日経BPコンサルティング調べ ― 中国市場における企業ブランド総合力調査「ブランド・チャイナ2012」―
[12/02/10]
提供元:@Press
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株式会社日経BPコンサルティング(本社:東京都港区、代表取締役社長:戸田 雅博)は、中国市場における企業ブランド総合評価調査「ブランド・チャイナ2012」の結果をまとめ、本日(2012年2月10日)、調査結果報告書を発行・発売した。
本調査は、北京および上海在住の消費者2万1,000人を対象に、中国市場で流通している500の企業ブランド力を測定するもので、報告書には北京と上海、それぞれの結果を収録している。
「ブランド総合力」ランキング(表1)で首位となったのは、北京、上海ともアップルだった。iPod、iPhone、iPadを次々と世に送り出し、日本と同様スマートフォン旋風を巻き起こした。特に20代と30代の評価が高い。中国内資系企業ではネット系の淘宝(タオパオ)、百度(バイドゥ)、騰訊(テンセント)、また外資系ではマイクロソフト、ノキアなどが上位に並び、日系のキヤノンも上海で高い評価を受けて第10位を獲得した。
■B2C市場に強い日系ブランド
「ブランド・チャイナ」プロジェクトは2011年版に続き、今回は2回目の実施である。第1回(前回)のビジネス・パーソンを対象とした調査(BtoB編)結果と比べると、今回の消費者を対象とした調査(BtoC編)では、より多くの日系ブランドが高い評価を得た(表2)。前回同様、日系企業で首位となったのは北京でソニー、上海ではキヤノンだが、順位を見ると、ソニーは54位から24位に、キヤノンは34位から10位になり、BtoC市場での強さが明らかになった。また、カシオが北京でトップ100に、ファミリーマートが上海でトップ50にランクインするなど、様々な業種にわたって、日系企業が上位に進出した。
■欧米に大差をつけられた日系ブランド --- 国別平均スコアから
上位に入った日系企業が多いとはいえ、日系ブランド全体に対する評価は決して高いものではない。「ブランド総合力」の国別平均スコア(表3)を見ると、北京、上海ともトップ3はドイツ系、米国系、英、仏、独以外の欧州系ブランドとなり、欧米ブランドに対する信頼感が非常に高いことが分かる。一方で、日系ブランドの平均スコア(偏差値)は北京で44.2、上海で45.4と、いずれも目安となる50を大きく下回った。
■北京と上海、「食」の嗜好の違いが浮き彫りに
業種ごとのトップブランド(表4)をみると、約3分の2にあたる12業種において、北京、上海とも同じブランドだった。しかし、「食料品」と「飲食店、宿泊業」では、北京では中国内資系の匯源果汁と全聚徳がそれぞれトップとなったのに対し、上海では外資系のコカコーラとケンタッキーがトップとなり、「食」に関する嗜好の違いが大きいことが確認された。
このように、「ブランド・チャイナ2012」は中国市場のリアルなブランド事情を紹介すると同時に、中国に進出した日系企業の強みや弱点、課題を示し、中国マーケットで成功を収めるためのブランド戦略構築に役立つデータを提供している。中国本土における調査・コンサルティング事業と共に、これからも毎年継続して実施する予定である。
(銭 愛麗=日経BPコンサルティング ブランド・チャイナ プロジェクト・マネージャー)
ブランド・チャイナ:
中国国内で使用されている500企業のブランドを北京と上海在住の消費者が評価する、ブランド評価調査プロジェクト。調査は、すでに10年以上実績のある「ブランド・ジャパン」の評価フレームを用い、認知度を含む16項目の要素を聞いた。そこから、フレンドリー、コンビニエント、アウトスタンディング、イノベーティブの4因子、さらに総合力を算出し、ブランドを評価している。今回の調査は、2011年10月に実施し、2万1,000件の有効回答を得た。
→(本リリース掲載ページ) http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/news/2012/0210bc/
本調査は、北京および上海在住の消費者2万1,000人を対象に、中国市場で流通している500の企業ブランド力を測定するもので、報告書には北京と上海、それぞれの結果を収録している。
「ブランド総合力」ランキング(表1)で首位となったのは、北京、上海ともアップルだった。iPod、iPhone、iPadを次々と世に送り出し、日本と同様スマートフォン旋風を巻き起こした。特に20代と30代の評価が高い。中国内資系企業ではネット系の淘宝(タオパオ)、百度(バイドゥ)、騰訊(テンセント)、また外資系ではマイクロソフト、ノキアなどが上位に並び、日系のキヤノンも上海で高い評価を受けて第10位を獲得した。
■B2C市場に強い日系ブランド
「ブランド・チャイナ」プロジェクトは2011年版に続き、今回は2回目の実施である。第1回(前回)のビジネス・パーソンを対象とした調査(BtoB編)結果と比べると、今回の消費者を対象とした調査(BtoC編)では、より多くの日系ブランドが高い評価を得た(表2)。前回同様、日系企業で首位となったのは北京でソニー、上海ではキヤノンだが、順位を見ると、ソニーは54位から24位に、キヤノンは34位から10位になり、BtoC市場での強さが明らかになった。また、カシオが北京でトップ100に、ファミリーマートが上海でトップ50にランクインするなど、様々な業種にわたって、日系企業が上位に進出した。
■欧米に大差をつけられた日系ブランド --- 国別平均スコアから
上位に入った日系企業が多いとはいえ、日系ブランド全体に対する評価は決して高いものではない。「ブランド総合力」の国別平均スコア(表3)を見ると、北京、上海ともトップ3はドイツ系、米国系、英、仏、独以外の欧州系ブランドとなり、欧米ブランドに対する信頼感が非常に高いことが分かる。一方で、日系ブランドの平均スコア(偏差値)は北京で44.2、上海で45.4と、いずれも目安となる50を大きく下回った。
■北京と上海、「食」の嗜好の違いが浮き彫りに
業種ごとのトップブランド(表4)をみると、約3分の2にあたる12業種において、北京、上海とも同じブランドだった。しかし、「食料品」と「飲食店、宿泊業」では、北京では中国内資系の匯源果汁と全聚徳がそれぞれトップとなったのに対し、上海では外資系のコカコーラとケンタッキーがトップとなり、「食」に関する嗜好の違いが大きいことが確認された。
このように、「ブランド・チャイナ2012」は中国市場のリアルなブランド事情を紹介すると同時に、中国に進出した日系企業の強みや弱点、課題を示し、中国マーケットで成功を収めるためのブランド戦略構築に役立つデータを提供している。中国本土における調査・コンサルティング事業と共に、これからも毎年継続して実施する予定である。
(銭 愛麗=日経BPコンサルティング ブランド・チャイナ プロジェクト・マネージャー)
ブランド・チャイナ:
中国国内で使用されている500企業のブランドを北京と上海在住の消費者が評価する、ブランド評価調査プロジェクト。調査は、すでに10年以上実績のある「ブランド・ジャパン」の評価フレームを用い、認知度を含む16項目の要素を聞いた。そこから、フレンドリー、コンビニエント、アウトスタンディング、イノベーティブの4因子、さらに総合力を算出し、ブランドを評価している。今回の調査は、2011年10月に実施し、2万1,000件の有効回答を得た。
→(本リリース掲載ページ) http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/news/2012/0210bc/