算数・数学の自由研究作品コンクール「MATHコン2019」 中学校2年生が「日本数学検定協会賞」を受賞 「雨傘の形と値段の相関性」を調査し数学的に考察
[19/12/19]
提供元:@Press
提供元:@Press
公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水 静海)は、一般財団法人理数教育研究所が主催している「塩野直道記念 第7回『算数・数学の自由研究』作品コンクール」(通称「MATH(マス)コン」)の優秀賞の1つである「日本数学検定協会賞」を決定し、2019年12月15日(日)に東京都内で行われた表彰式で受賞者を表彰いたしました。受賞したのは、「雨傘の形と値段の相関性」を調査し数学的に考察した作品を応募した大阪府の中学校2年生です。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/201488/LL_img_201488_1.jpg
「日本数学検定協会賞」表彰の様子
塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクール公式サイト
https://www.rimse.or.jp/research/
■「なぜ?」「本当?」「どうなる?」からはじまる算数・数学の自由研究
今年2019年で第7回の開催となる塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクールは、全国の小学生・中学生・高校生を対象に、日常生活や社会で感じたさまざまな疑問を算数・数学の力を活用して解決する、あるいは、算数・数学の学びを発展させて新たな数理的課題を探究するなかで気づいたことやわかったこと、自らの解決の方法などをレポートにまとめ、作品として応募するコンクールです。テーマは自由で、毎年さまざまなテーマの自由研究作品が集まります。なお、今年2019年の応募作品数は、合計17,821件でした(2018年は16,485件)。
■雨傘の形と値段の相関性を調査した中学校2年生の作品が受賞
本コンクールに2016年から協賛している当協会は、すべての応募作品のなかから、とくに算数・数学の研究として優れたレポート1作品に優秀賞として「日本数学検定協会賞」を授与します。今年2019年の「日本数学検定協会賞」は、「雨傘の形と値段の相関性」を調査し数学的に考察した作品を応募した大阪府在住の磯部 万智さん(応募当時13歳、中学校2年生)が受賞いたしました。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/201488/LL_img_201488_2.jpg
「日本数学検定協会賞」受賞者の磯部 万智さんの発表の様子
磯部さんは、台風の突風にあおられて傘がひるがえって壊れてしまったことをきっかけに、傘の構造に興味を持ち、隣接するリブ(主骨)のなす角度と傘の値段に相関性があるのかを数学的に調査しました。調査はインターネットを活用し、さまざまなネットショップで販売されている雨傘のカタログ商品写真のなかから、定価500〜3,000円の範囲で計29本の雨傘を比較対象として抽出しています。そのうえで、抽出した商品写真から傘の縦横比を計算し、三角関数表を用いて隣接するリブのなす角度を求め、雨傘の比較表を作成しました。そして、隣接するリブのなす角度と傘の値段に負の相関関係がみられることを確認しました。
最終的には、角度が小さいほど雨を防ぐ範囲が広がるが、そのぶん下からの風力でリブの接続部位が壊れやすくなるため、それを補強するために値段が高くなるのではないかと結論づけました。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/201488/LL_img_201488_3.jpg
隣接するリブのなす角度についての図(当協会作成)
算数・数学の実用的な技能を測る「実用数学技能検定」を実施している当協会は、雨傘という身近な題材をテーマに調査研究し、数学的に考察していることが「日本数学検定協会賞」にふさわしいと考え、このたびの受賞を決定しました。
なお、磯部さんの受賞コメントと応募作品への審査委員の講評は以下のとおりです。
<磯部万智さんの受賞コメント>
「日本数学検定協会賞」というすばらしい賞をいただけたことにとても感謝しています。普段、何気なく使っている物から予想もしていなかった結果が得られてとてもうれしく思います。これからも楽しみながら数学を学んでいきたいです。
<審査委員の講評>
雨傘の形状と値段に相関があるのかを調べた研究です。雨傘の骨組みに着目して、雨を防ぐ範囲が広く、かつ、風などを受けても壊れにくい構造を、数学的に捉えた点が、評価されます。また、29本の傘の商品写真を集め、それらの形状を調べて数値化し、値段との相関関係を調べています。そして、雨傘の形状と値段に相関があることを指摘し、その理由を考察していたり、精度に対する見直しをしたりしている点も優れています。
当協会は、主たる公益事業である「実用数学技能検定(数学検定・算数検定)」の実施のほかに、今後も広く国民のみなさまに算数・数学を学習する大切さや、楽しさを伝える普及啓発事業を充実させていく所存です。
【塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクール概要】
名称 : 塩野直道記念 第7回「算数・数学の自由研究」作品コンクール(2019年度)
主催 : 一般財団法人 理数教育研究所
協賛 : 株式会社 内田洋行/株式会社 学研ホールディングス/
公益財団法人 日本数学検定協会
応募資格: 小学生、中学生、高校生
※海外の日本人学校も含む。
※グループで応募する場合は、同じ学校の同学年の応募に限る。
審査 : 1. 小学校の部…低学年の部(1〜3年)、高学年の部(4〜6年)に分けて審査。
2. 中学校の部
3. 高等学校の部(高等専門学校3年次までを含む)
公式ホームページ: https://www.rimse.or.jp/research/
※くわしくは、公式ホームページをご覧ください。
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/201488/LL_img_201488_5.jpg
「MATHコン2019」ロゴ
【本コンクールに関するお問い合わせ先】
一般財団法人 理数教育研究所「算数・数学の自由研究」係
<大阪オフィス>
〒543-0052 大阪市天王寺区大道4丁目3番23号
TEL:06-6775-6538
FAX:06-6775-6515
<東京オフィス>
〒113-0023 東京都文京区向丘2丁目3番10号
TEL:03-3814-5204
FAX:03-3814-2156
E-mail: mathcon@rimse.or.jp
URL : https://www.rimse.or.jp/research/
【実用数学技能検定について】
「実用数学技能検定」(後援=文部科学省)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった年間志願者数は、2015年以降は35万人を超え、また、2016年以降は実用数学技能検定を実施する学校や教育機関も17,000団体を超えました。以来、累計志願者数は600万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。
日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(累計志願者数は30,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。※志願者数・実施校数はのべ数です。
【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるWBT(Web Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。
【法人概要】
法人名 : 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長 : 清水静海(帝京大学大学院 教職研究科長・教授、
公益社団法人日本数学教育学会名誉会長)
会長 : 甘利俊一(理化学研究所 栄誉研究員、東京大学名誉教授)
設立 : 1999年7月15日
事業内容: (1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4)数学の普及啓発に関する事業
(5)数学や学習数学に関する学術研究
(6)その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL : https://www.su-gaku.net/
※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。
※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/201488/LL_img_201488_1.jpg
「日本数学検定協会賞」表彰の様子
塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクール公式サイト
https://www.rimse.or.jp/research/
■「なぜ?」「本当?」「どうなる?」からはじまる算数・数学の自由研究
今年2019年で第7回の開催となる塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクールは、全国の小学生・中学生・高校生を対象に、日常生活や社会で感じたさまざまな疑問を算数・数学の力を活用して解決する、あるいは、算数・数学の学びを発展させて新たな数理的課題を探究するなかで気づいたことやわかったこと、自らの解決の方法などをレポートにまとめ、作品として応募するコンクールです。テーマは自由で、毎年さまざまなテーマの自由研究作品が集まります。なお、今年2019年の応募作品数は、合計17,821件でした(2018年は16,485件)。
■雨傘の形と値段の相関性を調査した中学校2年生の作品が受賞
本コンクールに2016年から協賛している当協会は、すべての応募作品のなかから、とくに算数・数学の研究として優れたレポート1作品に優秀賞として「日本数学検定協会賞」を授与します。今年2019年の「日本数学検定協会賞」は、「雨傘の形と値段の相関性」を調査し数学的に考察した作品を応募した大阪府在住の磯部 万智さん(応募当時13歳、中学校2年生)が受賞いたしました。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/201488/LL_img_201488_2.jpg
「日本数学検定協会賞」受賞者の磯部 万智さんの発表の様子
磯部さんは、台風の突風にあおられて傘がひるがえって壊れてしまったことをきっかけに、傘の構造に興味を持ち、隣接するリブ(主骨)のなす角度と傘の値段に相関性があるのかを数学的に調査しました。調査はインターネットを活用し、さまざまなネットショップで販売されている雨傘のカタログ商品写真のなかから、定価500〜3,000円の範囲で計29本の雨傘を比較対象として抽出しています。そのうえで、抽出した商品写真から傘の縦横比を計算し、三角関数表を用いて隣接するリブのなす角度を求め、雨傘の比較表を作成しました。そして、隣接するリブのなす角度と傘の値段に負の相関関係がみられることを確認しました。
最終的には、角度が小さいほど雨を防ぐ範囲が広がるが、そのぶん下からの風力でリブの接続部位が壊れやすくなるため、それを補強するために値段が高くなるのではないかと結論づけました。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/201488/LL_img_201488_3.jpg
隣接するリブのなす角度についての図(当協会作成)
算数・数学の実用的な技能を測る「実用数学技能検定」を実施している当協会は、雨傘という身近な題材をテーマに調査研究し、数学的に考察していることが「日本数学検定協会賞」にふさわしいと考え、このたびの受賞を決定しました。
なお、磯部さんの受賞コメントと応募作品への審査委員の講評は以下のとおりです。
<磯部万智さんの受賞コメント>
「日本数学検定協会賞」というすばらしい賞をいただけたことにとても感謝しています。普段、何気なく使っている物から予想もしていなかった結果が得られてとてもうれしく思います。これからも楽しみながら数学を学んでいきたいです。
<審査委員の講評>
雨傘の形状と値段に相関があるのかを調べた研究です。雨傘の骨組みに着目して、雨を防ぐ範囲が広く、かつ、風などを受けても壊れにくい構造を、数学的に捉えた点が、評価されます。また、29本の傘の商品写真を集め、それらの形状を調べて数値化し、値段との相関関係を調べています。そして、雨傘の形状と値段に相関があることを指摘し、その理由を考察していたり、精度に対する見直しをしたりしている点も優れています。
当協会は、主たる公益事業である「実用数学技能検定(数学検定・算数検定)」の実施のほかに、今後も広く国民のみなさまに算数・数学を学習する大切さや、楽しさを伝える普及啓発事業を充実させていく所存です。
【塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクール概要】
名称 : 塩野直道記念 第7回「算数・数学の自由研究」作品コンクール(2019年度)
主催 : 一般財団法人 理数教育研究所
協賛 : 株式会社 内田洋行/株式会社 学研ホールディングス/
公益財団法人 日本数学検定協会
応募資格: 小学生、中学生、高校生
※海外の日本人学校も含む。
※グループで応募する場合は、同じ学校の同学年の応募に限る。
審査 : 1. 小学校の部…低学年の部(1〜3年)、高学年の部(4〜6年)に分けて審査。
2. 中学校の部
3. 高等学校の部(高等専門学校3年次までを含む)
公式ホームページ: https://www.rimse.or.jp/research/
※くわしくは、公式ホームページをご覧ください。
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/201488/LL_img_201488_5.jpg
「MATHコン2019」ロゴ
【本コンクールに関するお問い合わせ先】
一般財団法人 理数教育研究所「算数・数学の自由研究」係
<大阪オフィス>
〒543-0052 大阪市天王寺区大道4丁目3番23号
TEL:06-6775-6538
FAX:06-6775-6515
<東京オフィス>
〒113-0023 東京都文京区向丘2丁目3番10号
TEL:03-3814-5204
FAX:03-3814-2156
E-mail: mathcon@rimse.or.jp
URL : https://www.rimse.or.jp/research/
【実用数学技能検定について】
「実用数学技能検定」(後援=文部科学省)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった年間志願者数は、2015年以降は35万人を超え、また、2016年以降は実用数学技能検定を実施する学校や教育機関も17,000団体を超えました。以来、累計志願者数は600万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。
日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(累計志願者数は30,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。※志願者数・実施校数はのべ数です。
【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるWBT(Web Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。
【法人概要】
法人名 : 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長 : 清水静海(帝京大学大学院 教職研究科長・教授、
公益社団法人日本数学教育学会名誉会長)
会長 : 甘利俊一(理化学研究所 栄誉研究員、東京大学名誉教授)
設立 : 1999年7月15日
事業内容: (1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4)数学の普及啓発に関する事業
(5)数学や学習数学に関する学術研究
(6)その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL : https://www.su-gaku.net/
※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。
※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。