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GfK Japan調べ:2010年上半期 家電およびIT市場総括 主要カテゴリーは好調に推移、エコポイント制度も後押し

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都中野区、代表取締役社長:朝比奈 進)は、2010年上半期の家電およびIT市場の販売動向を発表した。


【全体市場概要】
・個人消費の回復に伴い、上半期の家電およびIT市場は全体的に堅調に推移した。家電販売全体の約7割を占める家電量販店チャネルにおいては、第1四半期の金額前年比が18%増、第2四半期も3%増となった。4月のエコポイント制度改正前の駆け込み需要により薄型TVの販売が急増したことが第1四半期の大きな伸びに繋がった。

・エコポイント制度により来店客数が増加したことも影響し、薄型TV以外の家電製品も概ね堅調に推移し、携帯電話を除き数量前年比でプラス成長となった。ただし携帯電話も第2四半期はプラス成長となり、回復基調にある。

・iPadなどのスレート端末や3Dテレビが発売され、更にミラーレス一眼、スマートフォンなどが急成長。様々なカテゴリーにおいて、更なる成長が見込まれる製品が登場しており、下半期も堅調に推移する見通し。


【TV:エコポイント制度により、数量前年比69%増の大幅成長】
 2009年5月に施行されたエコポイント制度が薄型TV市場の拡大に引き続き貢献、数量前年比69%増の947万台に達した。特に3月商戦においては、家電量販店でエコポイント制度改正に伴う販促活動を進めた結果、3月22日週では同263%増と前例のないほどの大幅な伸長となった。新省エネ規準が適用された4月以降も堅調な推移を続けている。年末商戦ではエコポイント制度終了に伴う駆け込み需要で再び薄型TVの販売急拡大が予想され、2010年通年の薄型TV市場は数量前年比50%増の2,083万台を見込む。2011年にはエコポイント制度特需の反動が起こると予想されるが、高画質機、3D対応機の進展による買い替え需要の喚起に期待がかかる。


【DVD/Blu-ray:Blu-ray Discレコーダーが牽引、数量前年比14%増と二桁成長】
 DVD/Blu-ray市場はBlu-ray Disc(BD)レコーダーが市場を牽引し、数量前年比14%増の401万台と二桁成長を遂げた。BDレコーダー単体では同47%増の177万台と大幅に成長、レコーダー全体における同機の数量構成比は72%に到達した。BDレコーダーは薄型TVとの親和性が高く、店頭では同時購入されることも少なくない。そのため、3月商戦では薄型TVの販売が急伸したことに伴いBDレコーダーの販売も伸長、数量前年比は87%増に達した。下半期も薄型TVの伸長に伴って好調に推移すると見込まれる。


【パソコン:15インチ以上のスタンダードノートPCとデスクトップPCが市場を牽引】
 数量前年比6%増の766万台となった。リテール市場は個人の買い替え需要が進み同3%増で、15インチ以上のスタンダードノートPCとデスクトップPCが販売を牽引した。前年の販売を押し上げたネットブックは減少傾向が続き、ノートPC内の構成比は2009年の23%から、2010年は12%に半減した。一方、リセラー市場はスクール・ニューディール政策による特需と企業のリプレース需要の本格化により同10%増となり、上半期はリテール・リセラー両市場ともに数量ベースでプラス成長となった。


【PCディスプレイ:フルHD対応比率が7割に到達】
 数量前年比1%増の208万台となった。チャネル構成比の高いリセラー市場が企業向けパソコン販売の復調に伴い、同7%増のプラス成長に転じた。一方、リテール市場は14%減と二桁のマイナス成長となった。リテール市場では画面サイズに変化が見られ、フルHD対応比率が7割に達し、アスペクト比16:9、解像度1920 × 1080のフルHD対応が主流となった。また画面サイズ別構成比では23インチクラスのシェアが拡大した。


【デジタルカメラ:数量前年比9.7%増と2年ぶりのプラス成長、ミラーレス一眼が拡大】
 数量前年比9.7%増の524万台となり、2年ぶりのプラス成長を記録した。コンパクトカメラ、レンズ交換式カメラともに数量ベースでは前年を上回ったが、価格下落が続いているため、金額ベースでは若干の前年割れとなった。注目商材であるミラーレス一眼はレンズ交換式カメラにおいて数量構成比18.4%を占めた。ソニーがミラーレス一眼モデルを発売したこともあり、6月単月でのミラーレス一眼の構成比は約30%に達した。ミラーレス一眼の好調に加え、一眼レフのエントリークラス(10万円未満)も前年を上回って推移しており、レンズ交換式カメラ市場全体が活性化している。


【携帯電話:第2四半期は、11四半期ぶりにプラス成長】
 数量前年比は0.5%減の1,833万台とマイナス成長だったが、第2四半期は11四半期ぶりにプラスに転じ、市場には底打ち感が広がっている。上半期はスマートフォンが牽引し、数量構成比は20%と過去最高に達した。6月にはau初となるスマートフォン2モデルが発売され、これで主要3キャリアから出揃ったことになる。ラインナップが拡充される一方で、販売チャネル間で強弱がある点が懸念される。家電量販においてはスマートフォン比率が27%に達しているのに対し、携帯専門店では18%にとどまっている。携帯電話販売の6割以上を占める携帯専門店での販売強化が、今後のスマートフォン普及の鍵を握っていると言えよう。


【冷蔵庫:エコポイント効果で数量前年比4%増、高価格帯の購買が一段落】
 エコポイント効果により数量前年比は4%増の233万台に達した。しかしながら、制度の恩恵を受けた高価格帯の購買が一段落し、4月以降平均価格は前年を割り込んだため金額前年比は2%増にとどまった。容量別に見ると501Lクラス以上は前年同期から1%増の限定的な伸びとなり、これまで続いていた大容量化は踊り場を迎えた。一方で省エネ性能の向上は更に進み、特に年間消費電力350kWh以下の数量構成比が前年上半期の23%から57%に伸張、大容量に限らず全クラスで省エネ化が加速した。その結果、本体そのものによる省エネ性能向上は完成域に近づき、センサーや運転モードなどユーザーのライフスタイルに合わせた提案が一般的となっている。


【洗濯機:数量前年比は6%増、縦型が好調で高機能化も】
 数量前年比は6%増の252万台と、昨年が前年比マイナス成長だった反動もあり、数量ベースで前年超えとなった。縦型洗濯乾燥機(簡易乾燥含む)は構成比を6%ポイント伸ばし56%となって数量を牽引したが、ドラム式より安価であるため全体の平均価格は4%下落し、金額前年比は2%増にとどまった。機能面では、8kg以上の大容量クラスが若干増加し、新生活需要期においてもこれまで中心だった小容量から中容量へのシフトが見られた。また省資源訴求にますます重点が置かれ、使用水量100L以下の数量構成比は前年上半期の39%から57%に拡大した。


≪GfK Japanのデータについて≫
 全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
 また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集している。


URL: http://www.gfkjpn.co.jp/

※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。
 
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