「ラーメン」は「寿司」を超えられるか?新横浜ラーメン博物館が取材・調査を発表
[10/08/03]
提供元:@Press
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データ入りのニュースリリースはこちらをご覧ください。
http://www.raumen.co.jp/home/rtn20100803.html
世界的に有名なジャパニーズフードと言えば「寿司」。どこの国に行っても寿司屋は存在すると言っても過言ではありません。しかしここ5年でその情勢に異変が起こりつつあります。
圧倒的な人気である「寿司」に「ラーメン」がものすごい勢いで迫ってきているのです。
今年7月の中国人ビザの緩和に始まり、10月には羽田国際化、そして11月にはAPECが控えており、今年はますます日本が注目される年となります。
日本が注目を浴びる今年、果たして「ラーメン」は「寿司」を超えられるのか?
【訪日外国人の目的第1位=日本の食事】
2009年にJNTO(日本政府観光局)が調査した「訪日外客訪問地調査」の中で、訪日外国人が期待する動機として長年1位の座にいた「ショッピング」に替わり、「日本の食事」が1位(全体の58.5%)となりました。2006年が19.4%、2007年が36.5%、2008年が37.0%と年々上がっており、「日本食」が日本の観光魅力に欠かせないものであることを示しています。
また、訪日前に期待した事(来館動機)と実際来てみて満足した事(満足度)の調査では「日本の食事」は期待を超える、満足度が非常に高い結果となっております。
<訪日前に期待した事>
1位:日本の食事 58.5%
2位:ショッピング 48.5%
3位:温泉 43.4%
4位:自然景観、田園風景 41.8%
5位:伝統的な景観、旧跡 37.6%
※出所:JNTO 2009年「訪日外客訪問地調査」
【寿司に迫る勢い「ラーメン」】
10年前の日本食の代表といえば「寿司」、「天ぷら」、「刺身」の御三家でした。しかし、この10年でその御三家が変わりつつあります。
下記のデータは訪日された外国客が実際に食べて「特に満足した日本の食事」のランキングです。天ぷらに変わりラーメンが2位にランクインしています。また、全体で見ると寿司とラーメンの構成比は離れていますが、アジア全体で見るとその差異は確実に迫ってきています。
<特に満足した日本の食事(調査全体)>
1位:寿司 42.1%
2位:ラーメン 20.8%
3位:刺身 19.8%
4位:天ぷら 11.1%
5位:うどん 8.9%
<特に満足した日本の食事(アジア圏のみ)>
1位:寿司 33.7%
2位:ラーメン 27.2%
3位:刺身 20.2%
※出所:JNTO 2009年「訪日外客訪問地調査」
【日本の食文化「ラーメン」を世界に広げる取り組み】
私どもは日本の食文化としてのラーメンを世界に広げたいという想いのもと、10年前よりラーメンを世界に発信してきました。2000年頃、海外の方に「ラーメン」という言葉はなかなか通じず、チャイニーズヌードル、ジャパニーズスタイルスープボウル等と訳され、インスタントラーメンの延長であったり、チャイナタウンで出される麺料理という位置づけでした。
まずは当館を知ってもらうよりも、ラーメンそのものを理解してもらう事からスタートしました。その試みとして「DO YOU KNOW RAUMEN?」という冊子を作り、海外ではまだ認知度は低いが、日本では国民食であり、最もポピュラーな食べ物のひとつであることを伝え続けました。
<新横浜ラーメン博物館のこれまでの取り組み>
2000年 訪日外国人客カウント開始 初年度は5千人(年間)
2001年 海外向けPR誌「Do you know raumen?」制作
2002年 サッカーW杯開催時に海外メディアセンターへPR
海外へのPR活動により横浜観光コンベンション特別功労賞を受賞
台湾、香港の現地旅行代理店、メディアへの営業開始
2003年 既存の日本語、英語に加え、繁体字、簡体字、韓国語のパンフレット・ホームページを開設
台湾のテレビ局へ出演(ラーメンの実演)
2004年 訪日外国人客数が5万人(年間)を超える
2005年 訪日外国人向けのメニューの提供を開始
シンガポール、タイの現地旅行代理店、メディアへの営業開始
2006年 タイ語のパンフレットを設置、タイ語のホームページを開設
2007年 JNTOへ加盟
ハリウッド映画「ラーメンガール」に協力
訪日外国人客数が8万人(年間)を超える
2008年 TTAA観光展へ出展(タイ)
NATAS観光展へ出展(シンガポール)
KOTOFA観光展、BITF観光展出展(韓国)
訪日外国人客数が10万人(年間)を超える
2009年 TTAA観光展へ出展(タイ)
NYがラーメンブームへ。米国からの取材が殺到
2010年 銀聯カードを導入
【当館への訪日外国客数(2000年〜現在)】
下記データは、カウントを開始した2000年から現在に至るまでの当館を訪れた訪日外国客数の推移です。ラーメンの普及活動とともに訪日外国人客数は増え、2008年には年間10万人を超えました。
<新横浜ラーメン博物館訪日外国客数推移>
2000年 5,012人
2001年 7,231人
2002年 19,231人
2003年 26,321人
2004年 50,259人
2005年 63,502人
2006年 70,452人
2007年 82,492人
2008年 100,747人
2009年 87,783人
2010年 59,536人(6月末)現在
<2008年度 新横浜ラーメン博物館国別訪日外客数>
【国】 【団体】 【個人】 【合計】
台湾 35,759人 12,521人 48,280人
タイ 18,006人 3,211人 21,217人
シンガポール 6,473人 2,011人 8,484人
香港 3,143人 2,111人 5,254人
中国 2,860人 652人 3,512人
韓国 3,050人 2,211人 5,261人
その他アジア 1,219人 605人 1,824人
アメリカ 228人 4,201人 4,429人
ヨーロッパ 237人 1,084人 1,321人
その他(上記以外) 573人 592人 1,165人
合計 71,548人 29,199人 100,747人
【結論。「ラーメン」は「寿司」を超えられるか?】
これらの背景から「ラーメン」は訪日外国人客に対して魅力の高い食べ物であるこがわかります。また、寿司は価格帯も高くどちらかと言うと非日常の食べものです。その点ラーメンは安価で気兼ねなく食べられる言わば日常食です。今後どんどんラーメンの認知度が上がり、普及していくと、いずれかは寿司を超えるポピュラーな食べ物となる可能性が高いと考えられます。日本には「アニメ」、「ファッション」、「食」といった世界に誇れる潜在能力が多く秘められております。
しかしながら、昨今、金融危機に直面したことにより社会全体が萎縮し、本来日本の強みであるソフトパワーを活かしきれていません。今こそ「強いニッポン」を取り戻さなければなりません。
私ども日本の食文化に携わる者としても、この機会にラーメンの素晴らしさを伝えていく所存です。そして、国民食であるラーメンが世界食になる日もそう遠くないと確信しております。
http://www.raumen.co.jp/home/rtn20100803.html
世界的に有名なジャパニーズフードと言えば「寿司」。どこの国に行っても寿司屋は存在すると言っても過言ではありません。しかしここ5年でその情勢に異変が起こりつつあります。
圧倒的な人気である「寿司」に「ラーメン」がものすごい勢いで迫ってきているのです。
今年7月の中国人ビザの緩和に始まり、10月には羽田国際化、そして11月にはAPECが控えており、今年はますます日本が注目される年となります。
日本が注目を浴びる今年、果たして「ラーメン」は「寿司」を超えられるのか?
【訪日外国人の目的第1位=日本の食事】
2009年にJNTO(日本政府観光局)が調査した「訪日外客訪問地調査」の中で、訪日外国人が期待する動機として長年1位の座にいた「ショッピング」に替わり、「日本の食事」が1位(全体の58.5%)となりました。2006年が19.4%、2007年が36.5%、2008年が37.0%と年々上がっており、「日本食」が日本の観光魅力に欠かせないものであることを示しています。
また、訪日前に期待した事(来館動機)と実際来てみて満足した事(満足度)の調査では「日本の食事」は期待を超える、満足度が非常に高い結果となっております。
<訪日前に期待した事>
1位:日本の食事 58.5%
2位:ショッピング 48.5%
3位:温泉 43.4%
4位:自然景観、田園風景 41.8%
5位:伝統的な景観、旧跡 37.6%
※出所:JNTO 2009年「訪日外客訪問地調査」
【寿司に迫る勢い「ラーメン」】
10年前の日本食の代表といえば「寿司」、「天ぷら」、「刺身」の御三家でした。しかし、この10年でその御三家が変わりつつあります。
下記のデータは訪日された外国客が実際に食べて「特に満足した日本の食事」のランキングです。天ぷらに変わりラーメンが2位にランクインしています。また、全体で見ると寿司とラーメンの構成比は離れていますが、アジア全体で見るとその差異は確実に迫ってきています。
<特に満足した日本の食事(調査全体)>
1位:寿司 42.1%
2位:ラーメン 20.8%
3位:刺身 19.8%
4位:天ぷら 11.1%
5位:うどん 8.9%
<特に満足した日本の食事(アジア圏のみ)>
1位:寿司 33.7%
2位:ラーメン 27.2%
3位:刺身 20.2%
※出所:JNTO 2009年「訪日外客訪問地調査」
【日本の食文化「ラーメン」を世界に広げる取り組み】
私どもは日本の食文化としてのラーメンを世界に広げたいという想いのもと、10年前よりラーメンを世界に発信してきました。2000年頃、海外の方に「ラーメン」という言葉はなかなか通じず、チャイニーズヌードル、ジャパニーズスタイルスープボウル等と訳され、インスタントラーメンの延長であったり、チャイナタウンで出される麺料理という位置づけでした。
まずは当館を知ってもらうよりも、ラーメンそのものを理解してもらう事からスタートしました。その試みとして「DO YOU KNOW RAUMEN?」という冊子を作り、海外ではまだ認知度は低いが、日本では国民食であり、最もポピュラーな食べ物のひとつであることを伝え続けました。
<新横浜ラーメン博物館のこれまでの取り組み>
2000年 訪日外国人客カウント開始 初年度は5千人(年間)
2001年 海外向けPR誌「Do you know raumen?」制作
2002年 サッカーW杯開催時に海外メディアセンターへPR
海外へのPR活動により横浜観光コンベンション特別功労賞を受賞
台湾、香港の現地旅行代理店、メディアへの営業開始
2003年 既存の日本語、英語に加え、繁体字、簡体字、韓国語のパンフレット・ホームページを開設
台湾のテレビ局へ出演(ラーメンの実演)
2004年 訪日外国人客数が5万人(年間)を超える
2005年 訪日外国人向けのメニューの提供を開始
シンガポール、タイの現地旅行代理店、メディアへの営業開始
2006年 タイ語のパンフレットを設置、タイ語のホームページを開設
2007年 JNTOへ加盟
ハリウッド映画「ラーメンガール」に協力
訪日外国人客数が8万人(年間)を超える
2008年 TTAA観光展へ出展(タイ)
NATAS観光展へ出展(シンガポール)
KOTOFA観光展、BITF観光展出展(韓国)
訪日外国人客数が10万人(年間)を超える
2009年 TTAA観光展へ出展(タイ)
NYがラーメンブームへ。米国からの取材が殺到
2010年 銀聯カードを導入
【当館への訪日外国客数(2000年〜現在)】
下記データは、カウントを開始した2000年から現在に至るまでの当館を訪れた訪日外国客数の推移です。ラーメンの普及活動とともに訪日外国人客数は増え、2008年には年間10万人を超えました。
<新横浜ラーメン博物館訪日外国客数推移>
2000年 5,012人
2001年 7,231人
2002年 19,231人
2003年 26,321人
2004年 50,259人
2005年 63,502人
2006年 70,452人
2007年 82,492人
2008年 100,747人
2009年 87,783人
2010年 59,536人(6月末)現在
<2008年度 新横浜ラーメン博物館国別訪日外客数>
【国】 【団体】 【個人】 【合計】
台湾 35,759人 12,521人 48,280人
タイ 18,006人 3,211人 21,217人
シンガポール 6,473人 2,011人 8,484人
香港 3,143人 2,111人 5,254人
中国 2,860人 652人 3,512人
韓国 3,050人 2,211人 5,261人
その他アジア 1,219人 605人 1,824人
アメリカ 228人 4,201人 4,429人
ヨーロッパ 237人 1,084人 1,321人
その他(上記以外) 573人 592人 1,165人
合計 71,548人 29,199人 100,747人
【結論。「ラーメン」は「寿司」を超えられるか?】
これらの背景から「ラーメン」は訪日外国人客に対して魅力の高い食べ物であるこがわかります。また、寿司は価格帯も高くどちらかと言うと非日常の食べものです。その点ラーメンは安価で気兼ねなく食べられる言わば日常食です。今後どんどんラーメンの認知度が上がり、普及していくと、いずれかは寿司を超えるポピュラーな食べ物となる可能性が高いと考えられます。日本には「アニメ」、「ファッション」、「食」といった世界に誇れる潜在能力が多く秘められております。
しかしながら、昨今、金融危機に直面したことにより社会全体が萎縮し、本来日本の強みであるソフトパワーを活かしきれていません。今こそ「強いニッポン」を取り戻さなければなりません。
私ども日本の食文化に携わる者としても、この機会にラーメンの素晴らしさを伝えていく所存です。そして、国民食であるラーメンが世界食になる日もそう遠くないと確信しております。