首都圏で供給量の少ない築浅ファミリー向け賃貸〜株式会社タス、2011年3月期1都3県賃貸住宅指標を発表〜
[11/05/27]
提供元:@Press
提供元:@Press
不動産評価Webサイト「TAS-MAP」( http://www.tas-japan.com/ )を運営する株式会社タス(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:立野 良太郎)は、2011年3月末時点の1都3県の賃貸住宅TVI(タス空室インデックス)、募集期間、更新確率・中途解約確率、賃料指数を発表しました。これらの指標は、アットホーム株式会社の賃貸住宅データを用いて分析されています。
1. 賃貸住宅指標概況
<東京都全域>
TVI(ポイント) :12.47
募集期間(ヶ月) : 3.25
更新確率(%) :43.02
中途解約確率(%) :40.16
賃料指数 2010年12月期:97.70
賃料指数 2011年 3月期:98.27
(2004年=100)
<東京都23区>
TVI(ポイント) :12.21
募集期間(ヶ月) : 3.26
更新確率(%) :42.68
中途解約確率(%) :40.51
賃料指数 2010年12月期:97.98
賃料指数 2011年 3月期:98.31
(2004年=100)
<東京市部>
TVI(ポイント) :15.71
募集期間(ヶ月) : 3.16
更新確率(%) :44.57
中途解約確率(%) :38.64
賃料指数 2010年12月期:97.34
賃料指数 2011年 3月期:98.73
(2004年=100)
<神奈川県>
TVI(ポイント) :12.84
募集期間(ヶ月) : 3.49
更新確率(%) :42.02
中途解約確率(%) :41.34
賃料指数 2010年12月期:99.29
賃料指数 2011年 3月期:99.11
(2004年=100)
<埼玉県>
TVI(ポイント) :15.40
募集期間(ヶ月) : 3.51
更新確率(%) :43.13
中途解約確率(%) :41.94
賃料指数 2010年12月期:98.65
賃料指数 2011年 3月期:98.88
(2004年=100)
<千葉県>
TVI(ポイント) : 13.60
募集期間(ヶ月) : 3.78
更新確率(%) : 44.94
中途解約確率(%) : 41.02
賃料指数 2010年12月期: 99.85
賃料指数 2011年 3月期:100.09
(2004年=100)
※これらの指標は、アットホーム株式会社の賃貸住宅データを用いて分析されています。
※賃料指数算出に用いるデータを追加、算出した結果、2010年12月期の値に変更が生じましたので再掲いたしました。
■東京都
・東京23区の募集戸数が多いため、東京都全域の動きは、東京23区にほぼ連動しています。
・TVIは東京都全域、東京23区は引き続き微減傾向、東京市部は2月期から微増となっています。
マンション系(S造、RC造、SRC造)、アパート系(木造・軽量鉄骨造)別の長期TVI推移では、東京23区のマンション系が微減傾向、アパート系は横ばい傾向となっています。東京市部については、マンション系が微増、アパート系は引き続き横ばいで推移しています。なお、統計に使用した全データに占めるアパート系(木造、軽量鉄骨造)の割合であるアパート率は、東京都全域:22.22%、東京23区:17.28%、東京市部:40.93%です。
・募集期間は23区が横ばい、市部は微減傾向にあります。若干の増減はありますが3.2ヶ月前後で推移しています。
・東京23区、東京市部とも中途解約確率が減少、更新確率が増加しています。両地域とも更新確率が中途解約確率を大きく上回っており、テナントの入れ替わりが安定する方向にあることが伺えます。
・賃料指数は、東京23区が2008年第3四半期以来11期ぶりに微増となりました。東京市部も微増となっています。
■神奈川県
・神奈川県のTVIは2010年4月より横ばい傾向です。マンション系、アパート系別の長期TVI推移は、マンション系が微増、アパート系が微減となりましたが傾向としては横ばいとなっています。なお、神奈川県のアパート率は44.12%で、アパート率の高さが全体のTVIを引き上げています。
・募集期間は前期から微減しています。3.5ヶ月近辺で落ち着きつつあります。
・今期は中途解約確率が微増、更新確率が微減となりました。
・賃料指数は、微減傾向となっていますが、2004年からの変動幅は1都3県の中で最も小さくなっています。
■埼玉県
・埼玉県のTVIは高い水準で微増傾向です。マンション系、アパート系別の長期TVI推移で、マンション系・アパート系共に微増となりました。アパート系TVIが1都3県で最も高く、全体のTVIを引き上げています。埼玉県のアパート率は43.49%です。
・募集期間は前期から微減しています。
・前期から、中途解約確率・更新確率共に微減しています。
・賃料指数は、微増しましたが、傾向としてはここ1年は横ばいです。
■千葉県
・千葉県のTVIは微増傾向です。マンション系、アパート系別の長期TVI推移では、アパート系のTVIが増加しており、埼玉県に近づいています。マンション系は横ばい傾向です。千葉県もアパート率が46.00%と高いため全体のTVIも高くなっています。
・募集期間は高い水準で横ばい傾向となっています。
・前期から、中途解約確率が大きく減少、更新確率が増加しており、テナントの入れ替わりが安定する傾向にあります。
・賃料指数は、微増しましたが、傾向としては、ここ1年は横ばいです。
※より詳細な情報として、広域市場レポート(都道府県マクロレポート)、地域市場レポート(東京23区 各区、政令指定都市 マクロレポート)およびインデックスレポート(統計指標)、周辺市場レポート(賃料査定サービス)を「TAS-MAP」( http://www.tas-japan.com/ )から提供しております。
※2011年5月初旬に、サービス範囲を1都3県に拡大いたしました。6月2日より東京23区マクロレポート、インデックスレポートを2011年3月末版に更新いたします。
■TVI(タス空室インデックス)(過去2年推移)
http://www.atpress.ne.jp/releases/20572/TVI2yr_1.JPG
■1都3県アパート(木造、軽量鉄骨)TVI
http://www.atpress.ne.jp/releases/20572/TVIapt_2.JPG
■1都3県マンション(S造、RC造、SRC造)TVI
http://www.atpress.ne.jp/releases/20572/TVImnsn_3.JPG
2. 首都圏で供給量の少ない築浅ファミリー向け賃貸住宅
2011年1月期、2月期の定期発表時に東京23区、東京市部の新築賃貸住宅供給トレンド分析において、1995年に増加した核家族世帯需要を吸収するためにDINKS世帯向け、家族向け賃貸住宅の供給割合が増加し、その後増加を続ける単独世帯需要を吸収するために、単身者向け賃貸住宅の供給量が急増していることを示しました。供給割合の差異はありますが、この傾向は神奈川県、埼玉県、千葉県においても観測することができます。
(参照:2011年1月期 http://www.tas-japan.com/pdf/news/residential/Vol14_residential20110331.pdf、2011年2月期 http://www.tas-japan.com/pdf/news/residential/Vol15_residential20110422.pdf )
以下に、アットホーム株式会社の賃貸住宅賃料データを用いて分析した、1都3県の「間取り別新築供給戸数推移」を示しました。この図からも読み取れるように、新規供給戸数についても首都圏では2000年頃から単身者向け(ワンルーム、1K、1DK、1LDK)が中心となっています。非単身者向けでは、かろうじて2LDKタイプの供給が一定量確保されている状態です。なお、余談ですが、この図からは2008年以降に大きく供給調整が行われていることもわかります。
最近の新規供給トレンドが単身者用に偏っているため、首都圏においては築浅のファミリー向け物件の供給量が少なくなってきています。以下に示したのは、アットホーム株式会社の賃貸住宅賃料データを用いて分析した、1都3県の「間取り別築年割合」の等高線グラフです。これらのグラフから、2LDKを除くファミリー向け賃貸住宅の多くがバブル期に建築された築20年〜25年のものであることがわかります。またバブル崩壊後の供給量の落ち込みがあったため、築15年〜20年の物件は、全部屋タイプで少ないことが読み取れます。さらに築15年未満の比較的新しい物件は、単身者向けおよび2LDKの物件が中心となっています。
各部屋タイプの1都3県の平均築年数は、ワンルーム 17.6年、1K 13.7年、1DK 18.4年、1LDK 11.0年、2K 25.4年、2DK 21.2年、2LDK 15.4年、3DK 21.0年、3LDK 17.6年であり、ここからもファミリー向け賃貸住宅には築古のものが多いことがわかります。なお、ワンルームと1DKについても、バブル時に多く供給されたため、平均築年数は高い数値となっています。
各都県別の平均築年数は、東京23区 15.0年、東京市部 17.7年、神奈川県 18.5年、埼玉県 17.7年、千葉県 17.3年となっています。東京23区は、2000年以降多くの賃貸住宅が供給されているため、平均築年数が低くなっていますが、神奈川県ではバブル時に供給された物件が中心であり、2000年以降の新規供給量が少なかったことが読み取れます。
国勢調査によれば、1995年以降減少傾向とはいえ、核家族世帯は東京都で民間借家世帯数の約30%、周辺3県は同約40%を占めています。今回の分析から、供給が少ないため、やむを得ず築古の賃貸住宅に居住している核家族世帯が相当数存在する可能性が明らかになりました。
現在の賃貸住宅の新規供給は、増加し続けている単身者を主なターゲットとしています。しかしながら首都圏で推定62万戸の空室が存在する現状を考慮すると、同じような単身者用物件を供給し続けると差別化を図ることができず、空室を埋めることが困難となるケースも想定できます。
築浅物件の供給量が少ない、ファミリー向けの物件を供給することで、差別化を行い、古い物件に居住する核家族世帯を取り込むことが、今後の賃貸経営の選択肢の一つとして考えられます。
■1都3県 間取り別築年割合と新築供給数推移
http://www.atpress.ne.jp/releases/20572/new_4.JPG
■用語説明
<TVI(TAS Vacancy Index:タス空室インデックス)>
タスが開発した賃貸住宅の空室の指標です。
TVIはアットホーム株式会社の賃貸住宅募集データを空室のサンプリング、募集建物の総戸数をストックのサンプリングとして下式で算出を行います。
なお、募集建物の総戸数は、(1)募集建物を階層別に分類、(2)国勢調査、住宅土地統計調査を用いて階層別の都道府県毎の平均戸数を算出し、両者を乗じることにより算出しています。
TVI = 空室のサンプリング ÷ ストックのサンプリング
= Σ募集戸数 ÷ Σ募集建物の総戸数
<募集期間(Downtime)>
成約した物件の平均募集期間を示します。アットホーム株式会社の賃貸住宅の賃料データを用いて、下記の計算式で求められます。
募集期間 = Average(成約日 - 募集開始日)
<更新確率・中途解約確率>
更新確率は契約期間が2年として入居したテナントが契約更新を行う確率、中途解約確率は契約期間が2年として契約満了前にテナントが退去する確率を示します。アットホーム株式会社の賃貸住宅の賃料データを用いて算出しています。
成約した部屋が再び市場に現れる(募集が開始される)までの月数をカウントし、7〜48ヶ月目を総数とし、7〜22ヶ月目までに市場に現れた件数を中途解約した件数、27〜48ヶ月目に現れた件数を契約更新をした件数としてそれぞれの確率を計算しています。
注1:データ上7ヶ月未満で募集されているデータも存在していますが、入力ミスの可能性も否定できないため、算出から省いています。
注2:49ヶ月以上で募集されているデータは全体の10%未満であること、また注1で省いた部分に含まれる可能性のある正規データ(6ヶ月以内に中途解約したデータ)とのバランスを考慮して、算出から省いています。
※各指標の詳細は、 http://www.tas-japan.com/pdf/market/marketreport_yogo.pdf もご参照ください。
※株式会社タスではこれらの指標を使用した、賃貸住宅市場賃料査定サービス、賃貸住宅市場レポートサービスを提供しています。
詳細はTAS-MAPホームページ( http://www.tas-japan.com/menu/menu_market.html )をご覧ください。
■株式会社タスについて
インターネットによる不動産評価、及び不動産情報サービス等を提供する不動産評価Webサイト「TAS-MAP」を運営するトヨタグループ会社のアプリケーションサービスプロバイダー(ASP)です。
会社名 : 株式会社タス(英語名 TAS Corp.)
所在地 : 東京都中央区八丁堀2-25-9
トヨタ八丁堀ビル7F
設立年月日: 2000年8月28日
資本金 : 1億8千万円
出資 : トヨタ自動車株式会社
朝日航洋株式会社
株式会社三友システムアプレイザル
豊田通商株式会社
Web : http://www.tas-japan.com/
1. 賃貸住宅指標概況
<東京都全域>
TVI(ポイント) :12.47
募集期間(ヶ月) : 3.25
更新確率(%) :43.02
中途解約確率(%) :40.16
賃料指数 2010年12月期:97.70
賃料指数 2011年 3月期:98.27
(2004年=100)
<東京都23区>
TVI(ポイント) :12.21
募集期間(ヶ月) : 3.26
更新確率(%) :42.68
中途解約確率(%) :40.51
賃料指数 2010年12月期:97.98
賃料指数 2011年 3月期:98.31
(2004年=100)
<東京市部>
TVI(ポイント) :15.71
募集期間(ヶ月) : 3.16
更新確率(%) :44.57
中途解約確率(%) :38.64
賃料指数 2010年12月期:97.34
賃料指数 2011年 3月期:98.73
(2004年=100)
<神奈川県>
TVI(ポイント) :12.84
募集期間(ヶ月) : 3.49
更新確率(%) :42.02
中途解約確率(%) :41.34
賃料指数 2010年12月期:99.29
賃料指数 2011年 3月期:99.11
(2004年=100)
<埼玉県>
TVI(ポイント) :15.40
募集期間(ヶ月) : 3.51
更新確率(%) :43.13
中途解約確率(%) :41.94
賃料指数 2010年12月期:98.65
賃料指数 2011年 3月期:98.88
(2004年=100)
<千葉県>
TVI(ポイント) : 13.60
募集期間(ヶ月) : 3.78
更新確率(%) : 44.94
中途解約確率(%) : 41.02
賃料指数 2010年12月期: 99.85
賃料指数 2011年 3月期:100.09
(2004年=100)
※これらの指標は、アットホーム株式会社の賃貸住宅データを用いて分析されています。
※賃料指数算出に用いるデータを追加、算出した結果、2010年12月期の値に変更が生じましたので再掲いたしました。
■東京都
・東京23区の募集戸数が多いため、東京都全域の動きは、東京23区にほぼ連動しています。
・TVIは東京都全域、東京23区は引き続き微減傾向、東京市部は2月期から微増となっています。
マンション系(S造、RC造、SRC造)、アパート系(木造・軽量鉄骨造)別の長期TVI推移では、東京23区のマンション系が微減傾向、アパート系は横ばい傾向となっています。東京市部については、マンション系が微増、アパート系は引き続き横ばいで推移しています。なお、統計に使用した全データに占めるアパート系(木造、軽量鉄骨造)の割合であるアパート率は、東京都全域:22.22%、東京23区:17.28%、東京市部:40.93%です。
・募集期間は23区が横ばい、市部は微減傾向にあります。若干の増減はありますが3.2ヶ月前後で推移しています。
・東京23区、東京市部とも中途解約確率が減少、更新確率が増加しています。両地域とも更新確率が中途解約確率を大きく上回っており、テナントの入れ替わりが安定する方向にあることが伺えます。
・賃料指数は、東京23区が2008年第3四半期以来11期ぶりに微増となりました。東京市部も微増となっています。
■神奈川県
・神奈川県のTVIは2010年4月より横ばい傾向です。マンション系、アパート系別の長期TVI推移は、マンション系が微増、アパート系が微減となりましたが傾向としては横ばいとなっています。なお、神奈川県のアパート率は44.12%で、アパート率の高さが全体のTVIを引き上げています。
・募集期間は前期から微減しています。3.5ヶ月近辺で落ち着きつつあります。
・今期は中途解約確率が微増、更新確率が微減となりました。
・賃料指数は、微減傾向となっていますが、2004年からの変動幅は1都3県の中で最も小さくなっています。
■埼玉県
・埼玉県のTVIは高い水準で微増傾向です。マンション系、アパート系別の長期TVI推移で、マンション系・アパート系共に微増となりました。アパート系TVIが1都3県で最も高く、全体のTVIを引き上げています。埼玉県のアパート率は43.49%です。
・募集期間は前期から微減しています。
・前期から、中途解約確率・更新確率共に微減しています。
・賃料指数は、微増しましたが、傾向としてはここ1年は横ばいです。
■千葉県
・千葉県のTVIは微増傾向です。マンション系、アパート系別の長期TVI推移では、アパート系のTVIが増加しており、埼玉県に近づいています。マンション系は横ばい傾向です。千葉県もアパート率が46.00%と高いため全体のTVIも高くなっています。
・募集期間は高い水準で横ばい傾向となっています。
・前期から、中途解約確率が大きく減少、更新確率が増加しており、テナントの入れ替わりが安定する傾向にあります。
・賃料指数は、微増しましたが、傾向としては、ここ1年は横ばいです。
※より詳細な情報として、広域市場レポート(都道府県マクロレポート)、地域市場レポート(東京23区 各区、政令指定都市 マクロレポート)およびインデックスレポート(統計指標)、周辺市場レポート(賃料査定サービス)を「TAS-MAP」( http://www.tas-japan.com/ )から提供しております。
※2011年5月初旬に、サービス範囲を1都3県に拡大いたしました。6月2日より東京23区マクロレポート、インデックスレポートを2011年3月末版に更新いたします。
■TVI(タス空室インデックス)(過去2年推移)
http://www.atpress.ne.jp/releases/20572/TVI2yr_1.JPG
■1都3県アパート(木造、軽量鉄骨)TVI
http://www.atpress.ne.jp/releases/20572/TVIapt_2.JPG
■1都3県マンション(S造、RC造、SRC造)TVI
http://www.atpress.ne.jp/releases/20572/TVImnsn_3.JPG
2. 首都圏で供給量の少ない築浅ファミリー向け賃貸住宅
2011年1月期、2月期の定期発表時に東京23区、東京市部の新築賃貸住宅供給トレンド分析において、1995年に増加した核家族世帯需要を吸収するためにDINKS世帯向け、家族向け賃貸住宅の供給割合が増加し、その後増加を続ける単独世帯需要を吸収するために、単身者向け賃貸住宅の供給量が急増していることを示しました。供給割合の差異はありますが、この傾向は神奈川県、埼玉県、千葉県においても観測することができます。
(参照:2011年1月期 http://www.tas-japan.com/pdf/news/residential/Vol14_residential20110331.pdf、2011年2月期 http://www.tas-japan.com/pdf/news/residential/Vol15_residential20110422.pdf )
以下に、アットホーム株式会社の賃貸住宅賃料データを用いて分析した、1都3県の「間取り別新築供給戸数推移」を示しました。この図からも読み取れるように、新規供給戸数についても首都圏では2000年頃から単身者向け(ワンルーム、1K、1DK、1LDK)が中心となっています。非単身者向けでは、かろうじて2LDKタイプの供給が一定量確保されている状態です。なお、余談ですが、この図からは2008年以降に大きく供給調整が行われていることもわかります。
最近の新規供給トレンドが単身者用に偏っているため、首都圏においては築浅のファミリー向け物件の供給量が少なくなってきています。以下に示したのは、アットホーム株式会社の賃貸住宅賃料データを用いて分析した、1都3県の「間取り別築年割合」の等高線グラフです。これらのグラフから、2LDKを除くファミリー向け賃貸住宅の多くがバブル期に建築された築20年〜25年のものであることがわかります。またバブル崩壊後の供給量の落ち込みがあったため、築15年〜20年の物件は、全部屋タイプで少ないことが読み取れます。さらに築15年未満の比較的新しい物件は、単身者向けおよび2LDKの物件が中心となっています。
各部屋タイプの1都3県の平均築年数は、ワンルーム 17.6年、1K 13.7年、1DK 18.4年、1LDK 11.0年、2K 25.4年、2DK 21.2年、2LDK 15.4年、3DK 21.0年、3LDK 17.6年であり、ここからもファミリー向け賃貸住宅には築古のものが多いことがわかります。なお、ワンルームと1DKについても、バブル時に多く供給されたため、平均築年数は高い数値となっています。
各都県別の平均築年数は、東京23区 15.0年、東京市部 17.7年、神奈川県 18.5年、埼玉県 17.7年、千葉県 17.3年となっています。東京23区は、2000年以降多くの賃貸住宅が供給されているため、平均築年数が低くなっていますが、神奈川県ではバブル時に供給された物件が中心であり、2000年以降の新規供給量が少なかったことが読み取れます。
国勢調査によれば、1995年以降減少傾向とはいえ、核家族世帯は東京都で民間借家世帯数の約30%、周辺3県は同約40%を占めています。今回の分析から、供給が少ないため、やむを得ず築古の賃貸住宅に居住している核家族世帯が相当数存在する可能性が明らかになりました。
現在の賃貸住宅の新規供給は、増加し続けている単身者を主なターゲットとしています。しかしながら首都圏で推定62万戸の空室が存在する現状を考慮すると、同じような単身者用物件を供給し続けると差別化を図ることができず、空室を埋めることが困難となるケースも想定できます。
築浅物件の供給量が少ない、ファミリー向けの物件を供給することで、差別化を行い、古い物件に居住する核家族世帯を取り込むことが、今後の賃貸経営の選択肢の一つとして考えられます。
■1都3県 間取り別築年割合と新築供給数推移
http://www.atpress.ne.jp/releases/20572/new_4.JPG
■用語説明
<TVI(TAS Vacancy Index:タス空室インデックス)>
タスが開発した賃貸住宅の空室の指標です。
TVIはアットホーム株式会社の賃貸住宅募集データを空室のサンプリング、募集建物の総戸数をストックのサンプリングとして下式で算出を行います。
なお、募集建物の総戸数は、(1)募集建物を階層別に分類、(2)国勢調査、住宅土地統計調査を用いて階層別の都道府県毎の平均戸数を算出し、両者を乗じることにより算出しています。
TVI = 空室のサンプリング ÷ ストックのサンプリング
= Σ募集戸数 ÷ Σ募集建物の総戸数
<募集期間(Downtime)>
成約した物件の平均募集期間を示します。アットホーム株式会社の賃貸住宅の賃料データを用いて、下記の計算式で求められます。
募集期間 = Average(成約日 - 募集開始日)
<更新確率・中途解約確率>
更新確率は契約期間が2年として入居したテナントが契約更新を行う確率、中途解約確率は契約期間が2年として契約満了前にテナントが退去する確率を示します。アットホーム株式会社の賃貸住宅の賃料データを用いて算出しています。
成約した部屋が再び市場に現れる(募集が開始される)までの月数をカウントし、7〜48ヶ月目を総数とし、7〜22ヶ月目までに市場に現れた件数を中途解約した件数、27〜48ヶ月目に現れた件数を契約更新をした件数としてそれぞれの確率を計算しています。
注1:データ上7ヶ月未満で募集されているデータも存在していますが、入力ミスの可能性も否定できないため、算出から省いています。
注2:49ヶ月以上で募集されているデータは全体の10%未満であること、また注1で省いた部分に含まれる可能性のある正規データ(6ヶ月以内に中途解約したデータ)とのバランスを考慮して、算出から省いています。
※各指標の詳細は、 http://www.tas-japan.com/pdf/market/marketreport_yogo.pdf もご参照ください。
※株式会社タスではこれらの指標を使用した、賃貸住宅市場賃料査定サービス、賃貸住宅市場レポートサービスを提供しています。
詳細はTAS-MAPホームページ( http://www.tas-japan.com/menu/menu_market.html )をご覧ください。
■株式会社タスについて
インターネットによる不動産評価、及び不動産情報サービス等を提供する不動産評価Webサイト「TAS-MAP」を運営するトヨタグループ会社のアプリケーションサービスプロバイダー(ASP)です。
会社名 : 株式会社タス(英語名 TAS Corp.)
所在地 : 東京都中央区八丁堀2-25-9
トヨタ八丁堀ビル7F
設立年月日: 2000年8月28日
資本金 : 1億8千万円
出資 : トヨタ自動車株式会社
朝日航洋株式会社
株式会社三友システムアプレイザル
豊田通商株式会社
Web : http://www.tas-japan.com/