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受刑者同士、絵本を読み合う…離れた家族との絆を繋ぐプログラム「絆プログラム」指導者研修会3月23日開催

 株式会社小学館集英社プロダクション(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:八木 正男)は、2007年に開庁した国内初のPFI刑務所「美祢社会復帰促進センター」を筆頭に、計5施設の刑事施設内で、教育事務支援や分類事務支援、職業訓練業務を国より委託され運営しています。これまで、民間企業として長年教育事業に携わってきた実績を活かし、各種教育プログラムを企画・開発してまいりました。
 そしてこの度、教育プログラムの一つである「絆プログラム」の指導者研修を、2012年3月23日(金)東京にて開催することとなりましたので、お知らせいたします。


■絵本を用いた新プログラム「絆プログラム」/英国プログラムをヒントに開発
 株式会社小学館集英社プロダクションは、教育プログラムを開発する際、「刑事施設内は社会の縮図である」という信念のもと、「キレやすい子供・大人」「高齢化社会」「就職難」など一般社会の問題に呼応するプログラムを開発してまいりました。今回新たに企画開発した「絆プログラム」も、“家族の絆”に着目したプログラムであり、家族関係が希薄化してきているといわれる現代社会を反映したものとなっております。実際に受刑者の場合も家族関係に問題を抱える者は少なくなく、また、子供を持つ受刑者は刑務所に入所した時点で我が子と離れ離れとなっています。
 「絆プログラム」は、英国の刑務所で実施されている“Storybook Dads<パパと童話の絵本>”というプログラムをヒントに企画・開発されました。具体的には、受刑者同士で絵本を声に出して読み合い、練習を重ね、プログラムの最後に絵本の朗読を録音。環境が許せば、その録音CDを受刑者の家族に送り届ける、という内容になっています。
 “Storybook Dads”プログラムは、録音技術の習得という職業訓練を兼ねたプログラムですが、「絆プログラム」は、録音を完成させる過程である、受刑者同士の絵本の読み合いに重きを置いています。
 受刑者同士でペアを組んで絵本を読み合ったり、グループ全体で絵本を順に読んでいると、自然とうなずきあったり笑顔を交し合ったりグループ内に心の交流が生まれるようになっていきます。お互いを励まし合い肯定する温かい雰囲気のなか、絵本を読んであげたい大切な相手(親や子、大切な人)との関係を深く考えるうちに、おのずと家族の絆の大切さに気付く、という内容となっています。参加した受刑者のなかには涙を浮かべながら絵本の読み合いを行う者もいるほど。「早く家族と一緒に暮らしたい」という気持ちは更生意欲を高め、再犯防止へつながっていきます。

 本プログラムは、絵本が持つ力を再確認できる良質なプログラムであり、これまで刑事施設内で実施されてまいりましたが、「家族との絆を再確認する」機会の提供は、一般社会でも広く必要とされていることと思います。教師や保育師、保健師、絵本読み聞かせボランティアをされている方など、絵本に携わる方、絵本に興味のある方は、ぜひ奮ってご参加いただければ幸甚です。


■「絆プログラム」指導者研修会 開催概要詳細
 「絆プログラム」は2010年より運営を開始してから既に1年が経過し、数々のエピソードが生まれています。研修会では事例紹介のほか、実際に本プログラムの短縮版を体験することが可能です。また、詳細な指導マニュアル、仕様書、使用絵本書誌リストを配布することを予定しております。
 今回の研修を受講し、指導マニュアルを入手された方は、講師として「絆プログラム」を実施していただけます。

 講師にお迎えするのは、児童文学者の村中 李衣先生。『かむさはむにだ』(日本児童文学者協会新人賞受賞)、『小さいベッド』(サンケイ児童文化賞受賞)、『おねいちゃん』(野間児童文芸賞受賞)、『まるごとおいしい幸福のつくりかた』『子どもと絵本を読みあう』などの作品で知られ、全国各地で多数のワークショップ・講演会を実施しています。

<前半>
○「絆プログラム」概要紹介
・「読み聞かせ」と「読み合い」
・受講者に実際どのような効果があったのか〜事例紹介
<後半>
○「絆プログラム」実践
・全6回のプログラムの短縮版を実践
(絵本選び→読み合いペアリング→絵本を読み合う→録音リハーサル→録音)
・実際のプログラムで行うアイスブレイキング4種を全種実践
・質疑応答

◆日時:2012年3月23日(金) 13:00〜18:00
◆場所:株式会社小学館集英社プロダクションSP神保町第3ビル1階 多目的ルーム
    (〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-18)
◆費用:(A)研修参加+指導マニュアル  18,000円(税込)
    (B)研修参加のみ         8,000円(税込)
※研修に参加された方のみ、指導マニュアル単体の購入が可能です(税込12,000円)
◆定員:30名
※定数に達しない場合は開催を中止する場合があります。予めご了承ください。
◆お申込方法:下記ページをご確認ください。
http://www.shopro.co.jp/news/120224/index.html


■講師 村中 李衣氏(児童文学者/梅光学院大学 教授)プロフィール
 筑波大学、日本女子大学大学院で心理学および児童文学を学ぶ。カナダ・トロントのThe Hospital For Sick Children にて、読書療法の研究と実践を行う。著書に『子どもと絵本を読みあう』、『かむさはむにだ』(日本児童文学者協会新人賞受賞)、『小さいベッド』(サンケイ児童文化賞受賞)、『おねいちゃん』(野間児童文芸賞受賞)、『まるごとおいしい幸福のつくりかた』など多数。


■小学館集英社プロダクションが企画開発した、その他の教育プログラム
 「刑事施設内は社会の縮図である」という信念のもと開発してきた教育プログラムは、怒りのコントロールを目的に認知行動療法を取り入れた心理プログラムとして開発した「こころのトレーニング」、再犯防止の鍵となる出所後の再就職を支援する「わくわく仕事ワーク」、刑事施設にも迫る高齢化の波に対応する認知症予防プログラム「脳を活性化させるドリル」など、広く一般社会にも通じる問題に対応したものとなっています。
(上記プログラム詳細はホームページをご確認ください⇒URL: http://www.shopro.co.jp/ce/ )


【会社概要】
会社名 : 株式会社小学館集英社プロダクション
所在地 : 〒101-8415 東京都千代田区神田神保町2-30 昭和ビル
代表  : 代表取締役社長 八木 正男
TEL   : 03-3222-9100
設立  : 1967年(昭和42年)6月26日
創業  : 1967年(昭和42年)9月1日
資本金 : 4億9,900万円
従業員数: 425名(男性 200名 女性 225名)
URL   : http://www.shopro.co.jp/
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