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日経BPコンサルティング調べ「ブランド・ジャパン2018」調査結果発表 消費者編では、Googleが7年ぶりの首位 コカ・コーラが初のトップ10入り 有職者編では、7年連続首位のトヨタ自動車に任天堂が続く 日本航空が初のトップ10入り

株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、今年で18回目を迎えるブランド価値評価調査「ブランド・ジャパン2018」の結果をまとめ、本日(2018年3月23日)、調査報告書を発行・発売します。調査は2017年11月から12月にかけて実施され、回答者数は約6万3千人でした。


【調査結果のポイント】
■GoogleがBtoC編で2011以来2回目の首位
■BtoC編ではスタジオジブリ(第2位)、アマゾン(第3位)、セブン-イレブン(第4位)と続く
■有職者が評価するBtoB編では、トヨタ自動車が7年連続の首位。第2位に任天堂
■BtoC編で最もブランド力が上昇したのは無添くら寿司

[ 上位ブランドのランキングは表1、表2をご覧ください ]
表1 ■ブランド・ジャパン 2018の「総合力」ランキング 上位100ブランド
【BtoC編】
https://www.atpress.ne.jp/releases/152309/img_152309_1.jpg
表2 ■ブランド・ジャパン 2018の「総合力」ランキング 上位100ブランド
【BtoB編】
https://www.atpress.ne.jp/releases/152309/img_152309_2.jpg


【調査結果より】
■GoogleがBtoC編で2011以来2回目の首位
BtoC編「総合力」ランキングでは、89.4ポイント(偏差値)を獲得したGoogleが、今回7年ぶりに首位を獲得(表1)。第2位にはスタジオジブリが、第3位にはアマゾンが入った。このほか、今回新たにトップ10入りしたのは、コカ・コーラ、サントリー(同率第5位)、パナソニック(第8位)、カルビー(第9位)。トップ10の4割が入れ替わった。また、コカ・コーラは調査開始以来、初めてのトップ10入りとなる。

Googleの強さは利便性と革新性への評価が高いことにある。Googleは、コンビニエント(利便性)ランキングとイノベーティブ(革新性)ランキングの両方で1000ブランド中第1位となった(図1)。検索サービスだけでなく、AIを使ったプロダクトやサービスがたびたび話題となっていることからも、まさに便利で革新的なブランドといえる。今回、Googleを第1位に押し上げたのは、強みの維持に加えて、フレンドリー(親近性)ランキングで第76位(前回第173位)に上昇したことである。2017年の「Google アプリ」のTVCMは、生活者が「Google アプリ」を使って毎日を楽しく過ごすものとなり、親しみやすい柔らかい印象になっていることなどがフレンドリー上昇に寄与していると考えられる。2017年からはスマートスピーカー「Google Home」が発売された。
同年にアマゾンとLINEも販売を始めており、2018年にはアップルも上市する予定だ。さらに自動運転車両の開発など、生活者との接点が増えるGoogleがどのようにブランド力を保持できるのか、次回の結果に注目したい。

今回BtoC編に初めてノミネートされたブランドは34ブランドとなる。これらのブランドは「認知度」が相対的に低いものが多いため「総合力」でトップ100には入らなかったが、イノベーティブ(革新性)で評価の高いブランド(メルカリ(第16位)、いきなり!ステーキ(第18位)、アイサイト(第104位)、マイネオ(第148位)、インディード(第220位))などが目立った。

図1■BtoC編:「Google」4因子スコア(偏差値)
https://www.atpress.ne.jp/releases/152309/img_152309_4.jpg


■BtoC編の「総合力」上昇ランキングの首位は無添くら寿司
今回、総合力が最も伸びたのは無添くら寿司(表3)。「糖質オフシリーズ」や「シャリ野菜」などの独創的なメニューがSNS上でも話題となった。キリンビール、タイムズカープラスが続く。総合力順位が大きく上昇したブランドの中で目立つのは、家電や生活雑貨のブランドだ。家電では、パナソニック(第8位、前回第19位)、日立製作所(第101位、前回第168位)、バルミューダ(第525位、前回第894位)は、いずれのブランドもコンビニエント(利便性)が上昇した。家電業界では、生活者視点での利便性の訴求が積極的に行われており、これらが生活者に受け入れられた結果だと言える。生活雑貨では、無印良品(第17位、前回第48位)、セリア(第90位、前回第210位)、イケア(第105位、前回第321位)が前回順位を大きく上回る。
また、いずれのブランドもフレンドリー(親近性)が上昇した。

初のトップ10入りをしたコカ・コーラは、ここ数年、生活者間のコミュニケーションをサポートするパッケージデザインが話題となっている。昨年に続きリボンボトルで好評を得た。2017年から“ウチのコークは世界一”をテーマに、家だからこそ楽しめるコカ・コーラのおいしさや、それがもたらす特別なひとときを伝えるキャンペーンを展開している。
このように、今回のBtoC編の結果を振り返ると、身近な生活の質の向上に努め、日々の生活に楽しさを提供するようなブランドが評価された。カルビー(第9位、前回第27位)、任天堂(第13位、前回第62位)、キリンビール(第28位、前回第136位)などが好例と言える。

表3 ■ブランド・ジャパン 2018の「総合力」上昇ランキング 上位50ブランド
https://www.atpress.ne.jp/releases/152309/img_152309_3.jpg


■有職者が評価するBtoB編では、トヨタ自動車が7年連続の首位。任天堂が続く
BtoB編「総合力」ランキングでは、今回トップ10に新たに、任天堂、ディズニー、オリエンタルランド、日本航空、日立製作所、Googleといった2017年に業界を盛り上げた企業や拡大路線を発表した6企業がランクインした(表2)。たとえば、「Nintendo Switch」を送り出した任天堂、日本航空は機内Wi-Fiサービス無料化によって旅客収入を増加させ、オリエンタルランドは東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの大幅な拡張計画を発表、日立製作所は4,000億円超の大型投資(M&A)の実行目標を発表した。前回からトップ10に残ったブランドは、トヨタ自動車、パナソニック、アマゾン、アップルといった各業界を代表する4企業となる。これらトップ10の企業にも生活の質の向上に貢献したブランド、といった印象があてはまるだろう。

IoT・AIによって生活スタイルや消費対象の選定方法・購買動向に変化が訪れるのではと予想される。利便性だけでなく楽しさも兼ね備えた付加価値の高い提案を生活者視点で行うなど、生活者の目を惹くコミュニケーションを考えなければならない潮目に来ているように思われる。

(石原 和仁=日経BPコンサルティング ブランド・ジャパン プロジェクトマネージャー)


ブランド・ジャパン:国内で使用されているブランドを一般消費者とビジネス・パーソンが評価する、日本最大規模のブランド価値評価調査プロジェクト。2001年に第1回調査を実施し、今回が18回目。一般消費者から回答を求める「BtoC(コンシューマー市場)編」(調査対象1,000ブランド)と、有職者にビジネス・パーソンとしての立場から回答を求める「BtoB(ビジネス市場)編」(同500ブランド)から成る。第2回から調査フレームを固定しているため、過去17年分について同一観点で比較可能である。
BtoC編では企業ブランドと製品・サービスブランド合わせて1,000ブランドを対象に調査した。ブランド価値の「総合力」を算出する際に、「フレンドリー(親しみ)」、「コンビニエント(便利さ)」、「アウトスタンディング(卓越性)」、「イノベーティブ(革新性)」という4指標を採用した。
BtoB編では500の企業ブランドを対象に調査した。ブランド価値の「総合力」を算出する際に、「先見力」、「人材力」、「信用力」、「親和力」、「活力」の5指標と5つの「企業評価項目」を採用した。調査概要は、別紙の「調査の構成と概要」と「特別顧問およびブランド・ジャパン企画委員会」を参照。


日経BPコンサルティング:日経BP社全額出資の「調査・コンサルティング」「企画・編集」「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9,000万円)
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