サイバー創研、「LTEに関するETSI必須特許」の調査結果を発表〜 情報通信業界のLTEパテント力を分析 〜
[11/12/12]
提供元:@Press
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モバイル・ワイヤレスをはじめとした情報通信の総合的調査などを行う株式会社サイバー創研(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:黒田 幸明)は、LTEに関連する特許分析の一環として、欧州の標準化団体であるETSIに対してLTE必須として申請された特許を対象に、規格整合性等の調査を実施いたしました。
【調査の背景】
<LTEの現状・将来>
LTE(Long Term Evolution)は、現在普及している第三世代の次の第四世代移動通信サービスの先駈けとして注目されており、日本国内ではNTTドコモが2010年12月に商用サービスを開始しています。
携帯電話システムとして、第三世代ではW-CDMA方式とcdma2000方式の複数の規格が存在しましたが、第四世代に向けてはLTE方式が唯一の規格であり、今後世界的に普及することが予想されます。
LTEは、W-CDMA方式同様に、ETSI(欧州電気通信標準化協会)、ARIB(電波産業会)等の各国の標準化団体により設立された仕様検討プロジェクトである3GPPにおいて標準化活動が行われており、その仕様検討、規格策定作業と関連して各企業より多数の特許が出願されている状況にあります。
<必須宣言特許について>
標準化規格に提案、採用されるためには、各国の標準化団体に関して事実上のFRAND条件(公平、妥当かつ非差別的な条件による特許の提供)を宣言する必要があり、今回の調査対象もLTEの実現に必須となる技術としてETSIへ宣言された特許(特許出願含む)です。
これまでは、ETSIに対する各企業の宣言特許数がLTEの技術開発に関する「特許力」を示す一つのインデックス(指標)となっていると推測されます。ただ、各企業の宣言特許件数を単純にカウントしただけではLTEの特許力を計ることはできませんでしたので、今回の報告では、規格との整合性に着目しました。
【調査方法】
本調査はETSIの必須宣言特許リストを分析し、パテントファミリ単位にまとめ、さらに重複分を削除した上で、宣言特許件数の分析を行うとともに、規格整合性に着目して各企業の必須宣言特許を同一の基準で評価し、必須特許の保有件数を推測しました。
【調査結果のポイント】
(1) ETSI宣言特許の件数と企業について
実質的な宣言特許数2,999件、宣言企業32社を導出しました。
必須宣言特許は特定企業に集中しているのではなく、多くの企業が比較的均等な件数を宣言しています。また、企業国籍も米国、欧州、アジアにほぼ均等に分散しています。
(2) LTE規格との整合性について
2,999件の特許から1,147件を抽出し、現在の規格との整合性評価を行った結果、約55%の特許がLTE規格と整合した必須特許でした。その中で、ZTE、NTT DOCOMO、Nokia Siemensが、ETSI規格整合率(企業の必須宣言特許件数に占める「発明が規格と一致する」特許件数の割合)において80%以上と高率でした。ただし、規格策定作業も継続しており、申請件数も引き続き増加している状況であるため、今後結果が変わることも予想されます。
(3) 企業別必須特許件数
必須宣言特許件数と規格整合率を考慮して推定した必須特許件数では、Qualcommが多く、続いてZTE、Ericsson、InterDigital、NTT DOCOMO、SAMSUNG、Nokia、Huaweiなどが上位を占めています。ただし、企業によっては必須宣言特許に多くの未登録特許を含むこともあり、特許審査が進展するにつれて順位も変動すると予想されます。
※調査結果の詳細はこちらのURLをご覧ください。報告書の概要と本文の日本語版および英語版を掲載しています。
http://cybersoken.com/research/lte.html
【調査概要】
対象 : ETSI専用サイトから2011年7月に取得したLTE関連必須宣言特許リスト
調査期間 : 2009年9月〜2011年10月
調査報告書: http://cybersoken.com/research/pdf/lte01JP.pdf (26ページ)
以上
■サイバー創研 会社概要
(1)商号 :株式会社サイバー創研( http://www.cybersoken.com )
(2)代表者 :代表取締役社長 黒田 幸明
(3)本店所在地 :東京都渋谷区桜丘町22-14 NESビルS1階
(4)設立年月日 :2001年4月
(5)主な事業の内容:情報通信関連の以下の事業
1.調査研究事業
2.特許サービス事業
3.エンジニアリング事業
4.教育研修事業
(6)資本金 :3,000万円
【調査の背景】
<LTEの現状・将来>
LTE(Long Term Evolution)は、現在普及している第三世代の次の第四世代移動通信サービスの先駈けとして注目されており、日本国内ではNTTドコモが2010年12月に商用サービスを開始しています。
携帯電話システムとして、第三世代ではW-CDMA方式とcdma2000方式の複数の規格が存在しましたが、第四世代に向けてはLTE方式が唯一の規格であり、今後世界的に普及することが予想されます。
LTEは、W-CDMA方式同様に、ETSI(欧州電気通信標準化協会)、ARIB(電波産業会)等の各国の標準化団体により設立された仕様検討プロジェクトである3GPPにおいて標準化活動が行われており、その仕様検討、規格策定作業と関連して各企業より多数の特許が出願されている状況にあります。
<必須宣言特許について>
標準化規格に提案、採用されるためには、各国の標準化団体に関して事実上のFRAND条件(公平、妥当かつ非差別的な条件による特許の提供)を宣言する必要があり、今回の調査対象もLTEの実現に必須となる技術としてETSIへ宣言された特許(特許出願含む)です。
これまでは、ETSIに対する各企業の宣言特許数がLTEの技術開発に関する「特許力」を示す一つのインデックス(指標)となっていると推測されます。ただ、各企業の宣言特許件数を単純にカウントしただけではLTEの特許力を計ることはできませんでしたので、今回の報告では、規格との整合性に着目しました。
【調査方法】
本調査はETSIの必須宣言特許リストを分析し、パテントファミリ単位にまとめ、さらに重複分を削除した上で、宣言特許件数の分析を行うとともに、規格整合性に着目して各企業の必須宣言特許を同一の基準で評価し、必須特許の保有件数を推測しました。
【調査結果のポイント】
(1) ETSI宣言特許の件数と企業について
実質的な宣言特許数2,999件、宣言企業32社を導出しました。
必須宣言特許は特定企業に集中しているのではなく、多くの企業が比較的均等な件数を宣言しています。また、企業国籍も米国、欧州、アジアにほぼ均等に分散しています。
(2) LTE規格との整合性について
2,999件の特許から1,147件を抽出し、現在の規格との整合性評価を行った結果、約55%の特許がLTE規格と整合した必須特許でした。その中で、ZTE、NTT DOCOMO、Nokia Siemensが、ETSI規格整合率(企業の必須宣言特許件数に占める「発明が規格と一致する」特許件数の割合)において80%以上と高率でした。ただし、規格策定作業も継続しており、申請件数も引き続き増加している状況であるため、今後結果が変わることも予想されます。
(3) 企業別必須特許件数
必須宣言特許件数と規格整合率を考慮して推定した必須特許件数では、Qualcommが多く、続いてZTE、Ericsson、InterDigital、NTT DOCOMO、SAMSUNG、Nokia、Huaweiなどが上位を占めています。ただし、企業によっては必須宣言特許に多くの未登録特許を含むこともあり、特許審査が進展するにつれて順位も変動すると予想されます。
※調査結果の詳細はこちらのURLをご覧ください。報告書の概要と本文の日本語版および英語版を掲載しています。
http://cybersoken.com/research/lte.html
【調査概要】
対象 : ETSI専用サイトから2011年7月に取得したLTE関連必須宣言特許リスト
調査期間 : 2009年9月〜2011年10月
調査報告書: http://cybersoken.com/research/pdf/lte01JP.pdf (26ページ)
以上
■サイバー創研 会社概要
(1)商号 :株式会社サイバー創研( http://www.cybersoken.com )
(2)代表者 :代表取締役社長 黒田 幸明
(3)本店所在地 :東京都渋谷区桜丘町22-14 NESビルS1階
(4)設立年月日 :2001年4月
(5)主な事業の内容:情報通信関連の以下の事業
1.調査研究事業
2.特許サービス事業
3.エンジニアリング事業
4.教育研修事業
(6)資本金 :3,000万円