GfK Japan調べ:エコポイント対象製品販売動向
[10/11/04]
提供元:@Press
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ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都中野区、代表取締役社長:朝比奈 進)は、家電量販店店頭におけるエコポイント制度対象3品目(薄型TV、エアコン、冷蔵庫)の販売動向と今後の見通しを発表した。
【概要】
・10月8日のエコポイント制度改定発表以降、対象3品目の販売が急伸。10月25日週の数量前年比は薄型TV306.4%増、エアコン206.0%増、冷蔵庫50.3%増を記録した。
・対象3品目の需要は11月末に最大のピークを迎え、エコポイント終了の3月にむけ段階的に弱まる見込み。
・エコポイント付与点数の高い薄型TVの年間販売台数は2,000万台を上回る見通し。
【薄型TV】
2010年12月以降のエコポイント付与半減が閣議決定された10月8日より、薄型TVの販売が急増している。発表同週の10月4日週は数量前年比162.5%増、直近の10月25日週は同306.4%増と、過去最大の伸びを記録した2010年3月末を凌ぐ伸長となった。結果、月次でも2010年10月の薄型TVの販売数量は、駆け込み需要が発生した3月の販売を上回った。
薄型TVに付与されるエコポイントは最大36,000点と対象3品目の中で最も高く、付与ポイント半減による影響も大きい。制度変更前にエコポイントを最大限享受しようという気運の高まりに、量販店の積極的な販促が加わり、この急激な駆け込み需要が発生していると考えられる。また、エコカー補助金制度が3週間以上前倒しで終了となった事例も、早期購入・販売を加速させる要因となっていると推測される。
画面サイズ別の構成比をみるとエコポイント付与点数の高い大型モデルが伸長している。42インチ以上の数量構成比は制度変更発表前の9月27日週の12.3%から直近10月25日週では14.8%と、2.5%ポイント増加した。背景には高ポイント付与に加え、32インチなどの中型モデルとの価格差の縮小がある。46インチ以上の平均単価は約8,000円下がり、10万円台に突入した。
薄型TVの駆け込み需要は付与ポイント半減前の2010年11月末に最大のピークを迎えると予想される。2011年以降の販売の前倒しもあり、2010年年間の薄型TV市場の販売台数は2009年から600万台以上増加し、2,000万台を上回る見通しである。
図1:薄型TV・エアコン・冷蔵庫 数量前年比週次増減
http://www.atpress.ne.jp/releases/17424/1_1.jpg
【エアコン】
猛暑の恩恵を受けたエアコン市場は8月30日週の数量前年比235.7%増をはじめ、7月、8月と高い成長率を記録した。暑さが終息した9月後半にいったん成長率が鈍化したものの、制度変更発表後の10月4日週には再び大きく伸長し、同127.0%増を記録、以降右肩上がりに販売を伸ばし、10月25日週は同206.0%増と前年の約3倍に拡大した。
2010年12月末までのエコポイント制度対象である4つ星、5つ星相当製品の販売数量構成比は直近週には約96%までに達しているが、2011年1月以降も引き続き対象となる5つ星製品が占める割合は全体の2割程度にとどまっている。4つ星製品と5つ星製品の平均単価を比較すると約48,000円の価格差があり、2010年12月以降に与えられる最大付与ポイント5,000点では4つ星製品から5つ星製品へ購入をシフトさせるのは困難と考えられる。
従って、エアコンの駆け込み需要は2011年1月より対象外となる4つ星モデルを中心とし、2010年11月末にピークを迎えると見込まれる。2010年のエアコン市場は対前年50%増まで達する見通しである。
【冷蔵庫】
2010年の冷蔵庫市場はエアコンと同様、猛暑と残暑を好背景に8月30日週の数量前年比51.6%増をピークとしてプラス成長を維持している。制度変更発表前週の9月27日週では数量前年比13.8%増であったのに対し、発表後の10月4日週には同34.5%増、更に10月25日週には50.3%増と販売伸長が見られた。中でも、付与ポイントが最大となる501L以上の伸びが著しく、10月25日週は101.3%増と昨年の2倍に達した。
冷蔵庫全体におけるエコポイント対象モデルの数量構成比は直近では95%まで拡大している。しかしながら中小容量(400L以下)では2011年1月以降エコポイント対象外となる4つ星以下のモデルが9割強を占めるため、駆け込み需要は11月末をピークとし年内に集中する可能性が高い。一方、大容量(401L以上)モデルについては大部分を5つ星製品が占めるため、2011年1月以降の対象製品変更の影響は少ないが、やはり付与ポイント半減前の11月末に同様の需要増加が発生すると予測される。2010年の冷蔵庫市場は数量前年比15%増の成長となると見込まれる。
エアコン、冷蔵庫は薄型テレビと比較して元々付与ポイントが少なく、エアコンは最大で9,000ポイント(3.6kw以上)、冷蔵庫は10,000ポイント(501L以上)とテレビの最大36,000ポイント(46V以上)と比較すると効果は限定的で、またテレビにおけるアナログ停波のような買い替えの必須要因があるわけではない。しかしエコポイント制度変更による影響は強く出ており、消費者の関心の高さが伺える。
≪GfK Japanのデータについて≫
全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集している。
URL: http://www.gfkjpn.co.jp/
※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。
【概要】
・10月8日のエコポイント制度改定発表以降、対象3品目の販売が急伸。10月25日週の数量前年比は薄型TV306.4%増、エアコン206.0%増、冷蔵庫50.3%増を記録した。
・対象3品目の需要は11月末に最大のピークを迎え、エコポイント終了の3月にむけ段階的に弱まる見込み。
・エコポイント付与点数の高い薄型TVの年間販売台数は2,000万台を上回る見通し。
【薄型TV】
2010年12月以降のエコポイント付与半減が閣議決定された10月8日より、薄型TVの販売が急増している。発表同週の10月4日週は数量前年比162.5%増、直近の10月25日週は同306.4%増と、過去最大の伸びを記録した2010年3月末を凌ぐ伸長となった。結果、月次でも2010年10月の薄型TVの販売数量は、駆け込み需要が発生した3月の販売を上回った。
薄型TVに付与されるエコポイントは最大36,000点と対象3品目の中で最も高く、付与ポイント半減による影響も大きい。制度変更前にエコポイントを最大限享受しようという気運の高まりに、量販店の積極的な販促が加わり、この急激な駆け込み需要が発生していると考えられる。また、エコカー補助金制度が3週間以上前倒しで終了となった事例も、早期購入・販売を加速させる要因となっていると推測される。
画面サイズ別の構成比をみるとエコポイント付与点数の高い大型モデルが伸長している。42インチ以上の数量構成比は制度変更発表前の9月27日週の12.3%から直近10月25日週では14.8%と、2.5%ポイント増加した。背景には高ポイント付与に加え、32インチなどの中型モデルとの価格差の縮小がある。46インチ以上の平均単価は約8,000円下がり、10万円台に突入した。
薄型TVの駆け込み需要は付与ポイント半減前の2010年11月末に最大のピークを迎えると予想される。2011年以降の販売の前倒しもあり、2010年年間の薄型TV市場の販売台数は2009年から600万台以上増加し、2,000万台を上回る見通しである。
図1:薄型TV・エアコン・冷蔵庫 数量前年比週次増減
http://www.atpress.ne.jp/releases/17424/1_1.jpg
【エアコン】
猛暑の恩恵を受けたエアコン市場は8月30日週の数量前年比235.7%増をはじめ、7月、8月と高い成長率を記録した。暑さが終息した9月後半にいったん成長率が鈍化したものの、制度変更発表後の10月4日週には再び大きく伸長し、同127.0%増を記録、以降右肩上がりに販売を伸ばし、10月25日週は同206.0%増と前年の約3倍に拡大した。
2010年12月末までのエコポイント制度対象である4つ星、5つ星相当製品の販売数量構成比は直近週には約96%までに達しているが、2011年1月以降も引き続き対象となる5つ星製品が占める割合は全体の2割程度にとどまっている。4つ星製品と5つ星製品の平均単価を比較すると約48,000円の価格差があり、2010年12月以降に与えられる最大付与ポイント5,000点では4つ星製品から5つ星製品へ購入をシフトさせるのは困難と考えられる。
従って、エアコンの駆け込み需要は2011年1月より対象外となる4つ星モデルを中心とし、2010年11月末にピークを迎えると見込まれる。2010年のエアコン市場は対前年50%増まで達する見通しである。
【冷蔵庫】
2010年の冷蔵庫市場はエアコンと同様、猛暑と残暑を好背景に8月30日週の数量前年比51.6%増をピークとしてプラス成長を維持している。制度変更発表前週の9月27日週では数量前年比13.8%増であったのに対し、発表後の10月4日週には同34.5%増、更に10月25日週には50.3%増と販売伸長が見られた。中でも、付与ポイントが最大となる501L以上の伸びが著しく、10月25日週は101.3%増と昨年の2倍に達した。
冷蔵庫全体におけるエコポイント対象モデルの数量構成比は直近では95%まで拡大している。しかしながら中小容量(400L以下)では2011年1月以降エコポイント対象外となる4つ星以下のモデルが9割強を占めるため、駆け込み需要は11月末をピークとし年内に集中する可能性が高い。一方、大容量(401L以上)モデルについては大部分を5つ星製品が占めるため、2011年1月以降の対象製品変更の影響は少ないが、やはり付与ポイント半減前の11月末に同様の需要増加が発生すると予測される。2010年の冷蔵庫市場は数量前年比15%増の成長となると見込まれる。
エアコン、冷蔵庫は薄型テレビと比較して元々付与ポイントが少なく、エアコンは最大で9,000ポイント(3.6kw以上)、冷蔵庫は10,000ポイント(501L以上)とテレビの最大36,000ポイント(46V以上)と比較すると効果は限定的で、またテレビにおけるアナログ停波のような買い替えの必須要因があるわけではない。しかしエコポイント制度変更による影響は強く出ており、消費者の関心の高さが伺える。
≪GfK Japanのデータについて≫
全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集している。
URL: http://www.gfkjpn.co.jp/
※弊社名を報道にて引用頂く場合は、正式社名のほか、「GfK Japan」、「ジーエフケー ジャパン」、「GfKジャパン」の略記でも結構です。