教を認めています。以前は、イスラム教の大祭期(断食明け祭)が1年の中で採用が落ち着く時期でしたが、昨今は国民の所得が上昇し、クリスマスから年末年始にかけおよそ2週間の長期休暇を取るようになった影響もあり採用減となりました。その中でも、依頼を受ける求人に関しては、好成績を達成できる営業人材のニーズが見られました。日系企業では、国が力を入れるインフラ系の採用で活気があります。

【求職者の動向】
インドネシアには宗教祭の前に1か月のボーナスを支給することが労働法で決められていますが、それ以外に年に1〜2回、特に年末に業績ボーナスを出す企業が多く、毎年第4四半期は転職希望者はボーナス待ちで転職時期を延期する人が多くなる季節です。そのため、求職者の動きも鈍化傾向となりました。


■■ベトナム■■
国の成長率が過去10年で最高に。来年度も同等の成長率を目指す
営業担当者、サービス業のマネジメント人材の不足が続く
【求人数】
対前年四半期比 164%
対前四半期比 149%
JAC Recruitment ベトナム法人社長 加藤 将司

ベトナムは製造大国として成長を目指す中、携帯電話や家具などの輸出が引き続き好調です。毎年、クリスマスやテト(旧正月)の準備で需要が高まる時期ですが、昨年末は特に需要と供給が進んだ影響で達成困難と言われていた2017年の経済成長率は6.7%の目標を上回る6.81%となり、過去10年で最高を記録しました。この結果を受け、2018年度も昨年と同等の6.7%の成長を見込んでいます。南部の内需に比べ、経済成長が弱かった北部でもマクドナルド、H&M、ZARAなどの小売販売業の店舗がオープンし、市場としての成長が期待できます。

【企業の採用動向】
新規でベトナムに進出した日系サービス業、ホテルや小売、教育などの企業からダイレクターやマネージャーなどの中核人材の求人が増加しています。ローカル人材にはマネジメント能力だけでなく、日本独特のサービスやホスピタリティの資質を持つ人材が求められています。日系企業は現地化を意識しており、新規で日本人の現地採用枠を設ける企業が増えていますが、サービス業に携わる人材はベトナムでも不足状態が続いており、企業は採用難の状況に頭を悩ませています。また、輸出が主流だった製造業では、国内や隣国への販売を開始する目的で営業所を開設する動きが増えたことで、営業担当者や営業アシスタントのニーズが増えています。

【求職者の動向】
ITエンジニア、営業担当者、マネージャー層などの中核人材の求人が増加する中、転職希望者が少なく採用難の状態が続いています。IT人材の争奪戦が続く中、人材のパフォーマンスが全体的に落ちているのにもかかわらず、上昇する給与水準に引き上げることができない企業もあることから、給料以外で魅力付けをして人材を定着させることが課題となっています。日本人向けの求人が増え、給料も上昇していることから、ベトナム人の高度人材が日本人のポジションに応募するケースも出始めています。
また、高い年収のベトナム人の高度人材は、以前は仕事を辞めてから転職先を探す人も多くいましたが、今は在職中に探すケースがほとんどとなり、より高いポジションを狙うため以前よりも慎重に転職活動を行う傾向となっています。


■■中国(上海・広州)■■
中国の2017年度の成長率は6.9%と前年比増
高度人材の採用が加速
【求人数】
対前年四半期比 162%
対前四半期比 82%
JAC Recruitment 中国法人社長 蓮子 哲也

中国国家統計局が発表した2017年の中国の成長率は6.9%と、7年ぶりに前年を上回りました。習近平国家主席も、中国は高度成長の段階から、より質を高める経済のフェーズに移っており、2018年以降は成長率よりも質を重視することを発表しました。依然として中国はGDPの大部分を製造業がけん引している状態で、ロボットの導入、設備自動化の需要の高まりにより製造業の“質”への転換が進んでいます。またAIの進化による生産性の効率化、そして一番の問題である環境、省エネ関連のビジネスも増加傾向にあります。

【企業の採用動向】
中国系スマートフォンメーカーが堅調に業績を伸ばしていることにより、関連サプライヤーからの人材採用の需要が高まっています。AI向けの半導体IC(集積回路)の開発を国内で進める動きが加速しており、IC/半導体装置メーカーの業績が伸び、関連の技術者の需要も高まりを見せています。また、自動車関連では新エネルギー車向けの技術者の募集が増えており、日系、民族系の自動車部品メーカーでは数が少ない特定の技術者の採用に高い給与を提示し、争奪戦状態となっています。
中国モバイルゲーム市場は146億ドル規模となり、2位のアメリカの77億ドルの約2倍に達していることから、ゲームエンジニアやコンテンツビジネス関連の人材の募集も増えています。

【求職者の動向】
中国では諸外国から多くの優れた人材を誘致し、質の高い経済の発展に向けて諸制度を整えている中、2018年から新たに高度外国人ビザ制度が導入され、最長10年間の外国人材ビザを申請することができることになりました。対象は経済、社会の発展に必要な諸外国の高度専門人材などで、海外の有名大学の教授や科学者、有名企業のエンジニア、起業家などが対象となり、その配偶者も対象となっています。


■■香港■■
例年通り、旧正月を前に企業と求職者の動きは鈍化
【求人数】
対前年四半期比 105%
対前四半期比 75%
JAC Recruitment 香港法人社長 蓮子 哲也

国際通貨基金(IMF)のレポートによると、香港のGDPの伸び率は17年が3.5%、18年は2.5%と予測しました。香港は中国との「一帯一路」と「粤港澳大湾区」の推進により恩恵は受けるものの、外的要因や地場の全体的リスクから経済は依然として下振れの傾向にあります。直面するリスクとして、(1)住宅価格の調整 (2)世界の金融引き締め傾向 (3)中国本土の経済調整の混乱 (4)先進諸国の保護主義傾向の4つが挙げられます。特に住宅価格は1〜9月に15%上昇し、消費減退の悪循環に陥って経済成長の減速を招く恐れもあります。

【企業の採用動向】
第3四半期に続き、日系企業においては欠員補充での人員ニーズが大半を占めていますが、それ以外にも2018年の人員計画策定に伴うニーズや、現地化促進による即戦力の現地管理職人材、非日系マーケット拡大に伴う現地のハイクラス人材、売上好調に伴う人員強化の為のニーズなど、企業の採用目的は多岐にわたります。香港経済が先行き不透明のため新規採用を控える企業が多い中、一方でそれを好機と捉え積極的に優秀な人材を採用する企業も出始めています。これらは金融機関でも同様であり、特に日本語スピーカーの欠員補充の人員ニーズが高まっています。
また、非日系ではIT企業から日本人や日本語スピーカーの採用ニーズが高まっています。特に、日本で支社を構えながら香港にエンジニア部隊を置いている企業で、日本のビジネスラインと香港のエンジニアのコミュニケーションに齟齬が発生し、その問題解決のために日本語ができる人材を香港内外から募集しています。

【求職者の動向】
例年通り、旧正月を控え、年末に向けて求職者の動向は鈍化しました。これは、12月末〜1月にかけ支給される年末調整手当・賞与を受け取ったのちに転職活動をするためです。1月後半〜2月に掛け求職者の動きは活発になることが想定されますが、景気の影響を受け例年並みに求職者が増加するかは未知数です。日本人の求職者数は横ばいの状態ですが、非日系企業を希望する人材は依然として多いです。


■■韓国■■
半導体関連事業会社からの採用需要は堅調
政策変更や偏った産業構造に懸念する声も

【求人数】
対前年四半期比 140%
対前四半期比 86%
JAC Recruitment 韓国法人社長 土山 雄一郎

韓国の政界では、文在寅政権が掲げる「雇用に責任を負う大韓民国」を基に、最低賃金の大幅引き上げや法人税率引き上げを筆頭に各政策の実施が始まりました。経済は世界好況の影響や主力産業である半導体の輸出の増加にともない、2017年の経済成長率は3.0%を達成する見込みですが、半導体大手2社を始めとする大手財閥がけん引する偏った構造がますます顕著となり、先行きの不安材料もあることから半導体市況や勢いが増す中国の動向に大きく左右される可能性があります。

【企業の採用動向】
サムスン電子の第4四半期の決算はウォン高がマイナス材料となる可能性はあるものの、過去最高を更新する見込みです。そのため、半導体業界のサプライヤーを中心に事業拡大に向けた採用を行っています。しかし、景気が良い業界は一部であり、新政権の政策実行による人件費上昇の懸念もあり、多くの企業は新規で人材を採用することに慎重な姿勢を見せています。また、年末に向けて採用を控える動きが見られたため、当社に寄せられた求人は対前年四半期比で40%増加したものの対前四半期比では14%減となりました。

【求職者の動向】
年末にかけ、求職者の就職・転職活動は落ち着きをみせました。多くの業界で未だ景気の反転材料が見当たらず、求人件数の伸び悩みが背景にあるためです。韓国統計庁が今年1月に発表した2017年の失業率は一昨年と同等の3.7%で、景気回復が進んでいないことがデータに表れており、この影響により特に大学卒業を控えた新卒社員の就職の難易度が増しています。最近は日本語の能力だけでは就職することができず、英語または他言語の習得に励む学生が増えています。


■■インド■■
自動車部品メーカーによるグジャラート州への進出が進み求人が大幅に増加
【求人数】
対前年四半期比 193%
対前四半期比 102%
JAC Recruitment インド法人社長 筧 裕樹

インドでは、2017年第3四半期の実質GDP成長率は前年同期比6.3%となり、過去3年間で最も低かった第2四半期の5.7%から6四半期ぶりに上昇しました。高額紙幣の廃止と物品・サービス税(GST)の導入による影響が薄れつつあり、今後の回復が見込まれています。

【企業の採用動向】
自動車部品メーカーを中心とする企業がインド西部のグジャラート州への進出を進めており、同州での求人が増加しています。ただし、各社は以下の理由から採用に苦戦をしています。(1) グジャラート州内での日系企業が求める優秀な人材が少ない。(2) (1)の事情から北部(デリー、グルガオン等)から人を連れてこようとしても転居を伴う転職を嫌うインド人が多い。
これらの状況から、製造要員は採用できてもホワイトカラー人材の採用は難易度が高い状態です。また、今後、各工場では通訳(日本語⇔グジャラート語)人材の不足も見込まれます。

【求職者の動向】
求職者の動向としては前四半期とほぼ変わらず、日本人の求職者は引き続き他国と併願して検討される方が多い状態です。内定を提示しても入社を迷ったり他国の企業を選ぶ方が多く、全体的にインド志望の日本人求職者は横ばいか微減しています。
一方、インド人の求職者は依然として多く、市場では活況な状態です。ただし、企業側も優秀な社員は手放したくないため、退職を告知された後に引き留めを(カウンターオファー)をする企業が増えており、それにより結果的に転職せず残留する候補者が増加しています。インドでは年間の昇給率の平均は10%ですが、転職をすることで20%〜30%上昇することが平均となっているため、引き留め時の年収提示額も他社での採用時の年収額と同等まで引き上げることが多くなっています。


■■日本■■
海外事業要員の求人数は昨年同期比でやや減少したものの、製造業の求人意欲は旺盛な状態が続く
【求人数】(日本企業の海外事業関連求人)
対前年四半期比 94%
対前四半期比 96%
JAC Recruitment(日本)海外進出支援室 室長 佐原 賢治

堅調な世界景気を背景に日本株はバブル期以来となる高値が続いており、トランプショックやイギリスのEU離脱に伴う不安感に揺れた昨年同時期に比べ、日系企業の経営者の先行き見通しは比較的楽観的です。また地方における景気DIにも回復感が見られ、国内・海外向けともに投資は堅調です。一方で製造業のほかサービス、建設、ITなど数多くの業界で人手不足は一層深刻な状態が続いています。

【企業の採用動向】
厚生労働省が発表した11月の有効求人倍率は1.56倍とバブル期をしのぐほどの高水準で推移しています。
当社に寄せられた「日系企業による海外事業要員」の求人は前年同期比でやや減少したものの、製造業各社の即戦略人材採用意欲は旺盛です。特に、京阪神や東海圏など地方都市圏における中堅・中小企業の採用意欲は旺盛で、県境を超えたU・Iターン人材の獲得競争が激化しています。
業界別では、世界的に生産・販売が好調な自動車関連のほか、次世代自動車向けの投資を拡大している化学業界や、国内でも人材不足が著しい建設・不動産業界などで国際経験を兼備する即戦力人材の募集が増えています。また国別では日系企業の投資が集中するベトナムや、景気回復の兆しが現れたタイなどで、現地の管理職をマネジメントできる経験豊富な人材が求められています。

【求職者の動向】
昨年10-12月の当社全体の新規求職者(登録者)数は、季節要因もあり前期(7-9月)比で118%と増加しました。海外工場の生産技術や品質体制構築、または販路開拓(新興国の現地非日系企業)を行うことができる管理職級の人材には各社の求人が集中しており、局地的な「超・売り手市場」が形成されていることから、冬のボーナス金額を冷静に見極めながら慎重な転職活動を行う傾向が強まっています。
また大規模な人員削減が発表された大手金融機関からの転職希望者は急激に増えており、中でも法人業務の経験が豊富で国際業務に携わった経験がある人材に対しては、海外企業の買収を目論む企業からM&A関連要員として関心が寄せられています。


ジェイ エイ シー リクルートメントは、1975年に日系企業の海外進出を人材採用面で支援する企業としてイギリスで設立以来、1987年にシンガポール、1988年に日本とビジネスを展開し、現在では世界10ヵ国、26拠点で、国内および海外で成長を目指す企業に対し人材採用面で支援を行っています。当社は今後も優秀な人材の紹介を通じて、企業の成長に貢献してまいります。

(※) 自社調べ (アジアで人材紹介事業を展開する同業他社の売上規模を比較)


※各国の求人数の増減については、その国々の景況感による変動や各国が講じた戦略(高額帯年収の求人やスペシャリスト層求人に特化など)により、意図的に減る場合もございます。そのため、求人数の増減は直接各国の業績に結び付くものではありません。


◆ジェイ エイ シー リクルートメント グループについて◆
1975年英国で創業。1987年にシンガポールへの進出を皮切りに、1988年に日本、1994年にマレーシアと事業を拡大し、現在ではアジアを中心とする10ヵ国、26拠点で人材紹介事業を展開しています。2012年には、JAC Recruitment Asia Ltdをホールディング・カンパニーとして、英国とアジア8ヵ国(シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、中国・香港、韓国、ベトナム、インド)に展開する各社を統合。JAC Recruitment Asia Ltdと日本の株式会社 ジェイ エイ シー リクルートメント (東証一部2124)は、主要出資者を共通とする兄弟会社の関係にあります。

日本 : [URL] http://corp.jac-recruitment.jp (コーポレートサイト)
http://www.jac-recruitment.jp (転職サイト)
アジア: [URL] http://www.jac-recruitmentasia.com/
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