GfK Japan調べ:薄型TV市場 LEDバックライト/3D販売動向
[10/10/04]
提供元:@Press
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ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都中野区、代表取締役社長:朝比奈 進)は、薄型TV(LCD、PDP TV)の最新注目機能であるLEDバックライト搭載機、3D対応機の家電量販店における販売動向を発表した。
【概要】
・9月の薄型TV市場は数量前年比69.7%増、金額前年比19.7%増と好調に推移。
・LEDバックライト搭載機が急速に伸長、LCD TVにおける9月の数量構成比は42.7%に増加。
・3D対応機と3D Ready機の40インチ以上薄型TV内数量構成比は7.0%にとどまった。
【エコポイント制度に加え、猛暑、アナログ停波も薄型TVの市場成長に貢献】
4月からの省エネ基準の厳格化に伴い、3月には数量前年比159.3%増と前例のないほどの急拡大を遂げた薄型TV(LCD TV、PDP)市場。4月以降も数量ベースでは引き続き好調に推移していたものの、平均価格が20%以上下落したことで、5月、6月は金額ベースで前年を下回った(図1)。
しかしながら7月以降は復調、9月は数量前年比69.7%増、金額前年比19.7%増と数量、金額ともに2桁成長を遂げた。アナログ放送完全停波まで1年を切り、地デジ移行を促す報道が加速していること、猛暑によりエアコンを買い求める来店客の増加に伴い、薄型TVの販売機会が増えたことなどが、好調の要因の一つと考えられる。
図1:薄型TV 月次販売数量、販売金額前年比推移
http://www.atpress.ne.jp/releases/17047/1_1.png
【LEDバックライト搭載機は急速に進展】
2010年、LCD TVメーカー各社はLEDバックライトを搭載した製品を相次いで投入した。37インチ以上の大画面から、普及サイズである32インチや19/22インチなどの小型画面まで幅広く搭載された結果、LEDバックライト搭載機の数量構成比は1月の2.4%から9月には42.7%と大幅に増加した(図2)。
37インチ以上のLCD TVにおいて、LEDバックライトとFull HD、倍速駆動といった過去の高画質化機能との普及スピードを比較すると、LEDバックライトはFull HDより6倍以上早く、倍速駆動とほぼ同じスピードで普及が進んでいることがわかる(図3)。今後も倍速駆動と同様の普及が進めば、2011年年初にはLEDバックライト搭載機が市場の中心となろう。
図2:LCD TV LEDバックライト搭載機販売数量構成比、非搭載機との価格差
http://www.atpress.ne.jp/releases/17047/2_2.png
図3:37インチ以上LCD TV 高画質化機能 普及スピード比較
(数量構成比が10%を越えた時点から、50%を越えるまでに要した月数を比較)
http://www.atpress.ne.jp/releases/17047/3_3.png
2010年以降のLEDバックライト搭載機と非搭載機の価格差をみると、32インチでは1月の32,000円から9月には17,000円に、40インチでは62,000円から44,000円にまで縮小している。ラインナップの拡充に加え、価格差の縮小もLEDバックライト搭載機の急速な普及を後押ししたといえるだろう。
【3D対応機に対する需要は限定的】
3D対応機は4月にパナソニックが国内で初めて発売して以降、ソニー、シャープ、東芝が相次いで製品投入した。しかしながら、40インチ以上の製品にのみ展開されていること、同等スペックの3D非対応機より10万円以上高価であることなどから、薄型TV全体における9月の数量構成比は1%、40インチ以上の薄型TVに限定しても3.6%にとどまった(図4)。
TV単体では3D映像を視聴できないものの、専用のトランスミッターを別途購入して設置することで3D映像を視聴できる3D Ready機は、4モデルのみの展開でありながら9月の数量構成比は3D対応機とほぼ同等であった。3D Ready機は3D対応機より価格が49,000円程度(40インチ)抑えられており、別売のトランスミッターと専用メガネの価格を合わせても値頃感が強い。また現状では3D対応のコンテンツは限られており、今後3Dコンテンツが拡充された時にトランスミッターを買い足すことで、視聴環境を整えようとする層が存在すると考えられる。
図4:40インチ以上薄型TV 3D対応機販売数量構成比、販売モデル数推移
http://www.atpress.ne.jp/releases/17047/4_4.png
ただ、3D対応機と3D Ready機を合計しても、40インチ以上薄型TV内の数量構成比は7.0%にとどまっており、3D対応薄型TVの普及が進んだとは言い難い。
3D対応機器は薄型TVのみならず、パソコン、カムコーダー、デジカメ等にも広がりを見せつつある。一方、CS放送で3D対応番組が放送され、3D対応のBlu-ray Discも市場投入されるなどコンテンツの拡充は進みつつあり、今後の3D映像の進展、ならびに3D対応薄型TVの成長に期待がかかる。
≪GfK Japanのデータについて≫
全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集している。
URL: http://www.gfkjpn.co.jp/
※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。
【概要】
・9月の薄型TV市場は数量前年比69.7%増、金額前年比19.7%増と好調に推移。
・LEDバックライト搭載機が急速に伸長、LCD TVにおける9月の数量構成比は42.7%に増加。
・3D対応機と3D Ready機の40インチ以上薄型TV内数量構成比は7.0%にとどまった。
【エコポイント制度に加え、猛暑、アナログ停波も薄型TVの市場成長に貢献】
4月からの省エネ基準の厳格化に伴い、3月には数量前年比159.3%増と前例のないほどの急拡大を遂げた薄型TV(LCD TV、PDP)市場。4月以降も数量ベースでは引き続き好調に推移していたものの、平均価格が20%以上下落したことで、5月、6月は金額ベースで前年を下回った(図1)。
しかしながら7月以降は復調、9月は数量前年比69.7%増、金額前年比19.7%増と数量、金額ともに2桁成長を遂げた。アナログ放送完全停波まで1年を切り、地デジ移行を促す報道が加速していること、猛暑によりエアコンを買い求める来店客の増加に伴い、薄型TVの販売機会が増えたことなどが、好調の要因の一つと考えられる。
図1:薄型TV 月次販売数量、販売金額前年比推移
http://www.atpress.ne.jp/releases/17047/1_1.png
【LEDバックライト搭載機は急速に進展】
2010年、LCD TVメーカー各社はLEDバックライトを搭載した製品を相次いで投入した。37インチ以上の大画面から、普及サイズである32インチや19/22インチなどの小型画面まで幅広く搭載された結果、LEDバックライト搭載機の数量構成比は1月の2.4%から9月には42.7%と大幅に増加した(図2)。
37インチ以上のLCD TVにおいて、LEDバックライトとFull HD、倍速駆動といった過去の高画質化機能との普及スピードを比較すると、LEDバックライトはFull HDより6倍以上早く、倍速駆動とほぼ同じスピードで普及が進んでいることがわかる(図3)。今後も倍速駆動と同様の普及が進めば、2011年年初にはLEDバックライト搭載機が市場の中心となろう。
図2:LCD TV LEDバックライト搭載機販売数量構成比、非搭載機との価格差
http://www.atpress.ne.jp/releases/17047/2_2.png
図3:37インチ以上LCD TV 高画質化機能 普及スピード比較
(数量構成比が10%を越えた時点から、50%を越えるまでに要した月数を比較)
http://www.atpress.ne.jp/releases/17047/3_3.png
2010年以降のLEDバックライト搭載機と非搭載機の価格差をみると、32インチでは1月の32,000円から9月には17,000円に、40インチでは62,000円から44,000円にまで縮小している。ラインナップの拡充に加え、価格差の縮小もLEDバックライト搭載機の急速な普及を後押ししたといえるだろう。
【3D対応機に対する需要は限定的】
3D対応機は4月にパナソニックが国内で初めて発売して以降、ソニー、シャープ、東芝が相次いで製品投入した。しかしながら、40インチ以上の製品にのみ展開されていること、同等スペックの3D非対応機より10万円以上高価であることなどから、薄型TV全体における9月の数量構成比は1%、40インチ以上の薄型TVに限定しても3.6%にとどまった(図4)。
TV単体では3D映像を視聴できないものの、専用のトランスミッターを別途購入して設置することで3D映像を視聴できる3D Ready機は、4モデルのみの展開でありながら9月の数量構成比は3D対応機とほぼ同等であった。3D Ready機は3D対応機より価格が49,000円程度(40インチ)抑えられており、別売のトランスミッターと専用メガネの価格を合わせても値頃感が強い。また現状では3D対応のコンテンツは限られており、今後3Dコンテンツが拡充された時にトランスミッターを買い足すことで、視聴環境を整えようとする層が存在すると考えられる。
図4:40インチ以上薄型TV 3D対応機販売数量構成比、販売モデル数推移
http://www.atpress.ne.jp/releases/17047/4_4.png
ただ、3D対応機と3D Ready機を合計しても、40インチ以上薄型TV内の数量構成比は7.0%にとどまっており、3D対応薄型TVの普及が進んだとは言い難い。
3D対応機器は薄型TVのみならず、パソコン、カムコーダー、デジカメ等にも広がりを見せつつある。一方、CS放送で3D対応番組が放送され、3D対応のBlu-ray Discも市場投入されるなどコンテンツの拡充は進みつつあり、今後の3D映像の進展、ならびに3D対応薄型TVの成長に期待がかかる。
≪GfK Japanのデータについて≫
全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集している。
URL: http://www.gfkjpn.co.jp/
※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。