【2011年 企業人の意識変化】〜震災を通じてリーダー的意識を持つ人が増える一方、若手社員は消極的に〜
[11/11/15]
提供元:@Press
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・震災後、仕事を通じて「社会に貢献・役に立ちたい」という企業人が増加。
“リーダー的な価値観をもつ企業人”ほどその意識が増加しています。
彼らは、創造性を大切にし主体的に行動する前向きな価値観を持った人たち
です。
・“リーダー的な価値観をもつ企業人”は、企業に「高潔・公明正大」
「デザインやセンスの良さ」を期待する意識が増加しています。
・企業の若手社員は、“リーダー的な価値観をもつ企業人”の構成比が減少し、
消極的な人が増えています。
ブランド戦略コンサルティングを行う株式会社リスキーブランド(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:田崎 和照)は、ネットリサーチ会社のマイボイスコム株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:高井 和久)と共同で実施した意識調査(MindVoice(R))のデータから、企業人のこの4年間での仕事観における意識変化をまとめました。
分析対象は全国19〜59歳の企業人男女。有効回答数は、各年度1,387名(2008年)、1,391名(2009年)、1,405名(2010年)、1,369名(2011年)。2011年の調査時期は5月、他の年は7月です。
*PDFデータ: http://www.riskybrand.com/mindvoice/topics/news_mindvoice_2011_nov.pdf
【サマリーと考察】
企業人が考える仕事の意義として、この1年で「社会に貢献すること・役に立つこと」が「自分の目標達成や自己実現」を上回りました。震災がきっかけとなり、企業人が自分の仕事の意義を問い直した1年であったのかもしれません。
そうした仕事観の変化は、“リーダー的な価値観をもつ企業人”に、より強く表れています。“リーダー的な価値観をもつ企業人”とは、創造性を大切にし主体的に行動する、前向きな価値観をもった、企業人全体の1割強を占める人たちです。
この1年、“リーダー的な価値観をもつ企業人”の企業に対する期待値に変化が見られ、彼らは企業に対して「高潔・公明正大」「デザインやセンスの良さ」を求める傾向が高まりました。「高潔・公明正大」とは、企業は短期的な自社の利益だけではなく、企業としての社会的な責任を自負し行動すべしとする近年のトレンドと合致していると言えます。また「デザインやセンスの良さ」とは、企業レベルで統一感のある高品位な視覚イメージをアピールすることの重要度を彼らが認識していることがうかがえます。
よって、企業の安定的な成長のためには、企業姿勢という観点においては「高潔・公明正大」であること、企業のコミュニケーションという観点では「デザインやセンス」が、今後ますます重要な課題となってくるだろうことが予想されます。
一方、仕事の価値観を世代別でみると、若手(19〜33歳)では“リーダー的な価値観をもつ企業人”の構成比が減少しています。(2008年の調査では11.2%だったのが2011年の調査では7.4%に減少。)若手の企業人は、仕事での会話や会議で主導権をとったり自分の意見を主張するのではなく、じっと耐え、ほどほどに行動する消極的な人が増えているようです。
しかし、このことは『最近の若いものは…』といった議論とは異なる背景が考えられます。仕事の成功体験を仲間と共有する機会が少なくなっていたり、コンプライアンスを誤解した上司が思い切った行動を許さなくなってきている場面もあるでしょう。また、社内のコミュニケーション手段が対面からイントラネットに移行してきていることも背景として考えられます。
企業は、若手社員の価値観に配慮するだけではなく、今後の社内啓蒙や社内コミュニケーションのあり方を、真剣に検討すべきタイミングにあるのかもしれません。
■震災後、仕事を通じて「社会に貢献・役に立ちたい」企業人が増加。
「あなたにとって、仕事とは」という質問で、「社会に貢献すること・役に立つこと」と答えた人は、2008年では16.2%だったのが2011年では24.1%と、4年間で7.9ポイント増加しています。震災前の2010年と震災後の2011年を比較すると、急激にその意識が高まっていることが分かります。
震災前までは、仕事とは「自分の目標達成や自己実現」と考える人が「社会に貢献すること・役に立つこと」と考える人よりも多い状況でしたが、震災後はこの2つの意識の順位は逆転しています。
▽あなたにとって仕事とは(単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
(N=1387)(N=1391) (N=1405)(N=1369)
家族・自分の生活の手段にすぎない 44.8 40.0 41.0 43.7
社会に貢献すること・役に立つこと 16.2 21.4 19.8 24.1
自分の目標達成や自己実現 27.0 28.1 26.3 22.1
同僚や仕事の仲間と目的を共有すること 12.0 10.5 12.9 10.1
※すべて単一回答
■“リーダー的な価値観をもつ企業人”ほど「社会に貢献・役に立ちたい」意識が増加。
本分析では、仕事観によって日本の企業人を5つのグループに分類しました。5つのグループの中で『積極リーダー型社員』と名付けられたのは、グループ“リーダー的な価値観をもつ企業人”のことです。「(仕事とは)社会に貢献すること・役に立つこと」とする考えは、『積極リーダー型社員』で最も大きな伸びを示しています。
▽仕事とは「社会に貢献すること・役に立つこと」か
(「はい」と答えた人の割合を示す。単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
積極リーダー型社員(N=152) 22.2 28.9 19.9 34.2
慎重な理論派社員(N=234) 16.7 22.2 23.2 24.4
情熱ロマン社員(N=195) 22.9 26.1 29.3 31.3
コツコツ型社員(N=475) 16.6 20.4 17.7 22.3
冷ややかな社員(N=313) 8.4 15.2 15.7 17.3
“リーダー的な価値観をもつ企業人”(=『積極リーダー型社員』)とは、創造性を大切にし主体的に行動する前向きな価値観の人たちのことです。(5つのグループについては下記を参照ください。)
【5つの企業人グループの概要】
●積極リーダー型社員(構成比:11%)
・仕事が大好き。
・自負心・志が高く、仕事に夢を持ち、やりがいも感じている。
・立場に関係なく自分の意見を主張する。
・良いと思ったら主観で行動することも多いが、論理的に周囲を納得させていく。
・仕事は早く切り上げて、飲みに行くことも多い。
●慎重な理論派社員(構成比:17%)
・仕事は好きな方。
・のめりこむわけではないが、それなりにやりがいも感じている。
・論理的に仕事を進める。
・プロセスを重視し、思い込みで動くことを嫌い、自分にも他人に厳しい。
・責任を持って仕事を進め、周りからの信頼も厚い。
●情熱ロマン社員(構成比:14%)
・仕事に夢とロマンをもつ自己中心派。
・自己を高め人の役に立ちたいと考えている。
・仕事に情熱を持ち、納得するまで諦めない。
・夜中まで仕事をやることも。
・思い込みで行動することが多いので、周囲を混乱させることも。
●真面目なコツコツ型社員(構成比:35%)
・叱られないように、毎日の仕事にコツコツ取り組む。
・地味だが真面目な仕事ぶり。
・仕事で目立つ気はないが、自分の地道な仕事が会社を支えているという自負心をもつ。
・仕事を与えないと井戸端会議を始める。
・積極的に仕事のことを口にすることは少ない。
●一歩引いた冷ややかな社員(構成比:23%)
・仕事はお金のためと割り切る。
・言われたことはこなすが、それ以上のことはしない。
・仕事の相性が合えば良い仕事をするが、自分は正当に評価されていないと感じている。
・ツボにはまると目覚ましい成果を上げることも。
・会議では発言しないが、陰では饒舌。
■リーダー的な価値観をもつ企業人が、企業に期待することとは…。
リーダー的な価値観をもつ企業人は、企業に対して「高潔・公明正大」「デザインやセンスの良さ」を期待する傾向が増加しています。
▽積極リーダー型社員(N=152)に聞いた、将来有望な企業とは(複数回答可)
2010年(%) 2011年(%) 増減(pt)
高潔・公明正大な 15.8 20.4 +4.6
デザインやセンスの良さを誇る 10.5 15.1 +4.6
先見性に優れた 40.9 44.7 +3.8
強いブランド力を誇る 19.3 22.4 +3.1
夢・理想を大切にする 22.8 25.7 +2.9
堅実な経営に徹している 26.3 28.9 +2.6
環境・社会貢献に注力している 22.8 25.0 +2.2
信頼できる 45.0 46.1 +1.1
不可能を可能に変える力がある 21.1 21.7 +0.6
安心できる毎日を提供してくれる 17.5 17.8 +0.3
日ごろ、目にする機会が多い 11.1 9.9 ‐1.2
日常の着実な成果を大切にする 15.8 14.5 ‐1.3
サービスの良さを誇る 23.4 21.7 ‐1.7
洒落っ気・遊び心がある 16.4 14.5 ‐1.9
庶民的な 5.3 3.3 ‐2.0
実力主義の 12.3 9.9 ‐2.4
国際的/グローバルな 38.0 35.5 ‐2.5
華やかな 5.8 3.3 ‐2.5
誠実・真面目な 26.3 23.0 ‐3.3
経営者のリーダーシップが優れた 39.8 36.2 ‐3.6
手厚い福利厚生が整っている 14.0 9.2 ‐4.8
独創的な 28.1 20.4 ‐7.7
研究開発や技術力を誇る 44.4 36.2 ‐8.2
リスクを恐れない 25.1 16.4 ‐8.7
■企業の若手社員は、“リーダー的な価値観をもつ企業人”の構成比が減少。消極的な人が増えている。
下記のチャートは、若手社員(19〜33歳)の仕事観によるグループ別構成比の推移を示したものである。若手社員のうち『積極リーダー型社員』の構成比は2008年では11.2%だったのが、2011年では7.4%と1ケタを割った。ちなみに他の世代の『積極リーダー型社員』の構成比は、中堅社員(34〜46歳)では2008年に12.3%、2011年で13.1%、ベテラン社員(47〜59歳)では2008年に12.8%、2011年で13.0%と、ほとんど変化はない。若手社員の『積極リーダー型社員』の割合だけが減少した結果となっている。
▽若手社員(19〜33歳)におけるグループ別構成比の推移
(単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
積極リーダー型社員 11.2 13.1 8.4 7.4
慎重な理論派社員 16.8 14.8 14.0 11.4
情熱ロマン社員 14.3 15.0 12.1 16.1
コツコツ型社員 36.0 32.4 36.9 38.7
冷ややかな社員 21.6 24.8 28.7 26.4
仕事に対する考えの変化をみても、上記の傾向が確認できる。若手社員では、「出る杭は打たれると思うのでほどほどに行動するようにしている」「他人のどのような意見にもじっと耐え、組織を守っている」といった意識が増加しているのに対して、「仕事での会話や会議では、自分がリーダーシップをとる場合が多い」「仕事の場では年齢、性、立場に関係なく、自分の意見を主張する方だ」という意識は減少している。
▽若手社員(19〜33歳)における、増加した主な意識(単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
出る杭は打たれると思うので
ほどほどに行動するようにしている 44.5 50.4 49.6 53.7
他人のどのような意見にもじっと耐え、
組織を守っている 33.7 38.3 35.6 40.8
▽若手社員(19〜33歳)における、減少した主な意識(単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
仕事での会話や会議では
自分がリーダーシップをとる場合が多い 26.6 29.5 30.8 25.4
仕事の場では年齢、性、立場に関係なく、
自分の意見を主張する方だ 46.8 46.3 45.7 42.3
■株式会社リスキーブランドについて
株式会社リスキーブランドは、企業のブランド戦略を支援するコンサルティング会社です。企業イメージや企業レベルでの営業効率の向上、マーケティングレベルでの商品企画やコミュニケーションなどに関わるブランド戦略、及びデザインを提供しています。
ホームページ: http://www.riskybrand.com
Facebook : http://www.facebook.com/riskybrand
■マイボイスコム株式会社について
マイボイスコム株式会社は、ネットリサーチ、行動付随型リサーチ、従来型リサーチ等で、調査設計から、集計・分析、レポート作成と報告までトータルに提供している『ネットリサーチ会社』です。また、こちらの調査以外にも約1,500件の自主調査結果を「アンケートデータベース」で広く公表しています。
ホームページ : http://www.myvoice.co.jp
アンケートデータベース: http://myel.myvoice.jp/
“リーダー的な価値観をもつ企業人”ほどその意識が増加しています。
彼らは、創造性を大切にし主体的に行動する前向きな価値観を持った人たち
です。
・“リーダー的な価値観をもつ企業人”は、企業に「高潔・公明正大」
「デザインやセンスの良さ」を期待する意識が増加しています。
・企業の若手社員は、“リーダー的な価値観をもつ企業人”の構成比が減少し、
消極的な人が増えています。
ブランド戦略コンサルティングを行う株式会社リスキーブランド(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:田崎 和照)は、ネットリサーチ会社のマイボイスコム株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:高井 和久)と共同で実施した意識調査(MindVoice(R))のデータから、企業人のこの4年間での仕事観における意識変化をまとめました。
分析対象は全国19〜59歳の企業人男女。有効回答数は、各年度1,387名(2008年)、1,391名(2009年)、1,405名(2010年)、1,369名(2011年)。2011年の調査時期は5月、他の年は7月です。
*PDFデータ: http://www.riskybrand.com/mindvoice/topics/news_mindvoice_2011_nov.pdf
【サマリーと考察】
企業人が考える仕事の意義として、この1年で「社会に貢献すること・役に立つこと」が「自分の目標達成や自己実現」を上回りました。震災がきっかけとなり、企業人が自分の仕事の意義を問い直した1年であったのかもしれません。
そうした仕事観の変化は、“リーダー的な価値観をもつ企業人”に、より強く表れています。“リーダー的な価値観をもつ企業人”とは、創造性を大切にし主体的に行動する、前向きな価値観をもった、企業人全体の1割強を占める人たちです。
この1年、“リーダー的な価値観をもつ企業人”の企業に対する期待値に変化が見られ、彼らは企業に対して「高潔・公明正大」「デザインやセンスの良さ」を求める傾向が高まりました。「高潔・公明正大」とは、企業は短期的な自社の利益だけではなく、企業としての社会的な責任を自負し行動すべしとする近年のトレンドと合致していると言えます。また「デザインやセンスの良さ」とは、企業レベルで統一感のある高品位な視覚イメージをアピールすることの重要度を彼らが認識していることがうかがえます。
よって、企業の安定的な成長のためには、企業姿勢という観点においては「高潔・公明正大」であること、企業のコミュニケーションという観点では「デザインやセンス」が、今後ますます重要な課題となってくるだろうことが予想されます。
一方、仕事の価値観を世代別でみると、若手(19〜33歳)では“リーダー的な価値観をもつ企業人”の構成比が減少しています。(2008年の調査では11.2%だったのが2011年の調査では7.4%に減少。)若手の企業人は、仕事での会話や会議で主導権をとったり自分の意見を主張するのではなく、じっと耐え、ほどほどに行動する消極的な人が増えているようです。
しかし、このことは『最近の若いものは…』といった議論とは異なる背景が考えられます。仕事の成功体験を仲間と共有する機会が少なくなっていたり、コンプライアンスを誤解した上司が思い切った行動を許さなくなってきている場面もあるでしょう。また、社内のコミュニケーション手段が対面からイントラネットに移行してきていることも背景として考えられます。
企業は、若手社員の価値観に配慮するだけではなく、今後の社内啓蒙や社内コミュニケーションのあり方を、真剣に検討すべきタイミングにあるのかもしれません。
■震災後、仕事を通じて「社会に貢献・役に立ちたい」企業人が増加。
「あなたにとって、仕事とは」という質問で、「社会に貢献すること・役に立つこと」と答えた人は、2008年では16.2%だったのが2011年では24.1%と、4年間で7.9ポイント増加しています。震災前の2010年と震災後の2011年を比較すると、急激にその意識が高まっていることが分かります。
震災前までは、仕事とは「自分の目標達成や自己実現」と考える人が「社会に貢献すること・役に立つこと」と考える人よりも多い状況でしたが、震災後はこの2つの意識の順位は逆転しています。
▽あなたにとって仕事とは(単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
(N=1387)(N=1391) (N=1405)(N=1369)
家族・自分の生活の手段にすぎない 44.8 40.0 41.0 43.7
社会に貢献すること・役に立つこと 16.2 21.4 19.8 24.1
自分の目標達成や自己実現 27.0 28.1 26.3 22.1
同僚や仕事の仲間と目的を共有すること 12.0 10.5 12.9 10.1
※すべて単一回答
■“リーダー的な価値観をもつ企業人”ほど「社会に貢献・役に立ちたい」意識が増加。
本分析では、仕事観によって日本の企業人を5つのグループに分類しました。5つのグループの中で『積極リーダー型社員』と名付けられたのは、グループ“リーダー的な価値観をもつ企業人”のことです。「(仕事とは)社会に貢献すること・役に立つこと」とする考えは、『積極リーダー型社員』で最も大きな伸びを示しています。
▽仕事とは「社会に貢献すること・役に立つこと」か
(「はい」と答えた人の割合を示す。単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
積極リーダー型社員(N=152) 22.2 28.9 19.9 34.2
慎重な理論派社員(N=234) 16.7 22.2 23.2 24.4
情熱ロマン社員(N=195) 22.9 26.1 29.3 31.3
コツコツ型社員(N=475) 16.6 20.4 17.7 22.3
冷ややかな社員(N=313) 8.4 15.2 15.7 17.3
“リーダー的な価値観をもつ企業人”(=『積極リーダー型社員』)とは、創造性を大切にし主体的に行動する前向きな価値観の人たちのことです。(5つのグループについては下記を参照ください。)
【5つの企業人グループの概要】
●積極リーダー型社員(構成比:11%)
・仕事が大好き。
・自負心・志が高く、仕事に夢を持ち、やりがいも感じている。
・立場に関係なく自分の意見を主張する。
・良いと思ったら主観で行動することも多いが、論理的に周囲を納得させていく。
・仕事は早く切り上げて、飲みに行くことも多い。
●慎重な理論派社員(構成比:17%)
・仕事は好きな方。
・のめりこむわけではないが、それなりにやりがいも感じている。
・論理的に仕事を進める。
・プロセスを重視し、思い込みで動くことを嫌い、自分にも他人に厳しい。
・責任を持って仕事を進め、周りからの信頼も厚い。
●情熱ロマン社員(構成比:14%)
・仕事に夢とロマンをもつ自己中心派。
・自己を高め人の役に立ちたいと考えている。
・仕事に情熱を持ち、納得するまで諦めない。
・夜中まで仕事をやることも。
・思い込みで行動することが多いので、周囲を混乱させることも。
●真面目なコツコツ型社員(構成比:35%)
・叱られないように、毎日の仕事にコツコツ取り組む。
・地味だが真面目な仕事ぶり。
・仕事で目立つ気はないが、自分の地道な仕事が会社を支えているという自負心をもつ。
・仕事を与えないと井戸端会議を始める。
・積極的に仕事のことを口にすることは少ない。
●一歩引いた冷ややかな社員(構成比:23%)
・仕事はお金のためと割り切る。
・言われたことはこなすが、それ以上のことはしない。
・仕事の相性が合えば良い仕事をするが、自分は正当に評価されていないと感じている。
・ツボにはまると目覚ましい成果を上げることも。
・会議では発言しないが、陰では饒舌。
■リーダー的な価値観をもつ企業人が、企業に期待することとは…。
リーダー的な価値観をもつ企業人は、企業に対して「高潔・公明正大」「デザインやセンスの良さ」を期待する傾向が増加しています。
▽積極リーダー型社員(N=152)に聞いた、将来有望な企業とは(複数回答可)
2010年(%) 2011年(%) 増減(pt)
高潔・公明正大な 15.8 20.4 +4.6
デザインやセンスの良さを誇る 10.5 15.1 +4.6
先見性に優れた 40.9 44.7 +3.8
強いブランド力を誇る 19.3 22.4 +3.1
夢・理想を大切にする 22.8 25.7 +2.9
堅実な経営に徹している 26.3 28.9 +2.6
環境・社会貢献に注力している 22.8 25.0 +2.2
信頼できる 45.0 46.1 +1.1
不可能を可能に変える力がある 21.1 21.7 +0.6
安心できる毎日を提供してくれる 17.5 17.8 +0.3
日ごろ、目にする機会が多い 11.1 9.9 ‐1.2
日常の着実な成果を大切にする 15.8 14.5 ‐1.3
サービスの良さを誇る 23.4 21.7 ‐1.7
洒落っ気・遊び心がある 16.4 14.5 ‐1.9
庶民的な 5.3 3.3 ‐2.0
実力主義の 12.3 9.9 ‐2.4
国際的/グローバルな 38.0 35.5 ‐2.5
華やかな 5.8 3.3 ‐2.5
誠実・真面目な 26.3 23.0 ‐3.3
経営者のリーダーシップが優れた 39.8 36.2 ‐3.6
手厚い福利厚生が整っている 14.0 9.2 ‐4.8
独創的な 28.1 20.4 ‐7.7
研究開発や技術力を誇る 44.4 36.2 ‐8.2
リスクを恐れない 25.1 16.4 ‐8.7
■企業の若手社員は、“リーダー的な価値観をもつ企業人”の構成比が減少。消極的な人が増えている。
下記のチャートは、若手社員(19〜33歳)の仕事観によるグループ別構成比の推移を示したものである。若手社員のうち『積極リーダー型社員』の構成比は2008年では11.2%だったのが、2011年では7.4%と1ケタを割った。ちなみに他の世代の『積極リーダー型社員』の構成比は、中堅社員(34〜46歳)では2008年に12.3%、2011年で13.1%、ベテラン社員(47〜59歳)では2008年に12.8%、2011年で13.0%と、ほとんど変化はない。若手社員の『積極リーダー型社員』の割合だけが減少した結果となっている。
▽若手社員(19〜33歳)におけるグループ別構成比の推移
(単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
積極リーダー型社員 11.2 13.1 8.4 7.4
慎重な理論派社員 16.8 14.8 14.0 11.4
情熱ロマン社員 14.3 15.0 12.1 16.1
コツコツ型社員 36.0 32.4 36.9 38.7
冷ややかな社員 21.6 24.8 28.7 26.4
仕事に対する考えの変化をみても、上記の傾向が確認できる。若手社員では、「出る杭は打たれると思うのでほどほどに行動するようにしている」「他人のどのような意見にもじっと耐え、組織を守っている」といった意識が増加しているのに対して、「仕事での会話や会議では、自分がリーダーシップをとる場合が多い」「仕事の場では年齢、性、立場に関係なく、自分の意見を主張する方だ」という意識は減少している。
▽若手社員(19〜33歳)における、増加した主な意識(単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
出る杭は打たれると思うので
ほどほどに行動するようにしている 44.5 50.4 49.6 53.7
他人のどのような意見にもじっと耐え、
組織を守っている 33.7 38.3 35.6 40.8
▽若手社員(19〜33歳)における、減少した主な意識(単位はすべて%)
2008年 2009年 2010年 2011年
仕事での会話や会議では
自分がリーダーシップをとる場合が多い 26.6 29.5 30.8 25.4
仕事の場では年齢、性、立場に関係なく、
自分の意見を主張する方だ 46.8 46.3 45.7 42.3
■株式会社リスキーブランドについて
株式会社リスキーブランドは、企業のブランド戦略を支援するコンサルティング会社です。企業イメージや企業レベルでの営業効率の向上、マーケティングレベルでの商品企画やコミュニケーションなどに関わるブランド戦略、及びデザインを提供しています。
ホームページ: http://www.riskybrand.com
Facebook : http://www.facebook.com/riskybrand
■マイボイスコム株式会社について
マイボイスコム株式会社は、ネットリサーチ、行動付随型リサーチ、従来型リサーチ等で、調査設計から、集計・分析、レポート作成と報告までトータルに提供している『ネットリサーチ会社』です。また、こちらの調査以外にも約1,500件の自主調査結果を「アンケートデータベース」で広く公表しています。
ホームページ : http://www.myvoice.co.jp
アンケートデータベース: http://myel.myvoice.jp/