動物再生医療の普及に向けて難治性の腸疾患を対象とした新たな診療を開始
[18/07/25]
提供元:@Press
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富士フイルム株式会社とアニコム ホールディングス株式会社が設立した合弁会社のセルトラスト・アニマル・セラピューティクス株式会社(社長:牧野 快彦、以下 セルトラスト社)は、このほど、イヌの難治性慢性腸症を対象とした新たな診療を開始しました。
本診療では、ヒトの再生医療と同等の品質管理基準に基づき培養された他家※1細胞を用いた治療を行います。今後、本診療を通じて、動物の再生医療の普及に貢献していきます。
◆詳細はWebページをご覧下さい。
⇒ http://celltrust.jp/news/news5/index.html?link=atp
慢性腸症は、小腸や大腸の粘膜に原因不明の慢性的な炎症が起こり、食欲不振、嘔吐、下痢、低アルブミン血症※2などの症状をもたらす疾患で、自己免疫の異常が原因の一つであると推測されています。難治性の慢性腸症は、通常行う食事療法や抗菌剤・ステロイド剤の投与による治療効果が少ない症例で、有効な治療法がないために死亡に至ることもあります。
セルトラスト社は、2016年10 月に、動物の先端医療の開発と診療行為を一貫して行える実用化拠点「動物再生医療センター病院」を開設しました。本拠点にて、ヒトの再生医療と同等の品質管理基準の下で、均質な細胞を安定して大量生産できる品質管理システムを日本で初めて構築するとともに、安全性を確認した細胞を用いた治療法のエビデンスを蓄積。本年3月から、皮下脂肪由来の他家間葉系幹細胞※3を用いて、イヌの難治性の乾性角結膜炎※4の治療を開始しました。また、同時に難治性の慢性腸症を対象に、同細胞を用いた治療法の有効性を検証する臨床研究を進めてきており、今回、患犬の約8割で血液中のアルブミン濃度が基準範囲まで回復し、慢性腸症の症状が有意に改善することを確認しました。
セルトラスト社は、イヌの難治性の慢性腸症を対象に、本治療法を用いた診療を「動物再生医療センター病院」にてこのほど開始しました。今後も、椎間板ヘルニアなどの他の疾患についても臨床データをさらに蓄積し、治療効果を確認でき次第、診療を提供していきます。また、将来的にこれらの診療を普及させていくために、動物病院との連携などによる仕組みの提供を通じて、新たな社会システムの構築を目指していきます。
セルトラスト社は、引き続き、再生医療を中心とした、「信頼」性の高い「細胞」を用いた先端医療の実用化・普及を目指し、獣医療の発展に貢献していきます。
※1 患者(患犬)以外の生体由来の細胞。※2 アルブミンはタンパク質の一つで、体の浸透圧維持や血液中のさまざまな物質を運搬する役割を果たし、栄養状態の指標とされています。慢性腸症に罹患するイヌの特徴の一つとして、血液中のアルブミン濃度が異常に低下する低アルブミン血症があります。※3 間葉系幹細胞とは、生体内に存在し、一定の分化能/増殖能、さまざまな生理活性物質を放出する能力を持つ幹細胞。自己免疫疾患の他、軟骨損傷、虚血性心不全、下肢虚血等、さまざまな疾患の治療に1000例を超える臨床研究が行われています。多様な効果が期待されていると同時に、高い安全性が実証されています。※4 乾性角結膜炎は、涙の量が減少し、目の表面が乾き、結膜や角膜に炎症を起こす自己免疫疾患です。
通常では、眼軟膏や点眼薬を用いた治療が行われますが、難治性の場合、長期にわたる治療が必要であり、また、十分に効果が得られないケースもあります。
【セルトラスト・アニマル・セラピューティクス株式会社の概要】
会社名:セルトラスト・アニマル・セラピューティクス株式会社(Celltrust Animal Therapeutics Co., Ltd.)
所在地:神奈川県横浜市中区長者町2-6-3
設立日:2016年4月
資本金:50百万円 (出資比率 富士フイルム:51%、アニコム:49%)
事業内容:動物の先端医療技術及びサービスの開発・提供
URL:http://celltrust.jp/
【動物再生医療センター病院の概要】
所在地:神奈川県横浜市中区長者町2-6-3
開設日:2016年10月
院長:福田 威
URL:http://celltrust.jp/hospital/
富士フイルムニュースリリース一覧
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/index.html?link=atp
富士フイルム株式会社
⇒ http://fujifilm.jp/?link=atp
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本診療では、ヒトの再生医療と同等の品質管理基準に基づき培養された他家※1細胞を用いた治療を行います。今後、本診療を通じて、動物の再生医療の普及に貢献していきます。
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慢性腸症は、小腸や大腸の粘膜に原因不明の慢性的な炎症が起こり、食欲不振、嘔吐、下痢、低アルブミン血症※2などの症状をもたらす疾患で、自己免疫の異常が原因の一つであると推測されています。難治性の慢性腸症は、通常行う食事療法や抗菌剤・ステロイド剤の投与による治療効果が少ない症例で、有効な治療法がないために死亡に至ることもあります。
セルトラスト社は、2016年10 月に、動物の先端医療の開発と診療行為を一貫して行える実用化拠点「動物再生医療センター病院」を開設しました。本拠点にて、ヒトの再生医療と同等の品質管理基準の下で、均質な細胞を安定して大量生産できる品質管理システムを日本で初めて構築するとともに、安全性を確認した細胞を用いた治療法のエビデンスを蓄積。本年3月から、皮下脂肪由来の他家間葉系幹細胞※3を用いて、イヌの難治性の乾性角結膜炎※4の治療を開始しました。また、同時に難治性の慢性腸症を対象に、同細胞を用いた治療法の有効性を検証する臨床研究を進めてきており、今回、患犬の約8割で血液中のアルブミン濃度が基準範囲まで回復し、慢性腸症の症状が有意に改善することを確認しました。
セルトラスト社は、イヌの難治性の慢性腸症を対象に、本治療法を用いた診療を「動物再生医療センター病院」にてこのほど開始しました。今後も、椎間板ヘルニアなどの他の疾患についても臨床データをさらに蓄積し、治療効果を確認でき次第、診療を提供していきます。また、将来的にこれらの診療を普及させていくために、動物病院との連携などによる仕組みの提供を通じて、新たな社会システムの構築を目指していきます。
セルトラスト社は、引き続き、再生医療を中心とした、「信頼」性の高い「細胞」を用いた先端医療の実用化・普及を目指し、獣医療の発展に貢献していきます。
※1 患者(患犬)以外の生体由来の細胞。※2 アルブミンはタンパク質の一つで、体の浸透圧維持や血液中のさまざまな物質を運搬する役割を果たし、栄養状態の指標とされています。慢性腸症に罹患するイヌの特徴の一つとして、血液中のアルブミン濃度が異常に低下する低アルブミン血症があります。※3 間葉系幹細胞とは、生体内に存在し、一定の分化能/増殖能、さまざまな生理活性物質を放出する能力を持つ幹細胞。自己免疫疾患の他、軟骨損傷、虚血性心不全、下肢虚血等、さまざまな疾患の治療に1000例を超える臨床研究が行われています。多様な効果が期待されていると同時に、高い安全性が実証されています。※4 乾性角結膜炎は、涙の量が減少し、目の表面が乾き、結膜や角膜に炎症を起こす自己免疫疾患です。
通常では、眼軟膏や点眼薬を用いた治療が行われますが、難治性の場合、長期にわたる治療が必要であり、また、十分に効果が得られないケースもあります。
【セルトラスト・アニマル・セラピューティクス株式会社の概要】
会社名:セルトラスト・アニマル・セラピューティクス株式会社(Celltrust Animal Therapeutics Co., Ltd.)
所在地:神奈川県横浜市中区長者町2-6-3
設立日:2016年4月
資本金:50百万円 (出資比率 富士フイルム:51%、アニコム:49%)
事業内容:動物の先端医療技術及びサービスの開発・提供
URL:http://celltrust.jp/
【動物再生医療センター病院の概要】
所在地:神奈川県横浜市中区長者町2-6-3
開設日:2016年10月
院長:福田 威
URL:http://celltrust.jp/hospital/
富士フイルムニュースリリース一覧
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富士フイルム株式会社
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